森田理論学習のすすめ

森田理論学習のすすめ

2016.01.30
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カテゴリ: 生の欲望の発揮
斎藤茂太さんのお話です。

ある病院に入院していた女性は深刻な病気にかかっていたものの医者が驚くほど病院生活をエンジョイしていた。
たまたまその病院に知人がいたため聞いた話だが、「せっかく病気になったのだから闘病記を書いて本をだそう」と思ったそうだ。
転んでもただでは起きないという神経が頼もしい。

その女性は検査のたびに写真をとり、記録をつけ、他の入院患者の話を聞き、食事のメニューまで細かく記し、薬の成分や効能について医師を質問攻めにし、看護婦にインタビューをするというまことに忙しい入院生活を送ったそうである。
そして2ヶ月後には、資料を山ほど抱えて意気揚々と退院していったという。

ガンにかかったとき、再発もなくもっとも長生きしたのは、告知されたときに「絶対がんを克服する」と決意した人々、次に「からだに変調なんてない」とかたくなに否定した人である。
反対に予後が悪かったのは、「平然と事実を受け止め、模範的な患者であった人々」、もしくは「絶望的になり気分的に死を受け入れてしまった人々」なのだという。

がん細胞は人間が弱みを見せるのを虎視眈々と狙っている。

相手ががん細胞では抗議もできない。
打つ手がないと思いこんで病気になると、がん細胞は骨の髄まで入り込んで、徹底的にのさばりだす。
(いくつになっても輝いている人の共通点 斎藤茂太 祥伝社黄金文庫より引用)

ガンなどの重大疾患にかかったとき、どうして自分だけがこんな目に遭わなければならないのかと嘆く人は危ない。
また意気消沈して無気力になる人も危ない。
反対にガンになりながらも目標を持ってチャレンジしている人は強い。
1987年生きがい療法の会員の方で、ヨーロッパ最高峰モンブランに登頂したがん患者さん7名のうち5名は健在である。

私の知っている人で、スキルス性の胃がんで、5つの内臓の摘出手術を受けた人がいた。
その方の5年生存率はかなり低いものだった。
ところがその方は生きがい療法の会員になり、前向きに明るく生きることを学ばれた。
そしてランニングを始められた。そしてなんとフルマラソンを完走するまでになった。

現在鬼門とされた5年をはるかに超えて10年目になられる。
現在は福祉関係の仕事をしながら、自分の体験談をがん患者会、看護師の卵たちに講演して回られている。
そしてエッセイを書いて多くの方を励ましておられる。
ユーモアも持ち合わせておられるし、かえって私の方が励まされる。
その人を見ていると、がんを治すという強い意志がとても大切であるということをしみじみと感じる。







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Last updated  2016.01.30 08:56:32
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kurokawa@ Re:感情と行動を分離して行動する(11/11) 申し訳ございません。生涯森田様でした。
kurokawa@ Re:感情と行動を分離して行動する(11/11) 障害森田様 この記事の中で「心とは裏腹…
楽天星no1 @ 早速のご返事感謝 森田生涯さんへ 早速のご返事ありがとう…

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