森田理論学習のすすめ

森田理論学習のすすめ

2016.05.12
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カテゴリ: 森田番外編
日本のことわざに「過ぎたるは及ばざるがごとし」というのがある。
食べ物でもお金でも必要以上にあるというのは問題が生じることが多い。

美味しいからといって食べすぎれば、肥満や生活習慣病になる。
腹八分目の食生活がちょうどよいのと同じだ。
お金があり過ぎれば東京都知事のように湯水のように使う生活になりやすい。
少し不足するくらいの収入だと、やりくり算段をする必要がある。
いろいろと創意工夫するようになる。つまり人間力が働くようになるのである。

イギリスでは「アッパーエグゼクティブ」と呼ばれている上層階級の最低ラインが年収2万5000ポンドといわれている。日本円で約400万円。23%の税金を引くと約300万円となる。
大手企業の重役や政府の要人でさえ5万ポンド、日本円で約800万円。


大衆紙「The Daily Mirror」2013年4月の発表によると、2012年のケースワーカーの年収は112万円、シェフの年収は182万円となっており、一般庶民の1ヵ月の手取りは2人の合計で24万円程度と言うのが実態です。
イギリス人の給料はECの中でも最低のラインであることはあまり日本では報じられていない。

英語を教えて生計をたてている在日イギリス人はこういった。
「ロンドンにもどった時、シティの証券マンになったケンブリッジ大学の同窓生に会ったんだ。
ところが彼はいばって「僕の年収は300万円もある」って言うんだ。ショックだったね。
日本で年収300万といえば30代の大卒の専門職ではあり得ない、とても安い給料だ」

イギリスの不動産は日本より安くても、食べ物や服など生活必需品の価格はそれほど変わらない。
いくら福祉大国の恩恵で教育や医療が無料だったとしても生活はギリギリだ。
だから夫一人の収入だけでは暮らしてゆけない。
イギリスでは夫婦二人の稼ぎが必要になるのだ。家事は夫婦で分担しているのが普通だ。
それがイギリスという国の実情なのだ。


私は後者の見方をしている。イギリスでは生活費が十分にないので贅沢はできない。
家や家具、車、海外旅行、欲しいものをなんでも手に入れながら、なおかつゆとりのある生活を続けるということは考えられない。
不要不急なものは買わない。買う時は家族で相談して時間をかけて選ぶ。
そして自分たちの持ち物は大事に使う。壊れれば修理して使う。
外食はあまりしない。自分たちで作って食べる。物を買う時は慎重に吟味する。

サービス残業などはないので男性でも5時には家に帰る。
夫婦や子どもとの接触する時間を大事にする。イギリスでは時間はゆっくりと流れる。
自然の中に身を置いて自然と一体化した生活を送っている。
生活の中でささやかな小さな楽しみを沢山作りだしている。

日本人は大量消費、物質的豊かさ中心のせわしない生活を送っている。
恵まれているわりには精神を病み、身体疾患で悩んでいる人が多い。
学校でのいじめは外国にはあまりないそうだ。
また日本で自殺者3万人というのは意味がわからないと言う。
日本とイギリスのどちらの生活がより人間らしいかと聞かれれば、イギリスの方だという人は多いのではなかろうか。
(あてにしない生き方 井形慶子 中経文庫参照)





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Last updated  2016.05.12 06:53:09
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kurokawa@ Re:感情と行動を分離して行動する(11/11) 申し訳ございません。生涯森田様でした。
kurokawa@ Re:感情と行動を分離して行動する(11/11) 障害森田様 この記事の中で「心とは裏腹…
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