森田理論学習のすすめ

森田理論学習のすすめ

2016.06.08
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森田先生は1924年(大正13年)4月21日の日記にこう書いている。

「女子体操音楽学校に15年勤続記念として(藤村トヨ校長より)100円を贈られる。
余は明治41年3月以来無報酬にて講義し、盆暮れに5円の礼金ありたるのみ」

森田先生はそれらのお金は全く手をつけないで郵便貯金されていた。
学校が経営難に陥った時役立ててもらおうと思っておられたのである。
藤村校長は昭和4年ドイツに体操教育の視察に行くことになりました。
森田先生はそれまで貯めておいた2000円余りのお金を「これを持ってゆきなさい」と言って手渡されました。

藤村校長は、「1年2年ならともかくも、10余年間、先生は私と私の学校の為に貯金しておいてくださったのです。私の生涯で、この時ほど感動したことはありません」と言われている。

その他にも、森田先生は気前よく多額の寄付をしている。

また小学校にブランコや滑り台、図書、講堂の時計なども寄付していた。
また慈恵医大にも2万円という驚くほど多額の奨学資金を提供している。

一方では、自分はせんべい布団に寝て、大学の医学部の先生とは思えない服装で通された事はよく知られている。贅沢とは無縁の人だった。
熱海の森田旅館の開館も経営難に陥った人を救済することから始められたことである。
けっして副業でひと儲けしようなどという浅はかな考えではなかった。
利益を出さなくてもトントンの収支でよいと始められたのである。

形外先生言行録の中に田原あやさんの原稿があります。
(ちなみに、田原あやさんという名前がよく出てくるが、森田先生と田原あやさんは親せき筋にあたる。
森田先生の異父姉弟に道さんという人がいた。その方が田原家に嫁いだのである。
その兄妹の子供が田原あやさんだった。あやさんは東京にでて森田先生の世話をされていた。)

森田先生から物の性を尽くし、100円のものは1000円に、1000円のものは1万円に、というふうに、その物よりもっと高く活かして使いなさい、とよく言われました。


森田先生はお金もそのものの価値以上に活かして使うように工夫しなさいといわれているのです。
時間も「休息は仕事の中止ではなく、仕事の転換にある」と言われて、有効に活用することを自ら実践されていた。

洗面器1杯の水の使い方、自分の活かし方、入院生等の活かし方もすべての面で潜在能力を見つけ出して最高の形で活かしきるということを実践されていたのである。
森田を実践していくとなんでもとことん活かしてゆけるようになる。





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Last updated  2016.06.08 06:37:43
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kurokawa@ Re:感情と行動を分離して行動する(11/11) New! 申し訳ございません。生涯森田様でした。
kurokawa@ Re:感情と行動を分離して行動する(11/11) New! 障害森田様 この記事の中で「心とは裏腹…
楽天星no1 @ 早速のご返事感謝 森田生涯さんへ 早速のご返事ありがとう…

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