森田理論学習のすすめ

森田理論学習のすすめ

2016.09.17
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現在マンションの管理人をしているが、集合住宅ではいろんな人間模様が展開されている。

その人の姿を見ると回れ右をして方向転換をして関わりを拒否している居住者が多い。
私は管理人なので居住者全員に平等に接しないとならない。
その人は話し相手がいなくてうつ状態になっているので寂しいのだろう。

ときどき管理人室にやってきて世間話をしていく。
それも30分は普通。時には昼休みの時間をはさんで1時間以上にも及ぶ。
話の内容はいつも同じような話だ。
スーパーのレジの対応の悪さ、ガソリンスタンドの店員の緩慢な対応、マンション内の他の居住者の悪口、出入り業者のマナーの悪さなどである。


その時は家の中に入り込んで消防機器を点検する。
その方は家に業者が入られるのがイヤだという。
その理由は家の中に雑菌を持ちこんだり、家の壁や床を傷つけられるからだという。
そのためにこれまでに何度もトラブルを起こしてきた。

その方が管理人室にやってきて「今回は消防点検は見送りたいがそれでいいか」と言われた。
私は「それでよいと思います。私が消防点検を受けるか受けないかは強制することはできないんですよ。居住者の都合によって今回はパスしたいという方もいらっしゃいます」と言った。

すると4日ほどして管理会社から電話が入った。
その人が会社にクレームの電話をしたのだ。
「管理人が消防点検は受けなくていいといった。
消防点検を受けないとマンション全体の安全性に問題が生じるはずだ。
そんな権限が管理人にあるのか。そんなことをいう管理人は替えてくれ」


「どうしてそんなことを言ったのか。
消防点検は消防署に提出書類であり全居住者に受けてもらわないと困ることだ。
そのような対応をして居住者に不信感を与えるような発言は見逃せない。
そんな些細なことから次年度の契約更新がダメになる。
居住者の言うことが本当なら始末書を書いてもらうことになる。


私はそれを聞いて腹が立ってきた。
どうして管理会社はもっと事実関係を確認しようとしないのだろう。
居住者からの電話は間違いないと決めつけて、一方的に管理人を悪者に仕上げているのではないか。理不尽極まる言いがかりである。
管理人の対応は本当のところはどうだったのか。事実を確かめる必要があるのではないか。
その上でどう対応するかを決めてもらいたかった。

私はまだしばらくはこの会社で働きたいという気持ちがあったので、その時の対応を思い出してていねいに詳細を説明した。
「消防点検を受けるか受けないかは居住者に任されています。私が絶対に受けなければならないと強制はできません」
それ以上のことも、それ以下のことも言っていませんと説明した。
これを聞いて会社がどう処分するか、まな板の鯉のような心境だった。

そして電話を切った。
しばらくすると、「今支店長等と対応を協議した。あなたの言い分はよく分かりました。
あの方はよくトラブルを起こす方なので、今後事実だけを聞いて自分の意見は決して言わないように。今回の処分は見送ることにした」

「また今後世間話には付き合わないように。
それでも管理人室に来るようなら、次の仕事をする必要があるので10分ぐらいでよろしいでしょうかと最初に時間制限の了解を得てからするようにという指示を受けた」
なんとも後味の悪い結末であった。





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Last updated  2016.09.17 06:58:06
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kurokawa@ Re:感情と行動を分離して行動する(11/11) 申し訳ございません。生涯森田様でした。
kurokawa@ Re:感情と行動を分離して行動する(11/11) 障害森田様 この記事の中で「心とは裏腹…
楽天星no1 @ 早速のご返事感謝 森田生涯さんへ 早速のご返事ありがとう…

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