森田理論学習のすすめ

森田理論学習のすすめ

2017.01.17
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カテゴリ: 行動のポイント
過労死問題でブラック企業と言われている電通では社長が辞任することになった。
電通に勤めていた高橋まつりさんが一昨年12月に自殺したのは、直前に残業時間が大幅に増えたのが原因だとして、三田労働基準監督署(東京)が労災認定していたことが分かった。
遺族代理人の川人博弁護士が明らかにした。認定は9月30日。
川人氏によると、高橋さんは東大卒業後の四月、電通に入社し、インターネット広告などを担当した。本採用となった10月以降、業務が増加し、11月上旬にはうつ病を発症したとみられる。
2015年12月25日、東京都内の社宅から投身自殺した。
労基署は発症前一カ月の残業時間は月約105時間に達したと認定。
2カ月前の約40時間から倍増していた。
電通という一流と言われる会社でこのような働きを強制されていたことに驚きを隠せない。

これはみなさんも少なからず身をもって体験して追われることだろうと思う。

仕事に追いつくために土曜、日曜日に出勤することは常態化していた。有給消化はほとんどなし。係長までは残業手当が付いていた。ところが課長になった途端にカットされた。
つまりサービス残業と言われるものである。
企業では同業他社と熾烈な生き残りをかけて、競争を続けており、リストラ等で人員削減が行われていた。辞めていく人も地獄、残るのも地獄と言われていた。
こんな中で出世競争に心血を注いでいた人、責任感が強くまじめに仕事に向き合っていった人ほど悲惨な結果となった。
むしろ出世を望まない人。リストラされない程度の仕事しかしない人。
こういう人が定年近くまで生き残っていったように思う。

仕事は苦痛だが命をつなぎ、家族を養っていくためにはしないわけにはいかない。
また森田では、仕事は物そのものになりきって、工夫や発見が出てくるようになれば面白くなる。
仕事が苦痛だというのは言われた事を機械的にこなしているからではないかと言われることもある。
確かにそうだ。それでも今の働き方は問題が大きすぎる。

合理化、成長力、競争力、能力査定、実績査定、目標管理等でがんじがらめに縛られている働き方はどうなのだろうか。効率、能率、出来高一辺倒の世界だ。

これが人間らしい生き方に結びついていくのだろうか。

私は仕事にのめり込んでいくというのは、一時期はよくても必ず破綻してくると思う。
仕事中毒と言われる人はとても危ない。
うつなどになって休職に追い込まれるのは神経質でまじめで責任感の強い人が多い。

そういう人にはホドホド道を勧めたい。

リストラ対象になっては大変であるが、それでも働きすぎには注意をする必要がある。
厚生労働省では「労働者の疲労蓄積度自己診断チェックリスト」、家族による「疲労蓄積度チェックリスト」を作っている。その診断をしてみることが大切だ。
悪い診断結果が出た場合は何らかの手を打った方がよい。

森田では、職場生活、家庭生活、地域・社会生活、ゆとり生活等のバランスをとった生活を勧めている。
職場生活に偏った生活を続けていると、いずれ心や体に問題を起こしてくると思う。
バランスのとれた生活を維持することがもっとも大切である。





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Last updated  2017.01.17 06:48:08
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kurokawa@ Re:感情と行動を分離して行動する(11/11) New! 申し訳ございません。生涯森田様でした。
kurokawa@ Re:感情と行動を分離して行動する(11/11) New! 障害森田様 この記事の中で「心とは裏腹…
楽天星no1 @ 早速のご返事感謝 森田生涯さんへ 早速のご返事ありがとう…

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