森田理論学習のすすめ

森田理論学習のすすめ

2017.04.10
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カテゴリ: 身近な社会問題
現在、国会では「テロ等準備罪」が審議されている。
これはテロ組織、暴力団、薬物密売組織、一般の団体などがテロ行為などを計画し、準備行為を行ったとき、摘発できる様にするという法律である。
今まではテロ行為を起こした段階で初めて摘発が可能であった。
この法律が施行されると、準備行為をした段階で、直ちに関係した人すべてを拘束できる。
確かにオウム真理教のように宗教法人として認可されながら、途中で目的を変更し、サリン事件などのテロ行為を起こす団体については未然に防ぐという事は法治国家として当然のことである。

しかしこの法律は拡大解釈するととても危険な面を持っている。
たとえば、原発反対運動、沖縄での駐留アメリカ軍の移転問題、農産物の完全自由化、労働争議、国会での強行採決に対する反対デモなどである。反対デモが過激となり、時には実力行使に及ぶこともある。この法律を盾にして逮捕される人も出てくる。
またこの法律が施行されると、怪しいと思われる団体行為に対して警察によって事前調査がされる。
電話、ブログ、ホームページ、ツイッター、フエイスブックなどの検閲が強化される。

反対運動の状況、首謀者、協力者などが調べあげられる。
現在、政府は277の犯罪に限って実施すると明言している。
ただし、法律は解釈の違いによっていろいろと都合のよいように運用されると言う面がある。

この問題を考えるにあたっては、今の世界を牛耳っているのは誰かと言う視点から見ていく必要がある。
今の世の中を牛耳っているのは、アメリカを中心とした投資会社とフォーチュン500にランクインしている多国籍企業である。
これらの会社は、今や自分たちの自由な経済活動を阻止する場合は、たとえ国家であろうとも容赦しない。国家を相手に訴訟を起こして勝利するだけの力をもはや獲得している。
つまり、国はそれらの企業群に支配されている存在である。政府はそれらの会社の傀儡政権となっている。

ですから、 「テロ等準備罪」はそれらの企業群にとって、どんなメリットがあるのかという視点から検討してみる必要があるのだ。それらの企業群は世界中のあらゆるところから収奪を繰り返し、多くの人を貧困に追い込んでいる。
人間は生きるか死ぬかという状況に追い込まれた場合、切羽詰まって自分の命をかけて最後の抵抗をする。
それが現在、世界の各地で起きているテロ行為である。人間は誰でも自分の命は欲しいものだ。
その最低限の生活と自由と尊厳をふみにじられたとき、自分の命をかけて最後の抵抗を見せる。


日本は、まだ加盟していない。この条約に加盟するためには、 「テロ等準備罪」の成立が欠かせないのだ。日本はこの条約に加盟することが日本の果たすべき役割と言っている。

この法律は、昔は「共謀罪」として、国会審議され、否決されてきた経緯がある。
これは戦時中の「治安維持法」を連想させるもので、言論の自由を奪うものという先入観があった。
一般の人に受け入れられりやすいように、その名前を「テロ等準備罪」に変えて審議されているものである。

多国籍企業群は今後、日本において食料の完全自由化、医療保険や生命保険の自由化、国民皆保険の制度の形骸化、年金制度の形骸化、病院や学校の株式会社による運用等を迫ってくるのは必至である。

その時にその市民運動を最初からあきらめさせる法律がこれである。
さらに過激になった市民運動を制圧し、沈静化するために役に立つ法律が「テロ等準備罪」という法律であるということ、忘れてはならないと思う。





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Last updated  2024.04.07 11:06:24
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kurokawa@ Re:感情と行動を分離して行動する(11/11) 申し訳ございません。生涯森田様でした。
kurokawa@ Re:感情と行動を分離して行動する(11/11) 障害森田様 この記事の中で「心とは裏腹…
楽天星no1 @ 早速のご返事感謝 森田生涯さんへ 早速のご返事ありがとう…

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