森田理論学習のすすめ

森田理論学習のすすめ

2017.07.18
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カテゴリ: 感情の法則
森田理論の中に「感情の法則」というのがある。
みなさんは「感情の法則」を生活の中で、どのように活用しておられますでしょうか。
森田先生は、 5項目ほどあげておられる。
それら全てを完璧に理解するよりも、 1つでも実生活の中で活用することの方が大切だと思われる。
私の活用を挙げてみたい。

感情の法則1、感情は山形の曲線をなし、 ひと昇りひと降りして、ついに消失するものである。

この法則を初めて聞いたときは大変驚いた。
それまでは、例えば相手に理不尽なことを言われて腹が立ったときは、一気に怒りが頂点に達し、その怒りはよもや、時間の経過とともに収まっていくということは考えもしなかった。
むしろ収拾がつかなくなりどんどん増悪していくと思っていたのである。

しかし、耐えたり我慢していてもストレスが溜まるばかりで一向に楽にはならない。

この法則は、このような状況に遭遇した場合、山形の曲線の頂上部分で行動を起こす事は得策ではないと気づいた。
頂上部分では普通はパニックでイライラして、そこで行動を起こす事は支離滅裂な言動になりやすい。
他人から見ると、 「どうしてあの人はあのように取り乱すのだろう」 「あの人は感情のコントロールが全く出来ない人だ」 「あの人は人間的に未熟な人なのだ。距離を置いて付き合わないと将来大変なことになるかもしれない」などと思われてしまう。

森田先生は、 「腹がたったからといって、それをすぐに解放させるような言動は、その後の人間関係がどのように破壊されるか、普通の人なら容易に想像ができる」と言われている。
この法則は、感情の高ぶりが山の頂上にあるときは、決してすぐに行動として表面化させてはならないという事である。感情の波は昇りきれば必ず下り坂に向かう。

これを生活に応用するにはどうすればよいのか。
波が昇りきった所をやり過ごし、波が沈み込んだところ狙って行動を起こせばよいのである。
そうすればやぶれかぶれで簡単に人間関係を破壊するような言動にはならないはずだ。
パニックになって少しでもすぐに楽になりたいと思っても、しばらく時間を置いてみることが大切だ。
せめて5分、10分程度の時間をあけてみる。案件によっては、 1日とか2日時間をとることが必要な場合もある。

感情は、その時々の状況に応じてたえず変化しているのだ。

森田先生の生まれ故郷である高知県では、腹立たしいことが3日も続くということは、腹を立てた人に理があるということであると言われている。そういう場合は、泣き寝入りをする必要はない。
多少冷静になってきているので、相手の無理難題を客観的によく整理して再び論争をふっかけてもよいと言われている。なんでもかんでも、相手に頭を下げていると、普段の生活や仕事の中で自由自在こき使われるようになる。
それでは人間関係が支配・被支配の関係になり、支配されるほうの人は、ストレスが次から次えとたまってしまう。これは精神面では不健康なやり方である。

森田理論は理論として学習するだけでは不十分である。





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Last updated  2017.07.18 06:30:06
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Comments

kurokawa@ Re:感情と行動を分離して行動する(11/11) New! 申し訳ございません。生涯森田様でした。
kurokawa@ Re:感情と行動を分離して行動する(11/11) New! 障害森田様 この記事の中で「心とは裏腹…
楽天星no1 @ 早速のご返事感謝 森田生涯さんへ 早速のご返事ありがとう…

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