森田理論学習のすすめ

森田理論学習のすすめ

2017.10.12
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私の読んでいる新聞に次のような記事があった。
これは小学校3年生の女の子が書いた文章である。
題は「メダカの子生まれた」である。


何びきかに名前をつけていました。
オレンジ色の子はマンゴー、黒い子はクロミです。
その子たちが春にたまごを生みました。
エサをあげているときに、たまごをおなかにつけているのに気づきました。
たくさんメダカがふえるから、うれしいなとおもいました。
何日かたってみたら、水草にたくさんたまごがついていました。
大人のメダカにたべられないように、つまんでプリンカップに入れました。
たまごは少しかたくて黄色っぽくて、ホクロぐらい小さいです。
また何日かたつと、たまごの中に黒い目が見えてきました。
わたしは、メダカが生まれたところを1どだけ見ました。
「お母さん、生まれたよ」と言うと、お母さんとおねえちゃんが、すぐに来ました。
それからもたまごをとりました。
今では、赤ちゃんメダカが30ぴきぐらいになりました。
多すぎて名前が付けられません。

なんともほほえましい記事です。
それ以上に感心したのが、事実を観察する態度です。
毎日観察していると、大人には同じように見えるメダカでもいろんな違いがあることに気づきました。
その違いをもとに、メダカに名前を付けています。
また、卵からメダカが生まれてくる過程もよく観察してしています。
この事実を観察する態度は、私たち神経質者がこの子から学ぶ必要があります。

ひと目見ただけで、今までの経験から、すぐに「もう分かった」と思ってしまいます。
それを基にして、自分勝手に解釈したり、先入観で決めつけたりします。
以前経験したことであっても、目の前の状況は以前と全く同じということはあまりありません。
だから、もっと謙虚になって事実を正確につかむという態度になる必要があります。
その態度の習得が森田理論のとっかかりとなります。

また事実は自分がつかんだ事実と他人がつかんだ事実は違っていることが往々にしてあります。
そういう前提のもとに、相互につかんだ事実を出し合って、さらに本当の事実に近づこうとする態度が大切です。集談会などで話し合ってみると事実はとても奥が深いということがよくわかります。
そういう方面に力を入れていると、 「かくあるべし」 に翻弄されて、「思想の矛盾」で葛藤や苦悩を抱えるという事は格段に少なくなると思われます。





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Last updated  2017.10.12 06:30:08
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kurokawa@ Re:感情と行動を分離して行動する(11/11) 申し訳ございません。生涯森田様でした。
kurokawa@ Re:感情と行動を分離して行動する(11/11) 障害森田様 この記事の中で「心とは裏腹…
楽天星no1 @ 早速のご返事感謝 森田生涯さんへ 早速のご返事ありがとう…

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