この株の配当金で生活を安定しようと思っておられたそうだ。
ところが配当がなくなり、生活費の出所がなくなったといわれている。
(森田全集第5巻 384ページ)
私はファイナンシャルプランナーとして、金融資産運用設計に特化して株式投資の研究を続けている。
株式投資の主流の考え方は、新高値を付けた銘柄を探し出して、さらにその新高値を超えていくような勢いのある銘柄に投資するやり方である。
うまくいけば、短期間で何倍にもブレイクする銘柄に出会うことがある。
しかし、このやり方は大きなリスクを伴う。
新高値を付けた時点が山の頂上で、それからすぐに下がってくる銘柄も多い。
この手法をとる場合は、ロスカットをしっかりしておかないと、大きく自分の資産を減らしてしまう。
また上昇を続ける銘柄でも、トレーリングストップを用いてリスク管理を徹底しないと、すぐに痛い目にあう。つまり、このやり方では株価の上下に常に注意を集中しておかないといけないのである。
セミプロとして株式投資をやる人はいいかもしれないが、普通の人は神経をすり減らすばかりである。
また、このやり方では大きく資産を増やすつもりが、大きく資産を減らすという反対の結果になる場合がある。私はお勧めしていない。
その他株式投資には、サヤ取り投資法、波乗り投資法、 3点チャージ投資法、うねりチャート投資法など数え切れないぐらいな手法がある。私は、これらのすべてに取り組んでみた。ほとんどうまくいかなかった。だからどれもお勧めできない。
しかし今は銀行に100万円預けていても、年間200円か300円の利子しかつかない。
また最近、退職金は確定拠出型年金といって、自分の裁量で退職金を運用する時代に入っている。
昔のような確定給付型の退職金制度ではないので、自己責任で運用しなければならない時代になっている。資産運用の上手な人と下手な人では退職金に莫大な差がついてしまうので、運用は分かりませんということでは済まされない時代に入っていることは認識しておいたほうがよい。
私の考えている投資法は、例えば100万円の資金があれば、年間で1万円から3万円の利益が出ればよいという考え方である。一攫千金を狙うようなギャンブル投資はダメだという考えだ。
500万円の金融資産があれば、年間15万ぐらいの利益である。
次に、普段の生活では色々とやることが多いので、株価の上げ下げに一喜一憂するような事はしたくない。放っておいたらいつの間にか株価が上がって利益が出ていたというのが理想である。
そのように考えて、私が取り組んでいる株式投資を紹介していきたい。
まず株式投資をすると配当金がある銘柄がある。例えば100万円投資をしたすると、高配当銘柄になると4%ぐらいな配当がある。 3 %台の配当をする優良企業はたくさん存在する。これだけで年間3万円から4万円の配当金が入る。ただし税金が20パーセント差し引かれる。
倒産のリスクの極めて少ないこういう株を保有し続けるだけで配当金は入ってくる。
株式配当は、年に2回という企業が多い。
3月に決算の会社では、 9月末と3月末の4日前ぐらい(権利落ち日)に株主になっていれば、 12月と6月ぐらいに配当が入ってくる。
しかし企業の業績の低迷や不祥事によって暴落リスクはあるので注意を怠ってはならない。
一定のボックス圏で上がったり下がったりを繰り返している銘柄は保有し続けたほうがよいかもしれない。あるいは想定外の高値を付けた時に売ってしまってもよいだろう。
配当狙いの株式投資の場合、権利落ち日を過ぎると早速手放してしまう人がいる。
そういう人が多いと、配当金以上に1日で下げてしまう。これでは意味がない。
私は、権利落ち日になる前に、 3%から5%の株価の上昇があった場合は、早めに処分するようにしている。配当目当てで株を買う人が多いので、傾向としてその直前は株が上がりやすいのだ。
反対に、権利落ち日の前に下げに見舞われた場合は、そのまま持続して保有している。
そして、配当金をもらい、その企業の株価が上昇するまで気長に待つことにしている。
今までの経験で言えば、優良企業の株価が下がりっぱなしという事はなかった。
上がったり下がったりを繰り返しているのがほとんどである。
私は、下値抵抗線に近づいた銘柄しか買っていないので、ほとんどの場合、半年から1年もすると元に戻ることが多かった。そうなれば、ヤレヤレ売りをしても、最悪でも配当収入だけは確保できる。
次に配当以外の株式投資についても述べてみよう。
私のスタイルは株価が上がってもうれしいし、下がっても気にならないし、むしろ下げればチャンスが拡がると思ってうれしくなる。ここが株価が下がって意気消沈している人とは違う。
まず6か月から3年の日足チャートを見る。
そして、ある程度のボックス圏の中で上がったり下がっている銘柄を、日経平均採用銘柄から選ぶ。
50銘柄ぐらいはピックアップできる。そのリストを毎日チェックしている。
その中でも100株で30万以内で買える銘柄をピックアップしておく。
つまり株価3000円をめどにしている。次にkabutanで企業業績が上向きか、悪材料はないかを見る。
それらの条件に合う銘柄を、ボックス圏の底に来た時を待ち伏せして100株だけ買うのだ。
反転して、上がってくれれば基本的には1万円から2万円以上の利益がのったところで売る。
それを繰り返しているだけだ。
問題は下がったときである。この場合は、買値から100円程度程度下げたところで、また100株買い増しする。さらに下げてきて100円下げてきたところでまた100株だけ買い増しする。
それを5回まで繰り返す余裕資金を準備して取り組んでいるのだ。
つまり500円下げても耐えられるだけの余裕を持って取り組んでいるのである。
そのために最初からたくさんの株数を買わずに小分けにして買うのだ。
当然大きく儲かることはない。
しかし大きな痛手を受けることはない。精神的に一喜一憂することは全くない。
むしろ今は下がれば下がるほどチャンス拡大と思えるようになった。
下げに下げても、平均買い付け価格がどんどん下がってくるので安心感がある。
また底を打って反転したときに、株数が増えているのでより多くの利益がのってくる。
注意点は、長期に保有するケースが出てくるので、絶対に現物買いをすることだ。
よく信用取引をする人がいるが、それだと期限がくると強制決済を余儀なくさせられてしまうので、結局は博打のようなものになる。博打は資産運用とは似て非なるものである。
株本を読んでいると、わずかの資金を数年で1億円以上にしたというような本が多すぎる。
またこの株を買えば短期で大きく儲かりますよというような顧問業者が多すぎる。
そんなリスクを負ってしまうのは、ギャンブルのようなものだと考える。
そんな場合は、この投資法は1億の損失を被る危険性があることを説明してほしいものだ。
私たちは決してそんな話に惑わされてはならない。
100万円の資金が1年で2万円か3万円に増えれば、それで十分だと考えて取り組めば大きなやけどをすることはないと思う。それでも銀行預金と比べれば雲泥の差なのである。
手持ち資産をできるだけ最大限に増やしたいと考えている人は多いが、そんな考え方はやめたほうがよい。年間3%ぐらいを目標にすれば、精神的にもとても楽である。投資は楽しみでさえある。
特に年配者の資産運用は、全財産の20から30パーセントを株式運用に振り向けるぐらいにする。
基本的にそれ以上のリスクを負うべきではないと考える。
資産運用も人生の楽しみの一つとしてとらえるぐらいがちょうどよいのではないのか。
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