形外会で水谷先生が次のように発言されている。
この前の形外会の余興について、会員の1人が、 「余興も面白いけれども、先生のお話を伺うことが少ないのは残念だ」と言われた。森田先生にこの事をお話したところが、先生は、 「患者さんが話を聞いただけで、神経症を治そうとするのは、あまりおもしろくない。それに実行を重んじなくてはいけない。この余興でも、私と一緒になって、天真爛漫に遊び歌うことによって、多くの赤面恐怖や、強迫観念が治るのである」と言われました。 (森田全集第5巻308ページより引用)
形外会は、普通は午後から始められています。時には3時ごろから始められていることもある。
そして夕方になると食事が出ることがあった。また余興の時間を設けてみんなで楽しんでおられた。
落語家を呼んで落語を聞く。自分たちで寸劇をする。ゲームをする。歌を歌う。踊りを踊る。
踊る時の浴衣はみんなで踊るために揃えの浴衣をあつらえていたと言われている。
これらはすべて詳しく森田全集第5巻に紹介されている。
森田先生はこのような余興についてどのような見識を持っておられたのだろうか。
「遊戯競技の類は、注意の活動を盛んにし、努力、勇気を養い、社交的に規律、調和、妥協、共同心、一方には独立心を要請するものであるから、これを奨励する」と言われていた。
「盆踊りでも、あっさりと和して、一緒に踊ればよいのである。強いて自分が高くとまり、白眼視して・すましているにも及ばぬことである。同じでなくとも、和するところに社会的の平和安寧があるのである」 (森田全集第5巻413より引用)
森田先生自身も、衣装を整え 「土佐木遣り節」を歌ったり、隠し芸を演じられている。
森田先生はこのような余興の時間を作ってみんなで楽しむことが神経症の治療に大いに役立っていることを様々な試行錯誤を重ねた上で会得されていたのである。
私は森田全集第5巻の中で紹介されているゲームなどを実際に集談会でやったことがある。
今でも使えるようなゲームがふんだんにあった。
歌では替え歌を作って何かイベントがあるとみんなで歌っている。
青い山脈の替え歌で、 「森田とともに」などである。
昨年はカラオケの上手な人に誘われて、月1回程度はカラオケに行くようになった。
だんだん歌えるようになってきた。とても楽しみだ。
また、老人ホームの慰問活動で使えるような手品を4種類覚えた。
皿回しの芸も上手にできるようになった。
私の声は田中角栄に似ていると言う人がいたので、田中角栄の物真似もできるようになった。
アルトサックスの演奏、どじょうすくい、獅子舞、浪曲奇術はセミプロ級になってしまった。
「一人一芸」に意識や注意を向けていると、神経症的な悩みは一時的には解消する。
そこら中に、人生を楽しむ面白いことがいっぱい転がっていることに気がついた。
その方面から森田理論に迫っていっても、神経症を克服し、素晴らしい人生観を確立できるものだと考えるようになった。
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