森田理論学習のすすめ

森田理論学習のすすめ

2018.10.21
XML
私たち人間は、ある欲望が起きれば、それを制御する考えが自然に湧きあがり、欲望が暴走しないための機能が備わっています。このことを森田理論では、精神拮抗作用として説明しています。
欲望と不安の調和は、森田理論学習では、避けて通れない大きなテーマとなっています。

例えば、懇親会などで二日酔いになるぐらい思いっきり酒を飲みたいと思っても、明日の仕事のことを考えて酒の量を押さえたりします。
人が高級車に乗っているのを見て、自分も欲しいと思っても、収入や貯蓄の状況を考え、購入することを我慢して諦めます。制御機能がきちんと働いているからです。
この制御機能が働かないと、二日酔いになって、次の日の仕事に差しつかえます。
あるいは、ローンの支払いで生活が苦しくなるのが目に見えています。

このように自然に備わった機能を活用して、欲望を適度に制御しながら生活することがとても大切なことです。しかし、制御機能が不十分で、欲望が暴走する人が後をたちません。
特に本能的な欲望が勝手に暴走してしまうことが大きな問題です。
欲望が暴走する人は、自分とその家族の生活を破壊し、周囲の人に多大な迷惑をかけることになります。

考えただけでもぞっとします。

欲望が暴走し、制御機能がほとんど働かない人はどうしたらいいのでしょうか
1 、自分がある場面に置かれると、欲望が暴走し、制御機能が効かなくなるという傾向が強いということを自覚する必要があります。

2 、これは自分の意志の力で修正できるものではないということも自覚する必要があります。

3 、欲望が暴走しそうな場面には、最初から近づかないようにする。
これができればよいのですが、これはとても難しいことです。
欲望が暴走する人に限って、歯止めが効かなくなるという特徴があります。

4 、そういう場合は、第三者の力を借りることが必要です。
信頼できる人に、制御機能の役割を担ってもらうことです。
少なくとも、欲望の暴走を抑えるために、単独行動は控えることです。
同行者がいれば、自分勝手な行動はある程度抑えることができます。

自分の行動を咎められたりするかも知れませんが、反発を控えて素直に従うことです。

5 、不幸にして欲望が暴走し、依存症に陥った人は、早く依存症から抜け出るための治療を受ける必要があります。
また、同様の問題を抱えている人たちの自助グループに参加し、お互いに励まし合い、支え合うことが大切です。

欲望の暴走は、ある特定の分野に限って問題になる場合が多いようです。
その他は別段生活の中で支障はないようです。

一つの欲望の暴走が、自分と家族の生活を破壊してしまうということを肝に銘じておく必要があると思います。





お気に入りの記事を「いいね!」で応援しよう

Last updated  2018.10.21 06:30:16
コメント(0) | コメントを書く
[不安の特徴と役割、欲望と不安の関係] カテゴリの最新記事


【毎日開催】
15記事にいいね!で1ポイント
10秒滞在
いいね! -- / --
おめでとうございます!
ミッションを達成しました。
※「ポイントを獲得する」ボタンを押すと広告が表示されます。
x
X

PR

Keyword Search

▼キーワード検索

Favorite Blog

知らぬ間に立派な大… 楽天星no1さん

泉佐野フィルムフェ… へこきもとさん

激しい運動の後、疲… メルトスライム25さん

神経症を克服します♪ ROSE33333さん
「私」がいる幸せ えみこた2さん

Profile

森田生涯

森田生涯

Comments

kurokawa@ Re:感情と行動を分離して行動する(11/11) New! 申し訳ございません。生涯森田様でした。
kurokawa@ Re:感情と行動を分離して行動する(11/11) New! 障害森田様 この記事の中で「心とは裏腹…
楽天星no1 @ 早速のご返事感謝 森田生涯さんへ 早速のご返事ありがとう…

Calendar


© Rakuten Group, Inc.
X

Design a Mobile Site
スマートフォン版を閲覧 | PC版を閲覧
Share by: