森田理論学習のすすめ

森田理論学習のすすめ

2018.11.23
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欲望が暴走しないで制御がかけられる大人になるためには、小さい頃の親の接し方がとても重要です。
子供のほしい物をなんでも与えたり、子供ができることを親が子供になり替わってやってしまうと、子供は制御能力を身につけることができません。
自己中心的で依存体質な人間になってしまいます。
他人に迷惑をかけ、自立するということかできません。
我慢することができなくなり、自分の思い通りに事が運ばないとイライラして、投げやりな行動をとることが多くなります。
欲望が暴走すると、つい見境なく本能的な行動をしてしまい、あとで後悔することが多くなります。
欲望を追い求めるのは構わないのですが、制御をかける能力が身についていないと、とても危険です。
壊れたブレーキの自動車に乗って、アクセルを踏み込むことがどんなに危険なことか、考えただけでもぞっとします。

子供が制御能力を獲得するために親はどんな援助が出来るでしょうか。

靴を1人ではく。パンツやズボンもひとりではける。でも、全部1人でやるのは四苦八苦して時間がかかります。お母さんはイライラして、つい、口を出してしまいたくなるものです。
「早くしなさい」 「ぐずぐずしないで」 「時間がないのよ」 「いつもあなたは遅いのね」
子供を否定して、 「こっちにいらっしゃい」などと言って、親がやってしまおうとします。
こんなことでは、子供が能力を獲得し、自立する力を奪ってしまいます。
さらに、親に依存する態度を養成し、身の周りのことは 自分でやろうとしなくなります。
子どもが自分でやりたい意欲があるときは、時間はかかっても大人はなるべく黙って見守ることが大切です。やがて、そのやりたい欲望は、嫌なことも我慢して挑戦するという能力を身につけていくのです。
だから親が手を貸してやればすぐ済むような事でも、我慢して見守ることが必要なのです。

子供が2年生ぐらいになったら、持ち物は自分でそろえさせるようにしましよう。
忘れ物をしたり、遅刻しそうになっても親は口を挟まないようにします。
親がいつも手や口を出していると、子供が本当に困ったときにはパニックになってしまいます。
忘れ物をして恥ずかしい思いをする。先生に注意される経験は子供にとって必要です。


おもちゃ、お菓子、ゲーム機など欲しがってもすぐにホイホイと買い与える事は問題があります。
こんなことをすれば、自分が欲しいものは何でもすぐに手に入ると思うようになります。
我慢や忍耐力、欲望の制御能力は育てることができなくなります。
大人になって困るのは子供自身です。
あとから制御能力を身につけようとしてもどうにもならないのです。

子供の頃に我慢する力を身につけさせるのは親の役割です。
成り行きで子育てをするのではなく、子育てには先人の知恵を活用して、子供を成長させることが重要です。

これは森田理論でいうと、欲望は野放しに追い求めるのではなく、適度に制御をかけて、欲望と不安のバランスをとりながら生活をするということです。これは森田理論の中ではとても大きなテーマとなっていると思います。





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Last updated  2024.04.07 13:25:00
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kurokawa@ Re:感情と行動を分離して行動する(11/11) New! 申し訳ございません。生涯森田様でした。
kurokawa@ Re:感情と行動を分離して行動する(11/11) New! 障害森田様 この記事の中で「心とは裏腹…
楽天星no1 @ 早速のご返事感謝 森田生涯さんへ 早速のご返事ありがとう…

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