森田理論学習のすすめ

森田理論学習のすすめ

2018.11.30
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アメリカの文化人類学者デビット・K・レイノルズ先生は、森田療法と内観療法に詳しい先生である。
この2つを神経症の治療に取り入れられている。

内観療法が吉本氏によって確立されたのは1930年代のことです。
内観療法とは、私たちが家族や身近な人たちによって支えられているという、具体的で明確な事実に焦点を当てて自己内省することです。
周囲の人たちから絶えず恩恵を受けているという事実を、細部にまでわたって本当に認識した時、感謝の気持ちが湧いてきます。
それに報いることをしていなかったことに罪の意識を感じ、行動を改めるようになるのです。

内観療法は研修所で行います。私は一日だけの内観療法を受けました。
畳半畳ぐらいなところに入ります。周りは立屏風で覆われていました。
ここで自分ひとりで一日中内観をするのです。


私は最初に母親との関係を生まれてから物心つくまで、できるだけ思いつようにしました。
記憶はないのですが、成長してから聞いたことを思い出すようにしました。
次に、幼稚園児だった頃から、小学生の頃の母親との関係を丹念に調べました。
続いて、中学生の頃、高校生の頃、大学生の頃、社会人になって30代の頃、 40代の頃、50代の頃と年代を区切って母親との間で起こった出来事を調べていきました。
その時、母親からしてもらったこと、母親にしてあげたこと、母親に迷惑をかけたことを中心に自己内省しました。

普通集中内観療法は、母親との関係を調べた後、父親、祖父母、兄弟姉妹、叔父や叔母、友達などについても丁寧に調べてゆきます。
集中内観は原則として1週間ぐらいです。これを朝から夜まで繰り返すのです。
終了間際になると、自分がいかに周囲の人に迷惑をかけてきたのか、いかに周囲の人に助けられて生きてきたのかがよくわかるようになるようです。
最後は涙が溢れて止まらなくなるそうです。感謝の念でいっぱいになるようです。
内観療法が終わってから、普通の生活に戻ると、その恩に対してお返しをしたいと思うようになるようです。
内観療法では自己中心という認識の誤りが、周囲の人との人間関係を丹念に調べることによって、頭の中で修正されるのではないかと思います。

そうならないためには、自宅において家庭内観を日々行う必要があるようです。
私は1日だけの体験内観療法でしたので、その境地に至る事はありませんでした。

神経症に陥る人は何かにつけて自己中心的で、他人のことを思いやる気持ちが希薄です。
自分の気持ちや主義を押し通して、 他人に平気で「かくあるべし」を押し付けています。
森田理論では「かくあるべし」が強すぎると、思想の矛盾を起こし、葛藤や苦悩で苦しむようになるといいます。

それに加えて、この内観療法を取り入れることによって、自己中心的な部分が抑えられ、他人に 「かくあるべし」を押し付けることが少なくなるとすれば、内観療法の持っている意義は大きいのではないかと思います。





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Last updated  2018.11.30 06:30:08
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kurokawa@ Re:感情と行動を分離して行動する(11/11) New! 申し訳ございません。生涯森田様でした。
kurokawa@ Re:感情と行動を分離して行動する(11/11) New! 障害森田様 この記事の中で「心とは裏腹…
楽天星no1 @ 早速のご返事感謝 森田生涯さんへ 早速のご返事ありがとう…

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