森田理論学習のすすめ

森田理論学習のすすめ

2019.01.16
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不安、恐怖、違和感、不快な感情に振り回される。
他人と比較して劣等感に振り回される。
心配性という自分の神経質性格に振り回される。
他人の仕打ちや言動に振り回される。
他人の思惑に振り回される。
親や子供、配偶者や恋人に振り回される。
台風や地震などの自然現象に振り回される。

それらに振り回されているときは、精神的にはとてもきつい。
そんな時、注意や意識は対象物に向かっており、振り回されないように対応している。

このような努力はエネルギーを消費するばかりで、精根尽き果ててしまう。

それを解消するカギは、森田療法理論の中にある。
「かくあるべし」を少なくして、できるだけ事実に即した生き方を身につけることである。
言い換えると、どこまでも自分の心と身体を大切に守っていくという生き方である。
心や身体の病を引き起こさないように、自分をいたわり癒していく生き方である。

不安や恐怖などの感情は、なくしようと努力するのではなく、自分の体の中で起こった自然現象として捉え、受け入れていくことだ。
他人の言動に対しては、たとえ理不尽なことであっても、訂正させる事はとても困難である。
他人の言動に対して、すぐに腹を立てて反撃したり、言いたいこと我慢することは人間関係を悪化させたり、ストレスを蓄積させる。
そんな時は沸き起こってきた自分の感情のほうに注意や意識を向ける。
とりわけ、感情には第一に沸き起こってくる感情と、それに引き続いて「かくあるべし」を含む第二の感情が沸き起こってくる。肝心な事は、第一に沸き起こってくる感情を大切にすることだ。
第二の感情が沸き起こってきたときは、第一の感情に立ち戻っていくことが大切だ。


自然の変化の流れに身を任せて、目の前のなすべき事に手をつけて生活していく。
湧き起こってきた感情を目の敵にするのでもなく、また気分本位で逃げ出すのではない。
自分の体の中で起こってきた自然現象として捉え、淡々と慈しみ味わい尽くすことだ。
そういう態度で入れば、他人の仕打ちに振り回されることは少なくなるだろう。

つぎに他人の言動は他人の自由である。

そのように認識していると相手と争うことがなくなる。
本来相手の言動は、自分に対して強制力はないのだ。
ただ相手はそういう気持ちや考えを持っているということだ。
そういう意見を述べているに過ぎない。提案を行っているに過ぎない。

それに対して、自分がどのように感じ、どのような気持ちになり、自分がどのように行動したいのかは自分の自由なのだ。相手に振り回されるよりも、自分の気持ちを大切にしていくことだ。
このように捉えることが自分を楽にしてくれる。
それは自分の気持ちや意志を打ち出しているからである。
つまり、自分自身に対して優しく寄り添っていることになる。

人間関係で振り回されて葛藤や悩みを抱えている人は多い。
そういう人は、自分の存在、自分の気持ち、すべの感情、自分の意志、五感、身体感覚に焦点を当てて、自分をいたわり大切にするという態度に立ち返る癖をつけることが大事である。
自分を守り、自分の最大の味方になってくれるのは、他でもない自分自身なのですから。





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Last updated  2019.01.16 06:30:07
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kurokawa@ Re:感情と行動を分離して行動する(11/11) New! 申し訳ございません。生涯森田様でした。
kurokawa@ Re:感情と行動を分離して行動する(11/11) New! 障害森田様 この記事の中で「心とは裏腹…
楽天星no1 @ 早速のご返事感謝 森田生涯さんへ 早速のご返事ありがとう…

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