森田理論学習のすすめ

森田理論学習のすすめ

2019.03.06
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カテゴリ: 身近な社会問題
佐賀県唐津市に農民作家山下壮一さんがいる。

この方は農作業の傍ら、小説やルポを書き始め、海外に実際に足を運んで現地を視察している。
現在はどの国行っても、農地を大資本に牛耳られ、土地を持たない貧農とスラム街が増えていると言われている。

強欲資本主義の社会が、一部の富裕層をより豊かにして、多くの人民を生きるのがギリギリの生活におとしいれているのだと指摘されている。貧富の差は、今や生存権をかけた戦いとなっている。
10%の超富裕層と90%の貧困者に二極分解しつつあるのだ。
今は大丈夫だと思っていても、全世界がその方向に向かって突き進んでいることを忘れてはならない。

お隣の韓国については、次のように指摘されている。
1997年11月21日、韓国は経済破綻を起こし、 IMFに対し緊急融資を申請した。
12月3日に、証券担保に合意して、総額928億ドルの融資を受けてIMFの監視下に入った。


IMFの緊急融資は、外資やグローバル企業から見れば、宝の山なのである。
韓国の国民の生活を破壊し、規制を撤廃し、外資が最大限の利益を上げるための、地ならしをしてくれるためのものだ。事実韓国も、賃金カット、リストラ、不良企業の整理を要求された。
仕事がなくなる。会社がつぶれていく。低賃金の仕事しかない。国民の生活はますます悪化した。
それなのに、さらに規制を緩和し、外資の参入を認めさせ、完全な自由化を迫られた。
現在、韓国の銀行や企業は、その多くの株式を外資に握られている。
つまり、国民を最低ギリギリの生活で縛り付けながら、収益は全て国外に持ち去るという仕組みが出来上がっているのだ。韓国には誰でも知っているような巨大企業があるが、そこで上げた利益は国外に持ち去られているのである。

IMF融資によって、農業分野では、ウルグアイ・ラウンド対策費の削減、牛肉、乳牛生産の3割カットなどを求められた。国による農業保護、農業振興政策は撤廃された。
それまで、韓国政府はウルグアイラウンド対策費として420兆ウォンを組み、畜産の規模拡大と施設園芸の近代化に重点的に投入してきた。
ウォンの下落で飼料、燃料資材は3割以上も値上がりし、逆に生産物は不況で2割下落した。
多くの借金を抱えた農家の破たんが相次いだ。農民の生活は破たんしたのである。
融資を受け入れて、国を外資に明け渡し、国民の生活を不幸のどん底に追いやったのだ。


この路線を受け入れると、日本の農業と農家はいずれ破綻してしまう。国民の生活は破壊されてしまう。
また食料の自給を放棄して、外国に頼っていると、日本という国はアメリカや中国に従属することでしか生き延びていくことはできなくなるだろう。支配と被支配の関係が出来上がってしまうのである。

山下壮一さんは「農業の時代がやってきた」という本の中で、中国のイグサ事情、 NAFTAを受け入れたメキシコの農民、カンボジアの農民、フィリピンのネグロス島の農民、ベトナムやタイの農民の悲惨な状況も詳しく報告されている。
欲望が欲望を際限なく生み出すという強欲資本主義のなれの果てを訴えられているのである。
そういう視点から、今の農業を見てみると、問題点や矛盾点が次々と明らかになるといわれる。


生存権すら平気で踏みにじられるということがよく分かる。
これからは事実をきちんと把握していくという態度が、私たち国民の生活を守る上で欠かせない時代となっているのだ。
森田理論学習で、事実をしっかりとつかみ、事実本位の生活態度を身に着けた人は、強欲資本主義の実態にも目を向けてもらいたい。
そのための資料として、堤未果さんの本を1冊でも読むことをお勧めしたい。





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