森田理論学習のすすめ

森田理論学習のすすめ

2019.07.12
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森田理論に「努力即幸福」という言葉がある。
日常茶飯事、勉強や仕事、課題や問題点、興味や関心のあるもの、夢や目標に向かって、努力精進しているその実践・行動そのものが幸福な状態であるということだ。
生の欲望が発揮されている状態は、生きがいを感じて、その人は光輝いている。
森田理論はその態度をお勧めしていると思います。
そのプロセスを軽視して、是が非でも成功しなければならない。
目標を達成することにとらわれていては、そのプロセスを楽しむことはできない。
思想の矛盾に陥って葛藤や苦しみが出てくるのです。

この言葉と並行してよくつかわれる「感謝即幸福」という言葉もある。
今日はこの言葉に焦点を当ててみたい。

手術後は無力です。のどがカラカラになっても水が飲めない。
食事もできない。一人でトイレにも行けない。
看護婦さんが親切にやってくれるわけです。
その時、なんといいますか、救われた思いがするんですね。
同時に有難いと思うのです。
それから背中が痒くなります。
そうすると熱いタオルで拭いてくれるのです。
これが何ともいえないいい気持ちなんですね。
「ありがとう」と心から看護師さんにお礼を言いました。

そういう経験をすると、こういうことも幸せなんだと思いました。
元気な時にはそんなことは全く思わないのですね。

それが当たり前になってしまうと、感謝しませんね。手伝おうともしませんね。
ところが、これは考えてみると大変なことですよ。
家内にいつも「ありがとう」「美味しいね」と感謝したいですね。

私たちは人様からいろいろな恩恵を常に受けているのですね。
そういうことは当たり前のこととして、普段は考えもしないのではないかと思うのです。

(あるがままに生き心豊かに老いる 長谷川洋三 ビジネス社より要旨引用)

これを「かくあるべし」を自分や他人に押し付けて、葛藤や苦悩で苦しんでいる人は、生活の中に取り入れてみてはどうだろうか。日ごろから感謝探しをするのだ。
病気の人を見ると自分が健康で毎日過ごせているのは感謝そのものです。
人から困っていた時助けていただいた。それも感謝です。
挨拶や温かい言葉をかけてもらった。これも感謝です。
飲み会やカラオケに誘っていただいた。
自分で作った余りものの野菜をいただいた。
可憐な花がベランダいっぱいに咲いて自分と家族の目を楽しませてくれている。
などなどきりがないほど「感謝」の元はいくらでもありますね。

意識して自分の身の周りを見渡せば、感謝することばかりです。
それをしっかりとキャッチして日記に書いていくのです。
日記に書かないとすぐに忘却の彼方に飛んで行ってしまいます。
そしていつものように、自己嫌悪、自己否定、他人否定の「かくあるべし」の世界に戻っていってしまいます。たとえ1つでも日記に書いていけば1年で365個になります。
そのうちに「ありがとうね」「ありがとうございます」が口癖になります。
すると不思議なことに、いつのまにか有難いと感謝する人間に変身することができるのです。
それは、これを実践していると脳の無意識の部分に感謝探しが刷り込まれてしまうのです。

これは「かくあるべし」を減らして、事実本位の生活態度を身につけるための一つの方法だと思います。
この言葉を、自分にも相手にもできるだけ多く使うように心がけましょう。
そうすると、自分から見ても、他人から見てもとても魅力のある人間になれると思いますよ。





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Last updated  2019.07.12 06:30:11
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kurokawa@ Re:感情と行動を分離して行動する(11/11) New! 申し訳ございません。生涯森田様でした。
kurokawa@ Re:感情と行動を分離して行動する(11/11) New! 障害森田様 この記事の中で「心とは裏腹…
楽天星no1 @ 早速のご返事感謝 森田生涯さんへ 早速のご返事ありがとう…

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