森田理論学習のすすめ

森田理論学習のすすめ

2019.09.06
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カテゴリ: 行動のポイント
集中するということを考えてみたいと思います。
一般的には、一つのことだけを考えて他のことはシャットアウトすることだと思われています。
雑念や余計なことにとらわれることがないので、容易に目的が達成できるように考えます。
このような考え方は、一極集中の状態です。
官庁や政治の東京への一極集中。会社での権限が社長へ集中している。
などを思い出してもらえれば、一極集中の状態が分かりやすいと思います。
一極集中することで、無駄を省き、スピーディな決断と実行が可能になるかもしれません。
反面反対意見が無視されることで、取り返しのつかない事態に陥らないとも限りません。

これに対して別の集中もあります。

あらゆる状況をキャッチしながら、かつ目的に向かって集中している状態です。
たとえば、サッカーの中田英寿選手。
彼はプレーしながら終始首を左右に振っている。
今敵がどこにいて味方がどこにいるのか、パッパッと見ながら常に状況をキャッチしているのです。
だからボールが来た時には即、動きがとれる。
もしボールだけに一極集中している状態だとすれば、こういうことはできません。
(「打たれ強さ」の秘密 岡本正善 青春出版社 137ページ参照)

森田理論では、一極集中を目指しているのではなく、拡散集中の態度をお勧めしています。
森田先生は講義をしているときの心持ちについて次のように説明されています。
私の注意がどのように拡散集中しているかというと、
1、自分の挙手動作に集中する。躓いたりコップをひっくり返したりしないように注意するのである。

3、自分の話の筋道を工夫している。

拡散集中の状態は、いろんなことに気がついて精神緊張状態になる。
この四方八方に心が散った有様が、禅のいわゆる無所住心であって、周囲のすべてのことに気がついて、しかも何事にも心が固着しないで、水が流れるがごとく心が自由自在に流転適応していく有様である。
あたかも明鏡に物の映るがごとく、くるものは明らかに映り、去れば直ちに影をとどめないという風である。





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Last updated  2024.06.03 09:14:12
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kurokawa@ Re:感情と行動を分離して行動する(11/11) New! 申し訳ございません。生涯森田様でした。
kurokawa@ Re:感情と行動を分離して行動する(11/11) New! 障害森田様 この記事の中で「心とは裏腹…
楽天星no1 @ 早速のご返事感謝 森田生涯さんへ 早速のご返事ありがとう…

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