森田理論学習のすすめ

森田理論学習のすすめ

2019.10.27
XML
カテゴリ: 感情の法則
​​アドラーは、「 怒りは第二次感情である 」と言っています。

人は不安や恐怖、嫉妬、寂しさ、無力感、自己嫌悪など、自分の中に受け入れがたい「一次感情」があるときに、それを隠すように怒るという言動をとるものだという考えです。
例えば、幼い子供が危険な行動をとり、ヒャッとさせられた親が「危ないじゃないの」と言って怒ることがあります。このような言動の前には、そんなことをすると子供がケガをするかもしれない。
大事故に巻き込まれるかもしれない。命を落とすようなことになるかもしれない。
こうした第一次感情が隠れているという考えです。
現実には子供に怒りをぶっつけているのですが、前提として「びっくりした、ハッとした、心配だった」という第一次感情があるのです。

これは森田理論でいう初一念という直観的な感情のことです。
第一次感情は、心配だった、不安になった、恐ろしかった、寂しかった、悲しかった、がっかりした、嫉妬したというようなものです。素直で直観的な感情です。


そして人間には引き続いて第二次感情が出てくるようになっているのです。
そしてつい、これに基づいた言動をとってしまうのです。
この感情は目の前に起こった出来事や事実に対して、弁解、言い訳、ごまかし、隠ぺい、逃避、否定が含まれているのです。相手に対しては叱責、非難、拒否、無視、抑圧、否定などがあります。
観念や理性に基づいた「○○しなければならない」「○○であってはならない」などという「かくあるべし」が多分に含んでいるものです。
「かくあるべし」を優先した言動は、現実や事実と激しく対立します。
すぐに自己嫌悪、自分否定、他人否定で対立関係に陥ります。
怒りはこの第二次感情に基づいての言動ということになります。
第二次感情に基づいた言動は、弊害だらけというのはお分かりだと思います。

突発的な怒りの感情は6秒でピークに達し、それをやり過ごすことができれば次第に沈静化するといわれています。その6秒さえやり過ごせば、怒りに任せて他人を傷つけたり、人間関係を悪化させる行動を控えることができやすくなります。

それに加えて、第二次感情を見極める習慣を作ることが大切になります。
自分や他人を批判、否定するような気持ちはすべて第二次感情です。

危険な行為をしている子供に対して「だめだ、すぐにやめなさい」ということも時には大切です。
でももっと大切なことは、第一次感情に立ち戻れるかどうかです。
この例で言えば、「お父さんはびっくりした。とても動揺した。でも何事もなくてうれしかった」ということになります。その言い方のほうが子供との関係はよくなってきます。
これが森田理論で学習している「純な心」の生活面への応用ということになります。

​​





お気に入りの記事を「いいね!」で応援しよう

Last updated  2019.10.27 06:20:06コメント(0) | コメントを書く


【毎日開催】
15記事にいいね!で1ポイント
10秒滞在
いいね! -- / --
おめでとうございます!
ミッションを達成しました。
※「ポイントを獲得する」ボタンを押すと広告が表示されます。
x
X

PR

Keyword Search

▼キーワード検索

Favorite Blog

知らぬ間に立派な大… 楽天星no1さん

泉佐野フィルムフェ… へこきもとさん

激しい運動の後、疲… メルトスライム25さん

神経症を克服します♪ ROSE33333さん
「私」がいる幸せ えみこた2さん

Profile

森田生涯

森田生涯

Comments

kurokawa@ Re:感情と行動を分離して行動する(11/11) New! 申し訳ございません。生涯森田様でした。
kurokawa@ Re:感情と行動を分離して行動する(11/11) New! 障害森田様 この記事の中で「心とは裏腹…
楽天星no1 @ 早速のご返事感謝 森田生涯さんへ 早速のご返事ありがとう…

Calendar


© Rakuten Group, Inc.
X

Design a Mobile Site
スマートフォン版を閲覧 | PC版を閲覧
Share by: