森田理論学習のすすめ

森田理論学習のすすめ

2019.12.16
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保育園などで、保護者の方からの悩み相談で多いのは、「うちの子供は友達におもちゃをゆずれない」というものだそうです。

これは子供の中で「所有」という概念が育っているのです。
この時期、子供の中では地球は自分を中心に回っているのです。
ですから、ここにあるものは全部自分のものなのです。
特に1歳から2歳くらいの子供は、自分でできることが増えることが、うれしくてたまりません。
一人遊びを満喫することで精一杯です。
お友達がどんなことをしているのか、どんなことをしたいのかなど考える余裕はないのです。
親が子供を叱りつけて、「貸してあげなさい」などと言っても、子供にはその理由が分からないのです。
あるお母さんの話では、「他のお母さん方にしつけがきちんとしているお母さんと認められたい。


おもちゃを独り占めにして、お友達に貸せないとこだわりは、「自分の所有物」を失いたくない、守り抜きたいという意識が芽生えているのです。それを親に力づくで取り上げられてしまうと、自分の所有物が第3者によって簡単に奪われてしまったという体験を積み重ねることになります。
このような体験をした子供が大人になったとき、今は自分の所有物ではあるが、いつ何時奪い取られてしまうかもしれないという不安や恐怖を抱くようになります。
また他人や他国に自分たちの欲しいものがあるときは、力づくで奪い取ればよいのだという安易な考え方をするようになります。
あるいは経済力にものを云わせて、根こそぎ買い付けるようなことをするようになります。
自分の所有物を自分の力できちんと管理するという体験は、他人の所有物に対しても尊重できるようになります。おもちゃの独り占めという現象は、自分の所有物、他人の所有物を明確にして、人間関係の改善につながる学習体験を積み重ねているとみるべきです。
(モンテッソーリ流 自分できる子の育て方 神成美輝 日本実業出版社 62ページより要旨引用)





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kurokawa@ Re:感情と行動を分離して行動する(11/11) New! 申し訳ございません。生涯森田様でした。
kurokawa@ Re:感情と行動を分離して行動する(11/11) New! 障害森田様 この記事の中で「心とは裏腹…
楽天星no1 @ 早速のご返事感謝 森田生涯さんへ 早速のご返事ありがとう…

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