森田理論学習のすすめ

森田理論学習のすすめ

2020.03.05
XML
カテゴリ: 行動のポイント
多くの人間は、できない理由はいくらでも探し出す。
そういう人は、問題解決のためにどんなことをすればよいかよいかについては、ほとんど気づかない。
暇を持て余し、失意と後悔の多い人生に愛想をつかしてしまう。
二度と人間に生まれ変わりたいとは思わなくなる。
今日はこの問題を考えてみたい。

赤ちゃんだったころは誰でも好奇心いっぱいだった。
何度失敗しても出来るようになるまでチャレンジしていた。
そうです。人間はもともと前向きで活動的な生き物だったのです。
だれでも、日常茶飯事、仕事、勉強、家事、子育て、問題や課題、夢や希望に向かって情熱を燃やして生きたいと思っている生き物なのです。


ところが一般的には成長するにつれてしんどいことはやりたくない。
エネルギーの無駄遣いは極力抑えたい。
お金で済むことなら、何でも人様のお世話になればよい。
煩わしいことは考えないで、楽しく過ごすことだけを考えて、こころゆくまで楽しみたい。
やらなければいけないことはたくさんあるが、できるだけ手を抜いて楽な方に流されていく。
「さぼりたい、楽しみたい、人が見ていなければさぼりたい」
いつの間にか、自ら何かを手掛ける中で小さな喜びや幸せを見つけるよりも、他人から与えられる幸せを追求していく生き物に変化している。

その相反する気持ちが絶えず綱引きをしています。
そして多くの人は実践や行動することを放棄して、楽な方に流されてしまう。
怠惰な悪魔のささやきに同調して、堕落の道へと落ちていくのです。
楽な方向に流されると、その瞬間は楽をして得をしたような気持ちになります。

自分の人生は一体何だったのかと後悔するようになるのです。

こうした考え方に流されていると、それがその人の気質となり、体質が変化してしまっているのです。
実践・行動するよりも、やらなくて済むほうに重心がかかっているのです。
当然どうしたら出来るかという考え方はしたくてもできないのです。
反対にできない理由を次から次へと思いついて、できないことを正当化しようとするのです。

馬を水のみ場に連れて行っても、無理やり水を飲ますことはできないのです。
そういう人は観念的になっています。
頭の中で考えたことを、現実に適応させようとするので、無理が生じます。
現実が自分の理想としていることから乖離している。
現実を無理やり理想に合わせようとするので、葛藤や苦悩が生まれてくるのです。

反対に何でも興味や関心を持って取り組んでいる人は人生を楽しんでいます。
少々の障害物は乗り越えていきます。
乗り越えるたびに自信をつけて、一回り大きな人間へと成長しているのです。
さらに大きな夢や目標にチャレンジする意欲がみなぎってくるのです。
そうなれば、また機会があれば人間に生まれ変わってみたいと思うようになります。
もし神様がおられれば、きっとそういう人にチャンスを与えられるだろうと思います。

両者の差は最初はほとんどなかったのです。
森田に、「毫釐の誤り千里の差を生ず」という言葉があります。
どこをどう間違ったのか、歳をとるたびにその差はどんどんと開いていくばかりです。
そうならないためには、まず「凡事徹底」、普段の日常生活に精魂を込めて取り組むことだと思います。
森田がいつも言っていることですが、今一度この言葉の意味を考えてみたいと思います。





お気に入りの記事を「いいね!」で応援しよう

Last updated  2024.06.03 09:24:47
コメント(0) | コメントを書く
[行動のポイント] カテゴリの最新記事


【毎日開催】
15記事にいいね!で1ポイント
10秒滞在
いいね! -- / --
おめでとうございます!
ミッションを達成しました。
※「ポイントを獲得する」ボタンを押すと広告が表示されます。
x
X

PR

Keyword Search

▼キーワード検索

Favorite Blog

知らぬ間に立派な大… 楽天星no1さん

泉佐野フィルムフェ… へこきもとさん

激しい運動の後、疲… メルトスライム25さん

神経症を克服します♪ ROSE33333さん
「私」がいる幸せ えみこた2さん

Profile

森田生涯

森田生涯

Comments

kurokawa@ Re:感情と行動を分離して行動する(11/11) New! 申し訳ございません。生涯森田様でした。
kurokawa@ Re:感情と行動を分離して行動する(11/11) New! 障害森田様 この記事の中で「心とは裏腹…
楽天星no1 @ 早速のご返事感謝 森田生涯さんへ 早速のご返事ありがとう…

Calendar


© Rakuten Group, Inc.
X

Design a Mobile Site
スマートフォン版を閲覧 | PC版を閲覧
Share by: