森田理論学習のすすめ

森田理論学習のすすめ

2020.07.07
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カテゴリ: 身近な社会問題
私はつい最近まで、デフレは物の値段が下がるのでよいことではないかと思っていた、
100円均に行けば最低限の生活必需品が手に入る。
これは喜ばしいことだ。またデフレはお金の価値が商品価格に対して高くなっていく。
さらに自動車や住宅ローンなどの金利がどんどん下がっていく。
これも庶民の生活にとってはプラスに働いているのではないかと思っていた。
それは40年前に家を購入したときの金利が、5.5%だったので、最初のころは元本返済より金利返済が多くて、私は金利返済のために働いているのかと腹立たしく思っていたからである。

これらはすべて認識の誤りであったことが、政治や経済の学習をして初めて理解できた。
私が現役で働いていた1970年代から80年代を思い出してみた。
銀行預金は最大で7%ぐらいだった。貯金を複利で運用すれば、10年で倍になった。

当然ローンの金利も高かったのだ。

見落としてならないのは、そうした状況の中でGDPが拡大して、日本が世界第2位の経済大国になったことだ。経済大国になっていく過程でどんなことが起きていたのか。
まず働いている人は毎年1万円を超えるベースアップがあった。
給料がうなぎのぼりだったのだ。私が就職したころは、初任給が5万円弱だったが、80年代に入ると初任給は20万円を超えるのが当たり前になっていた。
これが約20年という短期間のうちに起きた。
ボーナスもこんなにもらっていいのだろうかというほどもらっていた。
さらに社員旅行はとても派手だった。私は海外旅行に3回行った。
ほとんど会社の出費だった。

ところがバブルが崩壊した1990年代に入ると一転してデフレに突入した。
商品が急に売れなくなり、同業他社との間で生き残りをかけた、熾烈な競争に巻き込まれた。
負け組企業は給与カット、ボーナス削減に追い込まれた。

1990年代後半には、山一證券、北海道拓殖銀行まで倒産した。
生き残った社員も過大なノルマを課せられて、人間関係も軋轢を生むことが多くなった。

これ以降、現在までデフレが続いている。
デフレというのは商品の価格が下がるが、それ以上に国民経済が悪循環を繰り返していたのだ。
所得が少なく生活が苦しい。共稼ぎしないと家計が維持できない状況なのだ。

商品の価格が安くなったといっても、所得が少ないのでおいそれと買うこともできない。
多少の余裕資金は将来に備えて貯金するしかない。
破産すれば自己責任だといわるので、自己防衛するしかない。

この時に政府の経済対策が極めて重要になる。
デフレは供給に対して、需要が少ないという状態です。
こういう時は、政府が公共工事、インフラ整備、社会保障、教育、医療、農林水産、国防などに投資して需給ギャップを埋めていく必要がある。民間を下支えしていく必要がある。
デフレ下では民間主導で需給ギャップを埋めることはできないのである。

ところが1997年の橋本内閣から現在の安倍政権まで、デフレを助長する政策ばかりを敢行してきた。その主な柱は消費税増税と緊縮財政の推進である。
プライマリーバランス・財政均衡化を最大の目標としてきたのです。
デフレ脱却に向かってかじ取りをすべき時に、増税を行い規制緩和を推進してきた。
民営化により政府支出をどんどん削る政策を推進してきたのです。

デフレに陥って経済成長が止まって早30年近くが経ちました。
政府がマネタリーベースを拡大しても、インフレにならないことを日本政府が証明した。
新型コロナウィルスの蔓延をきっかけにして、国民の多くが政治や経済政策の誤りに気付いてしまった。デフレ脱却のための道筋をやっと見つけることができたと思うのです。
さらに政治や経済の学習を深めて、物申す国民に変身したいと思います。
今や政治家を動かし、政治・経済や日本の自立を推進するべき時期が訪れたといっても過言ではありません。





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Last updated  2024.04.07 19:59:00
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kurokawa@ Re:感情と行動を分離して行動する(11/11) 申し訳ございません。生涯森田様でした。
kurokawa@ Re:感情と行動を分離して行動する(11/11) 障害森田様 この記事の中で「心とは裏腹…
楽天星no1 @ 早速のご返事感謝 森田生涯さんへ 早速のご返事ありがとう…

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