森田理論学習のすすめ

森田理論学習のすすめ

2020.08.08
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カテゴリ: 行動のポイント
形外会での鈴木知準さんの発言です。

私はあまり静かだと勉強ができないという体験を、今夏初めてやりました。
帝大の寮が山中湖にあって、80人ばかり収容のできる大きな家に、私はただ2人でいたのです。あまりシーンとしていて、いたずらに空想ばかりが頭を駆け回り、何も勉強できませんでした。今度は、他の家へ引っ越しました。
するとそのところは、ラグビー選手の宿泊所で、ダンスはやる、レコードはかける、実にうるさいところでしたが、不思議にドンドン勉強がはかどりました。

いろいろの事が、クルクル頭の中を駆け回るときは、勉強も楽にでき口笛なども思わず出たりする時である。この間その事を叔母に話したら、叔母は心配して、それは頭が、どうかしているのだ、時々静養しなければいけないと注意してくれました。
友人は、また僕の勉強ぶりを見て、「君は立ったり・座ったり・口笛を吹いたり。歌ったり、それで一体勉強ができるのか」というから、「僕はこの時が、一番よく能率の上がるときだ」といったら、「君は異常者だ」と狂人扱いにされました。
(森田全集 第5巻 410ページ)

森田理論を学習すると、精神が緊張状態にあって、あれもこれも神経が行きわたっている時に、仕事や勉強がよくできる。また、気づきや発見、興味や関心、新しい発想やアイデアが泉のように湧き出てくるといいます。

反対に「退屈だな。何か面白いことはないかな」などと思っているようなときは、感性は鈍化している。感情が停滞して、気づきや発見、興味や関心、新しい発想やアイデアなどは沸き起こってこない。たとえ沸き起こったとしてもありきたりで貧弱である。


また最初はイヤイヤ仕方なしに手を付けることで、感情が発生して、どんどん膨らんでくる。
そして感情が変化していく。

このことが分かっている人は、積極的に変化の激しいところに出ていく。
人前に出ていく。なすべき課題をたくさん持っていて、次々と手掛けていく。
弾みがついて、精神が緊張状態に入り、好循環が始まる。
一日が終わった時、心地よい疲労感とともに、すがすがしい充実感を味わうことができる。
反対にゴロゴロと昼寝をしたり、テレビなどを見て過ごした人は、「しまった。今日も無為の一日を過ごしてしまった」と感じることになる。後の祭りである。





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Last updated  2020.08.08 06:20:06
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kurokawa@ Re:感情と行動を分離して行動する(11/11) New! 申し訳ございません。生涯森田様でした。
kurokawa@ Re:感情と行動を分離して行動する(11/11) New! 障害森田様 この記事の中で「心とは裏腹…
楽天星no1 @ 早速のご返事感謝 森田生涯さんへ 早速のご返事ありがとう…

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