森田理論学習のすすめ

森田理論学習のすすめ

2021.04.17
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カテゴリ: 生の欲望の発揮
二宮尊徳の思想の一つに 「積小為大」 というのがある。

この言葉は読んで字のごとくである。
小さなことを積み重ねていくうちに大きなものになっていくという考えである。
常に小さな目標、課題をもって生活する。
そのためには、「かくあるべし」で事実の是非善悪の価値批判をするのではなく、事実、現実、現状に焦点を当ててよく観察する。

その過程で、新たな気づきや問題や課題の発見がある。
それらはどんな小さなことでも宝物として扱う。
忘れないようにメモして持ち歩く。そして実行に移す。

小さなことを丁寧に行う。手を抜かないで一心不乱になって行う。
達成すればやり遂げた満足感を味わうことができる。
そして小さな自信となる。それを積み重ねていく。
それが土台となって次のステップに進むことができる。

「積小為大」は、小さな課題、目標を持ち続けることがいかに大切であるかを教えてくれている。森田理論では、「生の欲望」を持ち続けるということが、最終目標となっています。
これと同じことを二宮尊徳も提案しているわけです。

欲望という言葉は誤解の多い言葉です。
森田理論学習をしていると、欲望といわれてもよく分かりませんと言われる人がいます。
欲望はありませんという人もいます。

また欲望というと、本能的な欲望を思い出す人もいます。
本能的な欲望や自己中心的や欲望が暴走すると、他人に迷惑をかけ、人間同士の醜い争いの原因となります。欲望という言葉は、本人が望む、望まないにかかわらず、そういう意味合いをもともと持っている言葉です。

森田ではそういう意味で「欲望」という言葉を使っているわけではないのですが、これが言葉の魔術にかかるととんでもないことが起きるのです。

「生の欲望の発揮」も「積小為大」も言わんとする内容は同じ事です。
それでしたら自分にとってピタッと納得できる言葉を使ったらよいと思います。
私は「積小為大」という言葉がしっくりとくると思えば、「生の欲望の発揮」をこの言葉に置き換えても構わないと思います。「積小為大」をキャッチフレーズとして、日常生活や仕事などに取り組むことができるようになると、結果として「生の欲望」に向かって邁進しているということになります。要するに実践の中身が問題になるということです。





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Last updated  2021.04.17 06:42:32コメント(0) | コメントを書く


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kurokawa@ Re:感情と行動を分離して行動する(11/11) New! 申し訳ございません。生涯森田様でした。
kurokawa@ Re:感情と行動を分離して行動する(11/11) New! 障害森田様 この記事の中で「心とは裏腹…
楽天星no1 @ 早速のご返事感謝 森田生涯さんへ 早速のご返事ありがとう…

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