森田理論学習のすすめ

森田理論学習のすすめ

2021.04.24
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森田理論の眼目の一つは、「かくあるべし」を振り回さないということです。

「こうであるべきだ」「こうでなくてはいけない」という観念主義の立場に身を置いて、目の前の現実、事実を批判、否定する態度を弱めていくことが肝心であると言っているのです。

分かりやすく言えば、自分は空高く安全なところに身をおいて、現実や事実の価値判断を行っているのです。これは人間だけに見られる現象で、動物にはありません。
大脳が高度に発達しているからこそではありますが、人間はその使用方法を間違えているのです。事実は観念によっていかようにも取り扱うことができる。
そうしなければならないと思っているとすれば、甚だしい人間の思い上がりです。
人間に葛藤や苦悩がつきものなのは、現実や事実をあまりにも軽視しているということになります。観念優先から事実本位の切り替えに成功した人は、人を引き付けてやまない魅力的な人になれます。また精神的にとても楽な人生に切り替わります。


「かくあるべし」に取りつかれている人は、職業でいえば、横柄な裁判官のようなものです。
自分が裁かれることはない。六法全書を手がかりにし、いつも人や物事の是非善悪の判決を下して、すべての人を納得させようとしているのです。国家権力というものを後ろ盾にしているので、その力は強大です。せめて大岡越前の「三方一両損」のような裁定をしてほしいものです。

観念主義を打破し、事実本位の態度を意識づける言葉として、 「それはさておき」
この言葉は、「岩もあり、木の根もあれど、さらさらと、たださらさらと水は流れる」という言葉に近い。いろいろと言いたいことはあるでしょう。
批判、否定したいこともあるでしょう。
でもそんな観念先行の言い分は封印して、まず現状や事実に向き合いませんか。
そのためにはよく観察して、正確に現状や事実を掴むことが欠かせませんね。
いままではほぼ100%、観念主義の立場にいたのでしたら、せめて20%くらいはその態度を改めませんか。最終的には事実を最優先する態度に切り替えることを目標にしましょう。
そういう気持ちを持っていたとしても、常に観念優先に陥ってしまうのが人間の宿命です。
でも努力するという気持ちがないと何も始まりませんね。

天才バカボンは「これでいいのだ」が口癖でした。
どんな弱みや欠点があっても、その自分を自己嫌悪、自己否定することはしない。
自分はどんなことがあっても、自分自身を守り通してみせるのだ。
自分は自分の最大の理解者なのだ。自分は自分の最大の味方なのだ。





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Last updated  2021.04.24 06:20:06
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kurokawa@ Re:感情と行動を分離して行動する(11/11) 申し訳ございません。生涯森田様でした。
kurokawa@ Re:感情と行動を分離して行動する(11/11) 障害森田様 この記事の中で「心とは裏腹…
楽天星no1 @ 早速のご返事感謝 森田生涯さんへ 早速のご返事ありがとう…

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