森田理論学習のすすめ

森田理論学習のすすめ

2021.06.28
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西村貴好さんのお話です。

人は、悲しいことが起きたとき、苦しいときが起きたときに本当の悲しみや苦しみを感じるのではありません。自分に悲しいことや辛いことが起きたときに、自分の悲しみや苦しみ、辛さに共鳴してくれる人がひとりもいないと感じる時に、本当の悲しみや苦しみ、あるいは辛さを感じるのです。

あなたも、誰かから相談事を受け、その問題を解決したり、悲しみや辛さを取り除くことができないこともあると思います。
そんなとき、相手の問題を解決することができなかったとしても、相手の悲しみや苦しみの感情に共感を寄せてあげることはできる。

共感を伝えてあげるだけで、相手の悲しみや苦しみがぐっと和らぐのです。
むしろ問題を解決すること以上に共感を伝えることで救われることがあるかもしれません。
(ほめ下手だから上手くいく 西村貴好 株式会社ユサブル 140ページ)

カーネギーは人を動かすという本の中で、「盗人にも5分の理を認めよ」と言っています。
相手を非難、中傷したくなった時は、その前にしなければならないことがあります。


でもよく目にすることは、そのプロセスを飛ばして、是非善悪の価値判断をしてしまう。
それが適切で非の打ちどころのない普遍的な考え方だと思い込んでしまう。
それを駆使して、有無を言わせないで、相手を追い込んでしまう。
これは、共感や受容とは真反対の態度です。人間関係を簡単に破壊に導きます。
こういう人は、その矛先を自分に対しても向けていますので、二重の苦しみを抱えているはずです。この態度を改めないと、神経症から解放されることはないと思います。

共感するというのは、観念優先の態度を抑制して、相手の考えや行動に寄り添うという努力を意識的に行うということです。この努力はエネルギーを使います。観念優先に凝り固まっている人は、相当なエネルギーが必要になります。

この実践は、とりもなおさず、「かくあるべし」を抑制して、事実に寄り添う態度を身につけることにつながります。森田が目指している方向と一致しています。
傾聴力、共感力、受容力を身につける努力は、「かくあるべし」を抑制して、事実本位に近づくための手段となるのです。集談会では意識してそのことに取り組まれていると思います。
集談会で難なくできるようになると、はじめて社会生活の場で応用可能となるのです。
集談会でみんなで切磋琢磨しながら、是非習得に向けて頑張ってみてください。





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Last updated  2021.06.28 13:03:34
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kurokawa@ Re:感情と行動を分離して行動する(11/11) New! 申し訳ございません。生涯森田様でした。
kurokawa@ Re:感情と行動を分離して行動する(11/11) New! 障害森田様 この記事の中で「心とは裏腹…
楽天星no1 @ 早速のご返事感謝 森田生涯さんへ 早速のご返事ありがとう…

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