森田理論学習のすすめ

森田理論学習のすすめ

2021.07.21
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「かくあるべし」を減らして、事実本位に近づくために、言葉使いを意識して変えていくという方法があります。とっさの時に対応できるように、普段から訓練しておくことが有効です。

まず、 「でも」「しかし」 という言葉を頻繁に使う人がいます。
この言葉を使う人は、相手の話を途中で打ち切って、自分の考えや気持ちや要求を相手に飲ませるという方向に向いています。相手は話半分で消化不良を起こします。
さらに、相手が自分を意のままにコントロールしようとしているのが分かりますので、その態度に敵対するようになります。森田では「傾聴」「受容」「共感」を大切にしています。
この言葉を連発している人の周りには人が近づかなくなります。注意したいものです。

相手の考え、やり方が自分の思っていたことと違う場合、 「それは違います。間違いです」 と相手を否定することが多いと思います。
そのとき、 「その考え方ややり方は面白い」
機械的に使うようにするのです。習慣化するとよいと思います。

「面白い」という言葉は、相手を否定していません。
でも積極的に同意している言葉ではありません。
相手にとっては、自分を認めてもらったという気持ちになります。
相手の話がまるっきり違うと思った時は、「面白い、あともう少し変化したバージョンははないかな」というようにしたらどうでしょうか。
相手に伝えたいメッセージは、「間違っている、箸にも棒にもかからない、このままではダメ、考え直しなさい」ということなのですが、相手への伝わり方、相手の受け止め方が全く違います。

もう一つの言葉を紹介します。
相手がこちらが考えている水準からはるか低水準なことしかしていない場合。
例えば、仕事にしても、やるにはやっているが、おざなりである。
部屋の掃除をさせると、中途半端で止めてしまう。
勉強を始めてもすぐに止めてしまう。


こんな時
「自分でやった方がましだわ」「依頼した私がバカだったわ」

これでは、相手を非難、否定、バカにしていますね。

相手はいやいやながらもいったんは行動したわけです。
何もしないでごろごろしているよりはましなわけです。
そこに着目すると、 「惜しいね」
相手にとっては、自分の行動を全面否定されたわけではありません。
2割か3割はできている。そこは認められたという気持ちになれます。
非難や否定されると、もう二度とやるものかという気持ちになります。
惜しいといわれると、気持ちが離れていきません。
5割か6割の出来にして、相手の期待に応えたいという気持ちにつながるチャンスが出てきます。あるいは期待以上に頑張るかもしれません。
相手を生の欲望に突き進ませる魔法の言葉になるのです。

この言葉も、こういう場面が訪れたときは、この言葉を使うという準備ができていないとなかなか出てくるものではありません。習慣化しておくことが大切になります。
「その考え方は面白いね」「惜しいね」という言葉づかいを身につけた人は、人間関係がよくなります。使わない手はないと思います。
また「かくあるべし」から、「事実本位」の態度を推し進める言葉でもあります。
これ以外にも魔法の言葉がいくつかあります。
明日ご紹介いたします。





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Last updated  2021.07.21 06:20:05
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kurokawa@ Re:感情と行動を分離して行動する(11/11) 申し訳ございません。生涯森田様でした。
kurokawa@ Re:感情と行動を分離して行動する(11/11) 障害森田様 この記事の中で「心とは裏腹…
楽天星no1 @ 早速のご返事感謝 森田生涯さんへ 早速のご返事ありがとう…

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