森田理論学習のすすめ

森田理論学習のすすめ

2021.09.07
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カテゴリ: 生の欲望の発揮
私の通っていた高校は、冬になると体育の時間は5キロの長距離走だった。
年に4回はあったように記憶している。全校を上げての駅伝大会も毎年開催されていた。
私の通っていた高校は、地元の国立大学に2人から3人くらいしか合格しなかったが、全国高校駅伝では、男子は優勝回数最多の10回の強豪校だった。そこで成績を上げれば、箱根駅伝の常連校に推薦入学ができた。ちなみに女子も2回全国制覇している。
もっとも私の場合は、陸上競技部ではなかった。平凡な1高校生だった。

私の長距離走の戦略は、最初のうちは抑え気味に走る。
全体の中ほどにつけていて、流れについていくという戦法だった。
そして、3キロ過ぎから目の前を走る選手に照準を合わせて、一人また一人と抜いて順位を上げていくことを考えていた。この方法は、目標が明確になり、その目標を達成すると自信になる。
順位を上げるという意欲が益々強くなっていく。ゴールに入っている頃には、自然と上位グループに入っている。この方法は、自己肯定感を育てていく。

この方法をとるまでに痛い経験をしたことがある。

ところが。その後は息が苦しくなった。また足がついていかなくなった。
そのうち後続の選手に次々と抜かれ始める。走る意欲が萎えてきた。
2キロ地点で歩き始めた。そして最後には棄権した。
自転車に乗った先生が後ろから叱咤激励するという体たらくだった。

今考えると、これは人生も同じことがいえると思う。
最初に人生のピークが来て、晩年になって落ち目になるよりも、最初は鳴かず飛ばずの人生だったが、晩年を迎えるころには、経済的にも、精神的にも、人間関係にも恵まれて味わいのある人生になっている。生きがいが持てて、夢や希望が膨らんでいく。
「終わりよければすべてよし」という言葉があるが、この流れが理想だと思う。

私も人生の晩年を迎えて、一生を振り返ってみると、大学を卒業後ずっと仕事を続けてきた。
今もマンションの管理人の仕事をしている。「継続こそ力なり」だと思う。
そして毎日通勤と仕事の中で、無理なく足腰を鍛えている。
仕事を続けたおかげで、いざというときのための、ある程度の貯えを築いた。

人間関係は、森田理論の不即不離を応用して、尽きず離れずの付き合いを楽しんでいる。
対人恐怖の私が、今では人との交際が楽しみになってきた。
それと森田に出会い人生観を確立できたことは大きい。
森田の学習はこのブログを続けているおかげでどんどん深まっている。
森田の自助組織に参加していなかったら、人間関係は井戸の中の蛙状態で終わっていたと思う。

森田を通じて、これからもどんどん目標や夢が膨らんでくるようだ。
森田理論には感謝以外にはない。

真冬のマッキンリーで消息を絶った登山家の植村直己氏が次のような言葉を残している。
「夢を持つことは素晴らしいことだ。大事なことは、夢が大きいとか小さいということではなく、夢が実現したかどうかでもなく、夢にどれだけ自分自身を賭けたかどうか、である」
この言葉は、森田先生の言う「努力即幸福」の世界のことである。
「終わりよければすべてよし」とするためには、課題や目標、夢や希望の有無が決め手になると思う。小さな課題の達成が、小さな幸福のかけらを運んでくれることを忘れないようにしたい。





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Last updated  2021.09.07 07:20:25
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kurokawa@ Re:感情と行動を分離して行動する(11/11) New! 申し訳ございません。生涯森田様でした。
kurokawa@ Re:感情と行動を分離して行動する(11/11) New! 障害森田様 この記事の中で「心とは裏腹…
楽天星no1 @ 早速のご返事感謝 森田生涯さんへ 早速のご返事ありがとう…

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