森田理論学習のすすめ

森田理論学習のすすめ

2021.10.10
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松岡修造さんのお話です。

僕が選手時代、ひざを痛めて手術をしなければならなくなったときや病気で苦しんだとき、ものすごく落ち込んで、頭のなかが「なぜ?」ばかりになりました。
「なぜ、オレがけがしなきゃいけないんだ。なぜ、いつまでたってもひざが痛いんだ。なぜこのタイミングで病気なんだよ。なぜ、なぜ、なぜ・・・」

でも、あるとき気づいたんです。「why(なぜ)」ばかり考えていたって、何もよくならない。
ここから抜け出すための「how(どうやって)」を考えなければいけないんだ、と。
ひざのけがは、もう完全には治らないことが分かっていました。
ならば、そのけがとどうやって付き合っていくか、ひざをカバーするために、どこをどうやって鍛えればいいか・・・。
そう考えるようにしたことで、少しずつ落ち込みから抜け出すことができました。

それでも立ち直るのに1年かかりましたが、「どうすればいいか」がわかれば、失いかけた自信を取り戻すことができます。また、ピンチだからこそ学べることもあります。

けがをしていなかったら、そういう時間は作れなかったかもしれません。
この時期は、僕がいちばん成長し、心が以前よりもグンと強くなった時だと思っています。

あなたにも、「なぜ、思うような結果が出ないんだ。なぜ、自分ばっかり苦しい思いをしなければいけないんだよ・・・」と、「whyの嵐」におそわれる時期があると思います。
でも、「why?」と思うのは、自分自身に意識が向いている証拠。
自分の置かれた状況から目をそむけるより、ずっといい!「よっしゃ、いいぞ」と自分に声をかけ、そこからさらに「how?」へと意識を向けていこう!
(弱さをさらけだす勇気 松岡修造 講談社 139ページ)

この話は、観念の世界に身を置いて、現実のさまざまな問題を恨み、否定、攻撃する態度はやめた方がよい。その方向を選ぶとますます落ち込んでいく。
やるべきことは、まずその問題だらけの事実を正しく把握するようにする。
そして不本意ではあろうが、その事実を素直に認める。そして受け入れていく。
次にどうすれば問題解決につながるかを様々な角度から考える。
いくつかの選択肢からこれはと思ったものを選択して行動に移す。


雲の上からすっと地上に降りてきて、問題に寄り添ってみる。
そしてともにどうすれば問題解決につながるかを考えて実行することが肝心ですよと教えてくれています。観念中心の「かくあるべし」を押し付けていく態度を弱めて、できるだけ事実に服従する態度に切り替えていくと、それが即、逆転人生へと切り替わっていく分岐点になるのです。事実本位の生活態度を身につけることは、生きづらさを解消するために大変重要な部分となっています。





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Last updated  2024.06.01 23:34:36
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kurokawa@ Re:感情と行動を分離して行動する(11/11) 申し訳ございません。生涯森田様でした。
kurokawa@ Re:感情と行動を分離して行動する(11/11) 障害森田様 この記事の中で「心とは裏腹…
楽天星no1 @ 早速のご返事感謝 森田生涯さんへ 早速のご返事ありがとう…

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