森田理論学習のすすめ

森田理論学習のすすめ

2022.03.10
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群れで生活している動物は、群れから離れることは死を意味します。
アフリカのサバンナで暮らすシマウマなどを見ているとすぐに分かります。

人間もそれ以上に社会的な生き物だと言われます。
社会から孤立して仙人のような生活はできません。
自由で勝手気ままな暮らしはできません。
社会の中で、相互依存関係の中で生命が維持されています。
厳しい社会の目を気にしながら生きていかざるを得ません。
人間は社会のしきたりやルールに従うことで、延命できる生き物です。

その一方で、人間は誰でも自己中心的な面も持ち合わせています。

でも、自己中心的な側面が、あまりにも強くなると、仲間内から排除されます。

この相反する2つの側面とどう折り合いをつけていけばよいのか。
ここが思案のしどころです。
対人恐怖症の人は、常に相手の思惑を忖度しながら生活されていらっしゃると思います。私もそうです。これはまともな考え方だと思います。
でも相手の思惑に振り回されるのは、耐えがたい葛藤や苦悩を生み出します。

ここで肝心なことは、どちらを優先するかという事だと思います。
神経質性格者は、強い欲求や欲望を持っていると言われます。
確固たる自分の感情、意志、気持ち、欲求をもっているのです。
これを第一優先順位にすることが大切になると思います。
それを後回しにして、他人に合わせようとするから、苦しくなるのだと思います。順序が逆になってしまうと、ストレスでのたうち回るようになります。

頭で考えると、そんなことを押し通すと人間関係はうまくいかないと考えがちです。それは認識の誤りではないでしょうか。


ですから、自分の感情、意志、気持ち、欲求を大切に取り扱うことが必要になります。でもそれをストレートに相手にぶっつけるのはいただけません。
自分の立場をしっかりと持ったうえで、相手の気持ちや考えをよく聞いてみることが大切になります。そして二人の間に横たわっている食い違いを確認する。
食い違いが分かれば、相手と話し合いや交渉をする必要があります。
譲ったり譲られたりのギリギリの交渉となる場合もあります。

人間関係を良好に保つためには、どんなにしんどくても話し合いや交渉は欠かせないのです。それを力で押さえつけることがあってはならないと思います。

自分の意思を明確に打ち出して、その次に相手の気持ちもある程度はくんであげる。面倒な作業ですが、これを避けて人間関係は改善できません。

これ以外に、人間関係を改善するために次の2点を提案いたします。
一つは、森田理論の「不即不離」を応用して、カチンときたときは、正面からの対応は控えて、距離をおいて付き合いましょう。
ベタベタし過ぎない、また離れすぎないという広くて浅い人間関係作りです。
対立していても、いずれ時間の経過が解決してくれるはずという理論です。

もう一つは、自分の専門分野、得意分野を持つということです。
つまり、これは誰にも負けないという自分の聖域を持つことです。
これがあると自己信頼感、自己肯定感が生まれてきます。
自分が信じられないと相手の思惑に振り回されます。

現在はなにもないという人は、今からでも遅くはありません。
仕事でも趣味でも何でも構いませんので努力して身につけることです。
高良先生は一つのことに10年くらい打ち込めばその道の専門家になれると言われています。これを持っていると、少々他人から手荒な仕打ちを受けても、自己信頼感に支えられて、何とか乗り越えていけるはずです。ぜひ試してみてください。





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Last updated  2022.03.10 06:29:35
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森田生涯 @ Re[3]:強情と盲従の弊害について(02/27) ststさんへ 今の生活は日中のほとんどが…
stst@ Re[2]:強情と盲従の弊害について(02/27) 森田生涯様、返信アドバイスをしていただ…
森田生涯 @ Re[1]:強情と盲従の弊害について(02/27) ststさんへ コメントありがとうございま…
stst@ Re:強情と盲従の弊害について(02/27) 森田生涯様、こんばんは。 過去に何度かコ…
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