森田理論学習のすすめ

森田理論学習のすすめ

2022.06.26
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「あるがまま」とは、不安や恐怖(症状)を、そのまま、あるがままに受け入れて、本来の欲望にのってなすべきことをなすことですと説明されています。

今日は最初の側面を考えてみたいと思います。
不安、恐怖、違和感、不快感を取り除こうとしないで、そのまま受け入れるというということです。でもそれができないから神経症に陥ったのではないかと思います。

それは、人間が言葉を使い、頭でっかちになっているからだと思います。
つまり観念・思考優先で、現実や事実を軽視する傾向が無意識のうちに身に付いているということだと思います。
「こうしなければいけない」「こうあるべきだ」という「かくあるべし」を自分にも、他人にも押し付ける態度をしっかりと身に付けているのです。
観念・思考優先で、事実を非難・否定していることが葛藤や苦悩を生み出しているのです。

分かりやすい例で説明してみます。
イソップ物語の狐と葡萄の話です。

ところが高い位置にあっていくら飛び上がっても手が届きません。
すると狐は、「あの葡萄はきっとすっぱくておいしくない葡萄だろう」と思うことにしました。「もともと自分は葡萄なんか欲しくなかったのだ」と自分の気持をごまかそうとしました。
次に葡萄を獲れない自分を情けないと思いました。
こんな自分に育てた親に責任があると考えました。

最初に葡萄を見つけたときは、「葡萄を獲って食べたい」という気持ちでした。
次に今の自分の能力では、「葡萄を獲ることはできない」という事実を否定してしまいました。
最初の感情や気持ち、自分の能力を素直に認めないで欺こうとしたのです。

最初の欲望や自分の能力をあるがままに認めたらどうなるでしょうか。
自分の感情をごまかす。否定する。劣等感に陥る。
親に責任転嫁することがなくなると思います。
そのエネルギーを別の方面に使うことができるようになります。


台のようなものをおいて、そこから飛びあがるというのはどうだろう。
棒のようなもので葡萄を叩き落すというのはどうだろう。
親や友達の智恵を借りよう。力を借りて共同作業として取り組もう。

感情の事実をあるがままに受け入れると、課題や目標が明確になり、感情と行動が好循環を始めるということになります。
つまり逆転人生が幕を切って落とされるということになります。

この考え方をさまざまな方向から説明してくれているのが、森田理論ということになります。
この理論をものにすると、人間として生まれてきたことを感謝できるようになります。





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Last updated  2022.06.26 06:24:14
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Comments

kurokawa@ Re:感情と行動を分離して行動する(11/11) New! 申し訳ございません。生涯森田様でした。
kurokawa@ Re:感情と行動を分離して行動する(11/11) New! 障害森田様 この記事の中で「心とは裏腹…
楽天星no1 @ 早速のご返事感謝 森田生涯さんへ 早速のご返事ありがとう…

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