森田理論学習のすすめ

森田理論学習のすすめ

2022.07.03
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マインドフルネスとはネガティブな感情や思考に陥っている自分を客観する技術でした。とらわれている自分を第3者的な立場から冷静に見つめるということです。

たとえば、自動車を運転中に急に割り込みされた場合を取り上げてみましょう。
乱暴な運転で割り込みされた場合、恐怖心や憤りで一杯になります。
「危ない」と口走り、すぐにブレーキを踏み込むのではないでしょうか。
冷や汗ものです。これは森田でいうと初一念の感情です。
森田では「純な心」と言われています。

ブレーキが作動して、なんとか危険を回避できました。
「やれやれ、事故にならなくてよかった」と安堵します。

通常ここで気持ちが治まることはありません。

乱暴な運転をして割り込んできた相手に対して怒りが湧き起こってきます。
「なんと乱暴な運転をする奴だ。けしからん」
憤懣やるかたないマイナス感情で一杯になります。
「警察に通報して逮捕してもらおうか。幸いドライブレコーダーに録音していることだし」などとマイナス感情はどんどんエスカレートしていきます。

ここでマインドフルネスという手法を使って、自分を第3者的な立場から客観化できれば、その後の展開がどんなことになるか検討してみましょう。

ぶつかりそうになって、「あぶない」「ケシカラン」と考えたことや、「恐怖」や「怒り」の感情に対して、第3者的な立場から客観的に気付くことができれば、その思考・感情から一歩離れることができます。
その結果少し冷静になれます。恐怖や怒りへのとらわれから自由になれます。

私たちは「人様に迷惑になる行為はしてはならない」という信念・信条を持っています。森田ではこれを「かくあるべし」と呼んでいます。
多くの「かくあるべし」という信念・信条をもって、是非善悪の判定を行いながら生活をしているのです。
観念主導の「かくあるべし」を前面に出すと、事実や現実と乖離が生まれて、葛藤や苦悩、生きづらさが生まれてきます。
これは、森田理論で学習した通りです。


言い換えれば、「かくあるべし」という信念・信条から少し自由になれるということです。
自らの意志で正しいことを考えて選択できるようになるのです。

「かくあるべし」を含んだ習慣化されたネガティブな自動思考により、行動に歯止めがかかり、手も足も出ないという姿勢や態度が、マインドフルの考え方を生活の中に取り入れることで変化をもたらすとすれば何としても身に付けたいものです。
(マインドフルネスの教科書 藤井英雄 クローバー出版参照)





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Last updated  2022.07.03 06:28:14
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kurokawa@ Re:感情と行動を分離して行動する(11/11) 申し訳ございません。生涯森田様でした。
kurokawa@ Re:感情と行動を分離して行動する(11/11) 障害森田様 この記事の中で「心とは裏腹…
楽天星no1 @ 早速のご返事感謝 森田生涯さんへ 早速のご返事ありがとう…

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