森田理論学習のすすめ

森田理論学習のすすめ

2022.07.06
XML
野村監督の下で選手、コーチを経験した橋上秀樹さんのお話です。

野村監督はヤクルトや楽天などの弱小集団を、優勝、もしくは優勝争いをするまでのチームに育て上げました。
そのためにまず取り組んだことは、選手たちに「自分たちは弱いのだ」という現状認識を持たせることでした。
優勝とは縁のないチームという認識を変化させることに心血を注いだのです。
問題だらけの現状を正しく認識する意識改革に取り組んだのです。
そのためにキャンプの時から、夜に2時間程度のミーティングを行ってきた。
野球に取り組む前に人間としてどう生きるべきかという話が多かったという。
その内容は多岐にわたっている。ある選手は大学ノート8冊にもなったという。
大切な宝物だ。それがその後の野球人生に生きている。


それは阪神の選手たちは自分たちは弱いと思っていなかったという。
変化することを好まなかったのだ。
野村監督の話に興味を示す選手はあまりいなかった。
むしろそんな話を聞くことは煩わしい。イライラするばかりだ。
それより生活を楽しみたい。筋トレや技術の向上に取り組みたい。
現状維持でよい。今のままで満足している。何を変える必要があるのですか。
楽ができる。居心地がよい。この状況や環境をずっと維持したい。
無視、馬耳東風、言い訳、弁解、責任転嫁の言動が目立つ。
それがチームの和や結束力を乱す。優勝という目標を共有できない。
(野村の「監督ミーティング」 橋上秀樹 日本文芸社参照)

この話は、問題のある事実、現実、現状から目を背けないで、正しく向き合うことがいかに大切であるかを教えてくれている。

森田では「思想の矛盾」で葛藤や苦悩でのたうち回るようになると言います。
エネルギーの消耗を招くばかりで得になることはありません。
観念中心で事実を非難・否定する態度はできるだけ封印しなければなりません。
実際には難しいことですが、やってしまったら反省するという気持ちを持つことが肝心だと思います。
事実、現実、現状を正しく認識して、そこに足をつくことができれば、そこが「生の欲望」への出発点に変わります。

生の欲望に向かって力強く歩きはじめることができるようになります。





お気に入りの記事を「いいね!」で応援しよう

Last updated  2022.07.06 06:40:44
コメントを書く
[観念重視から事実重視への転換] カテゴリの最新記事


【毎日開催】
15記事にいいね!で1ポイント
10秒滞在
いいね! -- / --
おめでとうございます!
ミッションを達成しました。
※「ポイントを獲得する」ボタンを押すと広告が表示されます。
x
X

PR

Keyword Search

▼キーワード検索

Favorite Blog

メダカを飼っています New! 楽天星no1さん

泉佐野フィルムフェ… へこきもとさん

激しい運動の後、疲… メルトスライム25さん

神経症を克服します♪ ROSE33333さん
「私」がいる幸せ えみこた2さん

Profile

森田生涯

森田生涯

Comments

kurokawa@ Re:感情と行動を分離して行動する(11/11) 申し訳ございません。生涯森田様でした。
kurokawa@ Re:感情と行動を分離して行動する(11/11) 障害森田様 この記事の中で「心とは裏腹…
楽天星no1 @ 早速のご返事感謝 森田生涯さんへ 早速のご返事ありがとう…

Calendar


© Rakuten Group, Inc.
X

Design a Mobile Site
スマートフォン版を閲覧 | PC版を閲覧
Share by: