森田理論学習のすすめ

森田理論学習のすすめ

2022.10.08
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萩本欽一氏のお話です。

ボケ・ツッコミの後に「ウケ」がないとダメなんだ
「突っ込む」っていうよね。そこから世の中に出てきた言葉が「ツッコミ・ボケ」。
これで笑い取るとね、世の中殺伐としてくるんだよ。
この言葉だと、つまり相手がボケると突っ込む。つまりいじめる。
ツッコミって「突く」ってこと。欠点を突くっていうでしょ。
だから言ってみればいじめなの。

ボケ役っていうのは、いじめを苦にしない、いじめに気付かないって人。
坂上二郎さんを見てごらんなさい。全然気づいていないでしょ。
いじめてるんだよ、あれ。

そこへどんどん突っ込んでいくんだよね。
「わかっているのかい」
「えーえ わかっていますよ」
「何が」
「それは、もうね、いろんなことが」
「やっぱり、わかってないんだ」

こんなふうに、なんにも間違いに気づいていないっていうのと、いじめを苦にしていないっていうのが、ボケ役の基本なんです。
それを見ている人がみんなで笑うというのが今のお笑いの構造になっている。

僕はテレビをやっている時に、「ツッコミ・ボケ」っていう言葉はやめてくれと言っていた。それを使うと殺伐とするから。
いい笑いというのは、突っ込み、ボケた後、 最後に「ウケ」っていうのがある のだと、僕は繰り返してきた。
「救う」 ということ。
救われないとダメなんだ。だから必ずウケを一つ入れてくれ。
このウケを大事にしてくれ。そう言い続けてきたの。
(ユーモアで行こう 萩本欽一 KKベストセラーズ 34ページ)

この話は「かくあるべし」を他人に押し付けて、勝った負けたと一喜一憂している人にとっては耳の痛い話かもしれません。

それどころか仲間を巻き込んでさらに追い打ちをかけてしまう。
そして仲間内から追い出そうとしている。

それはまずいいですよね。
傷ついた人は一生その人のことを恨みますよ。
本人は気づいていないかもしれませんが。

私も以前学習会のインストラクターを引き受けたとき、ある人の仕打ちと仲間を先導して徒党を組んで非難してきたことをいまだに引きずっているのです。
許そうと思っていても、思い出すたびに腹が立ってしかたがないのです。
これが一生涯付きまとうのかと思うと気が重いです。

自分を窮地に追い込んだ人は、もう忘れているかもしれません。
そのときは事実を伝えたまでのことだ。
自分にはなんのやましいことはないと思っておられると思います。

今思うことは、「かくあるべし」を押し付けるのは、まず相手の気持ちを聞いた後にしてほしかったですね。
さらに言えば、せめて萩本さんのいわれる「ウケ」を用意した後にしてほしかったです。

救い、許し、許容、ねぎらい、信頼の言葉や態度の気持がない時に、「かくあるべし」を相手に押し付けてはいけないと思います。
自分で言いにくかったら、誰か第3者にそのことを依頼してからにする。
第3者にフローしてもらえばなんとかなりますよ。
第3者を巻き込んで、一緒になって仲間内から排除してはいけないと思います。
そうすれば相手と対立することは避けられます。

そんなことができるような人は、物事本位になっている人です。
人格否定ではなく根底には人間愛、人間に対する信頼感が育っている人だと思います。

「かくあるべし」を他人に押し付ける人は、自分に対しても「かくあるべし」を押し付けている人です。
自分で自分を否定しているのですから生きることが辛いはずです。
自分に対しても「ウケ」を用意して行動することが大切になります。
他人の批判にさらされても、自分で自分を擁護することは大事ですね。
自分は自分の最大の味方になることです。
この考え方は森田理論の核心部分を突いているのではないでしょうか。





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Last updated  2024.06.03 23:14:03
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kurokawa@ Re:感情と行動を分離して行動する(11/11) New! 申し訳ございません。生涯森田様でした。
kurokawa@ Re:感情と行動を分離して行動する(11/11) New! 障害森田様 この記事の中で「心とは裏腹…
楽天星no1 @ 早速のご返事感謝 森田生涯さんへ 早速のご返事ありがとう…

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