森田理論学習のすすめ

森田理論学習のすすめ

2023.01.06
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五木寛之さんのお話です。

つらいこと、悲しいことがあると、早くこの心の痛みをどうにかしたい、治したいと願ってしまいます。
一刻も早くこの傷から逃げたい、晴れやかな幸せな気分になりたい、そう思ってしまうのは当然のこととは思いますが、本当にそれでいいのでしょうか。

こころを癒すという時に、その傷ついた状態を「悪」と考えてしまい、「だから治さなければならない」という考えになってしまうのは間違いではないかと思っているのです。

本当の意味で、こころの傷や痛みは治ることはないと私は考えます。

その折り合いのつけ方を工夫するほかない。

こころの傷というものは、そういうものではないでしょうか。
他人のこころが傷つくこと、それは善でも悪でもない。
一つのあるがままの自然な状態なのです。

簡単ではありませんが、こころの傷は「治める」ことはできるかもしれません。もしあなたがこころの傷を負ったと感じたら、無理にその傷を「治そう」と思わないでほしいのです。

その傷を抱えながら、少しずつ治めながら、ともに生きていくのです。
(ただ生きていく、それだけで素晴らしい 五木寛之 PHP 73ページ要旨引用)

五木寛之氏の言われている「こころの傷」というのは、我々でいえば神経症的な不安や恐怖、不快感のことだと思います。
これらは治そうとしてはいけないと言われています。
治さずに治めるようにする。何とか折り合いをつけるようにする。
その不安を抱えながら、折り合いをつけて、ともに生きていくことだと言われています。不本意であっても、不安を持ったまま、自分の人生を切り開いて前進していくしかない。
森田では不安は欲望の裏返しで発生しているので、不安はそのままにしておいて、生の欲望を発揮していく方向を目指していけばよいと言われています。
五木寛之氏は森田理論と同じことを提案されているのです。

この点については、森田先生の言葉をご紹介します。
症状が治るか治らないかの境目は、苦痛をなくしよう、逃れようとしている間は10年でも、20年でも決して治らないが、苦痛はこれをどうすることもできない。
仕方がないとあきらめ往生したときはその日から治るのである。
すなわちやりくりをし、逃げようとするのか、あるいは我慢して、耐えて踏みとどまるかが、治ると治らぬとの境である。





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Last updated  2024.06.03 11:14:06
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kurokawa@ Re:感情と行動を分離して行動する(11/11) New! 申し訳ございません。生涯森田様でした。
kurokawa@ Re:感情と行動を分離して行動する(11/11) New! 障害森田様 この記事の中で「心とは裏腹…
楽天星no1 @ 早速のご返事感謝 森田生涯さんへ 早速のご返事ありがとう…

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