森田理論学習のすすめ

森田理論学習のすすめ

2023.02.22
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昨日の続きです。

グルコース(ブドウ糖)が自己コントロールに大きな影響を与えています。
ブドウ糖は動いたり、脳で考えたりする時のエネルギー源となります。
脳が機能不全になると自己コントロールが効かなくなります。

低血糖症患者の研究によると、普通の人よりも集中するのが苦手で、腹を立てたときにマイナス感情を制御するのが難しくなります。
低血糖症の患者は、全体的に見ても普通の人より不安が強くて幸せを感じにくかった。犯罪者や暴力的な人の間では低血糖症患者の率が普通よりも高いことが分かっている。
弁護士の中には低血糖症の研究結果を弁護に持ち出すという、独創的な手法をとる者もいる。
(意志力の科学 ロイ・バウマイスター ジョン・ティアニー インターシフト 63ページ)

病気で痛む体をひきずって仕事に行こうとするときは、次のことについてよく考えた方がよい。ひどい風邪をひいて運転するのは、ほろ酔いで運転するよりも危険だということが分かっているのだ。

運転という簡単な作業さえできないほどグルコースが不足しているのなら、(無事に職場にたどり着いたとしても)仕事に使えるグルコースはどれだけ残されているだろうか。
グルコースが不足した脳に重要な仕事を任せてはいけない。
(同書 83ページ)

食べ物はほぼすべて体内でグルコースに変化するが、その速さは種類によって異なる。短時間でグルコースに変化するのは、グリセミック指数(GI値)が高い食べ物と呼ばれる。
白いパンやジャガイモや白米といった炭水化物、スーパーの棚に並んでいるスナック菓子、ファストフード店の食べ物がこれにあたる。
GI値が高い食べ物を食べると血中のグルコース濃度が急激に上下動し、結局はグルコースが不足して自己コントロール能力が低い状態になる。
そのため、でんぷんや砂糖でグルコースを急激にとりたいという体の欲求に逆らうことができずに、ドーナツやキャンディを食べる、ということを繰り返してしまう。

自己コントロール能力を一定に保つためには、GI値の低い食べ物を食べた方がいい。
ほとんどの種類の野菜、ナッツ類(ピーナッツやカシューナッツなど)、生の果物(リンゴやブルーベリーや梨など)、チーズ、魚、肉、オリーブオイルやその他の「体によい」油脂などがこれにあたる。
(同書 82ページ)

ロイ・バウマイスター ジョン・ティアニーは、欲望やマイナス感情の暴走を防ぐためには食生活から見直すことが大切であると指摘している。
脳の栄養であるブドウ糖を補給し続けることが欲望の暴走を防止している。

血糖値が激しく変動して、低血糖に陥ることがあるからである。
GI値の低いものを基本にして、補助的にGI値の高いものを摂取する方向を心がけたい。
欲望の暴走やマイナス感情に振り回されないために、外食、ファーストフード、甘いお菓子を多量に摂取している人は、食生活から見直す必要がありそうです。





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Last updated  2023.02.22 06:20:06
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kurokawa@ Re:感情と行動を分離して行動する(11/11) 申し訳ございません。生涯森田様でした。
kurokawa@ Re:感情と行動を分離して行動する(11/11) 障害森田様 この記事の中で「心とは裏腹…
楽天星no1 @ 早速のご返事感謝 森田生涯さんへ 早速のご返事ありがとう…

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