森田理論学習のすすめ

森田理論学習のすすめ

2023.08.25
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​​ ​不安への対応方法①​
不安という感情は問題が起きるかもしれないので注意してくださいという黄色信号を発してくれています。
こういう不安が湧き起こることは大変ありがたいことです。
森田では、「不安は安心のための用心である」と言われます。
例えば戸締りやガスの元栓の締め忘れが気になる人は、盗難やガス爆発を未然に予防するために大いに役に立っています。
自動車の運転をする人は、交差点で右折する場合は不安でとても緊張します。
そのおかげで慎重に対向車や交差点の中の人の動きを確認します。
この確認を十分に行うことが事故防止につながります。
不安を無視して自分勝手な運転は重大事故につながります。
不安に対しては、価値判断をするのではなく、きちんと向き合うことが大事になります。

​不安への対応方法② ​​
不安が発生すると、まずそこに注意や意識を真剣に集中させなければなりません。

別の大きな不安を抱えている場合は、心ここにあらず状態で不安に注意を向けていても集中力が欠けています。
その他、別のことを考えながら、適当に確認している場合は、強迫性障害を持たない人でも、再確認のために引き返すことがあります。
これはせっかく不安が黄色信号を点灯してくれているのに、軽率に取り扱っていることになります。
不安が発生すると、一旦は不安に注意や意識を集中しなければなりません。
森田を学習すると不安と関わってはいけないと理解している人がいます。
ここは勘違いしやすいところだと思います。
集談会で声をあげて呼称確認をするという話を聞いたことがありますが、これは注意や意識を「今、ここ」に集中するために役立っています。

​​ 不安への対応方法③​ ​​
不安に注意や意識を集中させて安全確認を終えたならば、その不安はお役御免になります。
その不安からはすぐに離れる必要があります。次の不安が待ち構えているからです。
時間の経過とともに私たちを取り巻く環境や状況は刻々と変化しています。
もたもたしていると次の不安への対応が遅れてしまいます。
神経症というのは、自分が一番気になる不安や恐怖、不快感といつまでも関わっています。
森田では神経症的な不安は欲望の反面として湧き起こってくるものと言われています。
神経症的な不安自体は取り除くことはできないものです。

不安には現実的な不安もあります。
現実的な不安は積極的に取り除くと、問題がこじれる前に未然に予防することができます。
現実的な不安はその都度取り除いていく。片づいたら直ちに次の不安に向かう。
神経症的な不安はそのまま持ち抱えて、欲求や欲望の方に目を向けていく。
ここでのポイントは、一つの不安に一旦集中することは必要ですが、いつまでも関わり続けてはいけないということです。






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Last updated  2024.06.04 09:15:20
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kurokawa@ Re:感情と行動を分離して行動する(11/11) 申し訳ございません。生涯森田様でした。
kurokawa@ Re:感情と行動を分離して行動する(11/11) 障害森田様 この記事の中で「心とは裏腹…
楽天星no1 @ 早速のご返事感謝 森田生涯さんへ 早速のご返事ありがとう…

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