階段の掃除をしていたときに気がついたことだが、上から下に向かっているときはゴミがよく見えていない。
反対に階段を下から上に移動しているときは、ゴミの有無によく気がつく。
階段の掃除のコツは下から上に向かうことが肝心であることがわかった。
話は変わるが、大学時代、神奈川県の丹沢で沢登りに夢中になったことがある。
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メーターから 20
メーターの崖を登っていくスポーツである。
経験を積んだインストラクターが先に見本を見せて登っていく。
そのインストラクターが頂上から命綱を投げてくれる。
我々素人はその命綱をしっかりと体に取り付け、ヘルメットかぶって登っていくのだ。気を抜けば落下するので必死に取り組みました。
3点確保を心がけて目の前のことに集中しているときには、ほとんど恐怖は感じなかった。
ところがある時、余裕が出てきて、今登ってきたところを見下ろしたとき恐怖心が沸き起こってきた。
頭が真っ白になり、金縛りにあったようになって、手や足の震えが止まらなくなった。
ヨーロッパのアイガーの北壁を登る人をテレビで見たことがある。
これも視線は目の前とこの先くさびを打ち込むところを見つめていた。
決して地上や下に目を移さないようにすることが成功へのコツなのだなと思いました。
会社などでは、部下は割と正確に上司のことを見ています。
それを部下同士で共有しています。
反対に上司は見ているつもりでも、部下のことがよく見えていないことが多い。
大雑把です。さらに、つい人から聞いた噂話を信じてしまう。
親もそうだ。親は子供のことを何でも知っていると思っているが、案外そうでもない。それ以上に、子供は親の事をよく見ていると思う。
しぐさや行動や考え方に至るまで全て親に似てくるのは、観察の賜物であると思う。
森田理論では上から下目線で現実や現状や事実を見下ろす態度は「かくあるべし」の押しつけにつながると学びました。
葛藤や苦悩を抱えて神経症の発症につながります。
反対に現状や事実から課題や目標を見上げるようになればやる気が生まれてきます。行動に弾みがついて益々行動的になります。
これは森田理論では「生の欲望の発揮」といいます。
「上から下目線ではなく、下から上目線でものごとを見る」
という生活態度を身に着けることを森田では目指しています。
その具体的な方法はこのブログで取り上げていますが10個ぐらいあります。
観念重視で事実を見下ろすのではなく、事実から目標や課題を見上げるという態度を是非とも身に着けてゆきたいものです。
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