森田理論学習のすすめ

森田理論学習のすすめ

2025.04.03
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生活の発見誌2003年10月号に阿部亨先生の「強迫行為」についての再録記事がありました。

阿部先生は強迫観念とは、普通の人は嫌な考えや不安が頭に浮かんできても、それをそう重視しないで、受け流して、自分の生活が進んでいます。
神経質者の場合は、嫌なことなどはあってはならないものとしてなくそうとしている。
するとその考えが頭にこびりつく。何とかして、これから逃げようとすればするほど、こびりついてくる。これが強迫観念です。
その場合に、気になりながらも行動を進めるということをしないで、気になる考えをなくそうとして、本来ならやらなくてもいいような、一種の気安め行為をする。
そういう気安めのためにする行為を強迫行為というわけです。

強迫行為は阿部先生の分類によると、「観念型」と「表現型」があるそうです。
「観念型」というのは、外見的な行動としては現れないけれども、心の中でいろいろとやりくりをするということですね。
阿部先生が強迫行為で悩んだ時は、この「確認型」の確認だったと言われる。

この「確認型」の人は、回数が問題になります。阿部先生は5回だった。
5回という数字をはっきりイメージしながら繰り返す。
しかし、5回というイメージが崩れたり、人から何か言われた時にはそれが崩れて、また最初から繰り返すのです。

過失恐怖(確認恐怖)の人も、そういうことがあります。
自分のやった行動に間違いがなかったかどうか、後からいちいち頭の中で繰り返して確認する。
大体大丈夫だという気持ちになってから、次の行動に進む。

それから「置き換え」というのがあります。
縁起恐怖の人などが何か不吉なこととか、いやなことなどが頭に浮かんだ場合に、わざわざ、良いことやお目出たいことを考えて、心のなかのイメージがよくなってから、次の行動に進むということですね。
ただ、しかし、それはそう簡単にはいかないんで、非常に時間がかかるわけです。
たとえば、ある人は黒と白というふうな考えが浮かんだ場合に、黒と白というのは、お葬式のときの幕の色だと。
だからこれは赤と白、紅白の幕に考えを変えなければいけないと。


その他13とか4とかの数についても、同様な「置き換え」をやる。
だから非常に時間がかかるということになるわけです。

「表現型」の確認行為は、明日投稿いたします。





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Last updated  2025.04.03 06:20:08
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kurokawa@ Re:感情と行動を分離して行動する(11/11) New! 申し訳ございません。生涯森田様でした。
kurokawa@ Re:感情と行動を分離して行動する(11/11) New! 障害森田様 この記事の中で「心とは裏腹…
楽天星no1 @ 早速のご返事感謝 森田生涯さんへ 早速のご返事ありがとう…

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