森田理論学習のすすめ

森田理論学習のすすめ

2025.04.29
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自然治癒力というものは、みな、自分の気持によって、或いはその力が強くなったり、全くなくなったりする。
自分の気持というのは、自分の心にかける暗示のことで、この病気は治る、と思えば自然治癒力が強く働くし、この病気はとても治らない、と思えばその力は弱くなるか、全くなくなるかするものである。
自分にかける暗示。これくらい強く、また他愛もなく、困ったものはないのである。 ( 幸福の法則 一日一言 宇野千代 海竜社 49ページ )

身体が弱く、精神も弱い人は、生き方が消極的になりがちです。
様々な局面で「私は体が弱いので、それは出来ないのです」という言い訳をくり返す。身体が弱くても、精神の強い人は、「やれるだけやってみましょう」という前向きの意志を示す。
どちらが体を活性化させるかは一目瞭然である。
すべて、健康は精神の在り方にかかっている。
( 同書 51ページ )

宇野千代さんは、ダメだ、無理だ、できない、最悪だ、失格だ、不幸だ、能力不足だ、荷が重い、絶望的だ、煩わしい、逃げたい、閉塞的だ、将来性がない、ヘトヘトだ、やる気が出ないなどの否定語を頻繁に使っていると、脳がその否定語に刺激を受けて精気がなくなってくる。
いくらやる気を出して取り組みたいと思っても、ノルアドレナリン主導の防衛系神経回路が脳内を駆け巡っているのでどうすることもできない。
「病は気から」という言葉がありますが、まさにその通りになる。

神経質性格の人はこのような否定語を頻繁に使っているかも知れません。
たとえば採点付きカラオケなどでも、もうダメだ、悪すぎる、自分には歌唱能力がないなどという言葉を使って自分を否定している。
するとカラオケという言葉を聞いただけで尻込みするようになる。
これではいつまで経っても楽しみを見つけることはできない。
何よりも自分で自分を否定していることがやるせない。

西田文郎氏は脳は最後にインプットしたことを記憶すると言われている。
ダメだ、無理だ、できない、最悪だ、失格だ、不幸だ、能力不足だ、荷が重い、絶望的だ、煩わしい、逃げたい、閉塞的だ、将来性がない、ヘトヘトだ、やる気が出ないなどの否定語は自然に湧き出てくるものなので、そのまま素直に受け入れるようにする。

次に「よしわかった。でもこれからよくなるかもよ」
「よしわかった。でもダメもとで取り組んでみよう」
「よしわかった。念のために他の人の話をきいてみよう」
「よしわかった。では協力者をさがしてみよう」
「よしわかった。でもここを乗り越えれば自信がつくかもよ」
「よしわかった。では態勢が整うまで待ってから取り組もう」

​これは「イエス・バット」法とも言います。​
これは否定語をいったんそのまま認めるのです。
次にそれを「バット」で打ち消すのです。
5秒以内で取り消すのがよいうそうです。
「バット」で打ち消す言葉は普段から考えて整理しておくことが有効です。
これは森田理論で言うと、形から入るということです。
外相整えば、内相自ずから整う。靴が揃えば、心が揃うということです。
形を整えていくと、気持ちも変わってくるというのは考えてみると不思議です。
まだ活用していない方は早速取り組んでみませんか。







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Last updated  2025.04.29 06:31:30
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kurokawa@ Re:感情と行動を分離して行動する(11/11) New! 申し訳ございません。生涯森田様でした。
kurokawa@ Re:感情と行動を分離して行動する(11/11) New! 障害森田様 この記事の中で「心とは裏腹…
楽天星no1 @ 早速のご返事感謝 森田生涯さんへ 早速のご返事ありがとう…

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