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<『すぐわかる20世紀の美術』3>図書館で『すぐわかる20世紀の美術』という本を手にしたのです。ぱらぱらとめくると・・・画像の多いビジュアル版シリーズの本である。そして内容記事も充実しているのがええでぇ♪【すぐわかる20世紀の美術】千足伸行著、東京美術、2008年刊<「BOOK」データベース>より美術とは何なのか?この根源的な問題をはらみつつ20世紀美術は多様な展開を見せた。その「わかりにくさ」を「面白さ」に変える入門書の決定版。【目次】第1章 第一次世界大戦までの美術(フォーヴィスム/キュビスム/オルフィスム ほか)/第2章 両世界大戦間の美術(ヨーロッパ構成主義/ピュリスム/バウハウス ほか)/第3章 第二次世界大戦後の美術(抽象表現主義/ポップアート/コンセプチュアル・アート)<読む前の大使寸評>ぱらぱらとめくると・・・画像の多いビジュアル版シリーズの本である。そして内容記事も充実しているのがええでぇ♪amazonすぐわかる20世紀の美術さらに、シュールレアリスムを見てみましょう。p102~103■シュールレアリスムの広告塔 自ら現代美術の“サルバドール”(救世主)と任じていたダリは、良くも悪しくもシュールレアリスムの広告塔的な存在であり、シュールレアリスム自体の一般的な人気、注目度も彼に負うところが大きい。 地中海に臨むカタルーニャ地方のフィゲラスに生れたダリは、パリに出てからも地中海人であることを誇りとし、また実際、彼の作品には彼が生まれ育った地中海のモチーフが頻出している。 シュールレアリスムの絵画には細部描写にこだわった具象性の強い様式と、記号的なイメージを多用した抽象性の強い様式とがあるが、前者を代表するのがダリ、マグリット、デルヴォーであり、後者を代表するのがミロ、マッソン、その中間をいくのがエルンストである。 ダリ自身、自分の絵は「手彩色のカラー写真」、つまりトロンプ・ルイユ(目だまし絵)的な絵といっているが、幻覚的な光と影のコントラスト、どぎついまでの彩色、19世紀のアカデミズムの画家にならった細心の細部描写は“ダリ様式”を形成する三つの大きな要素といえる。 また、“ダリ的イメージ”ともいうべき蟻、バッタ、眠る胎児に似た生体、松葉杖、糸杉などは、彼の幼少時代の体験と、また何よりも彼自身の性的欲望、夢と無意識の世界と密接にかかわっている。■現実と超現象の入れ子構造 ダリのトレードマークともいうべき“偏執狂的批判的方法”も、現実と夢のイメージとの出会いの中から生まれてきたともいえるが、これはわかりやすくいえば、あるものが同時に別のものに見えるダブル・イメージ、あるいは視覚的なトリック、一種の判じ絵であり、言葉におけるシャレ、語呂合わせに近い。 この種の例は16世紀のアルチンボルドなど、過去にもあるが、しかしここでダリがいいたかったのは、我々が見ているあるイメージ(=現実)が実はそのまままったく別のイメージ(=超現実)でもあること、言い換えれば現実と超現実は入れ子構造になっているというシュールレアリスム的なメッセージであった。『すぐわかる20世紀の美術』2:シュールレアリスム『すぐわかる20世紀の美術』1:モンパルナスの青春時代
2019.07.31
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図書館で『すぐわかる20世紀の美術』という本を手にしたのです。ぱらぱらとめくると・・・画像の多いビジュアル版シリーズの本である。そして内容記事も充実しているのがええでぇ♪【すぐわかる20世紀の美術】千足伸行著、東京美術、2008年刊<「BOOK」データベース>より美術とは何なのか?この根源的な問題をはらみつつ20世紀美術は多様な展開を見せた。その「わかりにくさ」を「面白さ」に変える入門書の決定版。【目次】第1章 第一次世界大戦までの美術(フォーヴィスム/キュビスム/オルフィスム ほか)/第2章 両世界大戦間の美術(ヨーロッパ構成主義/ピュリスム/バウハウス ほか)/第3章 第二次世界大戦後の美術(抽象表現主義/ポップアート/コンセプチュアル・アート)<読む前の大使寸評>ぱらぱらとめくると・・・画像の多いビジュアル版シリーズの本である。そして内容記事も充実しているのがええでぇ♪amazonすぐわかる20世紀の美術マグリット20世紀の美術といえば、まずシュールレアリスムを連想するわけだが、そのシュールレアリスムを見てみましょう。p98~100■20世紀最大の芸術運動 シュールレアリスムはその広がりという点では、20世紀最大の芸術運動といえる。 重要性という点ではキュビズムも負けないが、キュビズムが基本的に純造形的な分野に限定された視覚革命であったのに対し、シュールレアリスムは元来は文学運動として興り、それが美術にも伝播し、さらには政治的、思想的、社会的な次元にも波及した大規模な運動であった。 シュールレアリスムは通常“超現実主義”と訳されるが、この訳語は正しいとも、正しくないともいえる。シュールレアリスムには現実を“”部分もあるが、レアリスムとして現実に密着した部分もあるからである。「机の上に本がある」という時、本は机に接しているが、同じ“上”でも「机の上にランプが吊り下がっている」という時の“上”は机から離れている。英語では前者は“on”、後者は“over”と区別されるが、フランス語の“シュール”はどちらも意味する。つまり、現実に接してもいるが、超えていることも意味している。“シュールレアリスムの法王”ことアンドレ・ブルトンも「超現実は現実そのものの中に含まれており、現実の上にも外にもあるのではない」と断言しているが、例えば我々も時に経験する不思議な夢や錯覚、めまい、幻覚などは、現実の中の超現実的な世界といえよう。(中略)■シュールレアリスムのルーツとは シュールレアリスムは時に幻想芸術とも呼ばれる。今や日本語になった“シュールな”という形容詞は、風変わりな、突拍子もない、理解しがたいといった意味で使われるが、シュールレアリスムにおける“幻想”を、ありもしないものを思いつくこと、とりとめのない空想、とするのは正しくない。 確かにシュールレアリスムには、ダリの有名なグニャリと曲がった柔らかい時計や、マグリットが描いた空中に浮かぶ巨大な岩など、現実にはありえないようなイメージが登場するが、しかしこれらは画家たちの根も葉もない支離滅裂な空想の産物ではなく、しばしば作者の過去の体験や思い出、あるいは夢や幻覚の世界にそのルーツをもっている。 しかし同時に、シュールレアリスムの画家たちの多くは、遠くは“15世紀のシュールレアリスト”ことボス、近くは素朴派のアンリ・ルソーにいたるまで、過去の画家たちからも大きな刺激、影響を受けている。(中略) さらに、形而上絵画の夢のような、謎をはらんだ世界、論理的な首尾一貫性を無視したダダイズムの不条理なイメージの組み合わせなどもシュールレアリスムの直接的な先駆となった。『すぐわかる20世紀の美術』1
2019.07.31
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図書館で『すぐわかる20世紀の美術』という本を手にしたのです。ぱらぱらとめくると・・・画像の多いビジュアル版シリーズの本である。そして内容記事も充実しているのがええでぇ♪【すぐわかる20世紀の美術】千足伸行著、東京美術、2008年刊<「BOOK」データベース>より美術とは何なのか?この根源的な問題をはらみつつ20世紀美術は多様な展開を見せた。その「わかりにくさ」を「面白さ」に変える入門書の決定版。【目次】第1章 第一次世界大戦までの美術(フォーヴィスム/キュビスム/オルフィスム ほか)/第2章 両世界大戦間の美術(ヨーロッパ構成主義/ピュリスム/バウハウス ほか)/第3章 第二次世界大戦後の美術(抽象表現主義/ポップアート/コンセプチュアル・アート)<読む前の大使寸評>ぱらぱらとめくると・・・画像の多いビジュアル版シリーズの本である。そして内容記事も充実しているのがええでぇ♪amazonすぐわかる20世紀の美術シャガール「TOPICS6」でパリの異邦人たちを、見てみましょう。p78 <モンパルナスの青春時代>より フランスの近代美術は実質的にパリの美術といって過言ではないし、パリの美術はモンマルトルとモンパルナスの美術といって過言ではない。 19世紀のモンマルトルはのどかな風車や白亜のサクレ・クール、数々のカフェなどもあって、多くの画家たちに愛された。丘の中腹にあった共同アトリエ兼アパルトマンの通称バトー・ラヴォワール(洗濯船)はピカソ、ヴァン・ドンゲン、詩人のマックス・ジャコブなどが青春時代を過ごしたところとして知られている。 知名度が上がると共に観光地化が進み、物価も上がり始めたモンマルトルに取って代わったのがセーヌ左岸の庶民的なモンパルナスである。パルナス(パルナッソス)はギリシャ神話に登場する詩人たちの住む聖山であるが、近代美術の聖地となった感のあるモンパルナスでも特に賑わったのはヴァヴァンの交差点の周辺である。 そこに軒を連ねるドーム、ロトンド、クポールといったカフェは今も健在であるが、当時は芸術家たちのたまり場として空前の賑わいであった。 彼らはいわば画家の多国籍軍であったが、フリーダ・カーロとの恋でも知られるメキシコの画家リベラ、ロシアの革命家レーニンとトロツキー、アメリカの作家ヘミングウェイもこの辺りの“顔”であった。 この近くにある八角形の建物ゆえに、ラ・リューシュ(蜂の巣)と呼ばれる集合アトリエもモンパルナスのシンボルで、1900年のパリ万博のパヴィリヨンのひとつを、ある篤志家が貧しい芸術家のために再建したものであった。 1902年に竣工したこのアトリエの住人には、無名時代のシャガール、モディリアニ、スーチン、ドローネー、レジェなどがいた。
2019.07.31
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今回借りた4冊です。だいたい支離滅裂に借りているけど、今回の傾向は、強いていえば、「ナショナリズム」でしょうか♪<市立図書館>・長く高い壁・やっと自虐史観のアホらしさに気づいた日本人<大学図書館>・日本男児・すぐわかる20世紀の美術図書館で手当たり次第で本を探すのがわりと楽しいが・・・これが、図書館での正しい探し方ではないかと思ったりする(笑)************************************************************【長く高い壁】浅田次郎著、KADOKAWA、2018年刊<「BOOK」データベース>より1938年秋。流行探偵作家の小柳逸馬は、従軍作家として北京に派遣されていた。だが、突然の要請で前線へ向かうこととなる。検閲班長の川津中尉と共に、北京から半日がかりで辿り着いた先は、万里の長城、張飛嶺。そこで待っていたのは、第一分隊10名が全員死亡という大事件だった。なぜ、戦場に探偵作家が呼ばれたのか。10名は戦死ではないのか!?分隊内での軋轢、保身のための嘘、軍ならではの論理ー。従軍作家の目を通し、日中戦争の真実と闇が、いま、解き明かされる。「戦争の大義」「軍人にとっての戦争」とは何かを真摯に捉え、胸に迫る人間ドラマ。<読む前の大使寸評>日中戦争当時の大事件を通じて兵隊たちの日常が語られるのであるが、元自衛隊員でもある浅田さんの筆致はまさに真に迫るようです。amazon長く高い壁【やっと自虐史観のアホらしさに気づいた日本人】ケント・ギルバート著、PHP研究所、2017年刊<「BOOK」データベース>より「侵略国家、日本」という自虐史観を、日本人の心に強く植えつけたGHQの洗脳工作―。本書は、占領軍が去った後も日本を貶めるプロパガンダ戦略が、反日的なメディアや諸団体によって引き継がれた実態を明かす。「外国勢力と結託する野党の『正体』」「利益で『転がる』可能性があるアメリカ」など、ますます混沌とする国際情勢の中で、日本の“真の目覚め”を望む知日派米国人からの熱いエール!<読む前の大使寸評>追って記入amazonやっと自虐史観のアホらしさに気づいた日本人【日本男児】赤瀬川原平著、文藝春秋、2007年刊<「BOOK」データベース>よりデータなし<読む前の大使寸評>おお 赤瀬川さんのエッセイ集ではないか。この本は雑誌『オール読物』に連載されたものを本にまとめたとのこと。amazon日本男児【すぐわかる20世紀の美術】千足伸行著、東京美術、2008年刊<「BOOK」データベース>より美術とは何なのか?この根源的な問題をはらみつつ20世紀美術は多様な展開を見せた。その「わかりにくさ」を「面白さ」に変える入門書の決定版。【目次】第1章 第一次世界大戦までの美術(フォーヴィスム/キュビスム/オルフィスム ほか)/第2章 両世界大戦間の美術(ヨーロッパ構成主義/ピュリスム/バウハウス ほか)/第3章 第二次世界大戦後の美術(抽象表現主義/ポップアート/コンセプチュアル・アート)<読む前の大使寸評>ぱらぱらとめくると・・・画像の多いビジュアル版シリーズの本である。そして内容記事も充実しているのがええでぇ♪amazonすぐわかる20世紀の美術************************************************************とまあ・・・・抜き打ちのように、関心の切り口を残しておくことも自分史的には有意義ではないかと思ったわけです。図書館大好き387
2019.07.30
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<(インタビュー)国越え進む技術の前で> 法哲学者の大屋雄裕さんが朝日のインタビュー欄で「拡大するIT空間、法が機能する条件ずれて壊れだした」と説いているので、紹介します。(大屋さんのインタビューを7/30デジタル朝日から転記しました)使わない日はないインターネット、街中にあふれる監視カメラ。我々の行動は日々、膨大な情報となって蓄積される。どこでどう使われ、誰の手に渡るのか、もはや知るすべもない。そんな現代は、社会の変化と法のありようを考える法哲学者にはどう映るのか。テクノロジーの進歩に、我々はどう向き合えば良いのか。(慶応大学法学部教授)Q:法哲学という分野が専門でありながら、「法哲学者が必要な世の中は危険だ」という話をしていますね。どういうことですか。A:刑法や商法をどう変えるかといった話だけなら、私のような法哲学者の出番はありません。いま起きているのは、我々が想定していなかった技術の進化が、国境を越え、さらにネットワーク化した状態で進んでいるということです。法が機能する条件が、壊れ、ずれ始めている。政府は法に責任を負いますが、日本に本社がない巨大IT企業にどう対応するか。こうした法的な問題を整理することが必要になっているのです。 ■ ■Q:身近な話から始めます。多くの人が日々ネットで検索し、SNSも見ています。でもそのデータがどう使われているのか、もはやわかりません。A:この状態から抜け出すことは正直、難しいでしょう。一人一人が情報を出すのをやめることも、社会全体がこうしたシステムからおりるという選択も、もはや現実的ではありません。Q:現代のテクノロジーの進化の特徴とは何ですか。A:情報化の中で今起きている変化の主な単位は個人です。消費者は『30代男性はこれが好き』といった集団でしか把握されなかったのが、個々の消費や需要が測れるようになった。『あなたはこれが好きですね』と。集団でなく個々人として扱われれば、個人の選好や尊厳がより守られる可能性はあります。Q:しかし、それはデータの利用や管理の仕方しだいですよね。A:そうです。これは、我々が個として把握され、監視の対象になるということでもある。不愉快で、不安だと感じるのも当然です。まさに技術の進歩による光と影が生じつつあると思います。Q:中国ではデータの蓄積を通じ、市民の行動が「信用スコア」として点数化され始めています。A:まず、人は、人の評価によって態度を変えるものです。人口移動が少なく小さな共同体で暮らしていた時代は、人は悪評を立てられないように身を律する必要がありました。しかし人口が流動化して評価や評判が蓄積されなくなると、国が法によって信頼を保証するようになりました。 人口流動がより激しい現代は、さらに企業による情報収集が加わり、信用スコアを使って効率的に『この人は信用できる』と示せるようになった。かつて共同体の中で蓄積されていた評判が電子化されたわけで、国も民間も管理コストが減る利点があります。Q:ただ、政府が使うことには強い抵抗感があります。A:職業や収入、クレジットカードなどの情報と、図書館の本の貸し出し履歴から犯罪歴までが統合され、『信用度』が評価されるのが中国のスコアです。問題はまさに、政府が利用し始めていること。 日本を例に考えてみれば、『祝日に日の丸を掲げるとスコアが上がる』といった、国民がみな求めているとは到底言いがたい基準が組み込まれていく可能性がある。民間企業は我々の良心とか思想に関わるデータを大量に持っている。民間と国家の情報が統合される中国のようなシステムが、最も危険だと思います。 ■ ■Q:張り巡らされた防犯カメラも時代の象徴です。その功罪をどう考えますか。A:使い方しだいです。何か起きたときだけ事後的にデータを使うなら差し支えないと思います。問題は、犯罪などの『予防』に使う場合です。カメラを見て、『万引きしそう』と判断した人を入店できないようにしたら大きな問題です。録画した画像を誰がどう管理するのか、その管理が適切かを検証するルール作りが必須です。Q:「プライバシーを守る」という問題も、根本的に考え直す必要がありそうですね。A:私は本屋で何度も同じ本を買ってしまうので、個人で買う本はネットを使います。購入履歴から『この本は買ったはずです』と知らせてくれるからです。予定も記憶力やメモだけでは管理しきれないので、ネット上のカレンダーを使っています。氾濫する情報に人間の処理能力が追いつかないからそうしたサービスで補うわけで、その上に、個人情報が適切に管理されているかまでを自分で判断するのは厳しいのが現実です。Q:便利さと引き換えに、プライバシーを守ることをある程度、諦めざるを得ないのでしょうか。A:『GAFA』などのIT企業が個人情報を悪用しなければ良いですが、フェイスブックの個人情報漏洩をみても、こうした組織を信用できるかは疑問です。利用者がこれらの企業に行動を迫る法的な枠組みもありません。Q:一方で、各国でIT企業への規制強化の動きが出ています。A:国家がIT企業を規制などでコントロールすることは一つの方法です。ただ、国家自体が巨大な情報収集者でもある。さらに、国家は情報がどう使われるかという極めて専門的、国際的な判断をできるかも疑わしい。 そこでAI(人工知能)研究者らと、個々人の選好を反映し、適切な決定ができるよう情報提供や注意喚起をしてくれるようなAIの可能性を議論しています。最終的な決定権は、AIではなく利用者に持たせることが重要です。Q:AIの技術の進歩も日進月歩です。我々人間とAIとの関係はどうなるのでしょうか。A:これは人類の本質が何か、という問いです。AIは記憶力や計算能力などで、すでに人類を超えつつある。人間とAIとの差は、まず新しい価値を作れるかどうか。AIは我々の既存の選好を前提に、効率的に、簡単に実現するための解を出してくれる。でも人間には既存の社会の需要や選好とは違うものを先取りする力があり、選好を変化させる特徴もある。このような価値の創造や提示は、今のところAIにはできません。Q:AIで犯罪を予測し、予防する動きも最近出てきています。A:予防の問題は、実際に事件や事故が起きる前に止めるので効果の検証が極めて難しいことです。予測が間違っていた時の検証や、不利益を被った人への対応ができているかも問題になる。刑法は犯罪が起きてから処罰するのが大原則。人を殺そうとした人が、最後の一瞬に思いとどまる可能性もあるわけで、人間性への信頼が根本にあります。しかし、我々の社会はどんどん予防へとかじを切っている。人間性への信頼が薄れつつあるからかもしれません。 ■ ■Q:いま起きている情報技術の進歩は、国と企業、個人の関係をどう変えつつありますか。A:近代は、国家が非常に強い時代でした。絶対的な国家権力をつくり、他をすべて従属させるのが近代民主制のモデルです。ところが国家が相対的な力をなくし、IT企業のような国家でも個人でもない『中間団体』の力が増しているのが現代です。Q:国家を超える存在ですね。A:まるで新たな帝国のような、どの国もコントロール下におけない新しい権力が生まれ、個人は直接、その影響にさらされています。国家がこうした権力をもう一度支配下に置くのは、私はもう無理だと思っています。 国家だけに期待せず、異なるシステムを考えるときに来ています。『AI倫理原則』のように、皆が協調して尊重すべき価値を確認し、コントロールするのも一つです。国家だけでなく、様々な統制を組み合わせ、いかに個人の自由を守るかが課題になります。Q:法のあり方にはどんな変化をもたすのでしょうか。A:グローバル化に対抗するために国際的な合意形成が非常に重要になります。これまで法は、その国の国民の意思や事情に合わせて作られ、社会を統制する手段として絶対的・特権的な地位を持ってきました。そんなあり方も、変化が迫られるかもしれません。Q:技術の進歩は、今後も人間を幸せにしてくれますか。A:科学技術は、もう引き返せないところを過ぎてしまったと思います。かつては自分の家で火薬を試しても、吹き飛ぶのは家1軒だけでした。しかし現代では、1社でもクレジットカードの情報がハッカーにやられたら、システム全体に影響します。自己責任で話が済む状態は超えてしまった。これからは、いかに技術をコントロールしていくかだけでしょう。 科学技術を作るのが人間である以上、人間を不幸にするものは実用化されない、と私は思っています。しかし、人類が深刻に対立する局面では、AIやロボットが効率的に人を殺す道具にもなり得る。そうなれば、影響は世代を超えて続きかねません。(聞き手・宮地ゆう) ◇大屋雄裕:1974年生まれ。慶応大学法学部教授。技術の進歩に伴う法規制のあり方などを研究。著書に「自由か、さもなくば幸福か?」など。(インタビュー)国越え進む技術の前で大屋雄裕2019.7.30この記事も 朝日のインタビュー記事スクラップR12に収めておきます。
2019.07.30
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<強欲な中韓もサンマ漁獲枠導入で初合意>SPCデイリーチャイナでサンマ漁獲枠の記事を見かけたので紹介します。2019年7月19日サンマ漁獲枠導入で初合意=55万トン、資源回復へ前進日本提案3年目実現より 日本や中国、台湾など8カ国・地域がサンマの資源管理を話し合う北太平洋漁業委員会(NPFC)の年次会合は18日、深刻な不漁が続く日本が資源回復のため提案していた漁獲枠を導入し、年約55万トンを上限とすることで合意した。昨年まで2年連続で中国などが反対し決裂していたが、3年目の協議でようやく中国も歩み寄り、資源枯渇の回避へ前進。踏み込んだ措置が初めて実現した。チャイナ・ウオッチが伝えた。 会合は東京都内で16日から開かれ、3日間の日程を終えて閉幕した。合意した漁獲枠は2018年の参加国・地域全体の漁獲量約44万トンより多い水準。記者会見した水産庁の神谷崇資源管理部長は「不満も残るところがあるが、より良くするための経過地点と考えて合意した」と述べた。 日本は北太平洋で参加国・地域が全体で漁獲できるサンマの上限を年45万トン前後とした上で、その内訳として公海と排他的経済水域(EEZ)それぞれの配分を定めるよう求めていた。日本は近海のEEZにサンマが回遊してくる前に中国や台湾が公海で「先取り」することが不漁の一因とみて規制したい考えだ。 漁獲枠は55万6250トンで、このうち公海の枠は33万トンとする。今回の合意では国・地域別の枠までは決めていないが、20年の年次会合で検討する。当面の措置として、20年は各国・地域が18年の漁獲実績を超えないように管理することで一致した。 日本の18年の漁獲実績は12万8531トン。以前は20万トンを超えていたが、15年以降は10万トン前後に落ち込んでいる。 漁獲枠の導入を巡っては、昨年の会合まで2年連続で協議が決裂。日本は17年は国・地域別の具体的な数値も含めて枠を決めるよう求めたが、中国や韓国などの反対で決裂した。昨年はハードルを下げ、具体的な数値は盛り込まず、まず国・地域別の上限を設けるという枠組みに絞って提案したが、中国とバヌアツの反対で実現しなかった。 このため今年はさらに提案内容を変え、国・地域別の枠にはこだわらず、参加国・地域全体の漁獲量に上限を設けるよう求めた。 半導体材料の輸出規制などで関係が悪化している韓国も、昨年に続いて日本の提案に賛成した。ウーム 中韓も乱獲による資源枯渇という問題意識は(かろうじて)働いているようですね。太子思うに、このところの中華の経済的繁栄は、つまるところ・・・「農民籍という奴隷階級を搾取し得た資金(国家ファンド)による資本主義経済へのタダ乗り」であり、「チャイナスタンダードは世界規範とは異質」であり、当初から予想されたWTO崩壊も危惧される状況にあるわけです。
2019.07.30
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朝日新聞の吉岡記者といえば、チャイナウォッチャーとして個人的に注目しているわけで・・・・その論調は骨太で、かつ生産的である。中国経済がらみで好き勝手に吹きまくる経済評論家連中より、よっぽどしっかりしていると思うわけです。朝日のコラム「多事奏論」に吉岡桂子記者の記事を見かけたので紹介します。*****************************************************************************2019年7月27日(多事奏論)伊藤詩織さん「黒箱」は国境越えて 未来に向け種まいたより しょぼ降る雨を吹き飛ばす熱気が覆う。中国内陸にある四川省成都市の書店「言几又」で22日夜、ジャーナリスト伊藤詩織さんとの交流会があった。20~30代を中心に約350人が詰めかけている。 伊藤さんは、望まない〇行為で精神的苦痛を受けたとして、元TBS記者の男性に損害賠償を求める訴訟を起こしている。男性は「売名を図った悪質な虚妄」として損害賠償を求めて反訴している。こうしたいきさつを含めて、〇暴力やセクハラを告発する世界的な運動「#MeToo」が広がる前から、実名で声をあげる伊藤さんを知る中国人は少なくない。彼女も制作にかかわった英BBCの日本における〇犯罪のドキュメンタリー「日本の秘められた恥」が、ネット経由で広まっているからだ。 今回の訪中は、手記「Black Box ブラックボックス」の中国語版「黒箱」の刊行(初版3万部)をきっかけに、中国の出版社が企画した。10日ほどの滞在中、ほかにも上海、杭州、北京で会合が開かれた。中国のネットには続々と、伊藤さんへの敬意と支援の声が寄せられている。 ◇ 壇上に現れた伊藤さんに拍手がわく。 「本名と顔を出して告発したのはなぜ」 「真実が持つ力を信じる。(事象は)ブラックボックスの中で難しい面もあるが、挑戦する。一人のジャーナリストとして立ち続け、未来に向けて語ると決めた」 女性の人権問題に詳しい地元の弁護士や大学教授らも登壇し、中国でテレビ局の司会者をセクハラで訴えた女性ともスマホを通じてやりとりした。自らの経験を著書と同じく抑えた言葉で振り返りながら、被害者としてだけでなく「サバイバー」として、潜在的な被害を減らし、社会を良い方向へ変えるために生きる。そんな覚悟を静かに語ると、通訳の女性は涙ぐんだ。私も気づくと何度も息を止めて聞いていた。 「日本では受けいれられないのでは」 日本が欧米の先進国と比べて、女性の権利の保護や男女の平等で遅れがあることは、国連などの調査から中国でも有名だ。それゆえに出た問いである。伊藤さんはイギリスに拠点を移した理由の一つをこう、答えた。「(告発後に)ネットを通じて脅迫や恥辱的な言葉をぶつけられました。私だけでなく家族や友人にも、です。想像を超えていた」。身が凍る思いがした。 日本の問題点を話したり権力を批判したりすれば、「反日」だと発言を封じたがる人がいる。まったく逆だと思う。議論の抑圧こそ、民主国家にとって「恥」である。 ◇ 中国をみてみよう。「#MeToo」や「#我也是(中国語で、私も)」は、政治的に敏感な言葉だ。昨年初めから大学、宗教界、メディアなどでの〇被害事件に対して声があがるが、この言葉はネットから繰り返し削除されている。中国では、女性の問題に限らず、当局が管理できない市民の連帯は政治的な脅威とみなされ、厳しく制限されている。伊藤さんのイベントの宣伝に「#MeToo」が一文字も見当たらないのは偶然ではないだろう。 だが、言葉を消しても問題は消えない。だからこそ、被害者から見た司法や救済制度の不正義を指摘し、立ち向かう彼女の姿に「勇気をもらった」と共感が集まる。規制をかいくぐりながら、助け合いと一歩ずつの変革を模索する人たちの心をうつ。 終了後のサイン会は長蛇の列。かたことの日本語で「がんばって」「ありがとう」と声をかけている。女性ばかりではない。地元の学校の図書館で働く男性は、いがぐり頭の中学1年生のおいっ子を連れてきていた。「大事な教育の機会だ。男性こそが共有すべき問題だからね」 他人事にしない想像力が国境を超えて人をつなぎ、社会を変えていく。「共感の包容力に励まされた」。そうほほ笑む伊藤さんはまた一つ、未来へ向けて種をまいた。(吉岡桂子)*****************************************************************************2019年6月01日(多事奏論)ファーウェイ排除 「テクノ冷戦」、第三の道はより 「私の子どもはアップルを使っている。華為を使えば愛国だとか、使わないと愛国ではないとか、言うべきではない」 中国通信機器大手、華為技術(ファーウェイ)の創業者で最高経営責任者の任正非氏は、地元メディア向けの会見で、自社製品の使用を愛国心と同一視した記者に反問していた。米国が華為に対して、次世代通信規格5Gからの排除に加え、部品などの輸出も規制する方針を打ち出した数日後。5月21日、深セン市の本部でのことだ。 技術覇権を争う米国から標的にされたことで、中国では華為スマホへ買い替える社員に補助金を出す運動が企業に広がる。米ハーバード大学に通う娘がiPhoneを愛用していることを持ち出して、蔓延する「テクノナショナリズム(技術愛国主義)」を戒めてみせたのだ。「華為はただの商品。気に入らなければ使わなくてもいい。政治に結びつけてはならない」 民族主義に傾きやすい中国社会の空気が社内に飛び火するのを制する意味もあっただろう。どこかの国の民族主義にのっかれば、ほかの国で返り血を浴びる。グローバルにビジネスを展開する企業の鉄則だ。30万円相当の人民元を元手に華為を創業した任氏は、30年余で売り上げが10兆円を超える国際企業に育てた。まな娘を介した物語は、老練な経営者の広報戦略とも言える。 * 華為は米国に育てられた企業でもある。クアルコムやインテルから半導体などを買うだけではない。「米国の靴を履く」(任氏)として、経営面ではIBMやコンサルティング会社から指導を受けてきた。米有名大学に研究協力金を投じ、博士号を持つ多数の技術者も採用する。さらに言えば、米国を中心に第2次世界大戦後に築かれた自由貿易体制の恩恵を存分に受け、世界170カ国に市場を広げた。 その歯車が猛烈な勢いで逆回転している。米グーグルの基本ソフト(OS)が使えなくなる懸念から、新製品の販売延期などが続出している。華為の経営への打撃は免れない。同時に、技術の規格の標準化を進める業界団体や技術者の組織から外す動きもある。部品を中心に年7千億円弱を華為に売る日本企業はもちろん、1兆円強を売る米国企業にも影響は大きい。サプライチェーン(部品供給網)の分断や規格作りからの排除は、世界の消費者にコストとしてはね返る。日本は同盟国の米国と巨大市場・中国のはざまで難しい立場にある。 * 中国メディアと会う3日前。任氏は日本メディアとも会見した。妻が好きだというホテル雅叙園東京のカフェを模して作られた、深セン本部にある喫茶室。私は任氏の真ん前に座って、米国との関係を問うた。 米シスコシステムズとの競合が目立ち始めた15年ほど前のこと。米モトローラの傘下に入ることを決めた任氏は、「カウボーイハットをかぶって中国人が働く形で事業を続けよう」と交渉を重ねた。米側の事情で破談になった後は、広く世界の企業と結びつき、米国に頼らず自力で部品を作る体制を整えてきた。「情報産業の山を登り、いずれ山頂で(米国に)出合えば、激しい衝突が起きると予想した」という。 その「頂上決戦」の時がやってきた。母国である中国が自ら主導する秩序を模索し、カウボーイハットに満足しなくなったからだ。「国家資本主義」の中国の台頭を受けて、米国は経済への介入を強めて反撃している。中国を安全保障上の脅威とみる米国の対中認識が変わらない限り、「テクノ冷戦」は続く。 その行方は、華為の盛衰を超えて世界の通信インフラのあり方を規定する。分断のコストを最小限に抑え、安全性と利便性をともに高める第三の道はあるのか。その開拓にこそ新しい技術と英知を注ぐべきだ。グローバルなビジネスから恩恵を受けてきた日本企業も観戦者ではいられない。(編集委員)*****************************************************************************多事奏論一覧に吉岡記者の中国論が載っています。<吉岡桂子記者の渾身記事27>:2019年6月01日<吉岡桂子記者の渾身記事26>:2019年2月21日
2019.07.29
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図書館で『空飛ぶクルマ』という本を手にしたのです。ぱらぱらとめくると、百花繚乱のような電動航空機のコンセプト機の写真が並んでいます。・・・なるほど有望市場のようですね。【空飛ぶクルマ】根津禎著、日経BP、2019年刊<「BOOK」データベース>よりモビリティーの大波、『空』へ。ウーバー、ボーイング、エアバス、トヨタ、ダイムラー、シーメンス。航空機、自動車、電動部品メーカーがこぞって注目する有望市場。<読む前の大使寸評>ぱらぱらとめくると、百花繚乱のような電動航空機のコンセプト機の写真が並んでいます。・・・なるほど有望市場のようですね。rakuten空飛ぶクルマMaaS革命の一端を見てみましょう。p16~18 <垂直に離着陸できる小型航空機「eVTOL」> もう一つは、ヘリコプターのように、垂直に離着陸できる小型航空機である。従来のヘリコプターと区別するために、「VTOL」と呼ばれる。VTOLとはVertical Take-Off and Landing(垂直離着陸)の略である。 前述の地上走行可能なタイプの場合、個人が所有・利用することを想定するものが多い一方で、小型のVTOL機の場合は「空のライドシェア」や「スカイタクシー」というようなモビリティーサービスでの利用を前提にしている企業が多い。 モビリティーサービス向けでは、VTOL機の中でも電動推進系を用いる「eVTOL(electric Vertical Take-Off and Landing)機」が前提になっている。ローターをモーターで回転させて飛行するタイプである。レシプロエンジンやジェットエンジンといった内燃機関を用いる従来の小型の固定翼機やヘリコプターに比べて、燃費の向上やメンテナンス負荷の低減が可能で、運用コストを大幅に低減できるからである。 さらに、電動化によって、「『クワッドコプター』のように複数枚ローターの構成を採用しやすくなり、飛行制御が容易になる」。従来の内燃機関では、「オスプレイのような2基のローターのVTOL機が基本となり、飛行制御が難しい」。実際、前述の米Bell HelicopterのBell Nexusは、6基のローターを備えたeVTOL機である。Bell Nexus そのうえ、電動化で制御の応答性が高まる。これにより、AI技術による飛行の自動(自律)化が進むと予測されている。自律飛行が可能になれば、操縦士の人件費や操縦士の育成費用を削減でき、運航コストを一層抑えられる。 航空機業界のパイロット不足が叫ばれる中、空のライドシェアが普及するとこの問題に拍車がかかる。遠隔操作や自律飛行はその解決策になり得る。 このようにeVTOL機は運用コスト削減につながる特徴をいくつも備えていることから、乗客の移動コストを一気に低減できると期待されている。加えて、内燃機関に比べてモーターは静かである。しかも、垂直離着陸が可能なので、省スペースで発着できる。建物が密集し、土地代が高い都市部でも、比較的離着陸しやすい。そもそも、空を飛ぶので自動車の渋滞とは無縁、という大きな利点がある。 すなわち、「電動」「自律」「垂直離着陸」の三つを備えたeVTOL機によって、誰もが気軽に空を移動できるようになる。こうした期待から、「空飛ぶクルマ=eVTOL機」と定義する向きが強い。
2019.07.29
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図書館で『芸術ウソつかない』という文庫本を、手にしたのです。2000年頃の対談なので横尾さんもまだ若く、才気放埓なところがええでぇ♪【芸術ウソつかない】横尾忠則著、筑摩書房、2011年刊<「BOOK」データベース>より気の置けない旧知の友ならではの会話あり、会いたかった人との意外な話の展開があり…。横尾忠則が、表現の最先端を走る15人と、芸術の源泉、深淵について、語り合い、ときに聞き手となって尋ねる魂の会話集。<読む前の大使寸評>2000年頃の対談なので横尾さんもまだ若く、才気放埓なところがええでぇ♪rakuten芸術ウソつかない井上陽水との対談を、見てみましょう。それにしても、もの凄いマッチメイクではないかp11~14 <喰って、寝て、忘れる>■二人が出会った日横尾:今日は陽水さんのしたい話がいいな。今、興味のあることとか。井上:「僕は休んでいるから、キミ、ひとりでしゃべってよ」なんて言ってたりして(笑)。横尾さんに聞き出していたかないと。横尾:ツアーは終わりました?井上:終わって1ヵ月くらいです。約半年のツアーでした。その前は五年くらいツアーをやってなかったんですが。横尾:ツアーの後はどんな仕事を?井上:1年前にベスト盤を出したんです、「GOLDEN BEST」というのを。それで、ちょうど1年たって、今度は「GOLDEN BAD」というのを…、ウー、誰も聞いてくれてない(一同、笑)。横尾:いやぁ、聞いてますよ(笑)。井上:ゴールデン・バットって紙芝居でしょう。横尾:そうじゃない、『黄金バット』っていうの。どくろの顔をしてね、テンガロンハットみたいなのをかぶって、正義の味方だね、鞍馬天狗みたいなものかな。バットはコウモリでしょう。ビルの上から降りてくる。井上:ゴールデン・バットっていう煙草もあったでしょう。横尾:パッケージがよかったね。井上:「GOLDEN BAD」のジャケットを煙草のパッケージにしようかとも思ったんですけど、著作権の問題が大変なんでしょうか?横尾:知らない。あれは包み紙だったんですよ、開くと1枚の紙になる。そのタイトルのCDを出されるんですか? ツアーも?井上:ええ。秋からツアーをやるとすれば「GOLDEN BAD」のツアーということに。「その前のツアーとどう違うんだ」と言われたら困るんですけど。基本的にはバンドがいて、私が歌うだけですから(笑)。横尾:それはBGシリーズですね。次は「GOLDEN BOY」とか。井上:ちゃんと話のポイントをとらえてますね。ぼんやりと聞いてないんだな、っていう(笑)。横尾:そう、聖徳太子だよ。二つくらいだとみんな気づかないけど、三つ、四つと続けて出していくと、ああそうかってなりますよ。井上:友達に奥田民生っていうミュージシャンがいるんですけど、僕の「GOLDEN BEST」の後に、彼が「GOLDEN BLEND」というアルバムを出したんですよ。それがあって僕らもはじめて気がついた。横尾:その次は、単に「GB」だけでどうですか?―(編集部):『GB(Guitar Book)』という雑誌もありますが。横尾:それは…、マズイな(笑)。井上:昔、BGっていう言葉がありましたよね。ビジネス・ガールというのが。西洋の人は、よくない印象をもつみたいですけど。(中略)―:その「GOLDEN BAD」はどんなアルバムに?井上:昨年出したベスト盤では、これまで30年間やってきて、つくった曲が300くらいあるなかから35曲を選んだんですよ。選んでいくプロセスのなかで、「もうお聞かせできない」とか「耳に余る」的なものもたくさんあったんですよ。そういうのをまとめて出したいね、という冗談が出たんです。横尾さんもどうですか、「これはちょっとお見せできない」「葬り去りたい」という絵をと公開されたら。横尾:どこにも出してない絵はあるんですよ。描いているうちに自分でも「なんてまずい絵になっていくんだろう」っていうのが。井上:そういうのがひとつだと瑕になっちゃうかもしれないんですけど、20、30に生れば「なんか主張があるんだろう」みたいなことに。横尾:う~ん、もうちょっと歳をとってから出したいですね。井上:(大笑)まだ早すぎると。横尾:だって、「他のとあんまり変わらないじゃない」って言われた場合にさぁ、ついでに他のものまでみんな悪く見えたりするから(笑)。井上:そういう怖さは、実は、あるんでしょうがね。横尾:あるある。『芸術ウソつかない』1
2019.07.29
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図書館で『芸術ウソつかない』という文庫本を、手にしたのです。2000年頃の対談なので横尾さんもまだ若く、才気放埓なところがええでぇ♪【芸術ウソつかない】横尾忠則著、筑摩書房、2011年刊<「BOOK」データベース>より気の置けない旧知の友ならではの会話あり、会いたかった人との意外な話の展開があり…。横尾忠則が、表現の最先端を走る15人と、芸術の源泉、深淵について、語り合い、ときに聞き手となって尋ねる魂の会話集。<読む前の大使寸評>2000年頃の対談なので横尾さんもまだ若く、才気放埓なところがええでぇ♪rakuten芸術ウソつかない唐十郎との対談を、見てみましょう。p119~121 <『新宿泥棒日記』をめぐって>■二人が出会った日横尾:今日は会うのが凄く楽しみだった。唐:寺山さんがやっていたラジオに僕が出た時、紹介してもらったんですよね。64、5年ですよ。その時のこと、横尾さんはどこかに「会った瞬間にこの男とあまり長い付き合いしない方がいいなと思った」って書かれた(笑)。横尾:そう思ったの。右翼の少年っていうかね、合い口を隠していてもおかしくないような殺気を感じた。しかも演劇やってる人だよって。僕が苦手なのは一には詩人。次が演劇人。唐:その頃新劇か歌舞伎しかないから、どっちでもない小劇場とかアンダーグラウンドのはしりなんて、何かにぶつかって何かを吸収して、社会的な存在意義に飢えてたタイプだから目はギラギラしてるんです。最初は『アリババ』のチラシを描いてもらったんですね。横尾:唐さんてその頃もかわいい感じだったの。少年の持つ純粋さ。それは怖いものがあるんです。もっと大きな仕事を期待していたのに頼まれたのは小さな黄色い紙に赤一色のチラシだった。それに骸骨を描いたね。その『アリババ』の芝居を初めて観に行って、「これはただ者ではないな」っていう感じを受けたわけ。唐:芝居中に乱闘が起きちゃいまして、風月堂にたむろしている、アレン・ギンズバーグなんかが大好きな風月族っていう連中が客席で酒飲んで「こんな芝居やめちまえ!」と。あまりに凄いんで、中断して飛びかかってって、乱闘になっちゃたんです。横尾:そういうの初めて観て、このまま縁切りたいと思ったわけです。僕は保守的だし恐がりだし、これは大変な人と知り合ってしまったなぁってね。あの日から60年代が始まったっていう気がする。僕にとっての60年代がね。唐:60年安保が1回引いて、68年の新宿騒乱に至るまでの谷間だったからわりと街中静かで、デモも1回止まって休止状態で。アンダーグラウンド映画だとか、大島渚さんなんかの活躍も凄くて、映画畑がいばってましたよね。その上、ジャンルが凄くクロスしていて。戯曲書いても『現代詩手帖』『美術手帖』なんかで発表してもらったり。畑が重なり合ってて、他ジャンルを気にしてましたね。だから、寺山さんも僕もすぐに横尾さんにアプローチしたし。横尾:『アリババ』の後に、『腰巻お仙』のポスターだったね。唐:その後『ジョン・シルバー』ですね。 横尾:『腰巻お仙』は自分で言うのもなんだけど、僕の傑作中の傑作であれ以上の作品がなかなかできないわけ。おかげで名刺替わりになって、あのポスターは世界を駆けめぐりました。最初は60年代の代表作なんて言われてたのが、20世紀の傑作の何点かに選ばれたし。それはもう、まさに唐さんとの出会いで生れたわけです。 あれは何だったんだろうと思いますよ。その過程が今いくら考えてもわからない。知的作用じゃあくて作品自体が肉体的な発想からきているものだとはわかるんですが。唐さんとの関わりで、肉体のもつ思想は知性を超えていくんだなと思ったんですよ。吐き出し方ですね、美的なものって結局吐き出し切っているかどうかだね。唐:新幹線と桃と空飛ぶボインちゃん。あの縦軸のつながりが強い。あるシチュエイションを開く扉のようなものだよね。あのポスターは。以前に見た『新宿泥棒日記』です。【新宿泥棒日記】大島渚監督、1969年制作<goo映画解説>より真夏の新宿。蒸し蒸しする雑踏の中から、突然「泥棒だ!」という声が起った。捕った少年は、追手の前で素裸になり、ひらきなおった。その有様を見ていた一の人学生が、紀伊国屋書店へ入ると、数冊の本を抜きとった。その手首をしっかりとつかんだのは厳しい表情の女店員だった。紀伊国屋書店の社長田辺氏は叱りもせず学生を許し、女店員は三度目までは大目にみるのだと笑った。学生は再び、万引を宣言し、実行した。ところが田辺氏は、岡ノ上鳥男という学生を許したばかりか金まで与えた。出演者: 横尾忠則/横山リエ/田辺茂一/高橋鐡/佐藤慶/渡辺文雄/戸浦六宏/唐十郎/麿赤兒/大久保鷹/四谷シモン/不破万作/九頭登/藤原マキ/李礼仙 <大使寸評>横尾忠則主演とあれば、メディア型美術家、クロスメディア・アーティストと言われる由縁ですね。goo映画新宿泥棒日記映画『万引き家族』がカンヌ国際映画祭で最高賞(パルムドール)を獲得し、興行的にも大ヒットを記録したが・・・1969年の大島渚監督のこの作品も、書店での万引きから展開されていくという類似性が興味深いのである。
2019.07.28
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積読になっていた本であるが、思い立って読みはじめたのです。『羊をめぐる冒険』という本を図書館で借りて読んだのだが、『羊をめぐる冒険(上)』というこの本は、その前日譚のような本のようです。【羊をめぐる冒険(上)】村上春樹著、講談社、2004年刊<「BOOK」データベース>よりあなたのことは今でも好きよ、という言葉を残して妻が出て行った。その後広告コピーの仕事を通して、耳専門のモデルをしている二十一歳の女性が新しいガール・フレンドとなった。北海道に渡ったらしい“鼠”の手紙から、ある日羊をめぐる冒険行が始まる。新しい文学の扉をひらいた村上春樹の代表作長編。<大使寸評>『羊をめぐる冒険』という本を図書館で借りて読んだのだが、『羊をめぐる冒険(上)』というこの本は、その前日譚のような本のようです。rakuten羊をめぐる冒険(上)三宮のバー「ハーフタイム」はイメージ通りのお店です。鼠からの手紙を、見てみましょう。p129~131 <鼠の最初の手紙> 元気かい? もうずいぶん長く君に会っていないような気がするな。いったい何年になるかな? 何年だろう? 年月の感覚がだんだん鈍くなってきている。なんだか平べったい黒い鳥が頭の上でばたばたやってるみたいで、三つ以上ものが数えられないんだ。悪いけど君の方で数えてみてほしい。 みんなに黙って街を出ちゃったことで、不快に思ったかもしれない。僕は何度か君に弁明しようと考えたのだけれど、どうしてもできなかった。ずいぶん多くの手紙を書いては破った。でもこれは当然と言えば当然の話で、自分にもうまく説明できないことを、他人に向かって説明することなんてできるわけはないんだ。 たぶんね。 僕は昔から手紙を書くのが上手くない。順序が逆になったり、正反対の言葉を間違えて使ってしまったりする。そして手紙を書くことでかえって自分を混乱させてしまったりする。それから僕にはユーモアの感覚が不足しているから、文章を書きながら、自分で自分にうんざりすることになる。 もっとも、手紙がうまく書ける人間なら手紙を書く必要もないはずだ。何故なら自分の文脈の中で十分生きていけるわけだからね。しかしこれはもちろん僕の個人的な意見にすぎない。文脈の中で生きていくことなんて不可能なのかもしれない。 今はひどく寒く、手がかじかんでいる。まるで僕の手じゃないみたいだ。僕の脳味噌も、僕の脳味噌じゃないみたいだ。今、雪が降っている。他人の脳味噌みたいな雪だ。そして他人の脳味噌みたいにどんどん積もっていく。 寒いことをべつにすれば、僕は元気に暮らしている。君の方はどうだろう? 僕の住所は教えないけれど、気にしないでほしい。君に何かを隠したがっているというわけじゃないんだ。それだけはわかってほしい。これはつまり、僕にとってはとても微妙な問題なんだ。君に住所を教えたら、そのとたんに僕の中で、何かが変わってしまいそうな気がするんだ。うまく言えないけどね。 君は僕がうまく言えないことをいつもうまくわかってくれるような気がする。しかし君がうまくわかってくれればくれるほど、僕はどんどんうまくものが言えないようになっていくみたいだ。きっと生まれつきどこかに欠陥があるんだろう。 もちろん誰にだって欠陥はある。 しかし僕の最大の欠陥は僕の欠陥が年を追うごとにどんどん大きくなっていくことにある。つまり体の中でにわとりを飼っているようなもんだ。にわとりが卵を産み、その卵がまたにわとりになり、そのにわとりがまた卵を産むんだ。そんな風にして、そんな欠陥を抱えこんだまま、人間は生きていけるんだろうか? もちろん生きていける。結局のところ、それが問題なんだね。 とにかく僕はやはり僕の住所を書かない。きっとその方が良いんだ。僕にとっても、君にとってもね。『羊をめぐる冒険(上)』1
2019.07.28
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図書館で『文芸春秋(2018年11月号)』という雑誌を、手にしたのです。表紙の「亡国の移民政策」という特集案内が、如何にもアプツーデートではないか!ということで、借りたわけでおます。【文芸春秋(2018年11月号)】雑誌、文芸春秋、2018年刊<商品の説明>より安倍政権最大の失政を問う 亡国の「移民政策」すでに世界4位の〝隠れ移民大国″これが人口減少社会への答えなのか――出口治明(立命館アジア太平洋大学学長)×毛受敏浩(日本国際交流センター執行理事)×河合雅司(ジャーナリスト・『未来の年表』著者)▼新宿区新成人の45%は外国人▼ベトナム、ネパールが急増中▼留学生=労働力では世界の恥▼悪徳日本語学校は野放し▼技能実習生は行方不明年間7,000人▼ドイツ、韓国に学べ<読む前の大使寸評>表紙の「亡国の移民政策」という特集案内が、如何にもアプツーデートではないか!ということで、借りたわけでおます。amazon文芸春秋(2018年11月号)【群馬県ブラジル町に住んでみた】中川学著、KADOKAWA、2013年刊<「BOOK」データベース>より 中川学、人付き合いが苦手な37歳。海外に行ったことがなく、外国人と交流した経験もほとんどない。そんな彼が外国人の友だちをつくるために引っ越したのは、ブラジル人・ペルー人が人口の1割以上を占める、群馬県の町。 地元のスーパーマーケットやレストラン、飲み屋を歩き、サッカーやサンバで交流を図った先につかんだものとは…。汗と涙と爆笑の“異国の友だちづくり”コミックエッセイ!<読む前の大使寸評>なるほど、住んでみるという手があるのか・・・究極のフィールドワークというか、軽いフットワーク(あるいは貧乏暮らし)や、おまへんか♪rakuten群馬県ブラジル町に住んでみたこのマンガの冒頭を見てみましょう。ネットではスクロール可能なマンガ頁もあるので、お後は宜しく。「広報おおいずみ」の外国人特集号を、見てみましょう。広報おおいずみ(特集:多くの外国人が住む大泉町)より 大泉町の総人口は4万1834人。 このうち外国人が7586人を占めます(平成30年3月末現在)。割合にすると18.1%と、全国的にも高い数値です。「どうして、こんなにたくさんの外国人が住んでいるの」と首を傾げる人もいると思います。そこで改めて、外国人増加の背景や町の取り組みと課題などについて、お知らせします。■外国人増加の背景法律改正と工場の「人手不足解消」が要因 特に、「日系ブラジル人」が増加しはじめたのは、平成2年6月の入管法の改正が要因です。 これにより、日系人の2世、3世とその配偶者などには、活動や就労を制限しない「定住者」という、在留資格が認められました。 従来から「工業の町」として栄えてきた大泉町の工業製品出荷額は順調に伸びている一方で、多くの中小企業では、労働力不足の問題を抱えていました。いわゆる3K(きつい、危険、汚い)といわれる部門で働く人たちが減少していたためです。 このような状況の下、中小企業は、外国人に労働力を求め、受け入れたことにより、近隣も含めた好評の生産現場などでは仕事のある大泉町をはじめ、製造業が盛んな東海地域などで、多くの南米系外国人が存在することとなったのです。日本での生活が長くなった外国人たちと「多国籍化」急増の当初は、「出稼ぎ」という感覚が強かった外国人も、母国の経済状況や子どもの教育など、さまざまな理由で日本の滞在年数が長くなってきました。 町内にはポルトガル語の看板を掲げたスーパーやレストラン、雑貨店などが増え、休日にもなると、県外からの日本人・外国人を含む多くの買物客なども見られます。また近年では、南米系外国人のみならず、ネパールをはじめとするアジア径外国人も仕事を求めて増加。その国籍は46ヶ国にわたるなど、「多国籍化」しています。■町の取り組みと課題日本の習慣やルール、マナーを身につけてほしい“郷に入れば郷に従う”ということわざがありますが、日本のルールを守り、日本の習慣を身につけてもらうことは、日本に住む外国人にとっても安全で快適な生活につながるものと考え、町では全国に先駆け、ごみ出しのマナーをはじめ、納税への理解、子どもの教育や日本語習得の必要性などを、役場の各窓口やポルトガル語の広報紙、また説明会の開催により、積極的に伝えようと務めてきました。【Interview 6】 大泉町に住んで6年になります。地域の一員となるためには、外国人が日本のルールやマナー、文化などを学ぶことが大切だと思います。 特に、ごみのマナーは重要です。私の経営する工場の前にごみステーションがあるのですが、ごみが散乱していることが多く、私が片づけをしたこともあります。その地域に住んでいる住民がしっかりとマナーを守らなければならないと思います。日本の生活習慣への理解を積み重ね、日本人と交流し顔の見える関係を築いていきたいです。外国人キーパーソン:ファリアス ビルマル さんこのところ、新聞なんかでは外国人労働者の問題(人手不足、過酷な入管、諸国間争奪、日系4世の悲哀など)でもちきりであるが・・・大泉町はその問題を先取りしているのかも。政府、国会ではわりと無責任に取り扱っているが・・・とにかく、縦割り行政で(政策責任者がいないわけで)、そのツケは大泉町の町政、町民、日系人に回ってくるのでしょう。
2019.07.28
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図書館で『和子の部屋 小説家のための人生相談』という本を、手にしたのです。暇なので小説でも書いてみるかと目論む大使にとって・・・この本はなかなかのハウツー本になっているようです♪じつはこの本には見覚えがあるわけで・・・再読となると自覚して借りたのです(キッパリ)【和子の部屋 小説家のための人生相談】阿部和重著、朝日新聞出版、2011年刊<「BOOK」データベース>より角田光代、江國香織、川上未映子、金原ひとみ、朝吹真理子、綿矢りさ、加藤千恵、島本理生、川上弘美、桐野夏生…小説家にまつわる秘め事を、ぜんぶ明かしてしまいます。<読む前の大使寸評>暇なので小説でも書いてみるかと目論む大使にとって・・・この本はなかなかのハウツー本になっているようです♪rakuten小説家のための人生相談江国香織さんの相談を、見てみましょう。p38~40<言葉しか信じられません:江国香織> ■期待しないでください阿部:この連載は、日ごろはほとんど世間はおろか業界内の人とさえ接触がない僕にとってのリハビリみたいなものとして始まったわけですが、どういうわけか第一回から多くの人たちに読まれていて、おまけに評判も妙に良かったらしい。それは前回にご登場いただいた角田さんのおかげだったとして、こちらとしてはひっそりやりたいので、注目なんかされたくはないわけです。 どのみち初回の出来もまぐれだし、今後はつまらなくなる一方だから、どうか期待しないで無視してもらいたいものです。というわけで、そんなおかしな対談を引き受けてくださりありがとうございます。 江国:なにか特定の作品やテーマについて話すのではなく、小説家ふたりで、その生活とか創作にまつわる悩みについて話すという企画が面白いと思ったんです。それを、どんな顔をして阿部さんが語るのかも見たかったし。阿部:早速、江国さんの相談状を拝読します。江国:よろしくお願いします。■世界に背を向けている?阿部:なかなか難しい問題ですね。この短い対談のなかで回答を出せることだとは、すでに思えません(笑)。とはいえ、実は僕が江国さんの小説から受けた印象が、ご本人の手によってここに書かれていました。江国:そうですか。どのあたりが?阿部:後半、「私は、特殊な状態のときを除くと、言葉しか信じられないのでえす」。また、「他人の言葉も心から信じられますが、他人のことは信じられません」という部分です。それは、絶対的に江国さんが言葉しか信用していない人だと察知したわけではなくて、自分の作風と比較して、もしかしてそうなのかもと漠然と感じ取ったのです。江国:ということは、阿部さんは、私とはべつのタイプですか?阿部:ええ。僕の場合は、まったく言葉を信用していません。江国:いきなり、核心的なところにきましたね。阿部:僕は、言葉を信用できずに小説を書いています。それが、江国さんの作品との比較でどこに表れてくるかというと、ぱっと任意のページを開いてみるとわかる。僕の作品には、読む人によってはかなりうるさいくらい言葉が並んでいます。透明性の低い語彙を多用したり、改行も少なくて、ひとつのシーンや物事を説明するのにくだくだしいまでに言葉を費やしがちでもある。見た目も、ページが真っ黒なんです。他方、江国さんの作品からは、そういう意味での過剰な印象は受けない。江国:ビジュアルからして、まず違うと。阿部:そう。小説のジャンルや書かれている内容が違うという意味ではなくて…。江国:内容以前の問題ですね。『小説家のための人生相談』3:角田光代『小説家のための人生相談』2:桐野夏生『小説家のための人生相談』1:川上弘美阿部:江国:
2019.07.27
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図書館で『和子の部屋 小説家のための人生相談』という本を、手にしたのです。暇なので小説でも書いてみるかと目論む大使にとって・・・この本はなかなかのハウツー本になっているようです♪じつはこの本には見覚えがあるわけで・・・再読となると自覚して借りたのです(キッパリ)【和子の部屋 小説家のための人生相談】阿部和重著、朝日新聞出版、2011年刊<「BOOK」データベース>より角田光代、江國香織、川上未映子、金原ひとみ、朝吹真理子、綿矢りさ、加藤千恵、島本理生、川上弘美、桐野夏生…小説家にまつわる秘め事を、ぜんぶ明かしてしまいます。<読む前の大使寸評>暇なので小説でも書いてみるかと目論む大使にとって・・・この本はなかなかのハウツー本になっているようです♪rakuten小説家のための人生相談トップバッターとして角田光代さんの相談を、見てみましょう。p10~12<幸福と小説は両立するの?:角田光代> ■なぜ人生相談なの?阿部:「和子の部屋」にようこそ。 角田:今回は私の悩みを聞いてくださるそうで、よろしくお願いします。阿部:そもそも。友達もいない、ほとんど出かけない、部屋にこもって小説を書くしかしていないこの僕が、人生相談を受ける側に立つという連載を始め、しかも最初の相談者が人生経験豊かな角田光代であることに、不可解さを感じる読者は多いはずです。実際「群像」の担当編集者には、「阿部さんが角田さんに人生相談に乗ってもらうべきじゃないの?」と言われました。 なんだこのやろうと思ったけど、その通りだよね。でも、これには理由があります。まず、僕と角田さんは年齢が近く、同じ2004年の下半期に角田さんが直木賞、僕が芥川賞を受賞するという喜ばしい偶然もあったのですが、奇遇にも、ほとんど同じ時期に離婚を経験しました。昨年9月にたまたま会ったときにそのことが判明し、僕が調子に乗ってああでもないこうでもないとえらそうに語っていたら、「人生相談に向いている」とまわりから持ち上げられたんです。 角田:あの日の阿部さんはすごかった。みのもんたかと思ったもん。阿部:冗談で「漫画雑誌『クッキー』の人生相談コーナー、石田衣良の後釜を狙うぞ」などと言っていたら、聞きつけた編集者によって、本当に人生相談の連載が企画された。うべてはあの日に始まったので、記念すべき第1回のゲストは角田さん以外ありえなかったわけです。では早速、相談状を拝読します。■屈託が小説を書かせる? 阿部:最初にひとつ、確認です。相談の最後に「しあわせすぎて困っちゃってるわけではありません」とありますが、本当ですか?(笑) 角田:いや、そう言われると思ったけど、そういうわけではないんです。阿部:僕は職業病として、人の言葉を深読みする癖があります。否定形とはいえ「しあわせすぎて困っちゃう」なんて言葉が出てくるときには、背景になにかあるはずだと、下世話な想像がかきたてられるんです。僕は十年ぶりぐらいにひとり暮らしをし、未だ離婚にまつわるたいへんさを日々実感している。でも、9月に「一緒に頑張ろう」と言い合った角田さんは、どうやらしあわせなんですよ。違いますか? 角田:いや、そういうことではないの。自分の年齢とか考えていたら、「普通のこと」がほしいような気に、初めてなったんです。でもそういうのって小説と相容れないのかな、と思うようになったんです。阿部:質問状にも「ストレスがオールフリーになったら私は小説を書けるのか」とか、「しあわせが小説を脅かす」といった表現が出てきますが、具体的に、しあわせだと小説が書けないとは、どういう状態をさすんですか?角田:私は、小説を書く人には、多かれ少なかれ屈託があると思っています。思春期にひとつの悩みもなく、影のない青春を謳歌し、ずっとしあわせに生きてきた人でも小説を書くことはできるでしょうが、でもそんなふうに無邪気に屈託なく暮らしてきた人は、わざわざ小説を書こうとは思わないのではないかと。阿部:ウーン、そうかな。角田:少なくとも私自身は屈託を出発点に小説を書いてきました。不幸とは言わないまでも、幸福とは逆の、たとえばなにかの抑圧に抵抗したい気持ちが人生のどこかで屈託としてくっついてきて、それをエンジンに書いてきたんです。負の力というか。 であれば、そもそも小説を書くことと、相談状で書いたようなストレスフリーな幸福の状態とは、相容れないのではないかと思うのですが、いかがですか阿部:小説を書く人は、必ず能天気ではいられない人生の体験をし、それを駆動力に小説を書いているはずだと考えているんですね?角田:そうです。私の思い込みなのかな。。『小説家のための人生相談』2:桐野夏生『小説家のための人生相談』1:川上弘美阿部:角田:
2019.07.27
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今回借りた4冊です。だいたい支離滅裂に借りているけど、今回の傾向は、強いていえば、「手当り次第」でしょうか♪<市立図書館>・和子の部屋 小説家のための人生相談・文芸春秋(2018年11月号)<大学図書館>・芸術ウソつかない・空飛ぶクルマ図書館で手当たり次第で本を探すのがわりと楽しいが・・・これが、図書館での正しい探し方ではないかと思ったりする(笑)************************************************************【和子の部屋 小説家のための人生相談】阿部和重著、朝日新聞出版、2011年刊<「BOOK」データベース>より角田光代、江國香織、川上未映子、金原ひとみ、朝吹真理子、綿矢りさ、加藤千恵、島本理生、川上弘美、桐野夏生…小説家にまつわる秘め事を、ぜんぶ明かしてしまいます。<読む前の大使寸評>暇なので小説でも書いてみるかと目論む大使にとって・・・この本はなかなかのハウツー本になっているようです♪rakuten和子の部屋 小説家のための人生相談【文芸春秋(2018年11月号)】雑誌、文芸春秋、2018年刊<商品の説明>より安倍政権最大の失政を問う 亡国の「移民政策」すでに世界4位の〝隠れ移民大国″これが人口減少社会への答えなのか――出口治明(立命館アジア太平洋大学学長)×毛受敏浩(日本国際交流センター執行理事)×河合雅司(ジャーナリスト・『未来の年表』著者)▼新宿区新成人の45%は外国人▼ベトナム、ネパールが急増中▼留学生=労働力では世界の恥▼悪徳日本語学校は野放し▼技能実習生は行方不明年間7,000人▼ドイツ、韓国に学べ<読む前の大使寸評>表紙の「亡国の移民政策」という特集案内が、如何にもアプツーデートではないか!ということで、借りたわけでおます。amazon文芸春秋(2018年11月号)【芸術ウソつかない】横尾忠則著、筑摩書房、2011年刊<「BOOK」データベース>より気の置けない旧知の友ならではの会話あり、会いたかった人との意外な話の展開があり…。横尾忠則が、表現の最先端を走る15人と、芸術の源泉、深淵について、語り合い、ときに聞き手となって尋ねる魂の会話集。<読む前の大使寸評>2000年頃の対談なので横尾さんもまだ若く、才気放埓なところがええでぇ♪rakuten芸術ウソつかない【空飛ぶクルマ】根津禎著、日経BP、2019年刊<「BOOK」データベース>よりモビリティーの大波、『空』へ。ウーバー、ボーイング、エアバス、トヨタ、ダイムラー、シーメンス。航空機、自動車、電動部品メーカーがこぞって注目する有望市場。<読む前の大使寸評>追って記入rakuten空飛ぶクルマ************************************************************とまあ・・・・抜き打ちのように、関心の切り口を残しておくことも自分史的には有意義ではないかと思ったわけです。図書館大好き386
2019.07.27
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積読になっていた本であるが、思い立って読みはじめたのです。『羊をめぐる冒険』という本を図書館で借りて読んだのだが、『羊をめぐる冒険(上)』というこの本は、その前日譚のような本のようです。【羊をめぐる冒険(上)】村上春樹著、講談社、2004年刊<「BOOK」データベース>よりあなたのことは今でも好きよ、という言葉を残して妻が出て行った。その後広告コピーの仕事を通して、耳専門のモデルをしている二十一歳の女性が新しいガール・フレンドとなった。北海道に渡ったらしい“鼠”の手紙から、ある日羊をめぐる冒険行が始まる。新しい文学の扉をひらいた村上春樹の代表作長編。<大使寸評>『羊をめぐる冒険』という本を図書館で借りて読んだのだが、『羊をめぐる冒険(上)』というこの本は、その前日譚のような本のようです。rakuten羊をめぐる冒険(上)冒頭部分の語り口を、見てみましょう。 <奇妙な男のこと・序> 一人の人間が習慣的に大量の酒を飲むようになるには様々な理由がある。理由は様々だが、結果は大抵同じだ。 1973年には僕の共同経営者は楽しい酔払いだった。1976年には彼はほんの少し気むずかしい酔払いになり、そして1987年の夏には初期アルコール中毒に通じるドアの把手に不器用に手をかけていた。多くの習慣的飲酒者がそうであるように、素面の時の彼は鋭敏とは言えないにしてもまともで感じの良い人間だと考えていた。 彼も自分自身についてそう考えていた。だから酒を飲んだ。アルコールが入ると自分がまともで感じの良い人間であるという考え方にしっくり同化できそうな気がしたからだ。もちろんはじめのうちはそれがうまくいった。しかし時が経ち酒量が増えるにつれて、そこに微妙な誤差が生じ、微妙な誤差はやがて深い溝となった。彼のまともさと感じの良さがあまりにも先に進みすぎて、彼自身にさえ追いつけなくなってしまったのだ。よくあるケースだ。しかし大抵の人間は自分自身をよくあるケースだと考えたりはしない。鋭敏ではない人間ならなおさらだ。彼は見失ったものと再会するために、より深いアルコールの霧の中を彷徨いはじめた。そして状況は一層悪くなった。(中略) 僕が事務所に着いた時、彼は既にウィスキーを一杯飲んでいた。一杯で止めている限り彼はまともだったが、飲んでいることに変わりはなかった。いつかは二杯飲むようになるかもしれない。そうなれば僕はこの会社を離れて、別の仕事を探すことになるだろう。 僕はエアコンの吹き出し口の前に立って汗を乾かしながら、女の子が持ってきてくれた冷たい麦茶を飲んだ。彼は何も言わず、僕も何も言わなかった。午後の強い日差しが幻想的なしぶきのようにリノリウムの床に降り注いでいた。眼下には公園の緑が広がり、芝生の上に寝転んでのんびりと体を焼いている人々の姿が小さく見えた。相棒はボールペンの先で左の手のひらをつついていた。「離婚したんだって?」「2ヶ月も前の話だぜ」と僕は窓の外に目をやったまま言った。サングラスをはずすと目が痛んだ。「どうして離婚したんだ?」「個人的なことだよ」「知ってるよ」と彼は我慢強く言った。「個人的じゃない離婚なんて聞いたこともない」 僕は黙っていた。お互いのプライヴェートな問題に触れないことが長年にわたる我々の暗黙の了解だった。今年5月に読んだ『羊をめぐる冒険』という本です。【羊をめぐる冒険】村上春樹著、講談社、1982年刊<「BOOK」データベース>より古書につきデータなし<読む前の大使寸評>おお 村上文学もこれだけ古いと速攻でゲットできるやんけ♪<図書館予約:(5/02予約、5/06受取)>rakuten羊をめぐる冒険『羊をめぐる冒険』5:エピローグ『羊をめぐる冒険』4:北海道での羊探索『羊をめぐる冒険』3:ジェイズ・バーのあたり『羊をめぐる冒険』2:羊の話が始まるあたり『羊をめぐる冒険』1:「第1章 1970/11/25」の冒頭
2019.07.26
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『朝日デジタルの書評から』フォームや『読みたい本』フォームを作っているのだが、これを市図書館の予約に利用しようと、思い立ったのです。これまでの予約内容と予約候補は以下のとおりです。<予約中>・多和田葉子「献灯使」(12/09予約、副本4、予約94)現在23位・日本が売られる(2/05予約、副本22、予約354)現在118位・多和田葉子『地球にちりばめられて』(2/18予約、副本3、予約34)現在8位・『AI VS.教科書が読めない子どもたち』(2/22予約、副本23、予約302)現在110位・樹木希林『一切なりゆき』(2/27予約、副本17、予約613)現在294位・そしてバトンは渡された(4/19予約、副本22、予約1036)現在856位・川村元気『百花』(6/14予約、副本10、予約196)現在160位・米中ハイテク覇権のゆくえ(6/30予約、副本1、予約8)現在9位・橋本健二『新・日本の階級社会』(7/18予約、副本14、予約19)現在11位・伊坂幸太郎『フーガはユーガ』(7/24予約、副本34、予約462)<カートで待機中>・N・ネフスキー著『月と不死』・8月の果て・ある日うっかりPTA(副本4、予約39)<予約候補>・柳美里『ねこのおうち』・アンドリュー・パーカー『眼の誕生』・リチャード・ノース・パタースン『子供の眼』・書物の破壊の世界史・領土消失 規制なき外国人の土地買収・多和田葉子「エクソフォニー」・高橋源一郎『読んじゃいなよ』・銃・病原菌・鉄(上)・メカニズムの事典・伊坂幸太郎『クジラアタマの王様』:図書館未収蔵・チャイナ・スタンダード:図書館未収蔵・森絵都『カザアナ』:図書館未収蔵・天子蒙塵 第四巻:図書館未収蔵・ヘミングウェイで学ぶ英文法:図書館未収蔵・内澤旬子『ストーカーとの七00日戦争』:図書館未収蔵・ジョージ・ミーガン『世界最長の徒歩旅行』:図書館未収蔵・八画文化会館vol.6 総力特集:レトロピア岐阜:図書館未収蔵・「月夜のでんしんばしら」谷川雁、C.W.ニコル:図書館未収蔵・Coloring in Wadaland―和田誠カラー作品集:図書館未収蔵・カズオ・イシグロ著『癒されざる者たち』:図書館未収蔵・阿刀田高『ギリシア神話を知っていますか』:芸工大に収蔵・阿刀田高『裏声で歌へ君が代』・重松清『ビタミンF』:阿刀田さんが「セッちゃん」をお奨め・デジタルエコノミーはいかにして道を誤まるか:図書館未収蔵・ネルケ無方著『迷える者の禅修業』・ボリス・ヴィアン著『うたかたの日々』:芸工大に収蔵・禁じられた歌(田)<予約分受取:6/11以降> ・天子蒙塵・第三巻(3/25予約、6/11受取)・J・G・バラード『クラッシュ』(6/05予約、6/11受取)・池澤夏樹『科学する心』(5/11予約、6/15受取)・巨大ブラックホールの謎(5/28予約、6/22受取)・子安美智子『エンデと語る』(6/19予約、6/22受取)・E・スエンソン『江戸幕末滞在記』(6/27予約、7/03受取)・中尾佐助『農業起源をたずねる旅』(7/02予約、7/09受取)・三浦しおん「愛なき世界」(11/25予約、7/13受取)・堀江貴文「これからを稼ごう」(1/12予約、7/17受取)・大江健三郎『キルプの軍団』(7/10予約、7/17受取)【献灯使】多和田葉子著、講談社、2014年刊<「BOOK」データベース>より鎖国を続ける「日本」では老人は百歳を過ぎても健康で、子供たちは学校まで歩く体力もないー子供たちに託された“希望の灯”とは?未曾有の“超現実”近未来小説集。<読む前の大使寸評>追って記入<図書館予約:(12/09予約、副本4、予約94)>rakuten献灯使【日本が売られる】堤未果著、幻冬舎、2018年刊<「BOOK」データベース>より水と安全はタダ同然、医療と介護は世界トップ。そんな日本に今、とんでもない魔の手が伸びているのを知っているだろうか?法律が次々と変えられ、米国や中国、EUなどのハゲタカどもが、我々の資産を買い漁っている。水や米、海や森や農地、国民皆保険に公教育に食の安全に個人情報など、日本が誇る貴重な資産に値札がつけられ、叩き売りされているのだ。マスコミが報道しない衝撃の舞台裏と反撃の戦略を、気鋭の国際ジャーナリストが、緻密な現場取材と膨大な資料をもとに暴き出す!<読む前の大使寸評>追って記入<図書館予約:(2/05予約、副本22、予約355)>rakuten日本が売られる【地球にちりばめられて】多和田葉子著、講談社、2018年刊<「BOOK」データベース>より留学中に故郷の島国が消滅してしまった女性Hirukoは、ヨーロッパ大陸で生き抜くため、独自の言語“パンスカ”をつくり出した。Hirukoはテレビ番組に出演したことがきっかけで、言語学を研究する青年クヌートと出会う。彼女はクヌートと共に、この世界のどこかにいるはずの、自分と同じ母語を話す者を捜す旅に出る―。言語を手がかりに人と出会い、言葉のきらめきを発見していく彼女たちの越境譚。<読む前の大使寸評>追って記入<図書館予約:(2/18予約、副本3、予約34)>rakuten地球にちりばめられて【AI VS.教科書が読めない子どもたち】新井紀子著、東洋経済新報社、2018年刊<「BOOK」データベース>より大規模な調査の結果わかった驚愕の実態ー日本の中高校生の多くは、中学校の教科書の文章を正確に理解できない。多くの仕事がAIに代替される将来、読解力のない人間は失業するしかない…。気鋭の数学者が導き出した最悪のシナリオと教育への提言。<読む前の大使寸評>追って記入<図書館予約:(2/22予約、副本23、予約302)>rakutenAI VS.教科書が読めない子どもたち【一切なりゆき】樹木希林著、文藝春秋、2019年刊<「BOOK」データベース>より「求めすぎない。欲なんてきりなくあるんですから」心に沁みる希林流生き方のエッセンス!【目次】第1章 生きること/第2章 家族のこと/第3章 病いのこと、カラダのこと/第4章 仕事のこと/第5章 女のこと、男のこと/第6章 出演作品のこと<読む前の大使寸評>追って記入<図書館予約:(2/27予約、副本17、予約613)>rakuten一切なりゆき【そしてバトンは渡された】瀬尾まいこ著、文芸春秋、2018年刊<「BOOK」データベース>より血の繋がらない親の間をリレーされ、四回も名字が変わった森宮優子、十七歳。だが、彼女はいつも愛されていた。身近な人が愛おしくなる、著者会心の感動作。<読む前の大使寸評>図書館予約1036位ってか・・・・1年近く待つんやろか?<図書館予約:(4/19予約、副本22、予約1036)>rakutenそしてバトンは渡された【百花】川村元気著、文藝春秋、2019年刊<「BOOK」データベース>より大晦日、実家に帰ると母がいなかった。息子の泉は、夜の公園でブランコに乗った母・百合子を見つける。それは母が息子を忘れていく、始まりの日だった。認知症と診断され、徐々に息子を忘れていく母を介護しながら、泉は母との思い出を蘇らせていく。ふたりで生きてきた親子には、どうしても消し去ることができない“事件”があった。母の記憶が失われていくなかで、泉は思い出す。あのとき「一度、母を失った」ことを。泉は封印されていた過去に、手をのばすー。現代において、失われていくもの、残り続けるものとは何か。すべてを忘れていく母が、思い出させてくれたこととは何か。<読む前の大使寸評>追って記入<図書館予約:(6/14予約、副本10、予約196)>rakuten百花【米中ハイテク覇権のゆくえ】NHKスペシャル取材班、NHK出版、2019年刊<「BOOK」データベース>より国家戦略のもと、ハイテク分野で急速な成長を遂げる中国。アメリカの強さの源泉であった「情報」や「金融」、そして「AI」などの分野で、その“覇権”に迫らんとしている。激しさを増す二つの大国の競争は、世界をどこへ導くのか?選択を迫られる日本の運命は?米中攻防の真実に迫る取材で大反響を呼んだNHKスペシャルを新書化。「新冷戦」の今後を読み解く一冊!<読む前の大使寸評>追って記入<図書館予約:(6/30予約、副本1、予約8)>rakuten米中ハイテク覇権のゆくえ【新・日本の階級社会】橋本健二著、講談社、2018年刊<「BOOK」データベース>より豊かな人はより豊かに、貧しい人はより貧しくー「日本型階級社会」の実態!!!【目次】第1章 分解した「中流」/第2章 現代日本の階級構造/第3章 アンダークラスと新しい階級社会/第4章 階級は固定化しているか/第5章 女たちの階級社会/第6章 格差をめぐる対立の構図/第7章 より平等な社会を<読む前の大使寸評>おお 楽天の日別ランキング (美容・暮らし・健康・料理) のトップではないか♪でも、ジャンル分けがちょっとヘンやで。<図書館予約:(7/18予約、副本14、予約19)>rakuten新・日本の階級社会【フーガはユーガ】伊坂幸太郎著、実業之日本社、2018年刊<「BOOK」データベース>より常盤優我は仙台市のファミレスで一人の男に語り出す。双子の弟・風我のこと、決して幸せでなかった子供時代のこと、そして、彼ら兄弟だけの特別な「アレ」のこと。僕たちは双子で、僕たちは不運で、だけど僕たちは、手強い。<読む前の大使寸評>追って記入<図書館予約:(7/24予約、副本34、予約462)>rakutenフーガはユーガ【月と不死】N・ネフスキー著、平凡社、1971年刊<出版社>より著者は日本民俗学界の異色の存在として知られるロシア人学者で,柳田国男,折口信夫らと親交を結び,沖縄,東北などの民俗を採録した。本書は日本語で発表された論文・書簡を網羅した唯一の著作集。<読む前の大使寸評>ロシア人にして、日本民俗学界の異色の存在が気になるのです。<図書館予約:(とりあえずカートに入れておこう)>heibonsha月と不死【8月の果て】柳美里著、新潮社、2007年刊<「BOOK」データベース>より日本統治下の朝鮮・密陽に生を受け、マラソンでの五輪出場を目指した亡き祖父・李雨哲。そのうしろ姿を追い、路上を駆けることを決意した柳美里。ふたりの息づかいが時空を越えて重なる瞬間、日本と朝鮮半島のあわいに消えた無数の魂が封印を解かれ、歴史の破れ目から白い頁に甦る。偉丈夫の雨哲と美丈夫の弟・雨根。血族をめぐる、ふたつの真実の物語が、いま日本文学を未踏の高みへと押し上げる。<読む前の大使寸評>追って記入<図書館予約:(とりあえずカートに入れておこう)>rakuten8月の果て図書館予約の軌跡185予約分受取目録R19好書好日トップ図書館情報ネットワーク 蔵書検索システム図書館予約の運用にも慣れて、速攻で入手するコツも何となくつかんだと思うのだ♪・朝日書評欄で探すとしたら、3ヶ月前掲載くらいのモノが狙い目かも。・専門的すぎるほどのモノは、予約0となっていることが多い。・受取館に収蔵しているモノは、移送する手間が省けるので早くなるだろう。・本屋の店頭に出た直後の新刊本・ウィキペディアでめぼしい著作を探す・神戸市図書館の予約順位は毎週火曜日(午前1時~3時) に更新されます。
2019.07.26
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<『テクノロジーの地政学』3>図書館で『テクノロジーの地政学』という本を、手にしたのです。トランプさんのファーウェイ排除は極めて傲慢にも見えるが・・・いやいや、中国が狙う「ソフトウェア経済圏」は侮りがたいのである。【テクノロジーの地政学】シバタ ナオキ, 吉川 欣也著、日経BP、2018年刊<「BOOK」データベース>より「ソフトウェアが世界を飲み込む」時代の歩き方。ソフトウェアの進化が製造業や金融業などあらゆる産業に影響を及ぼすようになった今、我々はどう適応していけばいいのだろう?この問いへの答えを、日本の先を行くシリコンバレーと中国の最新動向から探っていこう。【目次】01 人工知能/02 次世代モビリティ/03 フィンテック・仮想通貨/04 小売り/05 ロボティクス/06 農業・食テック/おわりにー日本企業への提言と謝辞<読む前の大使寸評>トランプさんのファーウェイ排除は極めて傲慢にも見えるが・・・いやいや、中国が狙う「ソフトウェア経済圏」は侮りがたいのである。rakutenテクノロジーの地政学アマゾンやソフトバンクのロボット活用が気になるので、そのあたりを見てみましょう。p249~251<物流×ロボット活用で先行くアマゾン> 続いて紹介するのは、ECサービスの物流にスピード革命を起こしたアマゾンの取り組みです。同社は2012年、倉庫内で物を運ぶ自律型ロボットを開発いていた米キバ・システムズを7億7500万ドル(約775億円)で買収し、物流システムを狙っていたアマゾン・ロボティクスに取り込みました。この買収後、アマゾンはロボットを使った物流システムの自動化を一気に進めていきます。 アマゾンが膨大な量の注文を即日配送や時間指定配送でさばくことができるようになった背景にはキバ・システムズの技術力が少なからず貢献しているのです。 この事例は、グーグルのアプローチに比べると非常に対照的だったという点でも注目に値します。ロボットを使って巨大な物流網を支えるシステムを進化させたアマゾンと、実用化にはほど遠いけれどユニークな技術力を持つロボット企業を買収していたグーグル。ロボット産業の発展にどちらがより寄与したかは、後になってみないと分かりません。 ただ、アマゾンは米国流のユーティリティ重視なロボット活用で物流システムにイノベーションを起こし、同社のシステムに追い付き追い越せと世界中の同業他社が研究開発を進めています。その意味で、アマゾンの取り組みは産業を進化させ、関連技術を開発するスタートアップを増やす引き金になったと言えるでしょう。<着々と「技術に張る」ソフトバンク> ここまでシリコンバレーを中心とした米国企業の動きを取り上げてきましたが、日本のソフトバンクが奮闘していることも紹介しておきましょう。2017年にグーグルから引き受ける形でボストン・ダイナミクスとシャフトをグループ傘下にしたことはすでに触れました。この買収の意図は、ソフトバンクが買収・出資した他企業のラインアップと並べて見ると鮮明に浮かんできます。 例えば2016年には半導体設計大手の英アーム・ホールディングスを約3兆3000億円で買収しており、2017年には孫正義氏が立ち上げたソフトバンク・ビジョン・ファンドを通じてAIチップ開発で知られる米エヌヴィデアの株式を大量に保有しました。これら一連の動きから、AIが本格普及する時に各種ハードウェア開発の世界で大きな影響力を持つこと、特にロボティクス分野で主導権を握ろうとしていることが読み取れます。 ボストン・ダイナミクスは近々、自律歩行ロボットの市販を開始すると発表しており、ここにもソフトバンクが買収した一つの功績が表れています。 その他、Chapter02:次世代モビリティのところではMaaS分野でトヨタ自動車と協業していくことも紹介されていました。ロボティクスに関連するテクノロジー分野に、これからも積極的に投資をしていくと思われます。シリコンバレーでもソフトバンクグループやビジョン・ファンドの存在感が年々高まっているので、同社の「技術に張る」動きには今後も要注意です。『テクノロジーの地政学』2:中国製の産業ロボット『テクノロジーの地政学』1:仮想通貨、フィンテック
2019.07.26
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図書館で『間違う力』という新書を、手にしたのです。これこれ、高野さんの「間違う力」については、かねてより注目していたのです。【間違う力】高野秀行著、KADOKAWA、2018年刊<「BOOK」データベース>より人生は脇道にそれてこそ。ソマリランドに一番詳しい日本人になり、アジア納豆の研究でも第一人者となるなど、間違い転じて福となしてきたノンフィクション作家が、間違う人生の面白さを楽しく伝える!!破天荒な生き方から得られた人生訓10箇条!<読む前の大使寸評>これこれ、高野さんの「間違う力」については、かねてより注目していたのです。rakuten間違う力「第9条 奇襲に頼る」より、高野さんの戦略(間違う力)を見てみましょう。p168~172 <奇襲はメリットが多いが、リスクも高い> コンゴに通ううち、「アフリカ=人の行かないところ」という初期設定は徐々に訂正されていった。 アフリカは日本からは遠いが、ヨーロッパからはじつに近い。たとえば、フランス人はバカンスで普通にアフリカ諸国に出かける。日本人にとってのサイパンやハワイみたいな感じなのかもしれない。 決定的だったのは、Bというフランスの人類学者に会って話を聞いたときだ。彼は当時弱冠42歳ながら、その頃まで「ピグミー」と呼ばれていたコンゴの狩猟採集民研究の世界的権威であり、京都大学の招きで来日していた。私はじつは大学進学以前から文化人類学に強く興味をもっていたのだが、オンゴへ通ううちに、京大の先生から誘われたりもして、次第に本気になっていた。 私が人類学者になりたいというと、B先生は次のようなアドバイスをくれた。「日本の研究者はよくやっているが、言語に弱いのが欠点だ。人類学者になりたかったら言語を勉強することだ」 恐れ入ってしまった。京大の研究者の人たちはみんな、現地のリンガラ語を自由に駆使しているのを知っていたからだ。あれほどしゃべれてもまだまだということか。さすが世界のトップはちがうと感銘を受けた。 ところがである。その後、京大の先生から思いかけない話を聞かされた。 B先生は現地の言葉は何一つ話せないというのだ。 じつは彼はフランス語で全部やっているという。コンゴの公用語はフランス語だから、学校でもフランス語だ。高校を卒業した程度の人なら、読み書きにしても会話にしても日常生活にはまったく問題ない。中には、フランス人に遜色ないくらい能力がある人もいる。 そういう現地の優秀な人材を通訳に使い、研究対象である狩猟採集民の人たちに片っ端から訊いていくのだという。自分の母語を駆使できるのだから、どんな込み入ったことでもどんどん訊ける。私だって日本語で取材できたら、どんなに複雑な神話や親族体系についても訊けるし、狩りの手順や食料の分配につても時期やグループによってどんな差異が生まれるかなどすごい勢いで理解できるだろう。 つまり、B先生が言った「日本人研究者は言語が弱点」というのは、「日本人はフランス語ができない」という話なのだ。 冗談じゃないぜと言いたくなる。 コンゴはフランス語の植民地だったから、フランス語が通じるだけだ。 フランス人はフランス語ができて当然であり、日本人はいくら頑張ってもフランス人のレベルには達しない。現地のコンゴ人通訳のレベルだって難しいだろう。 B先生の「欺瞞」あるいは「傲慢」を知って以来、急速に、アフリカから気が抜けていった。ついでに人類学からも気が抜けていったのだが、それは京大の大学院入試問題があまりに難しくて「こりゃとても無理」と思ったからである。考えてみれば、京大大学院なんて王道中の王道で、最初から私には無縁な場所だった。 私はターゲットを南米に切り替えた。ことらも日本からは遠い。行く人も少なく、情報も少ない。スペイン語とポルトガル語圏というのも日本人が敬遠する理由となっている。 例によって、スペイン語とポルトガル語を少しばかり習って二度出かけた。22~24歳の頃だ。『間違う力』2:就職しないで生きる方法を探す『間違う力』1:高野さんの輝かしい業績この本も高野秀行の世界R4に収めておくものとします。
2019.07.25
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図書館で『日本の古典6(蜻蛉日記・枕草子)』という大型本を、手にしたのです。とにかく大型で重くて、画像満載のビジュアル本である。この手の本が置いてあるのが図書館の役割なんでしょうね。【日本の古典6(蜻蛉日記・枕草子)】大型ムック、集英社、1979年刊<「BOOK」データベース>よりムックにつき、データ無し<読む前の大使寸評>とにかく大型で重くて、画像満載のビジュアル本である。この手の本が置いてあるのが図書館の役割なんでしょうね。rakuten日本の古典6(蜻蛉日記・枕草子)古典のなかでも「枕草子」は大使好みのエッセイであるが・・・「はしたなきもの」の段を、見てみましょう。p123~124<はしたなきもの> 日記的章段も、そのあいだにはいり、その協和体に矛盾なく溶けこんでいる。日記的な回想譚へおのずからつながっている「はしたなきもの」の段に触れよう。 「はしたなし」は、体裁が悪い、ばつが悪いこと。別の人を呼んだ時に、出てきた人。呼んだ人が「はしたなく」感じるとも、まちがって出てきた人が「はしたなく」感じるとも、どちらにもとれる。 他人のうわさをして悪口をいったのを、幼い子供が聞いていて、その人の前で口に出した時。また、あわれな話を聞かされ、相手が泣いているのに、涙がすっと出てこないのにはこまってしまう。逆に、すばらしいことに感動して、とめどなく涙が出てくることがある。 岩清水八幡宮に一条天皇が行幸になり、その還御の時だった。主上が母君である東三条女院の御桟敷の向こうに御輿をとどめて御挨拶をなさった、そのごようすに胸うたれ、化粧も落ちてしまうぐらい涙があふれて、どうしようもなかったのである。 宣旨のお使いで、宰相中将藤原斉信が女院の御桟敷へいらっしゃった時、本当にいいなと思った。随身を四人、それに着飾った馬副の白く化粧したのだけを連れ、きれいにした二条大路に馬を早駆けさせて、少し遠くから降り、御簾の前に伺候する。御返事をうけたまわって、また、主上の御輿のもとにもどって奏上。何ともいえない光景だった。『日本の古典6(蜻蛉日記・枕草子)』1
2019.07.25
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図書館で『日本の古典6(蜻蛉日記・枕草子)』という大型本を、手にしたのです。とにかく大型で重くて、画像満載のビジュアル本である。この手の本が置いてあるのが図書館の役割なんでしょうね。【日本の古典6(蜻蛉日記・枕草子)】大型ムック、集英社、1979年刊<「BOOK」データベース>よりムックにつき、データ無し<読む前の大使寸評>とにかく大型で重くて、画像満載のビジュアル本である。この手の本が置いてあるのが図書館の役割なんでしょうね。rakuten日本の古典6(蜻蛉日記・枕草子)古典のなかでも「枕草子」は大使好みのエッセイであるが・・・「鳥は」の段を、見てみましょう。p119~120<風物類集のモザイク> 『枕草子』の類集的章段には、まず天象・気象・動物・植物・歌枕の地名・音楽・文学・衣服・調度・行事・官職・人間など、多種多様の事象を題目とした諸段がある。 その中に、「山は」「川は」「木の花は」「木の花ならぬは」「草の花は」「鳥は」「虫は」、あるいは「物語は」など、有名な段がいくつかある。いまその中から、「鳥は」の段を取り出して読んでみよう。 鸚鵡からはじまる。大陸の鳥で、日本にも渡来した記録はあるが、清少納言は実物をおそらく見ていない。人の言葉を真似るということも、文献的な知識であろう。「人の言もふらむことをまねぶらむよ」の「らむ」は伝聞をあらわす。 「ほととぎす…」以下につづいて、山鳥。友を恋しがって鏡を見せれば慰むという。あわれな鳥で、雌雄が谷をへだてて寝るなど、聞くのもつらい。伝承にもとづいて書いている。その伝承との関係ははっきりしないが、「あしひきの山鳥の尾のしだり尾の長々し夜をひとりかも寝む」がある。 鶴は、鳴く声が雲居まで聞こえるのを、「いとめでたし」とする。『詩経』の「鶴九皐二鳴キ、声天ニ聞コユ」を受けているのである。 頭の赤い雀。これはニュウナイスズメだというが、くわしくはわからない。斑鳩の雄鳥。斑鳩はマメマワシともよばれる鳥。つぎが、たくみ鳥。ヨシキリともミソサザイともオオヨシキリとも説明される。やはり、くわしくはふめい。 鷺(サギ)は、見た目が見苦しく、目玉もギョロリとしていてあまり親しめない。ただ、「高島やゆるぎの森の鷺すらもひとりは寝じと争ふものを」と詠まれているが、ひとりでは寝ないと、争うとはどういう気持ちか、考えてみると、けなげでもあり、あわれでもあって、そこは好ましい。古典の全集としては、こんな魅力的な組み合わせの本もあります。【枕草子、方丈記、徒然草(日本文学全集07)】全集、河出書房新社、2016年刊<「BOOK」データベース>より「春はあけぼの…」一条天皇の中宮定子に仕えた宮中での生活を英知とユーモアの筆致で綴った平安の清少納言「枕草子」。「ゆく河の流れは絶えずして…」波瀾に満ちた人生を送り、鎌倉前期の大火や地震などの自然災害や人災に見舞われた体験を綴った最初の災害文学・鴨長明「方丈記」。「つれづれなるままに、日くらし硯にむかひて…」鎌倉末期の無常観に基づいた随想や人生訓を鋭い洞察で記した兼好「徒然草」。現代の名手による新訳・全訳で収録。【目次】枕草子(酒井順子訳)/方丈記(高橋源一郎訳)/徒然草(内田樹訳)<読む前の大使寸評>この本は、名手による新訳というか・・・高橋源一郎なんかのはぶっとんだ感じではないか♪rakuten枕草子、方丈記、徒然草(日本文学全集07)
2019.07.25
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デジタル朝日の連載コラム(歴史探偵おぼえ書き)をアトランダムにスクラップしているのだが・・・この際、これまで読んできた半藤さんの著作を並べてみようと思ったのです。・『「勝札」が輝いていた時代』(2019年記事)・『歴史と戦争』(2018年刊)・『昭和史をどう生きたか』(2014年刊)・『そして、メディアは日本を戦争に導いた』(2013年刊)・『愛国者の条件』(2006年刊)***********************************************************************<『「勝札」が輝いていた時代 半藤一利』>デジタル朝日の連載コラム(歴史探偵おぼえ書き)で面白い記事があったので、見てみましょう。またスクラップと電子データの重複保存となったが・・・まあ いいか。2019年7月20日「勝札」が輝いていた時代 半藤一利より<「勝札」が輝いていた時代> 太平洋戦争も末期のこの国の惨憺たる様子は、これまでもうあきれるほど読者諸兄姉は読まされたことであろう。本土決戦に狂奔する軍部と、無理やりそれに従わせられる国民。軍部は勝つ意思も自信もなく、ただ戦うために戦う、戦いつづけることが目的になっていた。そのために国民を道連れにすることに何のためらいも、やましいところもなかった。 ――なんて話が、今回の主題ではなく、少しのんびりした事実を。すなわち宝くじの話である。いまになるとほとんど知る人はなくなったが、宝くじの前身とされる「勝札(かちふだ)」が政府のキモ煎りで、日本勧業銀行本・支店などで売りだされたのが、昭和二十年(1945)七月十六日。一枚十円で、この日から発売されて締め切りは、なんと、一カ月後の八月十五日ときたもんだ。 各新聞がにぎやかに発売を報じたが、ここには読売報知(現読売新聞)を長く引用する。「一等に当れば十万円、籤(くじ)運が悪く全然当らなくても勝ち抜くための献金となるこの勝札の抽籤(ちゅうせん)は売出締切十日後の八月廿五日、麹町区内幸町勧銀本店で一般公開して行はれる。第一回売出二億円(二千万枚)で十万枚一組に一等十万円一本、二等一万円九本、三等千円九十本、四等五十円九百本、五等十円一万九千本計二万本の当り籤があるから五本に一本は必ず当るわけ」 さてさて、売り出し締め切りの八月十五日に、天皇放送があって戦争は終わってしまう。勝札の抽籤ははたして行われたのであろうか。貧乏性ながら気になってならなかった。調べてみたら確かに、きちんとやられていた。敗戦後の八月二十五日に本店ではなく勧銀長野支店で。さりながら、十万円に当たった一等当選者のなかには不明のままの人もいたらしい。空襲で焼き殺されてしまったのか、と悪い想像をしている。 宝くじを何べんも欲をだして買ってみたが、いっぺんもいい目をしたことがない私は、一等十万円はいまの額にするといくらぐらいになるか、余計なことが気になってならない。日銀の企業物価指数で計算すると、二千百万円ほどになるそうな。もっとも十年ほど前の計算であるが。 とにかく勝札の名が象徴しているように、地図の上からは抹消され、そのころ空襲もなくなった東京には、勝利を信じてののどかな日々が訪れていたらしい。三月十日の空襲で焼けだされて、東京から新潟県に疎開していた私には存じないことであった。 漫談家で随筆家の徳川夢声が七月二十二日の日記に浅草のことを書いている。「他に何もなきこの興行街に、若き産業人たちが、地下鉄や都電を満員にしてやってくる。そしてガツガツと(映画や芝居を)二ツも三ツも見て行くのである。あわれふかき風景である」と。***********************************************************************【歴史と戦争】半藤一利著、幻冬舎、2018年刊<「BOOK」データベース>より幕末・明治維新からの日本近代化の歩みは、戦争の歴史でもあった。日本民族は世界一優秀だという驕りのもと、無能・無責任なエリートが戦争につきすすみ、メディアはそれを煽り、国民は熱狂した。過ちを繰り返さないために、私たちは歴史に何を学ぶべきなのか。「コチコチの愛国者ほど国を害する者はいない」「戦争の恐ろしさの本質は、非人間的になっていることに気付かないことにある」「日本人は歴史に対する責任というものを持たない民族」-80冊以上の著作から厳選した半藤日本史のエッセンス。<読む前の大使寸評>おお 半藤日本史のエッセンスってか・・・なるほど、既刊本からの短文を集めた構成になっています。<図書館予約:(7/11予約、12/09受取)>rakuten歴史と戦争『歴史と戦争』2:西郷隆盛をどう見るか『歴史と戦争』1:昭和十五年あたり***********************************************************************【昭和史をどう生きたか】半藤一利著、東京書籍、2014年刊<「BOOK」データベース>より特攻に最後まで反対した指揮官の戦後。従容として孤島に身を殉じた将官からの手紙。空襲の空に凧を揚げていた少年。「阿部定事件」で中断した国会。反安保デモの終った夜…。史上例を見ない激動の時代に生きた人間たち、そして自分自身。「半藤昭和史」の対話篇、刊行なる。【目次】ふたつの戦場ミッドウェーと満洲ー澤地久枝/指揮官たちは戦後をどう生きたかー保阪正康/なぜ日本人は山本五十六を忘れないのかー戸高一成/天皇と決断ー加藤陽子/栗林忠道と硫黄島ー梯久美子/撤退と組織ー野中郁次郎/東京の戦争ー吉村昭/戦争と艶笑の昭和史ー丸谷才一/無責任論ー野坂昭如/幕末から昭和へ熱狂の時代にー宮部みゆき/清張さんと昭和史ー佐野洋/戦後六十年が問いかけるもの(辻井喬)<読む前の大使寸評>半藤さんの対談相手の12人が、なかなかのメンバーである。かの今次大戦に対して、行け行けどんどんの人が含まれていない人選がいいではないか♪rakuten昭和史をどう生きたか昭和史をどう生きたか(その1):満州国の成立過程昭和史をどう生きたか(その2):撤退と組織***********************************************************************【そして、メディアは日本を戦争に導いた】半藤一利, 保阪正康著、東洋経済新報社、2013年刊<「BOOK」データベース>より軍部の圧力に屈したのではなく、部数拡大のため自ら戦争を煽った新聞。ひとりよがりな正義にとりつかれ、なだれをうって破局へ突き進んだ国民…。昭和の大転換期の真相を明らかにし、時代状況が驚くほど似てきた“現在”に警鐘を鳴らす。【目次】序章 いまなぜジャーナリズム論か/第1章 戦争報道と商業主義/第2章 テロと暴力賛美の歪み、その内側/第3章 国際社会との亀裂の広がり/第4章 国家の宣伝要員という役割/第5章 暴力とジャーナリズム/終章 現在への問いかけ<読む前の大使寸評>戦中派が語るジャーナリズム論だけに・・・苦渋の歴史が見えるようです。rakutenそして、メディアは日本を戦争に導いた『そして、メディアは日本を戦争に導いた』2:昭和初期の総合雑誌は啓蒙主義『そして、メディアは日本を戦争に導いた』1:半藤さんの「40年周期説」***********************************************************************【愛国者の条件】半藤一利×戸高一成著、ダイヤモンド社、2006年刊<「BOOK」データベース>より教育が変われば、国も変わる。その覚悟はできているのか。日本人よ、気分に流されるな。「国のため」より立身出世、能力主義より官僚主義、国際感覚より「栄光ある孤立」、国民との約束よりも外圧…純粋な愛国心を歪め、国家を危うくするものの正体。【目次】巻頭対談 愛国心を教えることは可能なのか/第1章 愛国を論じる前に/第2章 「美しい国」づくりに必要なこと/第3章 日本海軍の人づくりに学ぶ/第4章 国家の命運を握る先見性/第5章 国家と軍が誤る時/第6章 なぜ昭和の海軍は破綻したのか/第7章 再軍備を語る前に知っておくべきこと/第8章 日本は歴史から何を学ぶか<読む前の大使寸評>この本の副題が「昭和の失策とナショナリズムの本質を問う」となっているように・・・安倍さんの危うさを問う意味でも、時宜を得た本ではないかと思うわけです。rakuten愛国者の条件『愛国者の条件』2:海軍あって国家なし『愛国者の条件』1:硬直した思考で計画された戦艦大和
2019.07.24
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<『そして、メディアは日本を戦争に導いた』3>図書館で『そして、メディアは日本を戦争に導いた』という本を、手にしたのです。【そして、メディアは日本を戦争に導いた】半藤一利, 保阪正康著、東洋経済新報社、2013年刊<「BOOK」データベース>より軍部の圧力に屈したのではなく、部数拡大のため自ら戦争を煽った新聞。ひとりよがりな正義にとりつかれ、なだれをうって破局へ突き進んだ国民…。昭和の大転換期の真相を明らかにし、時代状況が驚くほど似てきた“現在”に警鐘を鳴らす。【目次】序章 いまなぜジャーナリズム論か/第1章 戦争報道と商業主義/第2章 テロと暴力賛美の歪み、その内側/第3章 国際社会との亀裂の広がり/第4章 国家の宣伝要員という役割/第5章 暴力とジャーナリズム/終章 現在への問いかけ<読む前の大使寸評>戦中派が語るジャーナリズム論だけに・・・苦渋の歴史が見えるようです。rakutenそして、メディアは日本を戦争に導いた「第2章」でテロと暴力讃美のあたりを、見てみましょう。p77~81<「義挙」という名のテロに甘い国民> 半藤:私たち昭和史をやっている人たちは、ジャーナリズム史的にはみんな5.15事件が引っかかるんですよ。5.15事件は政治的ではあるが殺人事件ですよね。でも、軍隊が起こした事件ですから、普通の裁判にはかけられずに軍事裁判になるんです。そこが軍隊という存在の恐ろしいところなんですが、それはともかく、軍事法廷では一般の人たちが傍聴できませんから、軍部が勝手に裁いたんですが、ものすごく刑が軽かった。本当に、呆気にとられるくらいに罪が軽かった。 問題なのは、現代の私たちの目からは刑罰が軽すぎて驚くような判決が、当時の人たちにとってはそうでなかったということなんです。というのは、5.15事件を当時の人たちは、正しいとまでは言わないけれど、やむを得ざる事情があってやったことだと受け止めていたからです。国民の間に妙な人気があって、彼らの犯罪を支持したんですね。保坂:義挙と受け止めたんですよ、テロ行為をね。半藤:そう、大儀のために起った、義挙であると受け止めたんです。結果として、動機が良ければ何をやっても許されるという雰囲気があった。 私たちが昭和史をやっていて5.15事件の判決を見ると、「えっ、本当かいな?」と皆が驚くくらい刑が軽い。本来は重罪であるはずなんです。ところが、なぜか情状が山ほど酌量されちゃって、軽い刑になる。しかも一切秘密だから国民に詳細はわからない。 なぜだろうと考えると、答えは「義挙だから」なんですね。正直いうと、後の昭和史の流れを随分とおかしな方向に向けてしまった、とんでもない判決だったと言わざるを得ないんです。それを正義のため、ということで国民は肯定した。マスコミもそう書いた。日本国民とは、そういうものなんだと思うしかない。保坂:減刑嘆願書が100万通も寄せられたとか、なかには自分の指を詰めてホルマリン漬けにして届けた人までいた。もちろん、在郷軍人会が背後でこうした動きを支えていたし、新聞も煽っていたけれど、異常な雰囲気ですよ。半藤:新聞社も軍部支持の方向へと煽ったところは確かにある。でもね、軍隊による計画的な殺人で、しかも襲われて殺されたのは、内閣総理大臣ですよ。軽い刑で済ませてよい事件であるわけがない。保坂:そうですよね。犬養毅の孫の犬養道子さんが話していたんですが、あの当時、彼女は小学生だったけれど、母親が近所に米を買いに行っても売ってくれなかったそうです。普通は逆ですよね。加害者の身内が白い目で見られて米を売ってもらえないというのはときどき聞く話ですけれど、この場合は被害者の身内が肩身を狭くしているんです。殺されたほうが、身体を小さくして町を歩かなければならなかったというんですね。半藤:どうも、それが事実だったみたいですね。保坂:無茶苦茶な時代です。半藤:例えば、侍従長の鈴木貫太郎とか、いわゆる良識ある人たちは5.15事件の犯人を軽い刑で済ませることに、ものすごく反対したんですね。でも、そんなのはごく一部の声に過ぎなかった。むしろ、そうした声は義挙として認める国民的支持の雰囲気に呑み込まれてしまった。なぜ、澎湃とそんな支持が起こったのか、国民は許そうとしたのか、考えなければならないと思いますよ。―:5.15事件の被害者だった政治家たちへの国民の嫌悪感からでしょうか。保坂:それもあるだろうけれど、結局、忠臣蔵がウケる心理と同じなんですよ。以前、僕は事件についいて詳しく調べたことがあるんだけれど、例えば、当時の新聞記者なんかおかしくなっている。法廷記者なんだけれど、「この記事は涙なしには書けない」なんて、堂々と書いているんですよ。完全に記者としての冷静さを欠いているんです。半藤:自分の涙で記事が滲んで書けない、なんて言うんだよね。そんなバカな話があるはずないでしょう。ひどいもんです。保坂:ある大衆誌では別冊を出しています。加害者の遺族を訪ねた取材があって、「あなたは国士を生んでくれた母だ」と母親に感謝しているんですね。完全にずれてしまっている。とにかく、あの頃のことを調べると全く異常だったとわかる。半藤:おかしくなっていますね。 その後、テロが続くんです。なかには、脅しのテロもある。ちょっとした不法事件が起こって犯人を逮捕したら、そこに暗殺予定のリストが残されていたりした。<「明治維新というテロ」を美化した悪影響> 保坂:昭和初期には、動機が純粋であれば何をやってもいいという不思議な空気があったんですね。半藤:幕末の天誅騒ぎと同じですよ。元々、江戸時代には基本的に暗殺なんかなかった。すごく温和な落ち着いた時代が続いたんです。それが突然、幕末になって尊皇攘夷運動が起こって、テロが流行り出した。でも、明治になるとそれが全部、義挙だったということにされてしまう。 あれによって国家が変わった。薩長が新しい国家を作って、自分たちに都合の良い薩長史観で正当化した。だから、実態としてはテロによって国家が作られたのに、「あれはテロではない、義挙だ」としてしまったんですね。『そして、メディアは日本を戦争に導いた』2:昭和初期の総合雑誌は啓蒙主義『そして、メディアは日本を戦争に導いた』1:半藤さんの「40年周期説」
2019.07.24
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図書館で『そして、メディアは日本を戦争に導いた』という本を、手にしたのです。【そして、メディアは日本を戦争に導いた】半藤一利, 保阪正康著、東洋経済新報社、2013年刊<「BOOK」データベース>より軍部の圧力に屈したのではなく、部数拡大のため自ら戦争を煽った新聞。ひとりよがりな正義にとりつかれ、なだれをうって破局へ突き進んだ国民…。昭和の大転換期の真相を明らかにし、時代状況が驚くほど似てきた“現在”に警鐘を鳴らす。【目次】序章 いまなぜジャーナリズム論か/第1章 戦争報道と商業主義/第2章 テロと暴力賛美の歪み、その内側/第3章 国際社会との亀裂の広がり/第4章 国家の宣伝要員という役割/第5章 暴力とジャーナリズム/終章 現在への問いかけ<読む前の大使寸評>戦中派が語るジャーナリズム論だけに・・・苦渋の歴史が見えるようです。rakutenそして、メディアは日本を戦争に導いた「第4章 国家の宣伝要員という役割」で総合雑誌のあたりを、見てみましょう。p140~143<昭和初期の総合雑誌は啓蒙主義> 保坂:昭和の初めの頃のジャーナリスト、新聞記者でも雑誌記者でもいいんですけれど、彼らにはプライドというか、仕事への目的意識が強くあったと思うんです。例えば、文春の場合なら菊池寛によって会社ができて間もなくの頃の編集者たちには、例えば作家に良い小説を書いてもらうことで庶民を啓蒙するんだとか、そうした目的意識があったんじゃないでしょうか。日本の国民には教養が欠けている、俺たちがその啓蒙の役目を担っているとの自覚です。半藤:『文芸春秋』という雑誌について言えば、『改造』、『中央公論』、『日本評論』といった雑誌よりも後発で、しかも最初は文芸雑誌だったんですね。それがあるときから総合雑誌という形になった。当時は、ある程度の金を払って許可を得て、それから総合雑誌になるんですから、雑誌『文芸春秋』の編集者には、先行している総合雑誌に追いつけ追い越せという気持ちはあったと思います。 啓蒙という意識ですが、菊池寛の言葉を借りれば、「六分の慰楽 四分の学芸」、いや違ったかな。いやいや、やっぱり六分の楽しみ、つまり六分の娯楽だったと思います。そして、四分が啓蒙で、エンターテインメント的啓蒙という方針でした。だから、かなり真面目に楽しくさせながらの啓蒙をやったんじゃないですか。保坂:その頃に前を走っていたのは『中央公論』とか『改造』とかですが、当時の雑誌を読むと、天下国家はかくあるべしという形、つまり国家論を振り回していて、それが雑誌の寄って立つ位置だったんですね。半藤:そうだと思いますよ。巻頭論文というものがあって、世の中をとにかくリードしていくんだ、こっちへ引っ張っていくんだという人たちが多かった。そういう意味では、『改造』、『中央公論』、『日本評論』などは、それぞれスタイルの違いはあるものの、ものすごい啓蒙主義者たちの集まりです。保坂:彼らの頭の中には、知識人と大衆という図式が入っているわけですね。俺たちは知識人で、愚昧な大衆をリードしないとあいつらは何をやるかわからないというような意識があったんでしょうね。逆に、大衆を代弁していたのが『都新聞』とか雑誌では『日の出』とかでしょう。『文芸春秋』はその中間を狙ったんですね。啓蒙も娯楽も両方必要だと。半藤:六分が娯楽ですからね。それは菊池寛という人が、難しいものばかりで啓蒙しようとしても大衆はついて来られない、もう少しわかりやすいもので啓蒙しようという考えだったからなんです。それで、『文芸春秋』は中間に入っていったんですね。保坂:『東洋経済新報』は先頭を走っていたほうの雑誌だったんですよね。半藤:この雑誌は当時、きちっとした小日本主義という主義主張を明確にしていましたからね。この『東洋経済新報』の主義主張は他の雑誌とは違いましたから、ものすごく独自な雑誌じゃないでしょうか。―:それは石橋湛山からだと思われますか。半藤:いや、その前からでしょう。二代くらい前からそうで、湛山がそれを引き受けた。そして強く打ち出した。その意味では、当時、東洋経済新報社はかっちりとした会社でしたね。保坂:とくに金解禁のときの井上準之助と高橋是清なんかについて、『東洋経済新報』はっかなり専門的に報じたらしいですね。経済に関するインテリ雑誌という感じでしょうか。半藤:ものすごいインテリ雑誌です。ですから、『東洋経済新報』の存在というのは戦前のジャーナリズムを見るときに、非常に大事にしなければならないところがあるんですよね。ただし、『東洋経済新報』の唱えていたことを、国家は一切認めようとはしませんでした。ところで、今ではシニア向け雑誌の感がある『文芸春秋』であるが・・・昭和14年頃までは体制に抵抗していたそうです。『そして、メディアは日本を戦争に導いた』1
2019.07.24
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<『そして、メディアは日本を戦争に導いた』1>図書館で『そして、メディアは日本を戦争に導いた』という本を、手にしたのです。【そして、メディアは日本を戦争に導いた】半藤一利, 保阪正康著、東洋経済新報社、2013年刊<「BOOK」データベース>より軍部の圧力に屈したのではなく、部数拡大のため自ら戦争を煽った新聞。ひとりよがりな正義にとりつかれ、なだれをうって破局へ突き進んだ国民…。昭和の大転換期の真相を明らかにし、時代状況が驚くほど似てきた“現在”に警鐘を鳴らす。【目次】序章 いまなぜジャーナリズム論か/第1章 戦争報道と商業主義/第2章 テロと暴力賛美の歪み、その内側/第3章 国際社会との亀裂の広がり/第4章 国家の宣伝要員という役割/第5章 暴力とジャーナリズム/終章 現在への問いかけ<読む前の大使寸評>戦中派が語るジャーナリズム論だけに・・・苦渋の歴史が見えるようです。rakutenそして、メディアは日本を戦争に導いた半藤さんの「40年周期説」ってのがあるので、そのあたりを見てみましょう。p35~38<「40年周期説」で現在は昭和何年に当るか?> 保坂:半藤さんが唱えていらっしゃる「40年周期説」がありますよね。メディアが育っていくプロセスも欧米が長い時間をかけてやったことが日本では短期間で起こって、また潰されて、今度はGHQに自由を与えられてと、とにかく変転が速い。半藤さんの40年周期説では、現在はどの辺りに日本があるんでしょうか。もうそろそろ、おかしくなりかけているんじゃありませんか。半藤:いまは危機の40年の半分に来ていて、ぐんぐんおかしくなり始める時期ですね。日露戦争が終わって昭和5年でだいたい25年です。だから、今の時代はかつての昭和5、6年の状況に当たります。いや、いまはスピードアップしているから昭和10年頃かな。保坂:昭和5年から20年までの変化はすごかったですね。半藤:私の40年周期説で言えば、2032年で40年目に当たりますから、あと17年で日本はポシャる。まあ、当てにならない説ですけれど。ただ、現在がかなりおかしくなりつつある時期に入っていることは確かです。「失われた20年」なんてカッコよくいっているときではないのですよ。保坂:僕は時代がおかしいと言うときは、戦争の時代を見たり聞いたりして理解していることや、実際に自分が身を置いてきたかつての時代の空気から判断しています。戦後の占領期の純粋な戦後民主主義、良かったか悪かったかは別としいて、これがイヤな法ッ乞うへと形を変えていく不気味さを感じるんですね。 戦後民主主義が絶対に正しいとは思わない。けれども、それ以前の時代に比べればまだマシなほうではなかったか、僕はそう思っています。 しかし、マシだったものが、よりマシな方向へ向かうのならばいいけれど、逆に悪い方向へ向かっている。より大日本帝国回帰型へと変わるのではないか、というのが危惧に終わるのならいいんですが…。 ちょうど現在、7年後(2020)の東京オリンピック開催が決まって盛り上がっていますが、戦前の昭和15年に開催されるはずだった初の東京オリンピックを日中戦争などのため辞退せざるを得なかった歴史を思い返す必要があるのではないでしょうか。半藤:そういうふうに、私たちの世代は思うわけですね。 日中戦争、あるいは太平洋戦争へと突入してしまった昭和の一桁の時代のリーダーたちというのは、かつての日露戦争の経験者ではないんです。つまり、「勝った、勝った」で日本人は世界に冠たる民族だと、日露戦争の栄光だけを背負って、あの時代の悲惨や悲劇、民衆的な苦しみというものを全然知らない人たちが国のトップに立っていたんですね。字義どおり夜郎自大の指導者たちです。
2019.07.23
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図書館で『テクノロジーの地政学』という本を、手にしたのです。トランプさんのファーウェイ排除は極めて傲慢にも見えるが・・・いやいや、中国が狙う「ソフトウェア経済圏」は侮りがたいのである。【テクノロジーの地政学】シバタ ナオキ, 吉川 欣也著、日経BP、2018年刊<「BOOK」データベース>より「ソフトウェアが世界を飲み込む」時代の歩き方。ソフトウェアの進化が製造業や金融業などあらゆる産業に影響を及ぼすようになった今、我々はどう適応していけばいいのだろう?この問いへの答えを、日本の先を行くシリコンバレーと中国の最新動向から探っていこう。【目次】01 人工知能/02 次世代モビリティ/03 フィンテック・仮想通貨/04 小売り/05 ロボティクス/06 農業・食テック/おわりにー日本企業への提言と謝辞<読む前の大使寸評>トランプさんのファーウェイ排除は極めて傲慢にも見えるが・・・いやいや、中国が狙う「ソフトウェア経済圏」は侮りがたいのである。rakutenテクノロジーの地政学中国製の産業ロボットが気になるので、そのあたりを見てみましょう。p238~241<ロボット大国への道を決定付けた「中国製造2025」> 2018年10月に国際ロボット連盟(以下、IFR)が発表した「WR 2018 Presentation Industrial and Service Robot」というレポートによると、2017年は産業ロボットの販売台数で中国が世界の約三分の一を占めたそうです。これは何がトリガーになっているのでしょうか。数字の背景にある動きを、「匠新」(ジャンシン)の田中年一氏に聞きました。≪産業ロボットの販売台数は5年で6倍に≫ 前述したIFRのレポートが「産業ロボットの販売台数世界トップ5ヶ国」に挙げているのは、上から順に中国、日本、韓国、米国、ドイツです。順位だけ見ると日本も負けていないと感じるかもしれませんが、中国の販売台数の伸びは図を見ても分かるように驚異的と言っていいレベル。同レポートにある別の調査結果を見ても、2013年~2017年の5年間で販売台数が約6倍のペースで伸びており、主に自動車関係やIT関係でのニーズが爆発的に増えている状況です。 今後についても、2018年7月に中国ロボット産業連盟が「2018年の産業用ロボットの販売台数は18万台規模になるだろう」と声明を出していました。≪「中国製造2025」の概要≫ 短期間でこれだけ販売台数が伸びた背景には、AI産業などと同様に国策があります。2015年5月に中国政府が発表した「中国製造2025」です。 中国政府は、前年の2014年を「中国ロボット発展元年」として、製造業における産業用ロボットの普及を国として支援し始めました。そして2015年、三つの段階を経て国内の製造業を世界トップにする計画を打ち出します。第1段階は2025年までに世界の製造強国入りを果たすのが目標で、「中国製造2025」はそのためのロードマップとなっています。 ≪「ロボット産業発展」5ヵ年計画がロボット導入を後押し≫ 計画を遂行するするための具体的な施策としては、2016年に「ロボット産業発展」の5カ年計画が発表されました。それでロボットによる自動化が一気に注目されるようになり、国内の販売台数が爆発的に伸びたというわけです。 この5ヵ年計画には、2020年までに「設置密度で150台以上」「うち国産メーカーで10万台以上を実現する」という数値目標も織り込まれています。設置密度とは、労働者人口1万人あたりのロボット設置台数のこと。 IFRの調査だと、中国は2016年時点で68台、2018年は100台以上になるとされています。ちなみに他の先進国では韓国が631、シンガポールが488、日本は303となっています。これらの国が図抜けているのは、人口に対して自動車をはじめとした製造業が多いことと、国内に強いグローバルメーカーがあるからでしょう。現状、中国の設置密度は年間でだいたい15~20台増のスピードで高まっているので、2020年までに「」という目標は非常に高いものになります。ただ、それに近いレベルまでは伸びそうな勢いがあります。 今後、中国では「一人っ子政策」による少子化問題が出てくるはずで、労働人口が減っていく一方、工場で働く人々の人件費は年々高まっています。こうした事情もあって、ロボットによる自動化が急務なのです。『テクノロジーの地政学』1
2019.07.23
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図書館で『テクノロジーの地政学』という本を、手にしたのです。トランプさんのファーウェイ排除は極めて傲慢にも見えるが・・・いやいや、中国が狙う「ソフトウェア経済圏」は侮りがたいのである。【テクノロジーの地政学】シバタ ナオキ, 吉川 欣也著、日経BP、2018年刊<「BOOK」データベース>より「ソフトウェアが世界を飲み込む」時代の歩き方。ソフトウェアの進化が製造業や金融業などあらゆる産業に影響を及ぼすようになった今、我々はどう適応していけばいいのだろう?この問いへの答えを、日本の先を行くシリコンバレーと中国の最新動向から探っていこう。【目次】01 人工知能/02 次世代モビリティ/03 フィンテック・仮想通貨/04 小売り/05 ロボティクス/06 農業・食テック/おわりにー日本企業への提言と謝辞<読む前の大使寸評>トランプさんのファーウェイ排除は極めて傲慢にも見えるが・・・いやいや、中国が狙う「ソフトウェア経済圏」は侮りがたいのである。rakutenテクノロジーの地政学このところ仮想通貨、フィンテックを追いかけているので、そのあたりを見てみましょう。p126~<急成長するモバイル決裁と、規制強まる仮想通貨> 続いて中国の全体動向を紹介しましょう。フィンテック分野では、IT御三家BAT(検索サービス大手のバイドゥ、EC大手のアリババ、SNS大手のテンセント)のうち、アリババとテンセントが際立った動きを見せています。特にモバイル決裁のサービスで、熾烈な競争を繰り広げているようです。他方の仮想通貨は、前述した「バブル」の影響がシリコンバレーとは違った形で表れています。≪モバイル決裁は伸びるも規制が強まる≫ 中国のフィンテックマーケットで、世界的に見逃せない勢いで進化を遂げている分野の一つがモバイル決裁です。米VCのKleiner Perkinsが毎年発表している「Internet Trends Report 2018」によると、2017年は中国におけるモバイル決裁の年間取引総額が16兆ドル(約1600兆円)を超えたとあります。 しかも、そのうち9割をアリババ・グループのアリペイ(Alipay)とテンセントのウィーチャット・ペイ(WeChat Pay)が占めています。特にウィーチャット・ペイは、誕生したのが2013年。たった5年でアリペイに迫るまで成長しており、この二大巨頭の競争については後で詳しく説明します。(中略) ≪ICOおよび仮想通貨取引所が前面禁止に≫ 中国の仮想通貨マーケットを語る上で外せないのが、2017年9月に中国国内でのICOおよび仮想通貨取引所が前面禁止になったというニュースです。中国人民銀行を筆頭とする省庁横断委員会の決定で、背景には「成熟していない業界をそのままにしておくと、詐欺が横行して金融の秩序を乱す」という考えがあったようです。 この決定の影響は、すでに多方面で出ています。仮想通貨やブロックチェーン関連のニュースサイト米CoinDeskが調査した「State of Blockchain 2018」によると、世界の通貨別ビットコイン取引量の推移では、2014年~2017年初頭まで中国の人民元が8~9割近くを占めていました。それが2017年半ば以降に1~2割程度まで急減し、対して日本円とUSドルが伸びています。(中略) 大きな資金調達に成功するスタートアップが出ていたマイニング分野でも、これから規制が強まると言われており、他国に拠点を移すような動きが進んでいます。中国の仮想通貨・ブロックチェーンのマーケットは、先が読めないというのが正しい見方でしょう。この本もテクノナショナリズムに目覚めた12-R4に収めておきます。
2019.07.23
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図書館で『日本人の「あの世」観』という本を、手にしたのです。大使の関心は縄文期の狩猟採集文化や水稲耕作あたりにあるわけで・・・そのあたりが載っているので借りる決め手になったのです。【日本人の「あの世」観】梅原猛著、中央公論新社、1993年刊<「BOOK」データベース>より古代史の再検討を通して次々と大胆な問題提起を行い、「梅原日本学」を展開してきた著者が、アイヌと沖縄の文化の中に日本の精神文化の基層を探る。日本人の「あの世」観の基本的特質が、生命の永遠の再生と循環にあることを明らかにし、併せて人類の文明の在り方を根本的に問い直す日本文化論集。<読む前の大使寸評>大使の関心は縄文期の狩猟採集文化や水稲耕作あたりにあるわけで・・・そのあたりが載っているので借りる決め手になったのです。なお、借りたのは1989年刊の中公叢書でした。rakuten日本人の「あの世」観仏教を題材として宮沢賢治が語られているので、見てみましょう。p294~295<童話で語る新しい世界観> 彼は童話を、『法華経』の世界観を広めるためにつくったという。しかし、その言葉は多少割り引いて考えたほうがよい。賢治はあくまでも謙虚な人間であり、自己の思想を大げさに宣伝する人間ではなかった。 それは彼の作品の発表の仕方を考えればよくわかる。賢治が生前発刊した書物は詩集『春と修羅』と、童話集『注文の多い料理店』の2冊だけであった。そして、この他の詩や童話は、ほとんど中央の文壇の目の届かない、地方の同人雑誌などに発表された。 大正13年に、『注文の多い料理店』を発刊した賢治は、12巻の童話集の発刊を計画した。しかし、この『注文の多い料理店』の売れゆきはさんざんであった。書物は一向売れず、この12巻の発刊も夢と化したのである。 賢治は一生売れない詩人であり、認められない文学者であった。その最も大きい理由は、賢治の思想がはるか時流を抜きんでていたことによってである。賢治の世界観は、当時の日本人が拠っていた世界観とまったくちがう世界観であり、当時の日本人の理解を絶していたのである。まさに賢治はそのようにして、いわゆる天才の孤独の道を歩まざるをえなかったわけである。 しかし、そのことは賢治のほうに責任がまったくなかったわけではない。発表しようと思えばどこへでも発表できたはずである。賢治の家は金持なので、自費出版の力は十分あったはずであるし、東京の出版社に売り込むこともできたと思われる。しかし、賢治はそんなことをしなかった。そんな金があれば彼は今日の糧に悩む人々にあげたいと思っていたであろうし、自分の作品が時流を抜きんでているという自負をもったにしても、彼はそのような作品の出版を、まったくそれを理解しない人々に哀願するというようなことを屈辱と考えたにちがいないのである。 賢治が『法華経』の世界観を普及するために童話を書いたと言ったとしても、それは少しちがっている。彼は『法華経』の影響を受けたにちがいないが、やはり独自の世界観を創造したのである。その独自の世界観を彼は童話という形式によって表現したのである。それは童話という形式が、その独自の世界観を表現するのに最も適当であると彼が考えたからである。 そしてそのような世界観こそ、「星がさうならうと思ひ陸地がさういふ形をとらうと覚悟する/あしたの世界に叶ふべき」世界観であり、未来の世界の「まことと美との模型」と考えたのである。宮沢賢治の童話を、われわれはそのようなものとして考えねばならないのである。ウン 賢治の世界観は、今の時流をさえ抜きんでているかもしれないが・・・宮沢賢治の童話は奥が深いですね。『日本人の「あの世」観』3:東北文化への新たな視点『日本人の「あの世」観』2:古代から縄文時代へ『日本人の「あの世」観』1:縄文文化論
2019.07.22
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<『日本人の「あの世」観』3>図書館で『日本人の「あの世」観』という本を、手にしたのです。大使の関心は縄文期の狩猟採集文化や水稲耕作あたりにあるわけで・・・そのあたりが載っているので借りる決め手になったのです。【日本人の「あの世」観】梅原猛著、中央公論新社、1993年刊<「BOOK」データベース>より古代史の再検討を通して次々と大胆な問題提起を行い、「梅原日本学」を展開してきた著者が、アイヌと沖縄の文化の中に日本の精神文化の基層を探る。日本人の「あの世」観の基本的特質が、生命の永遠の再生と循環にあることを明らかにし、併せて人類の文明の在り方を根本的に問い直す日本文化論集。<読む前の大使寸評>大使の関心は縄文期の狩猟採集文化や水稲耕作あたりにあるわけで・・・そのあたりが載っているので借りる決め手になったのです。なお、借りたのは1989年刊の中公叢書でした。rakuten日本人の「あの世」観蝦夷文化あるいはアイヌ文化にまで遡って、見てみましょう。p57~59<東北文化への新たな視点> 昭和58年の秋に、私は『日本の深層――縄文・蝦夷文化を探る』なる本を書いた。それは、東北の文化を縄文文化・蝦夷文化の視点から見直そうとした著書であるが、ここで私は、従来の東北論とはいささか異なった視点で、東北文化を見た。 従来、多くの日本人の東北地方にもつイメージは、雪に閉ざされた生産力の低い辺境の地であるというイメージと、中央政府の意向に従わない野蛮な蝦夷の住む国であるというイメージであった。 東北は、この二つのマイナスのイメージを重くその背に負っていた。東北の各地の博物館などをまわってすぐ気のつくことは、どこの博物館でも、いかに東北地方に早く稲作農業が伝わったか、いかに中央文化の華がこの東北地方に見事に咲いたかを強調していることである。自分たちの住んでいるこの地方が決して稲作に適していない国ではなく、また自分たちが決して野蛮な蝦夷の子孫ではなく、まごうかたなき倭人、純粋日本人の子孫であることを懸命に強調しているかのようであった。 このように東北人は、自分たちを蝦夷の子孫であるを隠し、自分たちがおそらくは蝦夷の最も純粋な子孫であると思われるアイヌと同一民族とされることを極端に嫌ったのである。 私の東北論は、このような従来の東北論と正反対である。東北人は肉体的にも精神的にも蝦夷の血を多分に受けている、それゆえ東北人は、最も純粋な子孫であるアイヌと深い関係をもっているということである。しかも、この蝦夷というのは、もともと日本に土着していた旧石器時代の人間の血を引く縄文人の子孫であるが、その縄文文化は、狩猟採集文化としては、世界的に見ても非常に高度な独自性をもった文化なのである。 その土着の縄文人と、紀元前3世紀以後に日本に渡来した稲作農業の民、弥生人の混血によって生じた倭人は、いつまでも狩猟採集生活という、倭人から見れば一時代前の生活形態を捨て切れない蝦夷を軽の目でもって見てきた。(中略) このような視点で日本文化をみるとき、縄文文化こそは日本の深層文化あるいは基層文化であり、その深層文化あるいは基層文化の上に、それから以後の文化、弥生文化、古墳文化、律令文化、王朝文化、武家文化などがのっかかっていて、後世の文化は深くこの深層あるいは基層にある縄文文化の影響を受けているということにならざるを得ない。『日本人の「あの世」観』2:古代から縄文時代へ『日本人の「あの世」観』1:縄文文化論
2019.07.22
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図書館で『日本人の「あの世」観』という本を、手にしたのです。大使の関心は縄文期の狩猟採集文化や水稲耕作あたりにあるわけで・・・そのあたりが載っているので借りる決め手になったのです。【日本人の「あの世」観】梅原猛著、中央公論新社、1993年刊<「BOOK」データベース>より古代史の再検討を通して次々と大胆な問題提起を行い、「梅原日本学」を展開してきた著者が、アイヌと沖縄の文化の中に日本の精神文化の基層を探る。日本人の「あの世」観の基本的特質が、生命の永遠の再生と循環にあることを明らかにし、併せて人類の文明の在り方を根本的に問い直す日本文化論集。<読む前の大使寸評>大使の関心は縄文期の狩猟採集文化や水稲耕作あたりにあるわけで・・・そのあたりが載っているので借りる決め手になったのです。なお、借りたのは1989年刊の中公叢書でした。rakuten日本人の「あの世」観縄文文化論を遡って、見てみましょう。p60~62<古代から縄文時代へ> このような状況の中では、北海道とともに最後まで蝦夷の根拠地であった東北地方に、むしろ純粋な蝦夷文化あるいは縄文文化の名残りが最もよく見られると考えられる。そのような問題意識で、私は昭和58年の春と夏、合わせて十日間、東北の各地をめぐって、先の著書を書いた。特に津軽を中心とした縄文遺跡から、岩手県の浄法寺町の天台寺や平泉の中尊寺や毛越寺などの仏教文化、そして東北の各地に残る民族や祭祀、それに石川啄木や宮沢賢治、太宰治などの文学をも、私はすべてこの縄文文化・蝦夷文化の伝統から見たのである。 そして、そのような新しい視点をとることによって、東北の文化は、たしかにいままでと違った新しい、しかも統一的な視野のもとで見られたのである。 まさに先の著書は、蝦夷というマイナスをひらきなおって、それをプラスにしようとする意思によって書かれたものであるといえるが、それは私の中におけるなかば東北人の血のせいかもしれない。 私は、愛知県人の父と宮城県人の母の間の子として仙台に生れたが、幼いときに母を失って、父の里の伯父のところで育てられた。そして、名古屋の旧制高校を出て京都大学で、西洋哲学を学んだのである。私は、多くの日本の文化人と同じように、自分の生れた土地から離れ、日本文化の中心地の方向へ向かい、そして西洋の文化に憧れの目を向けたのである。しかし、私が35歳になったころ、一つの転機が訪れた。 あの、日本人が憧れに満ちた目で見たヨーロッパの文化は、すでにいきづまっているのではないか。その誤りが徐々に顕在化し、それが人類を破滅に追い込むのではないか。それは、ヨーロッパの最先端の思想家であるニーチェやハイデッガー思想の影響でもあったが、私は東洋人として彼らの警告を主体的に受けとめたのである。(中略) それから十年後、昭和45年ごろ、私にまた一つの転機が訪れた。それは、7、8世紀の日本古代についての研究である。それは、私の哲学的観念論の自己批判の結果かもしれない。日本文化は東洋と西洋、あるいは仏教とキリスト教というような単純な図式では、とても説明しきれない。私は具体的な社会制度や政治組織の中にはいって、律令日本の建国期といわれる7世紀から8世紀にかけての文化と歴史を研究した。その結果が『隠された十字架――法隆寺論』や『水底の歌――柿本人麻呂論』などである。 そこで私はだいたい日本の律令社会がどのようにできたか、そしてそのような文化はどのような特徴をもつかを、私なりの視点で明らかにしたと思う。つまり、蝦夷の町に生れた私は、東西の接点である尾張から古い都であった京にのぼり、それから世界を見たのである。しかし、やがて私は、日本人としての自己の血に目覚め、日本研究に帰り、そして私の住んでいる京都及び奈良文化の研究者になり、律令社会の発生を明らかにしたわけである。 しかし、このような7、8世紀の日本文化の研究の過程で一つの問いが私の頭に強くひかかっていたのである。たしかに聖徳太子によって創始された藤原不比等によって完成される律令国家の建設は、一つの新しい国づくりであったが、決してそれが、最初の国づくりではなかった。そのころ書かれた歴史書である『記紀』も、日本の建国を聖徳太子当時の推古天皇を32代遡ったカムヤマトイワレビコなる人物におくのである。ウーム なにやら韓国のウリナラ神話の様相を帯びてきたなあ。先頃読んだ『隠された十字架』という本です。【隠された十字架】梅原猛著、新潮社、1986年刊<「BOOK」データベース>より古書につきデータなし<読む前の大使寸評>かなり分厚い本であるが・・・若き日の梅原猛の作品とあれば齧りつきがいがあるだろう♪<図書館予約:(4/07予約、4/27受取)>rakuten隠された十字架『隠された十字架』1『日本人の「あの世」観』1
2019.07.22
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図書館で『日本人の「あの世」観』という本を、手にしたのです。大使の関心は縄文期の狩猟採集文化や水稲耕作あたりにあるわけで・・・そのあたりが載っているので借りる決め手になったのです。【日本人の「あの世」観】梅原猛著、中央公論新社、1993年刊<「BOOK」データベース>より古代史の再検討を通して次々と大胆な問題提起を行い、「梅原日本学」を展開してきた著者が、アイヌと沖縄の文化の中に日本の精神文化の基層を探る。日本人の「あの世」観の基本的特質が、生命の永遠の再生と循環にあることを明らかにし、併せて人類の文明の在り方を根本的に問い直す日本文化論集。<読む前の大使寸評>大使の関心は縄文期の狩猟採集文化や水稲耕作あたりにあるわけで・・・そのあたりが載っているので借りる決め手になったのです。なお、借りたのは1989年刊の中公叢書でした。rakuten日本人の「あの世」観大使の関心は縄文期の狩猟採集文化や水稲耕作あたりにあるわけで・・・この本の発刊当時(1989年)の縄文文化論を見てみましょう。p85~90<縄文文化論の意味> 縄文文化の探求はとても間口が広くて、その内容が豊かで、容易に語りつくせないのである。最後に一言、いっておきたいことがある。それは、いま、なぜ縄文文化の探求が必要であるかということである。もちろん、日本文化の深層を知る、ということでは答えにならない。そのおためにも縄文文化の探求は必要であろうが、それがどのような世界的意味をもつかということがより重要であろう。 それは、はっきりいえば、いま一度、人類の歴史を根本的に反省し直す必要があることである。縄文文化とは、多分に、狩猟採集の文化をその体内に残す文化である。このような性格の文化はどこにでもある。韓国にも、中国にも、インドにも、ヨーロッパにも、こういう文化の名残りは存在するが、とりわけ、日本においてそれは著しい。それは、日本では農業の渡来が大変おくれ、牧畜がまったく入ってこなかったからである。 日本に狩猟採集文化が残っていることは、今なお日本に森が残っていることと相応する。日本の国土の三分の二は森であり、しかもその森の約半分は自然林であり、そういうことと、日本文化が狩猟採集文化を基層文化として保存していることは大いに関係があるのである。 この狩猟採集文化が、特にその世界観がもう一度、見直される必要がある。人間の長い文化的営為が根本的に反省される必要がある。 農耕牧畜をはじめることによって、人類は豊かな富を得ることができた。そこで、真の意味における人間の自然支配がはじまったのである。 人間が植物を自分の意思で支配する農耕と、人間が自分の思いどおり動物を支配する牧畜とは、本来同じ精神の上につくられた文化である。その文化のなかで巨大国家が生まれ、世界宗教ができ、そして文字が生れた。これが偉大なる人類文化の産物であり、農耕牧畜生活とともに真の意味における人類の文化、あるいは文明が生れたと考えられたのも、当然であろう。こういう文明の潮流のなかで、東アジアの島国に孤立していた日本は、はなはだ独自な道をたどった。 すでに、農業が大規模に行なわれている時代にさからうように、多くの人類が捨てようとしていた狩猟採集生活を、最高度に発展させ、そこに独自な文化をこしらえたわけである。そして、この1万年にわたる独自な歴史が、以後、日本が農業文化を採用した場合に、さらにごく最近、工業文化を採用した場合にも、日本をして本質的に独自な文明を創造させる原動力となったのである。 世界史の大きな潮流からみれば、アナクロニズムに思われる、この東アジアの列島における狩猟採集文化の伝統は、たしかにマイナスである。外国人は、ビルの屋上に設けられた神社に違和感をおぼえる。日本は近代国家なのに、おそるべき原始社会の尻尾をつけているのではないか。このような原始人の尻尾をつけた日本人を、外国人は奇妙な人間あるいは奇妙な動物と考える。ウーム なんかニッポン文化の自画自賛のようでもあるなあ(笑)でも1万年にわたる独自な歴史という認識が全てのベースとなっているようです。この本も縄文人の世界R7に収めるものとします。
2019.07.21
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<『これからを稼ごう』3>図書館に予約していた『これからを稼ごう』という本を待つことおよそ6ヶ月でゲットしたのです。このところ突出するGAFAに対して、疑問あるいは抗議が提示されるようになりましたね。一方で、仮想通貨市場などはまさしくフェイクであるが・・・フェイクの中で立ち回る堀江さんは、どう見ているのか?【これからを稼ごう】堀江貴文著、徳間書店、2018年刊<出版社>よりお金は変わる。そしていずれ「なくなる」--。2017年、バブルを迎えた仮想通貨市場。だが、その本質は投機対象でも決済手段でも、あるいはブロックチェーンという技術革新ですらない。お金という存在の正体に皆が気づき始めたことこそが、革命なのだ。ビットコインが目指した自由、イーサリアムがもたらす大変革、そして新しく訪れる個人と会社・国家との関係性とは。仮想通貨から学ぶ「これからの経済学」。<読む前の大使寸評>このところ突出するGAFAに対して、疑問あるいは抗議が提示されるようになりましたね。一方で、仮想通貨市場などはまさしくフェイクであるが・・・フェイクの中で立ち回る堀江さんは、どう見ているのか?<図書館予約:(1/12予約、7/17受取)>rakutenこれからを稼ごう「第4章 国家の通貨と仮想通貨」で、キャッスレス化とやらを見てみましょう。p156~162 <現金信仰が終わらない> 2018年3月20日に閉幕したG20で、各国の財務相・中央銀行総裁たちは、仮想通貨を「クリプトカレンシー(暗号通貨)」ではなく、「クリプトアセット(暗号資産)」と位置づけた。 ビットコインは価値の尺度・保存・交換の3要素を満たす「通貨」ではなく、貨幣を通じて価値が評価可能な「資産」だというのが、各国のコンセンサスになる。 日本は2017年4月に、改正資金決裁法で仮想通貨を“代価の弁済のために使用できる財産的価値”と規定し、決裁手段として認定。仮想通貨の取引所・販売所には登録制を導入して関連法を整備しつつある。前述のような金融庁の意向は透けて見えるが、主要国の中では、かなり寛大なスタンスを取っているといえるだろう。(中略) 仮想通貨やブロックチェーン関連のビジネスは、日本がフィンテックで世界に勝てる正真正銘のラストチャンスだ。テクノロジーと金融の融合においた、日本は致命的に後れを取っている。 その最たる例が、いまだに現金での決裁率が8割を占めているという異常な事実である。アメリカを旅行すれば、ほぼ現金を使わない。駅のキヨスクもクレジットカードだ。韓国は路地裏の飲食店だってキャッスレスでサインもタブレットに行なうのがほとんど。インドでは先日、高額紙幣を廃止したりしている。(中略) <個人情報を一元化した上で> さて、この話をする上で、避けて通れないのが中国政府の動静だ。 2016年時点では、通過の世界のビットコイン取引のほとんどは人民元建てだった。ビットコイン価格が高騰し始めたのも、自国通貨を信用しない中国人たちが、キャピタルフライトの手段として目をつけたことが、一番のきっかけだった。 現在の中国は、仮想通貨にもっとも厳しいスタンスを持つ国として知られている。2017年9月に中国政府はICOを禁止し、国内の仮想通貨取引所の全面停止を明らかにした。 ビットコインに対する規制を強める一方で、世界各国の中でも、中国ほどブロックチェーン技術と相性の良い国はない。 ご存知の通り、中国は世界最大規模のインターネット大国でありながら、最大のネット規制国でもある。フェイスブックやツイッターといった世界的なネットサ-ビスへのアクセスは徹底的に制限され、その代わりにアリババやWeibo,WeChatなど、半官半民のような国産巨大ネットサ-ビスを育て上げた。 さらに、世界でも最もキャッスレス化が進んでいる国のひとつでもある。 2017年11月に僕は中国のシリコンバレーと呼ばれる深センを訪れた。現地では現金どころかVISAカードも使えないところも多い。 決裁のほとんどがWeChat Payやアリペイといった電子マネー決裁になっていた。路上で物乞いをしている浮浪者がQRコードを出してきた時にはさすがに驚いた。旧来の金融システムが未整備だったことも手伝い、一気に社会にフィンテックが浸透していった。 アリペイの付帯サービスとして定着している「芝麻信用」もすごい。資産状況やクレジットスコア、交友関係や人脈に至るまで、個人の信用スコアをゲームのパラメーターのように数値化して顕在化させ、無人コンビニでの万引き抑止などに活用するなど、個人情報の一元化管理に成功している。 そして、共産党という一党独裁の政権だ。ビットコインを締め出し、個人情報を集中管理した上で、プライベートチェーンを用いた独自のデジタル通貨を発行することは、時間の問題のように思える。ウーム 中国共産党が推進しているキャッスレス化が問題のようですね。・・・と、タンス預金をモットーにしている大使でんがな。【注記】ICOというのはInitial Coin Offeringの頭文字を取ったものだ。新たに仮想通貨を発行する際、すでに市場に流通している仮想通貨で資金を集めるもので、「パブリックセール」とも呼ばれている。『これからを稼ごう』2:イーサリアム革命『これからを稼ごう』1:ビットコインが衰退するとしたら?
2019.07.21
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今回借りた4冊です。だいたい支離滅裂に借りているけど、今回の傾向は、強いていえば、「日中」でしょうか♪<市立図書館>・そして、メディアは日本を戦争に導いた・テクノロジーの地政学<大学図書館>・日本人の「あの世」観・日本の古典6(蜻蛉日記・枕草子)図書館で手当たり次第で本を探すのがわりと楽しいが・・・これが、図書館での正しい探し方ではないかと思ったりする(笑)************************************************************【そして、メディアは日本を戦争に導いた】半藤一利, 保阪正康著、東洋経済新報社、2013年刊<「BOOK」データベース>より軍部の圧力に屈したのではなく、部数拡大のため自ら戦争を煽った新聞。ひとりよがりな正義にとりつかれ、なだれをうって破局へ突き進んだ国民…。昭和の大転換期の真相を明らかにし、時代状況が驚くほど似てきた“現在”に警鐘を鳴らす。【目次】序章 いまなぜジャーナリズム論か/第1章 戦争報道と商業主義/第2章 テロと暴力賛美の歪み、その内側/第3章 国際社会との亀裂の広がり/第4章 国家の宣伝要員という役割/第5章 暴力とジャーナリズム/終章 現在への問いかけ<読む前の大使寸評>戦中派が語るジャーナリズム論だけに・・・苦渋の歴史が見えるようです。rakutenそして、メディアは日本を戦争に導いた【テクノロジーの地政学】シバタ ナオキ, 吉川 欣也著、日経BP、2018年刊<「BOOK」データベース>より「ソフトウェアが世界を飲み込む」時代の歩き方。ソフトウェアの進化が製造業や金融業などあらゆる産業に影響を及ぼすようになった今、我々はどう適応していけばいいのだろう?この問いへの答えを、日本の先を行くシリコンバレーと中国の最新動向から探っていこう。【目次】01 人工知能/02 次世代モビリティ/03 フィンテック・仮想通貨/04 小売り/05 ロボティクス/06 農業・食テック/おわりにー日本企業への提言と謝辞<読む前の大使寸評>追って記入rakutenテクノロジーの地政学【日本人の「あの世」観】梅原猛著、中央公論新社、1993年刊<「BOOK」データベース>より古代史の再検討を通して次々と大胆な問題提起を行い、「梅原日本学」を展開してきた著者が、アイヌと沖縄の文化の中に日本の精神文化の基層を探る。日本人の「あの世」観の基本的特質が、生命の永遠の再生と循環にあることを明らかにし、併せて人類の文明の在り方を根本的に問い直す日本文化論集。<読む前の大使寸評>大使の関心は縄文期の狩猟採集文化や水稲耕作あたりにあるわけで・・・そのあたりが載っているので借りる決め手になったのです。なお、借りたのは1989年刊の中公叢書でした。rakuten日本人の「あの世」観【日本の古典6(蜻蛉日記・枕草子)】大型ムック、集英社、1979年刊<「BOOK」データベース>よりムックにつき、データ無し<読む前の大使寸評>追って記入rakuten日本の古典6(蜻蛉日記・枕草子)************************************************************とまあ・・・・抜き打ちのように、関心の切り口を残しておくことも自分史的には有意義ではないかと思ったわけです。図書館大好き385
2019.07.21
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図書館に予約していた『キルプの軍団』という文庫本を、待つこと1週間でゲットしたのです。大江健三郎の著作といえば、半世紀ほど若い頃に集中的に読んでいるが・・・久々に読んでみるかと、思い立ったのです。【キルプの軍団】大江健三郎著、岩波書店、2018年刊<「BOOK」データベース>より高校生の「僕」は、刑事の叔父さんとディケンズの小説『骨董屋』を原文で読み進めていくうちに、まるでそのストーリーが反映するかのように、とてつもない事件に巻きこまれてしまう。-人間の悪とは、罪とは何か。そしてそれをのり越える「ゆるし」「癒し」とは何か。<読む前の大使寸評>大江健三郎の著作といえば、半世紀ほど若い頃に集中的に読んでいるが・・・久々に読んでみるかと、思い立ったのです。<図書館予約:(7/10予約、7/17受取)>rakutenキルプの軍団冒頭の語り口を見てみましょう。p7~9 <1> まずキルプという名前が、気に入ったのでした。Quilpとアルファベットで印刷した様子は、ネズミに似ていると思います。これが自分の名前だったらことだぜ、そう考えたと、最初の個人授業の後で忠叔父さんにいいました。…そうかい? ディケンズは、悪役には悪役らしい名前をつけるものやから、という返事だったのですが、現役の暴力犯係長の叔父さんが妙に寂しそうだったので、僕は説明しました。…いままで読んだところだけでも、僕はキルプが気にいっているんです。挿絵だけ覗いて見た分では、後の方のキルプが気の毒なくらいに思っています。…気にいった? キルプがね… それはどういうことなんやろ。しかし良かったよ。これからしばらくキルプとつきあうわけやから。わしはオーちゃんならばキットが気にいると思ったがな。 実際、ペンギン・クラシックス版のテキストを渡してくれた時…それは母が叔父さんにお金を渡して、新宿の紀伊国屋で叔父さんの分と僕の分と、1冊ずつ買って来てもらったわけでしたが…、次の週から始める購読のために、ある程度ザッと読んでから、赤線を引いて囲んであるところを中心に、辞書を引いて下調べするようにと叔父さんはいいました。 そして実際、赤い括弧で囲まれたところのひとつは、キットの描写だったのでした。叔父さんは、僕がそこを気にいるはずだと、楽しい気持ちで赤線を引いてくれたのだろうと思います。“Kit was a shock-headed shambling awkward kad with an uncommonly wide mouth,very red cheeks, a turned-up nose, and certainly the most comical expression of face I ever saw… I enntertained a grateful feeling towards the boy from that minute, for I felt that he was the comedy of child's life.” さて、長い外国語の引用に出くわすと、面くらわれるかもしれませんから、忠叔父さんの授業の後、ノートに書きつけておいた僕の訳文をそえることにします。一応、御参考までに!≪キットは、モジャモジャ頭の、ひょろひょろ歩く不恰好な若者で、並たいていじゃなく大きな口をしていました。とても赤い頬、上に向いている鼻、そしてかつて見たあかで確実にいちばん滑稽な表情をしているのでした。…その瞬間から、私はこの少年に良い気持をいだいたのです。というのも、私はかれのことを、子供の暮しのコメディ版と感じとったからでした≫ 僕もここに、愉快なやつが出てきたのは認めるけれど、しかし。同年配の相手のことですから、一応かれは19世紀のイギリス人だけれども、the comedy of child's lifeを自分に引きつけるようだったら、それこそ僕はcomedyじゃないでしょうか?
2019.07.20
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図書館で『小説新潮(2019年3月号)』という雑誌を、手にしたのです。表紙に出ている特集「何。食べよっか?」と椎名誠の連載エッセイが借りる決め手となりました。【小説新潮(2019年3月号)】雑誌、新潮社、2019年刊<商品の説明>より特集:何。食べよっか?<読む前の大使寸評>表紙に出ている特集「何。食べよっか?」と椎名誠の連載エッセイが借りる決め手となりました。amazon小説新潮(2019年3月号)椎名誠の連載エッセイの続きを、見てみましょう。p122~124 <漂流者は何を食べたか> ガラパゴス諸島でしばらく滞在した後、ルセット号は進路をマルケサス諸島にむけた。2ヶ月にわたる訓練がものをいって子供たちの航海術はみるみる上達しており、長男のダグラスは舵をとる当番までこなせるようになっていた。 ガラパゴス諸島がはるか後方に島影を残し、ルセット号は順風に帆をふくらませ、船首は軽快に大波を切っていった。 事故はそんなときに何の前触れもなくいきなりおきた。ドゥガルはルセット号がまるで大きなハンマーでぶんなぐられたようだ、と書いている。船は揺さぶられすぐに傾きはじめていた。「シャチだ!」長男のダグラスが叫んだ。 1章で書いたオーラリン号が鯨とぶつかって沈没したのがガラパゴス諸島に接近する前。ルセット号がシャチに襲われたのはガラパゴス諸島をすぎたマルケサス諸島の二千八百カイリ東だった。ぶつかったのはどちらも魚の巨大生物。わずか1年のあいだにこのように似たようなケースの惨事が連続したのである。 幼い子供らはまだ自分たちのヨットが沈んでいくとは信じられない様子だったがドゥガルはライフラフトやディンギー(ゴムボート)の中にこれはというものを手当たりしだいに投げ入れろ、と叫んでいた。ドゥガルはリンの裁縫箱が流れてくるのを拾いあげたほか空き箱やそこそこ大きなビニールや布などをボートの上に引き上げた。ヨットと海に浮かぶものからなんとか拾いあげたものは次のようなものだった。 飲料水18パイント、救命信号8本、あか汲み、釣り針大小ふたつ、懐中電灯、シーアンカー二つ、取り扱い説明書、ふいご、パドル3本、タマネギ1袋、1ポンド入りのビスケットの缶詰、半ポンドぐらいのブドウ糖の入った瓶、レモンが6個、オレンジ10個。 そこは赤道無風帯だったのでシーアンカーを流し、とどまっているあいだに一家はこれら海からひろいあげていたものの整理をした。リンの裁縫箱の中身を調べると貴重品の宝庫だった。糸や針ばかりではなく外科用のメス2本、編み針2本、毛布用の大きな安全ピンと帽子の留め針。ビニールの袋三つ、細紐の玉、ボタン、アルミホイル、クツベラ、プラスチックの小さなコップと箱が二つずつ、乾燥イースト2袋、銅線1フィート、輪ゴム少々、アスピリン1瓶、鉛筆とボールペンまで入っていた。 ドゥガルの手もとにはワニス半パイント、びしょ濡れになった西インド諸島の航海案内、水浸しになった発煙信号、20年前に買った腕時計(まだ動いていた)、救急箱には動脈カンシや鋏などがあった。(中略) やっと取り出したライフワイヤーは長さがざっと40フィートで白いビニールに覆われていた。そのワイヤーでライフラフトやボートを繋ぎ、シーアンカーをたらした。1章でベイリー夫妻がやったのと同じような形になったのだ。 ベイリー夫妻の装備になかったありがたいものはディンギーにつけるのに相応しい小さな白いビニールのシートで、これはディンギーの帆にするために切り取り、残った部分は夜の冷え込みから身を守るためのシーツやカバーに利用することにした。リンだけはナイロン服を着ていたが他は水着にシャツをはおっているだけだった。 ひと仕事おえたあとビスケット1枚に水一口分ずつと6人でオレンジ一つ、それにブドウ糖少々、というわりあてがあった。全員それでは絶対たりなかったが、その後のことを考えれば我慢するしかなかった。 翌日の朝食は四分の一オンスノビスケットとタマネギ一切れ、それに水一口というメニューだった。もちろんこれだけでは足りなかったがみんなまだ環境の激変のショックから立ち直っていなかったので激しい飢えまでは感じなかったらしい。(中略) それから二日後、まだ暗い時間に無人のゴムボートの上でバタバタいううるさい音が聞こえたのでまたトビウオかとロープを引き寄せてみるとボ-トの底で35ポンド(約16キロ)はありそうな大きなシイラが暴れていた。てこずったがナイフでなんとか始末。『小説新潮(2019年3月号)』1
2019.07.20
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図書館に予約していた『これからを稼ごう』という本を待つことおよそ6ヶ月でゲットしたのです。このところ突出するGAFAに対して、疑問あるいは抗議が提示されるようになりましたね。一方で、仮想通貨市場などはまさしくフェイクであるが・・・フェイクの中で立ち回る堀江さんは、どう見ているのか?【これからを稼ごう】堀江貴文著、徳間書店、2018年刊<出版社>よりお金は変わる。そしていずれ「なくなる」--。2017年、バブルを迎えた仮想通貨市場。だが、その本質は投機対象でも決済手段でも、あるいはブロックチェーンという技術革新ですらない。お金という存在の正体に皆が気づき始めたことこそが、革命なのだ。ビットコインが目指した自由、イーサリアムがもたらす大変革、そして新しく訪れる個人と会社・国家との関係性とは。仮想通貨から学ぶ「これからの経済学」。<読む前の大使寸評>このところ突出するGAFAに対して、疑問あるいは抗議が提示されるようになりましたね。一方で、仮想通貨市場などはまさしくフェイクであるが・・・フェイクの中で立ち回る堀江さんは、どう見ているのか?<図書館予約:(1/12予約、7/17受取)>rakutenこれからを稼ごう「第3章 イーサリアム革命」で、イーサリアムとやらを見てみましょう。p101~ <ヴィタリック・ブテリンという異能> イーサリアムについては、その成り立ちから語っておきたい。 イーサリアムの共同創設者で、プロジェクトを発起したのは、ヴィタリック・ブテリンという現在24歳の若者だ。 ロシアで生れたブテリンは幼少期にカナダへと移住。小学生でプログラミングを学び、高校3年時には、国際情報オリンピックでブロンズメダルを取るなど、テクノロジーとともに育った少年だった。 17歳のある日、彼が出会ったのがビットコインだ。父親から「面白い仮想通貨がある」と言われたことがきっかけだった。最初は興味を持たなかったブテリンも、多方面からビットコインの話を聞くようになり、徐々にビットコインに傾倒するようになっていった。ブロックチェーンが作り出す、中央管理者の存在しない世界に魅了されたという。■「ブロックチェーンの魅力は、分散型であることだ」 ブテリンはそう語っている。フェイスブックやグーグルのような企業が管理権を握るのではなく、各自が参加することで作られるネットワークでは、より効率的で、より透明性が高く、より公平なマーケットが生まれる可能性があると彼は考えた。 2年後、19歳の大学生になっていたブテリンは、ペイパルマフィアのボス・大物投資家のピーター・ティールが始めた「ティール・フェローシップ」に参加する。大学を辞めるなどの条件を満たせば、起業を志す20歳未満の優秀な若者に、10万ドルの資金を与えるというプロジェクトだ。 これをきっかけにブテリンは大学を辞め、世界中のビットコインのプロジェクトを見聞する旅に出る。その旅で彼は、ブロックチェーンの技術を、個人認証やクラウドファウンディングなど、通貨以外の目的に使おうとしている人がいるということを知ったのだ。 だが、当時のビットコインでも散られていたブロックチェーンは、これらの目的を行なうのには不充分な機能しか持っていなかった。そこで、あらゆる目的のために使える新たなブロックチェーンのプラットフォームを作り出すことを考案。イーサリアムの核となるアイデアが誕生した。 2013年、ブテリンはイーサリアムを作り出した。 イーサリアムは、ブロックチェーンの相互合意システムを利用し、世界共通のアプリケーションの基盤を目的として作られたプラットフォームである。『これからを稼ごう』1
2019.07.20
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図書館で『間違う力』という新書を、手にしたのです。これこれ、高野さんの「間違う力」については、かねてより注目していたのです。【間違う力】高野秀行著、KADOKAWA、2018年刊<「BOOK」データベース>より人生は脇道にそれてこそ。ソマリランドに一番詳しい日本人になり、アジア納豆の研究でも第一人者となるなど、間違い転じて福となしてきたノンフィクション作家が、間違う人生の面白さを楽しく伝える!!破天荒な生き方から得られた人生訓10箇条!<読む前の大使寸評>これこれ、高野さんの「間違う力」については、かねてより注目していたのです。rakuten間違う力「第2条 長期スパンで物事を考えない」より、高野さんの間違う力を見てみましょう。p42~46 <就職しないで生きる方法を探す> 1960年代に生れた私たちの世代は、子供の頃から、「アリとキリギリス」の話を聞いて育った。「キリギリスは遊んでばかり、いっぽうアリはコツコツ働いていました。そして冬になると、アリには夏の間に貯め込んだ食べ物があったけれど、キリギリスは何も食べ物がなく、アリのところにもらいに行っても断られ、淋しく飢え死にしてしまいました…」 そんな内容だった。高校生まではこの物語を信じていたが、大学生になって、ころっと変わってしまった。悪かったのは、私が学生のとき、ちょうどバブル全盛期だったことだ。ブランドものを競って身につけるような学生たちとは別世界にいたものの。アルバイトはいくらでもあったし、選ばなければ就職先に困ることもなかった。「アリとキリギリスの話はちがうんじゃないか」と私は思いはじめた。 生活が厳しい環境では、つねに「冬」に備える必用があるだろうが、今は時代が豊かになっている。将来的に貧乏になることはあるかもしれないが、そのときは生活レベルを落とせばすむ。少なくとも飢え死にすることはない。 実際に当時私は三畳一間のアパートに住んでいた。家賃は1万2千円。食事はご飯を炊き、カレーを作って20食連続で食べたり、納豆やふりかけですませていた。外食もしないし、その頃は酒も飲まなかった。 服はジーンズにTシャツ、寒くなるとセーター、もっと寒くなると革ジャンというワンパターン。のちの妻には「ファッションの墓場」と呼ばれる恰好だった。まったくもって金のかからない生活だった。「アリ神話」が信じられなくなると、いちばんバカバカしいのは「就職」だった。当時は終身雇用が当たり前だった。最初就職すると約40年、その状態が続き、60になると定年で、あとは老後…と決まっていた。 会社にしても学校や役所にしても、40年同じ組織に属すると考えるだけでもぞっとしたし、先輩たちからは「就職して最初の三年はひたすら耐えるのみ」と聞かされていた。アリ神話を信じるなら、「あとできっといいことがあるはず」となるが、誰に訊いても「いいこと」というのは「給料が上がる」と「管理職に出世」くらいしかわからない。あとは退職金が高いとか年金の額がちがうとか。 どうでもいいことばかりだ。そのために40年縛られるのも嫌だし、最初の三年(当時の私にとっては無限に近い長さ)を丁稚奉公に費やすなどもってのほかだ。 こうして、「就職」はあっさり放棄したのだが、かといって、アルバイトでだらだら食いつなごうと安易に考えていたわけでもない。ちなみに当時からフリーターも派遣社員も存在したが、単純に「落ちこぼれ」とか「怠け者」と見なされ、同情されることは皆無だった。私も傍からみれば、単なるフリーターと思われていたはずだが、自分では「全然ちがう」と思っていた。 なにしろ、私には確たるヴィジョンがあった。 ライターになろうと思っていたのだ。コンゴの怪獣探しの手記が思いのほか好評だったので、これで行こうと思った。日本人があまり知らない外国に行って、その話を書けばいい。(中略) ただ、ひとつ困ったことがあった。困ったことがああった。日本に住むだけなら生活費は極限まで落とすことができる。てきとうにバイトをしてでも十分に食いつなげる。だが、外国の珍しい話を書くためには現地に行かねばならない。それにはけっこう金がかかってしまう。それに私はまったく無名だし、そんなにたくさん原稿を書けそうにない。どうしたらいいのだろう。 熟慮の末、思いついたのが「逆出稼ぎ作戦」だった。 日本に住むからいけないのだ。東南アジアでも南米でもアフリカでもいい。まず日本よりずっと物価が安い国に住む。そして日本の雑誌向けに記事を書いたり、本を書いたりすればいい。たとえば1ヵ月の原稿料が5万円だったらさすがに日本ではやっていけないが、タイやインドなら可能だ。『間違う力』1この本も高野秀行の世界R4に収めておくものとします。
2019.07.19
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図書館で『間違う力』という新書を、手にしたのです。これこれ、高野さんの「間違う力」については、かねてより注目していたのです。【間違う力】高野秀行著、KADOKAWA、2018年刊<「BOOK」データベース>より人生は脇道にそれてこそ。ソマリランドに一番詳しい日本人になり、アジア納豆の研究でも第一人者となるなど、間違い転じて福となしてきたノンフィクション作家が、間違う人生の面白さを楽しく伝える!!破天荒な生き方から得られた人生訓10箇条!<読む前の大使寸評>これこれ、高野さんの「間違う力」については、かねてより注目していたのです。rakuten間違う力「新書版あとがき」に高野さんの輝かしい業績が載っているので、見てみましょう。p211~213 <新書版あとがき> 単行本(親本)を刊行してから8年がたつ。その間、私の考え方にはまったく変化はないが、自分の人生にとって大きな意味をもつ本を二冊書いた。 一つは『謎の独立国家ソマリランド』、もう一つは『謎のアジア納豆』である。 依然として謎や未知から離れられない私だが、対象は「動物」から「国家」や「納豆」にシフトした。いくら一発逆転のギャンブル性があるとはいえ、未知動物はあまりに見つからなくて疲れてしまった。その点、同じ未知でも「国家」や「納豆」はまるっきり見つからないということはない。しかも、熱心に取り組んでいたら次々と知られざる新事実を発見してしまった。 ソマリランドは、25年以上も内戦が続く“崩壊国家”ソマリアの北部に登場した“自称独立国家”だ。独自に内戦を終結させ、武装解除で和平を実現したとされるが、実情は謎に包まれていた。ソマリアはあまりに長い間危険地帯であるため、そこを専門とする研究者もジャーナリストもいなかったのだ。私はソマリランドとソマリアに通い詰めて、謎のかなりの部分を解明した。ついでに有名なソマリアの海賊についても調べた。 結果として、私は日本におけるソマリランドとソマリア研究の第一人者になってしまった。やっている人がほかに誰もいないので、自動的に一番になってしまう。まさに「オンリーワン」。今やソマリランドとソマリアについて知りたければ、誰もが私の本を読むしかない。 その傍ら、まったく性質のちがう「謎のアジア納豆」の取材も行なった。中国南部から東南アジア北部、さらにヒマラヤにかけての内陸部では、広い範囲にわたって、たくさんの民族が日本の納豆に似た大豆発酵食品をひっそり食べている。だが、それがいったい何なのかははっきりとわかっていなかった。誰も本腰を入れてやろうとしなかったのだ。包括的な調査研究を行なった人は私と名古屋大学の横山智教授だけだろう。 私はアジア各地の現場を一つひとつ訪ね、作り方や食べ方を取材し、日本の納豆や納豆菌と比較したりした。その結果、すべて日本の納豆と基本的に同じものだという結論に至った。なんと「納豆は日本独自の伝統食品」というのは日本人の思い込みだった。それどころか、納豆は東アジアと東南アジアに共通の「辺境食」であることが判明した。この驚くべき結論は日本の納豆業界や研究者からもおおむね受け入れられている。現在私は「謎のアジア納豆」というさらに前人未踏の分野に進出している。 要するに、この7、8年で、私の一風変わった信条は日の目を見るようになってきたわけだ。 もちろんこれは、第10条「一流より二流をめざす」の章で書いたように、「長くやっていれば、確率的に道がひらける瞬間が来る」という現象にすぎない。このような状態が今後も続くとは期待していないし、どちらにしても長期スパンで考えない私は、今また別の新しい思いつきにとらわれている。 ワクワクいているからきっとうまくいくと思うが、もちろん、それはやってみなければわからないのである。 2018年2月 東京にて 高野秀行高野さんの「間違う力」から生れた二冊です。【謎の独立国家ソマリランド】高野秀行著、本の雑誌社、2013年刊<カスタマーレビュー>よりルポルタージュといってもいいし、探検記といってもよい。冒険・政治経済・安全保障・国際問題・民族問題・海賊問題などさまざまなテーマが詰め込まれ、500ページほどの本がすいすい読める。<読む前の大使寸評>著者の高野秀行という人は、角幡唯介さんとともに今の日本ノンフィクション界の先陣を走るような人なんですね。共に早稲田大学探検部OBとのこと。<読後の大使寸評>高野さんは、エミレーツ航空の飛び立つ直前に、在日ソマリランド人を訪ねて現地でのツテを教えてもらったが、ここに高野氏の嗅覚と幸運が表れていると思うのです。伊達に探検部に籍を置いていたわけでもないようですね♪この本は文化人類学の薀蓄もはさみながら、かなりスピーディに展開していくが・・・高野さんのやや楽天的な人柄が表れていて、ええでぇ♪<図書館予約順番:33(9/02予約、11/6受取)>Amazon謎の独立国家ソマリランド【謎のアジア納豆】高野秀行著、新潮社、2016年刊<「BOOK」データベース>より山奥のジャングルで出会った衝撃的納豆ご飯。ぱりぱりと割れるせんべい納豆。元・首狩り族の優雅な納豆会席。中国湖南省の納豆入り回鍋肉。そして日本で見つけてしまった「究極の納豆」。本気度1000パーセントのノンフィクション大作。壮大すぎる「納豆をめぐる冒険」<読む前の大使寸評>写真も多く、わりと厚みのある本であり・・・本気度1000パーセントというコピーにも頷けるのである。これまで高野さんの本を5冊ほど読んでいるが、どれも面白かった。この新刊も面白いはずである。<図書館予約:(6/11予約、10/08受取)>rakuten謎のアジア納豆
2019.07.19
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図書館で『小説新潮(2019年3月号)』という雑誌を、手にしたのです。表紙に出ている特集「何。食べよっか?」と椎名誠の連載エッセイが借りる決め手となりました。【小説新潮(2019年3月号)】雑誌、新潮社、2019年刊<商品の説明>より特集:何。食べよっか?<読む前の大使寸評>表紙に出ている特集「何。食べよっか?」と椎名誠の連載エッセイが借りる決め手となりました。amazon小説新潮(2019年3月号)椎名誠の連載エッセイを、見てみましょう。p115~116 <漂流者は何を食べたか> 僕は「漂流記マニア」である。 「漂流マニア」ではないですよ。それだと壊れた小舟かなんかに一人乗ってサメなどに脅かされ、喉の渇きに絶望しながら行きつく先のわからない日々を過ごすなんてことになる。そしてマニアというからには少なくとも年に2~3回はそういう状態を体験し、空を見ながら笑ってよろこんでいる、ということになる。変態だ。 そういう趣味の人が年に一度は「趣味の漂流…流れ者の会」なんてのに集まって「いやあ、みなさんまだ生きてましたか。わたしの今回の漂流はスコールもなくて自分の小便飲んでましたけど慣れてくるとあれもいいもんですなあ」なんていうことを話し、例会のメンバーに拍手なんかしてもらう、ということになる。やっぱり変態だ。 「マニア」なんて書いたからのっけからおかしなコト言ってるんだな。 常に生死の境に怯える漂流なんか絶対に体験したくない。ぼくが好きなのは正確に言えば「漂流した人の苦しい体験記」を読んで、ああ、こんなことになったら嫌だなあ。もうわが人生、たとえ矢切の渡しなんてのでも舟に乗るのは絶対にやめよう、などと心に誓い、よく冷えた生ビールなどを飲む、という漂流記趣味なのである。 “漂流記もの”というジャンルがあるとしたらぼくは小学生の頃にそれに目覚めていた。子供の頃の読書体験というのは場合によってはその後そこそこ長きにわたる人生に大きな影響を及ぼすもので、ぼくは学校の図書室で小学六年のときに読んだ数冊の本から、その後のわが人生にかなりの指針を与えられたような気がする。 たとえばチャールズ・ダーウィン、スヴェン・ヘディン、ジュール・ヴェルヌ、トール・ヘイエルダール、などといった博物学者兼探検家の本にココロを奪われ関連本をむさぼり読んできた。 その年頃のニンゲンに及ぼす書物の夢、書物のちから、というものはとてつもないもので、ぼくはその後大人になって自由に世界をうろつき回れるようになると、これらの先人らの足跡を追ってマゼラン海峡、ビーグル水道、タクラマカン砂漠のなかのロプノール、ジューヌ・ヴェルヌの十五少年漂流記のモデルとなった島チャタム島などなどに足を運んでしまった。 それらのなかには現代でも行ってみると冒険、探検の様相をもったままのエリアがあったが、さすが1世紀以上の時を隔てると移動手段、通信手段などをはじめとして、当時から較べたらそうとう軟弱な後追い体験だった筈だ。ひとつだけ、どうしてもできそうになく、はなから諦めてしまったのはヘイエルダールのバルサ材の筏「コンチキ号」による実験漂流記であった。 先述したように漂流気は、基本的には何かの予測しえない事故、事件によって思いがけなく何もない海洋に流されてしまったあとのサバイバルの記録であり、ヘイエルダールのそれは学術的な民族移動を体験的に証明するものであった。 ヘイエルダールはその実験漂流のあと、パピルスという名の葦などの浮揚率の高い植物で作った筏などによって何度も漂流実験をし、それらの記録を読むたびにぼくはなぜか切歯扼腕したのだった。 漂流の追体験だけはぼくには到底できる度胸も能力も可能性もなかったからなのだ。 けれどヘイエルダールのこの探検記シリーズによってぼくは長年にわたる世界各国の人々による漂流記を読みあさるようになった。殆んど無防備といっていい状態で海に投げ出され、艱難辛苦の末に生還した人々による体験記ばかりである。
2019.07.19
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<『愛なき世界』1>図書館に予約していた『愛なき世界』という本を待つことおよそ8ヶ月でゲットしたのです。三浦しをんと言えば、オッサンのようなエッセイを書く人との印象が強かったけど・・・長篇小説もいけてるでぇ♪・・・ということで、その語り口をちょっとだけ見てみましょう。【愛なき世界】三浦しをん著 、中央公論新社、2018年刊<「BOOK」データベース>より恋のライバルは草でした(マジ)。洋食屋の見習い・藤丸陽太は、植物学研究者をめざす本村紗英に恋をした。しかし本村は、三度の飯よりシロイヌナズナ(葉っぱ)の研究が好き。見た目が殺し屋のような教授、イモに惚れ込む老教授、サボテンを巨大化させる後輩男子など、愛おしい変わり者たちに支えられ、地道な研究に情熱を燃やす日々…人生のすべてを植物に捧げる本村に、藤丸は恋の光合成を起こせるのか!?道端の草も人間も、必死に生きている。世界の隅っこが輝きだす傑作長篇。<読む前の大使寸評>三浦しをんと言えば、オッサンのようなエッセイを書く人との印象が強かったけど・・・長篇小説もいけてるでぇ♪・・・ということで、その語り口をちょっとだけ見てみましょう。<図書館予約:(11/25予約、7/13受取)>rakuten愛なき世界この本の語り口を、見てみましょう。p14~17 <1> 切った野菜を明りに透かして、すごいなあと見入ってしまうことがある。どれもこれも、だれかが設計図に基いて作ったみたいなに、うつくしく精妙だ。野菜ばかりではなく、魚の内臓の配置、骨の形、目玉や鱗の質感も。 生き物を食べてるんだな、とそのたびに藤丸は感じる。こんなにきれいな仕組みと体を持った野菜やら魚やら肉やらを食べて、俺たちは生きてるんだ、と。なんだかおそろしいような気もする。 藤丸はうまく言葉にできずにいるが、つまるところ、死と生をつなぐものだから、料理という行為が好きなのだ。 さて、料理一徹の師匠円谷を見習い、すっかり料理バカと化して、休日も食べ歩きや自室での実作に夢中になっている藤丸だが、交際面ではどうかというと、これが円谷に似ずさっぱりときた。「藤丸くんも、たまにはデートぐらいすればいいのに。だれかいないの?」 と、隣にあるクリーニング店のおばちゃんにも心配されるぐらいだ。藤丸としては、仕事が充実しているし、特に気になるひとがいるわけでもないし、現状に満足している。 常連客のおじさんは、「この店はほんと、名前倒れだよなあ。大将もやっとのことで、はなちゃんとつきあえるようになったんだよ。このひと、実際はそんなにモテないから。口ほどにもない」 と言った。「うるせえな」 円谷が厨房から顔を覗かせた。「とっとと食って、ちゃちゃと帰れ」 夜の営業時間帯は比較的すいているというのに、客を急きたてる。フロアに出て接客をしていた藤丸は、おじさんの要望に応え、グラスの白のおかわりをテーブルに運んだ。おじさんはアジフライをつまみに、ちびちびとワインを飲むのが好きなのだ。この本も三浦しをんの世界R7に収めておくものとします。
2019.07.18
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<『これからを稼ごう』1>図書館に予約していた『これからを稼ごう』という本を待つことおよそ6ヶ月でゲットしたのです。このところ突出するGAFAに対して、疑問あるいは抗議が提示されるようになりましたね。一方で、仮想通貨市場などはまさしくフェイクであるが・・・フェイクの中で立ち回る堀江さんは、どう見ているのか?【これからを稼ごう】堀江貴文著、徳間書店、2018年刊<出版社>よりお金は変わる。そしていずれ「なくなる」--。2017年、バブルを迎えた仮想通貨市場。だが、その本質は投機対象でも決済手段でも、あるいはブロックチェーンという技術革新ですらない。お金という存在の正体に皆が気づき始めたことこそが、革命なのだ。ビットコインが目指した自由、イーサリアムがもたらす大変革、そして新しく訪れる個人と会社・国家との関係性とは。仮想通貨から学ぶ「これからの経済学」。<読む前の大使寸評>このところ突出するGAFAに対して、疑問あるいは抗議が提示されるようになりましたね。一方で、仮想通貨市場などはまさしくフェイクであるが・・・フェイクの中で立ち回る堀江さんは、どう見ているのか?<図書館予約:(1/12予約、7/17受取)>rakutenこれからを稼ごう太子はビットコインをやっていないのだが・・・フェイクの中で立ち回る堀江さんは、ビットコインをどう見ているのか?p96~98 <ビットコインが衰退するとしたら?> この本の打ち合わせをしている時に、編集者にこう問われた。 ビットコインなどの仮想通貨が急速に衰退していくことがあるとすれば、どんな理由が考えられるか? 答えはこうだ。「地球が滅ぶ、とか(笑)」 インターネットそのものがなくなれば仮想通貨は潰れるが、現代において、それは社会が機能しないということだ。となれば、僕が考えられる答えは、「地球が滅ぶぐらいしかない」ということだ。 だが、そんなことを考えることに何か意味があるのか? なんでそんな議論をするのか? とすら思ってしまう。 たぶん、みんな仮想通貨が本当に安全かどうか心配だからなのかもしれない。しかし、世の中には100%の安全は存在しないので、それを気にしても仕方がない。 不安ならば、その時点でアセットアロケーション(資産配分)すればいい。なにも仮想通貨のまま持ち続けなければならないということもない。「ビットコインが嫌だな」と思ったら、ドルに換えてもいいし、モナコインに換えてもいい。 しかしフィアットマネーだって盗まれる可能性もあれば、銀行が潰れてしまう可能性もあるし、国がデフォルトする可能性だっていくらでもある。 誰しもが正解を求めたいと思っている。未来永劫続く正解がほしいのだろう。ただ、残念なことに、そんなものは存在しないのだ。 現時点で仮想通貨を扱う上での懸念点を挙げるとしたら、それは秘密鍵を自分で忘れてしまうことくらいだろう。 セルフGOXには気をつけろ! これについては、僕もちょっと痛い思いをしていたりもする。セルフGOXについて、ネットで調べてみました。「セルフGOX」とは自分のミスで仮想通貨を失ってしまうこと。原因は送金先アドレスを間違えるなど。なお、語源はビットコインの盗難事件が起きた取引所「マウントゴックス」から。
2019.07.18
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今回借りた4冊です。だいたい支離滅裂に借りているけど、今回の傾向は、強いていえば、「フェイク」でしょうか♪<市立図書館>・これからを稼ごう・キルプの軍団・間違う力・小説新潮(2019年3月号)<大学図書館>(今回はパス)図書館で手当たり次第で本を探すのがわりと楽しいが・・・これが、図書館での正しい探し方ではないかと思ったりする(笑)************************************************************【これからを稼ごう】堀江貴文著、徳間書店、2018年刊<出版社>よりお金は変わる。そしていずれ「なくなる」--。2017年、バブルを迎えた仮想通貨市場。だが、その本質は投機対象でも決済手段でも、あるいはブロックチェーンという技術革新ですらない。お金という存在の正体に皆が気づき始めたことこそが、革命なのだ。ビットコインが目指した自由、イーサリアムがもたらす大変革、そして新しく訪れる個人と会社・国家との関係性とは。仮想通貨から学ぶ「これからの経済学」。<読む前の大使寸評>このところ突出するGAFAに対して、疑問あるいは抗議が提示されるようになりましたね。一方で、仮想通貨市場などはまさしくフェイクであるが・・・フェイクの中で立ち回る堀江さんは、どう見ているのか?<図書館予約:(1/12予約、7/17受取)>rakutenこれからを稼ごう【キルプの軍団】大江健三郎著、岩波書店、2018年刊<「BOOK」データベース>より高校生の「僕」は、刑事の叔父さんとディケンズの小説『骨董屋』を原文で読み進めていくうちに、まるでそのストーリーが反映するかのように、とてつもない事件に巻きこまれてしまう。-人間の悪とは、罪とは何か。そしてそれをのり越える「ゆるし」「癒し」とは何か。<読む前の大使寸評>追って記入<図書館予約:(7/10予約、7/17受取)>rakutenキルプの軍団************************************************************【間違う力】高野秀行著、KADOKAWA、2018年刊<「BOOK」データベース>より人生は脇道にそれてこそ。ソマリランドに一番詳しい日本人になり、アジア納豆の研究でも第一人者となるなど、間違い転じて福となしてきたノンフィクション作家が、間違う人生の面白さを楽しく伝える!!破天荒な生き方から得られた人生訓10箇条!<読む前の大使寸評>これこれ、高野さんの「間違う力」については、かねてより注目していたのです。rakuten間違う力************************************************************【小説新潮(2019年3月号)】雑誌、新潮社、2019年刊<商品の説明>より特集:何。食べよっか?<読む前の大使寸評>特集と椎名誠の連載エッセイが借りる決め手となりました。amazon小説新潮(2019年3月号)************************************************************とまあ・・・・抜き打ちのように、関心の切り口を残しておくことも自分史的には有意義ではないかと思ったわけです。図書館大好き384
2019.07.18
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図書館で『シンギュラリティ』という本を、手にしたのです。いまちょうど朝日新聞で「シンギュラリティーにっぽん」という連載が続いているが・・・この本はまさに流行の先端を行っているんだろうね。【シンギュラリティ】神崎洋治著、創元社、2018年刊<「BOOK」データベース>よりその先は楽園か、滅亡か。一挙紹介、AIが超人類となる日。ゲーム、画像認証、会話、自動運転、農業、医療介護。AI(人工知能)やロボット技術進化の現在と近未来を写真・イラストで解説。【目次】1 シンギュラリティとは(「シンギュラリティ」、それは2045年にやってくる/人類が生物学を超越するとき ほか)/2 頭脳で人間を超える(人間とコンピュータの頭脳戦/Googleの猫 ほか)/3 進化するロボット(シンギュラリティからのメッセージ/産業用ロボット技術の現状 ほか)/4 ロボティクスの挑戦(世界最先端の身体能力を持つ人類ロボット/人間そっくりなヒューマノイド(アンドロイド) ほか)/5 コンピュータと感情、ロボットと生命(AIコンピューティングの頭脳の進化と「GPU」/加速する自動運転技術 ほか)<読む前の大使寸評>いまちょうど朝日新聞で「シンギュラリティーにっぽん」という連載が続いているが・・・この本はまさに流行の先端を行っているんだろうね。rakutenシンギュラリティ「人間そっくりなヒューマノイド(アンドロイド)」について、見てみましょう。p145~147■不気味の谷 人間そっくりなヒューマノイドを見たとき、多くの人は「怖い」と感じます。それは当然な感想だと言うことができます。人間そっくりの姿を追求していくと、やがて周囲が不気味と感じる段階「不気味の谷」を迎えるという説があります。そこからさらに人間に近くなることで、人間同様のヒューマノイドのデザインにたどり着くとされています。 不気味の谷は1970年、東京工業大学名誉教授の森政弘氏が提唱したものです。ロボットを機械的なデザインから人間に近づけていくと、人々の好感度は向上していきます。しかし、人間と同じデザインに行き着く手前において、好感度が急落して、不快感や嫌悪感が抱かれる段階があるとしています。「似すぎていて怖い」という感情に似ています。その谷を越えて、さらに人間に近い、ほぼ同じだと認識できるデザインになると好感度は再び急上昇すると予想されています。 好感度の動きをグラフにした際、好感度は人間と同様とみなす直前で大きな谷を形成することから、その落ち込みを「不気味の谷」と名づけました。(中略) 石黒教授が斬新なアイデアで挑んだのが「ERICA」(エリカ)です。石黒教授と京都大学大学院情報学研究科の川原達也教授らが開発した自立対話型アンドロイドです。人間そっくりの部分に、あえて人工的なデザインが取り入れられているのです。 ERICAの顔は日本人と欧米人のハーフを意識してCGで整った顔がデザインされました。左右対称で、鼻と口、アゴが一直線に並び、アニメのキャラクターのようなアゴのラインは、意識的に整った顔立ちでつくられたと言えます。年齢の設定は23歳。どこまで人間に似せられるかというアプローチではなく、人が綺麗だ、美人だと感じる顔をデザインした、実に興味深い試みです。(中略)■女子アナはアンドロイド! 2018年度日本テレビグループの合同入社式。そこには入社するアナウンサーのひとりとして「アオイエリカ」という名前の女性が列席していました。彼女は新入社員の前で次のように入社の意気込みを述べました。「メディアが大きく変化している今、歴史ある日本テレビに入社できたことを、こころより嬉しく思います。一日でも早く会社の戦力となれますよう、これから持てる能力を尽して、先輩方の仕事を学習いたします。そして、世界に向けて日本のさまざまな魅力を伝えられるアンドロイドアナウンサーとして活躍できるよう、皆様と一緒に取り組んでまいりたいと思います」 彼女は大阪大学の石黒研究室らが開発を進めてきたERICAをもとに、日本テレビと共同開発したアンドロイドです。ウン 美人ロボットとは実に興味深い♪ちなみに、人間そっくりなアンドロイドといえば・・・太子の場合『ブレードランナー』のレベッカでんな♪『シンギュラリティ』1:コミュニケーションロボットの現状
2019.07.17
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<『シンギュラリティ』1>図書館で『シンギュラリティ』という本を、手にしたのです。いまちょうど朝日新聞で「シンギュラリティーにっぽん」という連載が続いているが・・・この本はまさに流行の先端を行っているんだろうね。【シンギュラリティ】神崎洋治著、創元社、2018年刊<「BOOK」データベース>よりその先は楽園か、滅亡か。一挙紹介、AIが超人類となる日。ゲーム、画像認証、会話、自動運転、農業、医療介護。AI(人工知能)やロボット技術進化の現在と近未来を写真・イラストで解説。【目次】1 シンギュラリティとは(「シンギュラリティ」、それは2045年にやってくる/人類が生物学を超越するとき ほか)/2 頭脳で人間を超える(人間とコンピュータの頭脳戦/Googleの猫 ほか)/3 進化するロボット(シンギュラリティからのメッセージ/産業用ロボット技術の現状 ほか)/4 ロボティクスの挑戦(世界最先端の身体能力を持つ人類ロボット/人間そっくりなヒューマノイド(アンドロイド) ほか)/5 コンピュータと感情、ロボットと生命(AIコンピューティングの頭脳の進化と「GPU」/加速する自動運転技術 ほか)<読む前の大使寸評>いまちょうど朝日新聞で「シンギュラリティーにっぽん」という連載が続いているが・・・この本はまさに流行の先端を行っているんだろうね。rakutenシンギュラリティ「コミュニケーションロボットの現状」について、見てみましょう。p100~103<コミュニケーションロボットの現状>■家族に必要な情報を届ける「コミュニケーションロボット」 ロボット産業は大きく分けて2つの分野があります。産業用ロボットとそれ以外です。ずいぶんと大雑把な分類ですが、現状はそうなっています。それ以外のロボットの総称を「サービスロボット」と呼んでいます。人型をしている必要はなく、腰部に装着して重い物を持つことを支援するものや、電動車いす型のモビリティー機器もサービスロボットに含まれます。 現状では、サービスロボットの代表は「コミュニケーションロボット」(会話ロボット)です。産業用ロボットが実作業を代替するのに対して、知的な会話を目指しているのがコミュニケーションロボットです。究極のかたちは、家庭に入って家族の一員になること。家族のひとりひとりに必用な情報を届ける「情報エージェント」としての存在です。■Pepperの誕生 情報エージェントとなり、家庭に入るロボットが一般的に注目されたのは、ソフトバンクロボティクスの「Pepper」の登場がきっかけです。2014年6月、千葉・舞浜で開催された報道関係者向け発表会で、孫正義氏自ら「世界初となる感情認識パーソナルロボット」としてPepperを紹介しました。 ステージでは、身長約120cm、人間なら7歳児くらいの背丈の白いロボットが、流暢な日本語で孫氏と会話していました。これはまさに、私たちが子どもの頃に憧れていた「未来」でした。 Pepperは人との会話ができるだけでなく、相手の感情を認識し、自らの判断で移動したり、自立的にさまざまなことを学習したりする人型ロボットです。 孫氏は「人類史上はじめて、ロボットに心を入れることに挑戦する」と切り出しました。そして「100年後、200年後、300年後に今日の日を振り返ったとき、この日が歴史的な一日だったと思うときがくるかもしれない」と続けました。人類にとってPepperの誕生はそれだけ重要な意味を持つことだと示したかったのでしょう。■ロボットは人間の労働力の3倍をこなす 孫氏は以前から、日本の将来を見据えて、少子高齢化による労働力不足の解決策のひとつとして、ロボットが活躍する未来を説いてきました。 ロボット3000万台が人間の労働力9000万人分に相当する。すなわちロボットは人間の労働力の3倍をこなすと言います。ロボット1台が人間ひとりと同じ労働効率を実現すると仮定しても、ロボットが休みなく24時間働くとすれば、8時間労働の人間と比べれば3倍の労働力となります。(中略) Pepperは人と会話したり、ダンスや歌などのエンターテインメントを通じて、相手や周りの人たちを笑顔にさせたりするために作られたコミュニケーションロボットであり、コミュニケーションによって人の生活を支援するパーソナルアシスタントロボットなのです。 ■ロボットの能力を大きく向上させるクラウド・ロボティクス Pepperは発表時からクラウドAIとの連携が謳われています。これは一般には「クラウド・ロボティクス」と呼ばれる技術で、現在市販されている多くのロボットに共通するしくみです。「クラウド」とは「雲」という意味から生れたIT用語です。インターネット上のシウテムやサービスのことです。 たとえば、スマートフォンを使うときにWi-Fiや携帯電話回線を使ってインターネットのサービスを利用すうると思います。Facebook、Twitter、インスタグラム、Googleカレンダーなど、これらはみんな「クラウドサービス」です。(追って記入予定) ウンしかし・・・邪悪なFBが暗号事業「リブラ」やキャッシュレス化に手を出して、にわかに胡散臭さを増してきました。シンギュラリティの先は楽園か、滅亡か!?以前に読んだ『図説シンギュラリティの科学と哲学』と言う本を紹介します。【図説シンギュラリティの科学と哲学】3次元IC野田ユウキ著、秀和システム、2018年刊<「BOOK」データベース>より未来予測は必ず外れるのか!?技術的シンギュラリティは、人工知能が文明に対して引き起こすと予想される未来予測である。AIの登場でハードウェアとソフトウェアの発展は、いよいよ自立的進化を始めようとしている。シンギュラリティの理解に必要な理論と考え方を解説する。<読む前の大使寸評>ぱらぱらとめくってみると、図説と銘打っているとおりビジュアルであり、さらに横書きなので翻訳本かと思ったりしたのです。著者の野田さんはサイエンス・テクニカルライターとのこと。rakuten図説シンギュラリティの科学と哲学三次元ICの概念図『図説シンギュラリティの科学と哲学』3:パラダイムシフト『図説シンギュラリティの科学と哲学』2:この本の冒頭『図説シンギュラリティの科学と哲学』1:キーパーソンたち
2019.07.17
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『朝日デジタルの書評から』フォームや『読みたい本』フォームを作っているのだが、これを市図書館の予約に利用しようと、思い立ったのです。これまでの予約内容と予約候補は以下のとおりです。<予約中>・多和田葉子「献灯使」(12/09予約、副本4、予約94)現在25位・日本が売られる(2/05予約、副本22、予約354)現在125位・多和田葉子『地球にちりばめられて』(2/18予約、副本3、予約34)現在9位・『AI VS.教科書が読めない子どもたち』(2/22予約、副本23、予約302)現在122位・樹木希林『一切なりゆき』(2/27予約、副本17、予約613)現在309位・そしてバトンは渡された(4/19予約、副本22、予約1036)現在864位・川村元気『百花』(6/14予約、副本10、予約196)現在167位・米中ハイテク覇権のゆくえ(6/30予約、副本1、予約8)現在9位・橋本健二『新・日本の階級社会』(7/18予約、副本14、予約19)<カートで待機中>・N・ネフスキー著『月と不死』・8月の果て・ある日うっかりPTA(副本4、予約39)<予約候補>・野町和嘉『サハラ縦走』・柳美里『ねこのおうち』・アンドリュー・パーカー『眼の誕生』・リチャード・ノース・パタースン『子供の眼』・書物の破壊の世界史・領土消失 規制なき外国人の土地買収・多和田葉子「エクソフォニー」・高橋源一郎『読んじゃいなよ』・銃・病原菌・鉄(上)・メカニズムの事典・チャイナ・スタンダード:図書館未収蔵・天子蒙塵 第四巻:図書館未収蔵・ヘミングウェイで学ぶ英文法:図書館未収蔵・内澤旬子『ストーカーとの七00日戦争』:図書館未収蔵・ジョージ・ミーガン『世界最長の徒歩旅行』:図書館未収蔵・八画文化会館vol.6 総力特集:レトロピア岐阜:図書館未収蔵・「月夜のでんしんばしら」谷川雁、C.W.ニコル:図書館未収蔵・Coloring in Wadaland―和田誠カラー作品集:図書館未収蔵・カズオ・イシグロ著『癒されざる者たち』:図書館未収蔵・阿刀田高『ギリシア神話を知っていますか』:芸工大に収蔵・阿刀田高『裏声で歌へ君が代』・重松清『ビタミンF』:阿刀田さんが「セッちゃん」をお奨め・デジタルエコノミーはいかにして道を誤まるか:図書館未収蔵・ネルケ無方著『迷える者の禅修業』・ボリス・ヴィアン著『うたかたの日々』:芸工大に収蔵・禁じられた歌(田)<予約分受取:6/11以降> ・天子蒙塵・第三巻(3/25予約、6/11受取)・J・G・バラード『クラッシュ』(6/05予約、6/11受取)・池澤夏樹『科学する心』(5/11予約、6/15受取)・巨大ブラックホールの謎(5/28予約、6/22受取)・子安美智子『エンデと語る』(6/19予約、6/22受取)・E・スエンソン『江戸幕末滞在記』(6/27予約、7/03受取)・中尾佐助『農業起源をたずねる旅』(7/02予約、7/09受取)・三浦しおん「愛なき世界」(11/25予約、7/13受取)・堀江貴文「これからを稼ごう」(1/12予約、7/17受取)・大江健三郎『キルプの軍団』(7/10予約、7/17受取)【献灯使】多和田葉子著、講談社、2014年刊<「BOOK」データベース>より鎖国を続ける「日本」では老人は百歳を過ぎても健康で、子供たちは学校まで歩く体力もないー子供たちに託された“希望の灯”とは?未曾有の“超現実”近未来小説集。<読む前の大使寸評>追って記入<図書館予約:(12/09予約、副本4、予約94)>rakuten献灯使【日本が売られる】堤未果著、幻冬舎、2018年刊<「BOOK」データベース>より水と安全はタダ同然、医療と介護は世界トップ。そんな日本に今、とんでもない魔の手が伸びているのを知っているだろうか?法律が次々と変えられ、米国や中国、EUなどのハゲタカどもが、我々の資産を買い漁っている。水や米、海や森や農地、国民皆保険に公教育に食の安全に個人情報など、日本が誇る貴重な資産に値札がつけられ、叩き売りされているのだ。マスコミが報道しない衝撃の舞台裏と反撃の戦略を、気鋭の国際ジャーナリストが、緻密な現場取材と膨大な資料をもとに暴き出す!<読む前の大使寸評>追って記入<図書館予約:(2/05予約、副本22、予約355)>rakuten日本が売られる【地球にちりばめられて】多和田葉子著、講談社、2018年刊<「BOOK」データベース>より留学中に故郷の島国が消滅してしまった女性Hirukoは、ヨーロッパ大陸で生き抜くため、独自の言語“パンスカ”をつくり出した。Hirukoはテレビ番組に出演したことがきっかけで、言語学を研究する青年クヌートと出会う。彼女はクヌートと共に、この世界のどこかにいるはずの、自分と同じ母語を話す者を捜す旅に出る―。言語を手がかりに人と出会い、言葉のきらめきを発見していく彼女たちの越境譚。<読む前の大使寸評>追って記入<図書館予約:(2/18予約、副本3、予約34)>rakuten地球にちりばめられて【AI VS.教科書が読めない子どもたち】新井紀子著、東洋経済新報社、2018年刊<「BOOK」データベース>より大規模な調査の結果わかった驚愕の実態ー日本の中高校生の多くは、中学校の教科書の文章を正確に理解できない。多くの仕事がAIに代替される将来、読解力のない人間は失業するしかない…。気鋭の数学者が導き出した最悪のシナリオと教育への提言。<読む前の大使寸評>追って記入<図書館予約:(2/22予約、副本23、予約302)>rakutenAI VS.教科書が読めない子どもたち【一切なりゆき】樹木希林著、文藝春秋、2019年刊<「BOOK」データベース>より「求めすぎない。欲なんてきりなくあるんですから」心に沁みる希林流生き方のエッセンス!【目次】第1章 生きること/第2章 家族のこと/第3章 病いのこと、カラダのこと/第4章 仕事のこと/第5章 女のこと、男のこと/第6章 出演作品のこと<読む前の大使寸評>追って記入<図書館予約:(2/27予約、副本17、予約613)>rakuten一切なりゆき【そしてバトンは渡された】瀬尾まいこ著、文芸春秋、2018年刊<「BOOK」データベース>より血の繋がらない親の間をリレーされ、四回も名字が変わった森宮優子、十七歳。だが、彼女はいつも愛されていた。身近な人が愛おしくなる、著者会心の感動作。<読む前の大使寸評>図書館予約1036位ってか・・・・1年近く待つんやろか?<図書館予約:(4/19予約、副本22、予約1036)>rakutenそしてバトンは渡された【百花】川村元気著、文藝春秋、2019年刊<「BOOK」データベース>より大晦日、実家に帰ると母がいなかった。息子の泉は、夜の公園でブランコに乗った母・百合子を見つける。それは母が息子を忘れていく、始まりの日だった。認知症と診断され、徐々に息子を忘れていく母を介護しながら、泉は母との思い出を蘇らせていく。ふたりで生きてきた親子には、どうしても消し去ることができない“事件”があった。母の記憶が失われていくなかで、泉は思い出す。あのとき「一度、母を失った」ことを。泉は封印されていた過去に、手をのばすー。現代において、失われていくもの、残り続けるものとは何か。すべてを忘れていく母が、思い出させてくれたこととは何か。<読む前の大使寸評>追って記入<図書館予約:(6/14予約、副本10、予約196)>rakuten百花【米中ハイテク覇権のゆくえ】NHKスペシャル取材班、NHK出版、2019年刊<「BOOK」データベース>より国家戦略のもと、ハイテク分野で急速な成長を遂げる中国。アメリカの強さの源泉であった「情報」や「金融」、そして「AI」などの分野で、その“覇権”に迫らんとしている。激しさを増す二つの大国の競争は、世界をどこへ導くのか?選択を迫られる日本の運命は?米中攻防の真実に迫る取材で大反響を呼んだNHKスペシャルを新書化。「新冷戦」の今後を読み解く一冊!<読む前の大使寸評>追って記入<図書館予約:(6/30予約、副本1、予約8)>rakuten米中ハイテク覇権のゆくえ【新・日本の階級社会】橋本健二著、講談社、2018年刊<「BOOK」データベース>より豊かな人はより豊かに、貧しい人はより貧しくー「日本型階級社会」の実態!!!【目次】第1章 分解した「中流」/第2章 現代日本の階級構造/第3章 アンダークラスと新しい階級社会/第4章 階級は固定化しているか/第5章 女たちの階級社会/第6章 格差をめぐる対立の構図/第7章 より平等な社会を<読む前の大使寸評>おお 楽天の日別ランキング (美容・暮らし・健康・料理) のトップではないか♪でも、ジャンル分けがちょっとヘンやで。<図書館予約:(7/18予約、副本14、予約19)>rakuten新・日本の階級社会【月と不死】N・ネフスキー著、平凡社、1971年刊<出版社>より著者は日本民俗学界の異色の存在として知られるロシア人学者で,柳田国男,折口信夫らと親交を結び,沖縄,東北などの民俗を採録した。本書は日本語で発表された論文・書簡を網羅した唯一の著作集。<読む前の大使寸評>ロシア人にして、日本民俗学界の異色の存在が気になるのです。<図書館予約:(とりあえずカートに入れておこう)>heibonsha月と不死【8月の果て】柳美里著、新潮社、2007年刊<「BOOK」データベース>より日本統治下の朝鮮・密陽に生を受け、マラソンでの五輪出場を目指した亡き祖父・李雨哲。そのうしろ姿を追い、路上を駆けることを決意した柳美里。ふたりの息づかいが時空を越えて重なる瞬間、日本と朝鮮半島のあわいに消えた無数の魂が封印を解かれ、歴史の破れ目から白い頁に甦る。偉丈夫の雨哲と美丈夫の弟・雨根。血族をめぐる、ふたつの真実の物語が、いま日本文学を未踏の高みへと押し上げる。<読む前の大使寸評>追って記入<図書館予約:(とりあえずカートに入れておこう)>rakuten8月の果て図書館予約の軌跡184予約分受取目録R19好書好日トップ図書館情報ネットワーク 蔵書検索システム図書館予約の運用にも慣れて、速攻で入手するコツも何となくつかんだと思うのだ♪・朝日書評欄で探すとしたら、3ヶ月前掲載くらいのモノが狙い目かも。・専門的すぎるほどのモノは、予約0となっていることが多い。・受取館に収蔵しているモノは、移送する手間が省けるので早くなるだろう。・本屋の店頭に出た直後の新刊本・ウィキペディアでめぼしい著作を探す・神戸市図書館の予約順位は毎週火曜日(午前1時~3時) に更新されます。
2019.07.17
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3連休にかかっていて混雑が予想されるが・・・待ってられないということでくだんの2本立て館に繰り出したのです。今回の出し物は「万引き家族」と「運び屋」であり、館主の設けたテーマは「日本の名匠×世界の巨匠」となっています。毎度のことながら、2作品を選ぶ館主のセンスには感心しているのですが、今回のテーマとしては、お説ごもっともじゃないでしょうか♪【万引き家族】是枝裕和監督、2018年制作、2019.7.15観賞<Movie Walker作品情報>より第71回カンヌ国際映画祭で最高賞パルムドールに輝いた、是枝裕和監督による人間ドラマ。祖母の年金を頼りに、足りないものを万引きで賄っている一家が、ひとりの少女を迎え入れたのを機にバラバラになっていくさまがつづられる。一家の主をリリー・フランキー、その妻を安藤サクラが演じるなど、個性派たちの熱演が物語をより一層味わい深いものにしている。<大使寸評>パルシネマでは封切館公開のだいたい半年後に観られるのだが、この映画に関しては1年待たされたことになります。待ちくたびれた名作といいましょうか。この犯罪者家族のそれぞれが・・法に則らないが、独特な倫理観を持っているのがええでぇ♪movie.walker万引き家族この映画館では毎回、幕間にお昼の弁当を食べるのだが・・・・今回はダイエーで買ったおにぎりと菓子パンでした♪【運び屋】クリント・イーストウッド監督、2018年米制作、2019.7.15観賞<Movie Walker作品情報>より巨匠クリント・イーストウッドが、麻薬カルテルの運び屋である90歳の老人を演じ、『グラン・トリノ』以来10年ぶりに自作で主演を務めた人間ドラマ。なぜ、たったひとりで10年もの間、麻薬カルテルの運び屋をしていたのか、驚きの事実が明らかになる。麻薬カルテルのボスをアンディ・ガルシア、麻薬取締局の捜査官をブラッドリー・クーパーが演じる。<大使寸評>この作品を劇場で観るのは2度目になるが、二本立て館では良くあることです。イーストウッド監督の自演・監督作品は10年ぶりとのことであるが・・・ええでぇ♪捜査官を演じたブラッドリー・クーパーはイーストウッド作品の常連でもあるが、なかなか渋いでぇ。movie.walker運び屋この2作品とも、「犯罪と家族の絆」を扱っています。このテーマによって多くの名作が生まれたように・・・狙い目というか、ある種の普遍性があるのかも♪二本観終わって館外に出る際、入口で人の列が見られたが、この2本立て館では異例の光景でした。やはりこのニ作品の組み合わせはめったにみられない豪華組み合わせだったようです。パルシネマ上映スケジュール
2019.07.16
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図書館で『満州鉄道まぼろし旅行』という文庫本を、手にしたのです。ぱらぱらとめくると、写真や画像が満載のビジュアル版となっていて…太子のやや右がかった懐旧趣味がうずくわけでおます。【満州鉄道まぼろし旅行】川村湊著、 文藝春秋、2002年刊<商品の説明>より超豪華特急「あじあ号」でめぐる建国の旅大連、旅順、奉天……。特急「あじあ号」に乗って、満州全都市と三大温泉を巡る架空旅行記。昭和12年当時の資料を元に書き上げた。<読む前の大使寸評>ぱらぱらとめくると、写真や画像が満載のビジュアル版となっていて…太子のやや右がかった懐旧趣味がうずくわけでおます。amazon満州鉄道まぼろし旅行吉林の近くの開拓団あたりを、見てみましょうp228~234開拓団について 明日から、開拓団の訪問だ。 きょうの夜は遊びをひかえて、開拓団について勉強しておこう。 昭和7年、第一次移民団が、青森、岩手、秋田、山形、宮城、福島、新潟、長野、茨城、栃木、群馬、以上11県下の在郷軍人492名で組織された。 団員は、茨城県友部、岩手県六原、山形県太高根の3ヵ所で二十日間の訓練を受けたのち、10月3日東京に集合し、同年10月15日、指定移民地に近い松花江下流の河港・チャムスの町に入った。 昭和7年といえば、満州事変勃発後、まだ1年しかたっていない時だ。満州の、ことに北満州方面には匪賊が横行していた。移民団は武装を余儀なくされ、右手に銃、左手に鋤という屯田兵のような出で立ちだった。 約五百人の移民団は、各出身県別に一小隊となり、さらに各小隊を糾合して四中隊として、屯懇大隊の名の下に統制されたのだ。 移民団は、半年間をチャムスの町の警備にあたり、ようやく翌年の3月になってなだらかな丘が起伏する高原地帯の移民地、水豊鎮に入ったのだ。移民地は弥栄村と名付けられた。 それをはじめに、第二次移民団四百八十二人が翌8年7月、第三次約三百人が9年10月、第四次約五百人が10年10月とつづき、11年10月には第五次移民団の先遣隊が所定の移民地にはいっている。 これらの拓務省移民のほかに、東京深川の社会事業団体・天照園園主の経営する内地の失業者による約八十戸の天照園移民村、天理教青年会による天理教徒六十四戸の天理村、満蒙開拓青少年義勇軍、鉄道自警村など、日本人の自由開拓民村もつくられている。 また、満州を放浪する朝鮮人のために、満州内5ヶ所に集団農業地がもうけられ、約二万百名の朝鮮人移民が生活しているほか、ロシア人による開拓村もある。 昭和12年現在、開拓団の総人数五十万人以上。 人口問題、国防問題の鍵として、政府は今年、昭和12年から20ヵ年計画で、百万戸、五百万人の開拓入満を目標に定めた。慰安列車に出会いました「あれ、時刻表にのっていない汽車が走っているぞ」「駅前はすごい人だかりだわ」 満州のさびしい奥地で不便をしながら暮らしている人たちを慰めるために、満鉄では慰安列車を運転しているんだ。慰安列車は各駅ごとに停車して、レビューや映画をやっていたり、病気の人を無料で診察する。そのほか、山のように積んだ日用品を安い値段でわけたりもするんだ。ウーム 拓務省や在郷軍人会が無くなって74年になったが・・・ニッポンの貧乏人は平和ボケを通り越して、満州移民のようなものにも飛びつくんだろうね。『満州鉄道まぼろし旅行』2:吉林二千年の歴史『満州鉄道まぼろし旅行』1:大陸上陸・大連港
2019.07.16
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図書館で『満州鉄道まぼろし旅行』という文庫本を、手にしたのです。ぱらぱらとめくると、写真や画像が満載のビジュアル版となっていて…太子のやや右がかった懐旧趣味がうずくわけでおます。【満州鉄道まぼろし旅行】川村湊著、 文藝春秋、2002年刊<商品の説明>より超豪華特急「あじあ号」でめぐる建国の旅大連、旅順、奉天……。特急「あじあ号」に乗って、満州全都市と三大温泉を巡る架空旅行記。昭和12年当時の資料を元に書き上げた。<読む前の大使寸評>ぱらぱらとめくると、写真や画像が満載のビジュアル版となっていて…太子のやや右がかった懐旧趣味がうずくわけでおます。amazon満州鉄道まぼろし旅行「満州の京都」ともいわれる吉林を、見てみましょう吉林駅から馬車で北山に向かいました。p216~219■S字に流れる松花江を見よう さあ、そろそろ出発しよう。ずいぶん待たせたね。山頂へやってくれ。チップははずむよ。「絶景かな、絶景かな」「あのS字の川が、松花江ね」 これが、全吉林市だ。地形は、いわゆる広野の満州とはちがって、市街が小白山、北山、龍タン山の三名山とこれを繋ぐ九つの連邦とに囲まれ、源を遠く満朝国境の長白山に発した松花江が、市の西南方からS字形にこの間を縫っている。「吉林駅の右側の金色にぴかぴか輝いているのは何でしょう」 あれは、文廟といって孔子廟。光ってみえるのは甍だよ。「この山の下の線路は、何線ですか」 奉吉線といって、吉林-奉天を結ぶ線路だ。すぐむこうに見える駅は、吉林のとなりの北山駅だよ。■吉林二千年の歴史を話そう 吉林にはヤマトホテルがないから、大馬路の名古屋旅館に泊まろう。駅から六百メートル。室料は4円50銭から11円だ。 宿までの道すがら、吉林の歴史を話そうか。「ああ、うれしい。なにしろ吉林の歴史は二千年もあるから、私にはおぼえきれなかったんですもの」 では、ゆっくり話そう。 遠く二千年の昔、吉林は鶏林と呼ばれ、鴨緑江の上流より勢力を伸ばした高句麗の城が築かれていた。 つぎに、渤海国がおこると、大きな川に沿うという意の吉林と地名があらためられた。 当時、日本は奈良時代だった。渤海国と日本との交通はかなり頻繁で、文武天皇の慶雲元年、704年には、日本国が使節を派遣し朝貢していいる。我が国からの入唐者が千二百年も前に、この渤海国の地を踏んだ史実が残っているんだ。「はい、遣唐使ですね」 そうそう。それから明の時代になる。明の終わりに長白山麓に発祥した一代の英傑・愛新覚羅が率いたいわゆる満州八旗の子孫は、今でも旗人と呼ばれ、まだこの地に住んでいる。「初代の愛新覚羅は、奉天の東陵に眠っています」 よく覚えているね、サツキくん。 さて、清朝の1661年、北伐の軍を起こしたときは、造船所を設けて大シベリア併合を夢見たので、それ以来、船廠の名で呼ばれるようになったんだ。清の初期に封禁制度という漢人の移動禁止令が解除されて以来、集落がじょじょに誕生していった。 1673年、副都統府が設けられて城壁が築造され、ついで寧古塔将軍が移住してきて、船廠を吉林と改称し、以後、吉林全省の首都となったんだ。 満州国建国後、省区画が改正され、省の面積は縮小されたものの、市勢に影響なく、吉林市は繁栄の一途をたどっている…という歴史だ。 さあ、お宿に到着。ウン 渤海国の首都でもある吉林には、愛新覚羅が率いた満州八旗の子孫が住んでいるんだろうね。『満州鉄道まぼろし旅行』1
2019.07.16
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図書館で『満州鉄道まぼろし旅行』という文庫本を、手にしたのです。ぱらぱらとめくると、写真や画像が満載のビジュアル版となっていて…太子のやや右がかった懐旧趣味がうずくわけでおます。【満州鉄道まぼろし旅行】川村湊著、 文藝春秋、2002年刊<商品の説明>より超豪華特急「あじあ号」でめぐる建国の旅大連、旅順、奉天……。特急「あじあ号」に乗って、満州全都市と三大温泉を巡る架空旅行記。昭和12年当時の資料を元に書き上げた。<読む前の大使寸評>ぱらぱらとめくると、写真や画像が満載のビジュアル版となっていて…太子のやや右がかった懐旧趣味がうずくわけでおます。amazon満州鉄道まぼろし旅行巻頭の案内から、見てみましょう。p4~5昭和12年(1937)8月、夏休み。小学6年生のサツキ君と小学4年生のヤヨイちゃんをつれて、満州鉄道特別急行「あじあ」号に乗る、まぼろし旅行をすることになりました。少々贅沢な旅になるかもしれません。でも、満州じゅうの行きたい所へすべて行き、食べたい物をすべて食べ、泊まりたい宿に惜しまず泊まる、自由で可笑しな旅行です。(中略)支度はなにもいりません。このページをもう1枚、ひらりとめくれば、もうそこは、まぼろしの国、建国4年目の満州国です。 案内人 川村湊神戸から大連までは吉林丸で移動します。p16~17<大陸上陸・大連港> 午前9時。船が2階建ての大きな埠頭に横付けされました。満州の玄関・大連に上陸。まぼろし旅行のはじまりです。「うわあ、なんて大きい港なんだ」 サツキくん、ヤヨイちゃん、おおいに驚いてくれたまえ。 ここが東洋一の埠頭、大連の港だ。大きくてびっくりするだろう。殺風景な満州というイメージがいちどに吹き飛んでしまっただろう。新しい夢や望みをいだいて、日本から満州に渡ってきた人たちはみんな、まず大連の港がりっぱなことにびっくりしてしまうんだ。 五本の指のように突き出ている埠頭と岸壁を合わせると、全長約二里。四千トンの船が一度に四十隻も横付けできる。軍艦でいえば戦艦・長門や陸奥ほどの、三万トンもある大きな汽船が、らくらくと横付けできるんだ。 おまけに、各埠頭にはすべて満州鉄道のレールが引き込まれていて、船からじかに貨物を移せるというのだからなんと豪勢なことか。満州三大温泉を満喫し、奉天をすぎて新京に到着します。p166~167<新京> 満州の首都。ローマは1日にしてならず、新京もまたしかり、新興都市に描かれた都市設計図に目をみはろう。「すごい、自動車がたくさん走っている。あ、関東軍の印の車だ」 新京の特色はハルピンや大連とちがって、なんといっても政治、軍事の中心ということなんだ。駅前広場におりたってみると、軍や役所の自動車が忙しげに走っているから、第一印象ですぐにわかるだろう。奉天のような都市として完成された落ち着きはまだないけれど、いたるところに新興国の首都という建設の活気がみなぎっていて、はりきっている感じがここちいいところだ。 満州国が日本政府のいうところの「王道楽土」の文化国として完成する日はまだまだ先だ。でも、地震のない場所の建築工事が速いように、過去の因襲や情実にとらわれる必用のない国の建設は速い。日本の十年が満州の半年だ。まだ何の色にも染まっていない白紙からの出発であることが、新興都市である新京の最大の特色なんだ。 …満州へくると、みんな青年のように若くなってしまいます。それが日本へ帰ると、どうも爺臭くなってしまう。 と満州に住む人々がよく言っているくらいだ。「昔、新京は長春と言って、蒙古王の牧場でした」 そうだねヤヨイちゃん。満鉄にとっても最北端の終点だ。ここから南へ行くにも北へ行くにも、乗り換える場所だっただけに、中部満州第一の経済都市として栄えたんだ。ことに特産物の大集散地、冬季における南下し北上する満州貨物の積み換えは壮観だった。なにしろ「豆の都」と呼ばれたくらいだからね。「ねえ、おじさん、この町並みがほかとちがうのは、電信柱のない通りがあるからなのね」 そうなんだ。新京の電線は、将来すべて地中に埋められる計画なんだよ。この本も満州あれこれR11に収めておくもとします。
2019.07.15
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図書館で『素描・シルクロードの旅』という本を、手にしたのです。ぱらぱらとめくってみると・・・イスラム、インド、モンゴルと中国の外縁部が語られていて、中国そのものが少ないという記述に好感を持ったわけです。【素描・シルクロードの旅】井上俊郎著、 丸善、1993年刊<「BOOK」データベース>より二十年ほど前、イスタンブールを訪れた時、夕陽にきらめくボスポラス海峡をへだてた対岸の町、ウスクダルを眺めながら、シルクロードへの旅を思い立った。その後アフガニスタン、パキスタン、イラン、トルコを巡る旅に触発されて、おのずから、未踏の地を埋めてゆくようなアジアへの旅を重ねるようになり、西のローマから東の西安を結ぶシルクロードの道すじをつなぎとめるに至る。洋画家である著者の眼に映じたシルクロードの旅記録。<読む前の大使寸評>イスラム、インド、モンゴルと中国の外縁部が語られていて、中国そのものが少ないという記述に好感を持ったわけです。amazon素描・シルクロードの旅「10 モンゴルへの旅から」チンギス・ハーン関連を、見てみましょう。p165~168<チンギス・ハーンの生地ダダルとカラコルム> チンギス・ハーンの故郷はウランバートルの北東、ロシアとの国境に接する辺境の地、ダダルである。ここに彼の陵墓もあるということで近年とみに注目されるところとなった。 ウランバートルから双発プロペラ機アントノフ4に乗って、飛行1時間で草原の中の滑走路に着陸したが、空港の建物は何もなく風向を示す幟が草原にはためいているばかりで、はなはだ心許ない思いである。空港近くにツーリスト・キャンプがあって四人部屋の白く丸いゲルが並んでいる。中国領蒙古では包(パオ)と呼ばれているテントである。 ゲルの天井中央にはストーブの煙突が出る穴があいていて、採光と換気の役目も果している。組立て支柱を彩る朱や緑、黄色が美しく、清潔で居住性もなかなか良い。洗面とトイレは屋外にある。風呂がないのは旅行者にとっては少々不便ではあるが辺境にあってはいたし方ない。 しかしダダルは緑濃く水清らかな桃源郷である。キャンプ近くの湖のほとりにはチンギス・ハーンの誕生八百年を記念して1962年に建てられたという高さ10メールほどのコンクリートで固めた記念碑がある。記念碑にはチンギス・ハーンの堂々とした英姿が線刻されて、その傍らには彼の「わが身は疲弊するならば疲弊してもよい。しかしモンゴルは滅びることはない」という言葉が記されている。 もう一つ付近のデウリン・ボルダグにも彼の生誕地を示す石碑がある。これはシャーマニズムのオボーであるらしく馬の頭骨がのせられていた。石碑のある丘陵の麓には彼が産湯をつかったといわれる水流があって、私もその水を飲んでみたが、清冽な味わいがのどにしみわたった。 ウランバートルを起点としてゴビとカラコルムを訪ねた。ゴビでは砂漠と雪渓などの自然の風光を楽しみ、カラコルムではモンゴル帝国第二代皇帝オゴディが1235年に建設したという首都の歴史をしのんだ。しかし五代フビライが大都(北京)に遷都して以来、急速に衰えて今では花崗岩の亀趺一つ残すのみで往時の姿は不明のまま今日に至っている。 1586年に建てられた仏教寺院エルデニ・ゾーに多くの石材が再利用されたために、当時の都の概要も不明な部分が多いといわれている。しかし今モンゴルが世界の注目を浴びている時、この都の姿を確かめようと日本をはじめ多くの学者たちが調査に訪れている。 エルデニ・ゾーは草原上の広大な大地に広がる壁の中に建設されている。境内には仏舎利塔を中心において、左に漢民族式の三寺、右にチベット式建築のラブラン寺がある。モンゴルの仏教はチベット密教の流れを汲むもので、ここの仏像やタンカ(布や紙に描かれた掛け軸様の仏画)にもその影響をうかがうことができる。モンゴル初の仏教寺院エルデニ・ゾー『素描・シルクロードの旅』1
2019.07.15
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