しあわせのかたち

しあわせのかたち

2004/11/18
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テーマ: 戦争反対(1263)
カテゴリ: カテゴリ未分類
 この日記は11月14日の日記にいただいたレスへの返答となっております。詳しい流れはそちらをご参照ください。


>鳩さん

 さて、レスをお待たせしたわりにはまだ少し悩んでいる部分があります。いっそ「サイードもストロースも読まないで【未開】だ【文明】だ語るんじゃない」と書いてしまおうかとも思ったのですが、それも無責任のような気がするし、正直に書きますと、鳩さんが主にどのようなスタンスで米国の侵攻戦を支持しているのかわかっていない部分もあるからです。

 まずですね、一応私が理解している部分から書きます。

>テロリストといえども、兵站を無視して行動する事は出来ません。弾が無くなれば
>買わなければいけないし、人員の補給だって必要です。

 ファルージャにはザルカウィ一派の司令部があったようですね。CNNの画像で見た限りでは、三日もあれば再建できそうな「司令部」でした。こ、こんなところを抑えるために街をひとつ壊滅させたのかよ……と、正直絶句しました。
 鳩さんはここ以下でも掃討戦の「効果」について説明してくださっていますが、それでどれくらいの「テロの減少」が見込める、と考えているのでしょうか? それは数字で表わせますか? それとも、そういうこと自体を考えてはいけないのでしょうか?
「どれくらい減るのかなんてわからんよ」というのであれば、それはそれで結構です。「数的効果がわからないまま支持している」ということさえ納得しているのであれば、ね。


>単発的なテロは、統治に与える影響は小さいのです。

「同じ」ではありません。「死ぬ人数」が「25倍」になっているから問題にしているのです。

 さらに一点。例えば現在、チェチェンでは民族独立運動が盛んに叫ばれておりますが、ロシア政府はこれを武力弾圧すべく動いています。「統治」の面から考えて、鳩さんはロシア政府がチェチェン独立派を皆殺しにしたほうがいい、とお考えですか?

 またチベットでは根強い独立運動が叫ばれております。これもシナ政府が人民軍の戦車でもって踏みにじることを、「統治」の面から考えて、よしとしますか?


 さて、上記へのご返答は別途いただくとして、懸案の「文明論」です。
 まず

>>現代の戦略も戦術も、もっと算盤勘定に長けているものだと認識しておりました。
>>軍隊上層部というのは、曲がりなりにも各国のエリートがなるものだと思っていた
>>ので(ああ権威主義さ)。それなのに、数量的計算ひとつ提示してくれないのはな
>>ぜなんでしょうか。テロ対策の究極の「戦略目的」というのは「民間人死者を減ら
>>すこと」ではないのですか? その可否判断はどうしてるの? という話しです。


>将来的には、良いと思います。「国民」としての「意思」を有し、外部に表明出来る
>能力を持った国家こそ、一人前の国家ですから。

 私の読解力が乏しいのか、上記はサッパリ意味が掴めません。
「テロ対策の戦略目的」は、「民間人死者を減らすこと」ではなく、「未開の十人より文明化された五人を残すこと」だという主張なのでしょうか??

 まず「未開」という概念についてですが、これは前述に紹介したレヴィ・ストロースとサイードの仕事により、「西洋社会が暴力的に規定した一方的な幻想でしかない」ということに、少なくとも学術の分野ではなっています。それを否定できるほどのアイデアを鳩さんはお持ちなのでしょうか。


>統治というものに対しての無用の哲学的省察はむしろ害であるというローマ人
>的な道徳律がありまして、統治はマキャベリズムに基づかなければ成し得ない
>という基本方針は崩しようが無いからであります。

という補足を入れてらっしゃいますが、私は「オリエンタリズム」や「文化相対主義」が哲学的考察であり、害であるという言説を聞いたことがありません(サルトルが「ブルジョワ・テクノクラートにすぎない」と批判した、というのなら読んだことがありますが)。

 失礼ながら、鳩さんが信奉されている「ローマ人的な道徳律」、「マキャベリズム」なるものを説明してくださいませんか? 私の知る限り、マキャベリズムが説いているのは同文化内、同共同体内での君主論であり統治論であると理解していました。そしてそれは「方法論」であると同時に、正当性、正統性を兼ね備える必要があるとも。

 それがなぜ、国連や米国が、まったく異なるイスラム文化圏であるイラクに持ち込み、敷衍し、「統治には犠牲が必要だから」という手前勝手な押し付けに正当性と正統性を持ちうるのか。私にはよくわかりません。

 続いて後半部も謎です。なぜ「国民」、「国家」の概念がここに登場するのかサッパリわからない。一見するに福沢諭吉の近代論文明論あたりを参考にされているのかと思うのですが、ここでそんな「幻想」を持ち出して、何の意味があるのでしょうか?
近代に想像し、創造された「国民国家」なる概念が、現在のイラクとアメリカと国連の関係性を語るのに、どのような手段となるのでしょうか?

 大変お手数ですが、ぜひともご教授ください。
 ああ、それから最後に。

>文化的生活を志向する人間の本性を説明する事が出来ない。

 自分たちも含めた「西洋文化」だけが「文化」だと思わないほうがいいですよ。
 端的に言えば、最新の軍備でファルージャを破壊し、最新の爆撃機でモスクに空爆を加えている米軍は、紛れもなく「文化的生活」の破壊者です。米軍は自分たちの文化で、イラク人たちの文化を、取り返しのつかないほどに破壊しているのです。鳩さんの「文明論」では、この事象をどう説明するのでしょうか? とにかく「強いものが勝ちルール」?






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Last updated  2004/11/23 04:47:26 PM


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