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2005.10.04
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カテゴリ: その他の読書録
角川文庫。1974.8.30初版

 「一分茶番」「六段目」「きゃいのう」「芝居風呂」「猫の忠信」「七段目」「一眼国」「富士参り」「二人旅」「朝這い」「田農久」「長崎の赤飯」
 芝居ばなしはほとんど忠臣蔵をネタにしている。
 何段目、というだけではこちらにはどんな場面かわからないのだが、聞き手も常識として知っていることが前提になっている。
 なるほど、昔の人は芝居が好きでみんな見に行っていたのだ、と思ったが、そんなはずはない。ちゃんとした歌舞伎は庶民の娯楽ではなかったろう。
 この巻も解説は藤井宗哲という人だが、今回はエッセイ風。
 その中に、「芝居ばなしは単なる娯楽作品というだけでなく、芝居に対する入門書、ガイドブック的な役割を、その頃の庶民に果たしていたのではなかろうか」(p266)とあったので納得した。
 寄席なら、明治になってからもたくさんあったし、庶民の娯楽だった。
 落語を通して芝居を知っていたのだろう。


 同じく「朝這い」に「かない書いて読めない仲になろうと思って」(p204)というせりふがある。男女が深い仲になることらしいが、なぜそう言うのだろう。

 この「朝這い」の冒頭で、四代目橘屋円喬(慶応元年生まれ)は、「この速記にとりまするお話は」(p178)と言っている。明治の速記を元にしたものであることがわかる。


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Last updated  2005.10.04 09:44:58 コメントを書く
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