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2013.06.12
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カテゴリ: その他の読書録

 若いときには理解できなかった本だ。
 印象に残ったものについての感想を書いておく。

「武蔵野」
 小説ではない。武蔵野の魅力を散文で表現しようとしたもの。
 「武蔵野」というと、なんとなく中央線沿線あたりかな、と思ってしまうのだが
、渋谷もその一部だったのだ。
 それまで好まれていた木といえば、桜か梅か紅葉、あとはせいぜい柳ぐらいでは
なかったかと思うのだが、いわゆる雑木林、広葉樹の魅力を初めて説いた文章だっ

 いや、樹木の魅力と言うよりも、武蔵野という空間の魅力を描いたものだ。

「郊外」
何かあるようでいて特に大きな事件があるわけではない。
郊外のある村落の日常が描かれる。文字によるスケッチというところだろうか。

「源叔父」
作者と思しい人物の回想から始まるが、途中からその人物の知りえなかった話が描
かれる。
国木田独歩らしい話。


「忘れえぬ人々」
ここで語られる人々には、特に物語らしい物語がない。
「こんな人を見かけた」ということが淡々と語られる。

る、というのが国木田独歩はすきらしい。


「鹿狩」
珍しく、やや明るい面もある。少年の日の楽しい思い出が語られる。
明るいことばかりではないのだが、最後はいくらか救いがある。

「河霧」

 その後村人がどうしたかは描かれていない。これも淡々と描かれるだけに心に染
みる。

「初恋」
 これが短編小説としては最も完成されているのではないだろうか。
 この本の中で最も好きな一篇だ。


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Last updated  2013.06.13 23:58:55コメント(0) | コメントを書く
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