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August 2, 2012
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とてもよその国のこととは思えない内容を扱った英国映画を紹介します。



この自由な世界で/キルストン・ウェアリング オンライン書店boox

この自由な世界で
IT'S A FREE WORLD...
監督ケンローチ
音楽ジョージフェントン
ヴェネツィア国際映画祭脚本賞

一人息子を両親に預けて働くアンジーは、勤め先の職業紹介会社をクビになる。彼女は自分で職業紹介所を立ち上げようと決意し、ルームメイトのローズを共同経営に誘う。アンジーは必死にビジネスを軌道に乗せるが、ある日不法移民を働かせる方が儲かることを知り、彼等に仕事を紹介する。しかしそれは同時に低賃金でも働かざるを得ない彼等の弱みにつけこむことでもあった。

その日に人を集め、「この人とこの人、後は今日は仕事はない」と振り分けをし、車に沢山人を乗せて仕事場へ連れていく。寝る場所は提供するが費用は取る。少し前に日本でも話題になった日雇い派遣問でクローズアップされた問題点と全く同じだ。誇り高き大英帝国でも同様の状況が起きていたのか。いや、そういえば、英国を訪れた時にホームレスにしては結構身なりのきちんとしている人が道端で寝ていたっけ。英国も日本も島国という共通点はあるが、それでも法の網をかいくぐって外国からの不法移民がやって来る。そして自国民がやろうとしない危険で安い仕事を請け負う。そうして、知らず知らずのうちに、他国の労働者なしでは産業が成り立たない国へと変わっている。先の震災で中国人労働者に帰られて農業が成り立たなくなったニュースでも明らかだ。

弱者から搾取するアンジーもまた被害者である。自分の落ち度でもないのに仕事を首になり、シングルマザーとして息子と暮らす生活を維持するためには、金を稼ぐしかない。そんな彼女がもっと立場が弱い不法移民から手数料や保険と称してピンはねし、ためらう親友に「ここは自由な世界だ(原題)」と言い、自らの行為を正当化する。自由な世界、なんていい言葉だろう。何でも好きなことができる、何でも手に入る。しかし、誰かが自由を得るということは、誰かの自由を侵害することにも繋がる。アンジーが働かせる移民たちを住まわせる場所を確保するために、トレーラーハウスで暮らす不法移民を役所に通報する場面など、顕著である。彼女に報いはやってくるが、この映画は決して彼女一人を糾弾する意図では作られていない。加害者でありながら、同時に被害者でもある彼女を主人公に据えることで、問題は働いても楽にならない社会状況にあることを訴えているのだ。彼女一人の心根を質したとて、根本的な問題解決にしかならないということを。







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最終更新日  March 31, 2017 11:30:56 PM
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