映画創成期において様々な技術を開発したにも関わらず、今やすっかり忘れ去られているメリエスは、自分は世の中において必要ではないと思っている。しかし孤児ヒューゴが告げるのは全く逆の言葉だ。「世の中は一つの大きな機械なんだ。機械は部品がなくては動かない。余分な部品なんてなに一つない。僕がここにいるのも同じ理由だ。僕は余分な部品なんかじゃない。君がここにいるのだって同じだI'd imagine the whole world was one big machine. Machines never come with any extra parts, you know. They always come with the exact amount they need. So I figured, if the entire world was one big machine, I couldn't be an extra part. I had to be here for some reason. And that means you have to be here for some reason, too. 」
伯父の手伝いで駅の時計を修理するなどメカに強いヒューゴならではの例えだが、いいたい事は、つまりはこの世に不要な人など誰もいないのだ、ということ。この言葉は「人生でわかったのはね、ハッピーエンドは映画の中にしかないってことだMy life has taught me one lesson, Hugo Cabret, and not the one I thought it would. Happy endings only happen in the movies.」とすっかりしおたれていた巨星・メリエスの心をうち、「あなたは過去を忘れようとしてきた。でもそれは不幸以外のなにものも生まなかった。だから今度は思い出す番なのよ。Georges, you've tried to forget the past for so long, but it has caused you nothing but unhappiness. Maybe it's time you tried to remember.」と愛妻の元女優ジャンヌの支えを受けて、再び映画の世界に戻ってくる。
マーティン・スコセッシ監督が初めて3Dでの撮影に挑む。ちなみにこの映画はスコセッシ監督初のPG指定なので、いかに子供向けの映画を撮ってなかったということだ。世界各国でベストセラーとなったブライアン・セルズニック(本作でカメオ出演も果たしている)の小説を、娘からプレゼントされたことがきっかけでスコセッシが映画化。スコセッシとクリストファー・リーは長年の友人ながら組む機会が一度もなかった。今回オファーが来た時リーは「時至れり! It's about time!」と思ったそう。メリエスのパーティに登場するギタリストのモデルはジャンゴ・ラインハルト。映画の舞台はパリだが、殆どのシーンはロンドンで撮影された。