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July 24, 2015
テーマ： おすすめ映画(4057)
カテゴリ： イタリア映画&イタリアドラマ
みなさん、こんばんは。今日は朝のうちだけ雨が降りましたが午後は暑かったです。
迷走している台風は週末にやってきそうですね。
映画 塀の中のジュリアス・シーザー を見ました。
塀の中のジュリアス・シーザー
CESARE DEVE MORIRE/CAESAR MUST DIE
イタリア映画
監督＆脚本
パオロ・タヴィアーニ＆ヴィットリオ・タヴィアーニ
第85回アカデミー賞の外国語映画賞ではイタリア代表として選出
イタリアのローマ郊外にあるレビッビア刑務所の重警備棟では、服役囚たちによる演劇実習が行われている。所内にある劇場に一般の観客を招いて行う今年の出し物は、シェイクスピアの「ジュリアス・シーザー」に決定。そしてオーディションが始まり、麻薬売買で服役中のアルクーリや所内のベテラン俳優のレーガらが続々と集まって来る。
刑務所の広場でシーザーが殺された場面を再現するシーンがある。ブルータスがシーザーを殺めた理由を刑務所の窓から覗いている受刑者達に話すと、彼等は等しく同意する。しかし次にマーク・アントニーが言葉巧みに今度は「シーザーがいかに素晴らしかったか」を語り出すと、彼等は容易くシーザーに同情し、ブルータスへの敵意を強める。刑務所が容易くローマの広場に変貌し、受刑者達はローマの民になる。場所がどこであっても、時代がどこであっても、シェイクスピアの描きだす人間模様は人々の共感を呼ぶ。人間の普遍的な有り方について書かれたものだからだろう。
イタリアのパオロ、ヴィットリオ・タヴィアーニ兄弟が監督を務めた、実在のレビッビア刑務所を舞台にストーリーが展開する作品。私はずっと「俳優」が「受刑者」を演じていて、彼等が役者として『ジュリアス・シーザー』を上演するのだと思っていたら、メンバーたちを演じるのは、終身刑や長期の刑を言い渡された本物の受刑者たちだと知って本当に驚いた。失礼だが彼等が日ごろシェイクスピアに親しんでいるとは思えなかったからだ。それにもかかわらず、彼等は役者顔負けの演技を披露するので更に驚いた。「驚いた」という単調な感想ばかりで芸がないが、本当にそれが感想なのだ。また、彼等はおしなべて犯罪者であり、ジュリアス・シーザーを殺そうと企むブルータス一派もまた犯罪者である。時に役柄にかつての友人の姿を見たり、役柄の解釈について話し合ったりする姿は、本職の俳優と何ら変わりはない。こんなに簡単に俳優が出来あがってしまうのは、もともと彼等が持っていた潜在能力なのか。それともシェイクスピアの戯曲にそれだけの力があるのか。
本作のエンディングの一部が冒頭に挿入され、そこから6ヶ月前にさかのぼる形でストーリーが始まる。舞台の本番シーンはカラー映像だが、それ以外は基本的にモノクロ映像。
【楽天ブックスならいつでも送料無料】塀の中のジュリアス・シーザー [ コジモ・レーガ ] 楽天ブックス
迷走している台風は週末にやってきそうですね。
映画 塀の中のジュリアス・シーザー を見ました。
塀の中のジュリアス・シーザー
CESARE DEVE MORIRE/CAESAR MUST DIE
イタリア映画
監督＆脚本
パオロ・タヴィアーニ＆ヴィットリオ・タヴィアーニ
第85回アカデミー賞の外国語映画賞ではイタリア代表として選出
イタリアのローマ郊外にあるレビッビア刑務所の重警備棟では、服役囚たちによる演劇実習が行われている。所内にある劇場に一般の観客を招いて行う今年の出し物は、シェイクスピアの「ジュリアス・シーザー」に決定。そしてオーディションが始まり、麻薬売買で服役中のアルクーリや所内のベテラン俳優のレーガらが続々と集まって来る。
刑務所の広場でシーザーが殺された場面を再現するシーンがある。ブルータスがシーザーを殺めた理由を刑務所の窓から覗いている受刑者達に話すと、彼等は等しく同意する。しかし次にマーク・アントニーが言葉巧みに今度は「シーザーがいかに素晴らしかったか」を語り出すと、彼等は容易くシーザーに同情し、ブルータスへの敵意を強める。刑務所が容易くローマの広場に変貌し、受刑者達はローマの民になる。場所がどこであっても、時代がどこであっても、シェイクスピアの描きだす人間模様は人々の共感を呼ぶ。人間の普遍的な有り方について書かれたものだからだろう。
イタリアのパオロ、ヴィットリオ・タヴィアーニ兄弟が監督を務めた、実在のレビッビア刑務所を舞台にストーリーが展開する作品。私はずっと「俳優」が「受刑者」を演じていて、彼等が役者として『ジュリアス・シーザー』を上演するのだと思っていたら、メンバーたちを演じるのは、終身刑や長期の刑を言い渡された本物の受刑者たちだと知って本当に驚いた。失礼だが彼等が日ごろシェイクスピアに親しんでいるとは思えなかったからだ。それにもかかわらず、彼等は役者顔負けの演技を披露するので更に驚いた。「驚いた」という単調な感想ばかりで芸がないが、本当にそれが感想なのだ。また、彼等はおしなべて犯罪者であり、ジュリアス・シーザーを殺そうと企むブルータス一派もまた犯罪者である。時に役柄にかつての友人の姿を見たり、役柄の解釈について話し合ったりする姿は、本職の俳優と何ら変わりはない。こんなに簡単に俳優が出来あがってしまうのは、もともと彼等が持っていた潜在能力なのか。それともシェイクスピアの戯曲にそれだけの力があるのか。
本作のエンディングの一部が冒頭に挿入され、そこから6ヶ月前にさかのぼる形でストーリーが始まる。舞台の本番シーンはカラー映像だが、それ以外は基本的にモノクロ映像。
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