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March 15, 2025
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カテゴリ: 漫画・アニメ
みなさんこんばんは。アメリカの著名な投資家、ウォーレン・バフェット氏は、日本の大手商社5社の株式の買い増しに意欲を見せるとともに、将来的には各社との協業も視野に入れていることを明らかにしました。アニメ チ。ー地球の運動についてー を見ました。

<原作>
魚豊

<キャスト>
ラファウ:坂本真綾
ノヴァク:津田健次郎
フベルト:速水奨
オクジー:小西克幸

ヨレンタ:仁見紗綾

<スタッフ>
監督:清水健一
シリーズ構成:入江信吾
キャラクターデザイン:筱雅律
音楽:牛尾憲輔
音響監督:小泉紀介
オープニング曲・主題歌:サカナクション「怪獣」
エンディング曲:ヨルシカ「アポリア」
アニメーション制作:マッドハウス

(1)『地動説』、とでも呼ぼうか


(2)今から、地球を動かす
フベルトの提唱した地動説はラファウに大きな衝撃を与える。その考えが教会に対する異端思想であると頭では理解しつつも、ラファウは知的探究心を抑えられない。

異端審査官ノヴァクもフベルトもいずれも自分が正しいと信じている者同士。違いを認めることも自分が間違っていたと認めることもしないで相手を排除する事しか考えないノヴァク。子供をかわいがりその親を拷問する意識きりかえの良さ。津田健次郎 低音ボイス炸裂の回。速水奨 さんは私の中では諸葛亮孔明のイメージ。教え諭すメンター。嘘をついて異端審問を逃れてきたのに探求心豊かで知性もある次世代を救うために人柱となるフベルト。知を求めるものはすべからく血を見る。前に累々と横たわる血みどろの死体を越えてでもそれでも人は知を真実を求める。その真実の一つが地動説。

(3)僕は、地動説を信じてます
処刑されたフベルトの異端思想「地動説」をラファウが受け継いだと察知したノヴァクは、義父のポトツキに揺さぶりをかける。ポトツキもまたかつて地動説に魅了され、捕縛された過去を持つ異端者だった。ポトツキの裏切りにより捕縛されるラファウ。「地動説を捨てれば全て赦される」裁判所で選択を迫られたラファウは、信じられない行動を取る。


1話&2話は平然と訪ねる審問側に対して狼狽えるラファウだったが3話は完全に攻守交替。子供だから回生を選ぶと思ったノヴァクがかえって狼狽し待ち構えている自分が無になる“この先”に対しても論理的に答えるラファウ。なぜ火刑が当時の人々にとって恐ろしいかというと、そのビジュアル的な残酷さに加え、キリスト教では後の審判の時まで肉体が残っていなければならないから。火刑は肉体を燃やし尽くしてしまうと戻っていく本体がない。

(4)この地球は、天国なんかよりも美しい
ラファウの死から10年後。代闘士のオクジーは気乗りのしない仕事で日銭を稼いでいた。同僚のグラスは天体を観測し、ある法則を見出すことに生き甲斐を感じているが、オクジーは現世に希望を見いだせず、早く天国に行くことだけを願っていた。ある日、彼らは一人の異端者を護送する任務を負うことになる。その異端者の言葉に警戒心をもつオクジー、一方徐々に心を動かされていくグラスだったが。

時代が進むごとにOPとEDが変わっていくスタイル。今回はディベートが盛んな欧米らしい話。ただ処刑されるだけで武器も持たない異端者が理詰めで代闘士を追い詰めていく。ラファウに言い負かされても相変わらず異端者狩りを続けるノヴァク。まあこの人はいろいろタフそうだ。現世に何の希望ももたないオクジー。家族を全て失う不幸は不意の出来事であったため、今度は規則性がある天体に救いを求めたグラスだが、予定外の動きをし始めた火星にまた惑う 例えは悪いがオクジーの一人語りは何かの宗教の修行を思い出してしまった。語りながら言っている事を少しも信じておらずただ心を落ち着けるために唱えているだけ。ラファウの決然とした台詞とは対比的。

(5)私が死んでもこの世界は続く
異端者の言葉に感化されたグラスは任務を放棄し、ノヴァクと敵対する事態に。巻き込まれる形となったオクジーは、異端者の決死の行動に衝撃を受ける。命からがら逃げ延びたオクジーとグラスは異端者の言葉に従い、山奥で古びた石箱を発見。この中身の価値を知り得る人物に心当たりがある、とグラスは言う。オクジーは元の生活に戻ることを望んでいたが、ある事態が彼に否応なく決断を迫ることになる。

現世は苦しみでしかないから早く天国に行きたいと思いながらも「死を恐れている」オクジーに本と希望が託される。グラスも異端者も死ぬ時に笑みを浮かべていたのは死と引き換えに希望を託していったから。そして次の託し手バデーニ登場。年をとっても最強のノヴァク。

(6)世界を、動かせ
異端者とグラスの両者から“思い”を託されたオクジーが訪ねたのは、村外れの教会に住む修道士のバデーニ。彼は優秀ではあるが独善的で、とある思想上の禁忌に触れたことで街の修道院を追放された身だった。下級市民であるオクジーの言葉を信じようとしないバデーニだったが、この辺境で一生くすぶっているよりはと山奥へ向かう。石箱の中身に触れたバデーニは、あまりの衝撃に予想外の行動を見せる。

サビ部分の『この世界は好都合に未完成だから知りたいんだ』でちょうど火刑にあうラファウのこちらを向いた笑みが映るところナイスタイミング。

好奇心は猫を殺すのではなく聡明な修道士の目を焼く。爪をはがしたり目を焼いたり火刑にしたり過酷に体を痛めつけられても尚も地動説を手放さない異端者の一人バデーニ。上から目線で傲岸不遜だが教え方がなんでもわかりませんのオクジーについに空を見上げさせる。

(7)真理のためなら
石箱の中身は禁忌とされる“地動説”に関する資料だった。バデーニはこれを証明すべく、より多くの観測記録を持つ者との接触を図るため街へと向かう。一方、街の天文研究所で働くヨレンタは、優秀だが女性であるという理由だけで研究員として扱われず、雑用係に甘んじていた。そんな折、街の掲示板にとある問いが出題されているのを見る。それは天文に関する問題で。

ヨレンタの父親はこの人だったか。父親としての声は穏やかだが彼も娘に世の中で決して目立たぬようにと人生訓を語る。自己肯定感MAXの俺様バデーニとつい先ごろ空の美しさを知ったオクジー、上昇志向があっても世間に踏みつけられるヨレンタと三者三様のキャラクター分けが見事。

(8)イカロスにならねば
天文に関する難問を解いたヨレンタに接触するバデーニとオクジー。“自分が書いたものではない”と否定するヨレンタだったが、バデーニは彼女の聡明さを見抜いていた。“地動説”の共同研究を持ちかけるバデーニに対し、揺れ動くヨレンタ。彼女の迷いの理由はそれが思想上の禁忌であることだけでなく、天文研究所の所長であり天文学の権威・ピャスト伯の存在が影響しているようなのだが。

後ろで「いざとなったら魔女にそそのかされたと言えばいい」とヨレンタを盾にする発言をするバデーニにはらはらするオクジー。権威と見られるピャスト伯もかつては「イカロスにならねば」と鼓舞された若き研究者だった。

(9)きっとそれが、何かを知るということだ
天文研究所の所長・ピャスト伯は、先代の教授から受け継いだ“完璧な天動説の証明”に残り少ない命を捧げていた。天体の観測記録を提供してほしいというバデーニらの申し出を一度は断るピャスト伯だが、ある条件を理由に承諾する。その条件とは、彼がかつて観測したという見えるはずのない天体“満ちた金星”を観測することであった。大任を担うことになったオクジーはその重責に耐えられるのか。

ピャスト伯の完璧な天動説を覆す夜空に輝く満ちた金星。知ることは痛みを伴うが喜びでもある。美しさに目を見張るオクジーは場所も時間も超える文字の素晴らしさに開眼する。天体の観測記録と伯の真理探究の思いは次代に繋がれていくことを示す美しい朝焼け。

(10)『知』
ピャスト伯の死から数か月。バデーニは膨大な観測記録をもとに“地動説”の完成に没頭し、オクジーはヨレンタから文字を教わり自身の心境をつづるようになる。が、バデーニはオクジーのその行動に一切の価値を認めず、進まない研究にいらだちを隠せずにいた。一方、同地区の教会では司教が異端審問官を増員し、いよいよ異端への弾圧を強めようとしていた。

文字に対する考え方がヨレンタと真逆なバデーニ。そしてどちらも一理ある。間に挟まれたオクジーがある意味無色透明だからやっていけるのであってなまじ確たる私見を持っていたら悩みそう。ツンデレバデーニの魅力満載の知10回だが次回恐怖の血の回。
オクジーの粗末な穴あきの小屋で研究するからと彼を追い出す人非人ぶりといい突然出てきて壁をげんこつで殴ったりバデーニと長く付き合っていなければどんな変な奴なんだと思われたことだろう。

(11)『血』
新人の異端審問官の教育実習を任されたノヴァク。淡々と女性の異端者を拷問する姿に衝撃を受ける新人審問官ら。中でもシモンは本当にこんなやり方が正しいのかと疑問を抱く。一方のバデーニはいよいよ「地動説」が完成したことをヨレンタに報告し、オクジーとともに祝杯をあげる。それぞれの今後の夢について酒場で語り合う中、現れるはずのない男が現れる。

発表できる資料がまとまったバデーニは弾圧が緩くない国への移動、オクジーの大学進学、ヨレンタの自分の名での論文発表。それぞれ夢を語る3人の場面は明るいが、この後入ってくるノヴァクによって暗雲が立ち込める。

かつて自分を追い詰めた相手との再会に言葉が出ないオクジー。気づいていたが娘の前なのでその場では敢えて職業を言わないノヴァクは用心深いバデーニが天文と言った言葉を聞き逃さない。この前の画面でノヴァクは司教から直々に重点ポイントを言い渡されている。

部屋を出る前に手紙を書こうとして時間になったから次にしようというバデーニ。彼が部屋に戻ってくることも手紙が書かれることもないだろうというのが一瞬でわかる。淡々と拷問をこなすノヴァクは他人の血を流しラファウの予言した手ごわい好奇心と日々戦っている。

(12)俺は、地動説を信仰してる
ヨレンタの父は、よりによってノヴァクだった。バデーニが天文の研究をしていると知ったノヴァクは、念のため調べさせてほしいと言い出す。バデーニはやむを得ず、ノヴァクを小屋へと案内する。室内をくまなく捜索し、異端研究の疑いはなしと判断するノヴァクだったが、そこにあるはずのない「何か」を見つけて密かに疑念を深めるのだった。バデーニとオクジーに最大の危機が迫る。

ノヴァクの再度訪問をうまく占星術研究でやり過ごしたと思ったバデーニがオクジーとノヴァクに面識があったことを知り逃亡時間を早める。その中でどちらが生き残るか、何を残すかを決める濃密な30分。 終油の秘蹟は全ての罪を許す意味があるが地動説を信じるオクジーの罪はこの世では許されない。それでも許しを与えるバデーニの覚悟。ばたばたとやられてしまう死ぬ覚悟のできていない新人異端審問官にやれやれ、という表情のノヴァク。4人も部下をつけてもらったのに揃いも揃ってヘタレで相手方の戦力を削ぐどころか自らの刀に倒れる者も。結局1対1になったにもかかわらず少しも動じてないノヴァクの強さが見て取れる。オクジー危機一髪!

(13)『自由』を
自らの命を賭してバデーニを逃がし、ノヴァクと対峙するオクジー。戦いの末、瀕死の重傷を負ったオクジーは長い夢を見る。目覚めるとそこは異端審問所の医療施設。ノヴァクがオクジーから話を聞き出すために敢えて生かしておいたのだ。だが、命懸けで何かを守ろうとした者に恐らく拷問は通じない。そう考えたノヴァクが取った行動とは。

OP塔に立ち眺めていたのは貴方だったかオクジー。空を突き抜ける塔のイメージが旧約聖書のバベルの塔で旧約聖書中で嫌いなエピソード。だって人間が努力して塔作ってたのに「そんなに賢くならんでいい!」と神が大風起こして言葉をばらばらにするという話なので。
俺様を巻き添えにするなオーラを発しまくっていたし「魔女にたぶらかされたことにすればいい」とヨレンタを捨て駒にする気満々だったのに結局は皆を庇うバデーニ。ノヴァクからすれば女性が自ら考え動くとは思わないので娘はたぶらかされた被害者としか思わず余計恨みが。
空を見るのが怖かったオクジーが夢の中で青い空を見上げ自由を求めて一度は逃げた異端審問官に立ち向かう。倒しても倒しても顔を変えて現れる異端と呼ばれる人たちの思考が理解できないためノヴァクにとって彼らは恐怖でしかない。声優三人の濃密な舞台のようで見ごたえ有。

(14)今日のこの空は
ノヴァクから苛酷な拷問を受け続けるオクジー。見かねたバデーニはついに自白してしまう。こうしてはるか以前から信念ある者らによって連綿と託されてきた地動説の資料は教会に押収され、バデーニとオクジーは死刑を宣告される。己の運命を受け入れる二人だが、地動説は決して終わらせない。その信念のもと、事前に仕掛けておいたある策にいちるの希望を託し、二人は絞首台へと上っていく。

拷問はされる人より見ている人に与える苦痛が大きいと承知の上でオクジーの拷問をバデーニに見せるノヴァク。バデーニが書類の場所を吐いたことでオクジーの目が残り絶対に綺麗な空を二人で見ることができた。空から落ちる流れ星はバデーニとオクジー。いち個人の利益には全くならず今ここにいない人の感動に期待する。期せずしてラファウと全く同じ選択をしたバデーニ。オクジーと二人もまた人間のおぞましい行為ではなく最後に見るのは動く地球からみる美しい星空。資料はないと主張するオクジー達を執拗に拷問したのは娘を巻き込んだノヴァクの私的復讐(指摘するなよバデーニ正解なんだから!)その行為が彼と敵対するアントニによって娘の拷問異端認定による追い落とし行為でリベンジされる因果応報。これをリアタイした人は皆「いやいや甘いよ誰もわかってくれなくて責められるよ」と思ったろうけど彼の決断には喝采したはず。

(15)私の、番なのか?
異端に関わったとして拷問を受けるヨレンタだったが、新人審問官のシモンに助けられ、どこかに逃げ去っていく。助任司祭アントニの計略により娘が火あぶりの刑に処せられたと思い込んだノヴァクは失意の底に沈み、生きる気力を失ってしまう。一方、クラボフスキはひょんなことからバデーニの遺した手紙を見つける。地動説を終わらせないためにバデーニが仕掛けた驚天動地の秘策とは。

同じ宗教の士なのでボコられるだけかと思いきや異端でもないのにさっさと身代わり死体のために火刑にされるとは哀れな。正確に言えば恥骨調べればヨレンタでないことはわかるが失意のノヴァクにその余裕はないだろう。バデーニの人柄について聞かれて「普段からおかしな人だったから」と容赦ないクラボウスキは自らの知を満たすことと引き換えにバデーニから託される。ヨレンタが大事にしていた手袋は10年前だからちょうどラファウの火刑の頃。ぶかぶかだった手袋がちょうどになる。 異端者を燃やすよう命じて帰ろうとした時にもたらされる娘の火刑の知らせ。この世の好い事が神様の御業であるなら悪い事も神の御業であるはずという娘なりの主張に寄り添えなかったことを10年前は謝れたが今は空っぽの手袋しか残らず許しを乞うこともできないノヴァクの悲哀。人の体に書くなんて プリズンブレイク かよと言いたくなるが書かれた相手が意味を知らない方が安全でありかつ情報を分散したバデーニさんのアイデアは秀逸。オクジーに続き善意と知への好奇心を持っているが故に巻き込まれるクラボウスキ。

(16)行動を開始する
バデーニ、オクジー、ヨレンタの悲劇から25年。教会の主流派幹部の倫理的腐敗は極まり、各地で抵抗勢力が台頭しつつあった。そのうちの一派、過激なことで知られる“異端解放戦線”のシュミットは各地の審問所を襲撃し、異端者を解放して回っていた。ある日、シュミットは組織長の命により聖堂を襲撃、ある書物を奪取する。そこには“地動説”を示唆するような言葉が綴られており。

様々な変化に驚く。異端は追われる側一方ではなく彼等を開放する組織ができていたこと。しかし異端側も一枚岩ではないこと。シュミットの主張は二者択一で非常に危うさを感じる。25年前教会組織の腐敗に憤る庶民がいたこと。地動説はここにどうかかわっていくのか。 声がでかいと言われてしまうレヴァンドロフスキ君の件笑ってしまった。 自身の名声と業績を残すことを諦めたバデーニとそんな事を考えもしなかったオクジーの名前が25年後組織の中で語られる。どういう立ち位置かわからないが胸熱。ただ仕事としてその場限りの異端者を連行&処刑するだけなら、生涯心に残ることもなかったろうに、娘の事があったから、彼の人生と記憶が地動説=異端と結びつき取りつかれた身となってしまった。彼の業ですね。こんな笑顔はもう見られない。

(17)この本で大稼ぎできる、かも
移動民族の聡明な少女ドゥラカ。彼女は父を貧しさのために失ったことを悔い、富を得ることを人生の目的として生きてきた。ある日、ドゥラカは廃墟の街でシュミットが秘匿していたある書物と出あう。それは“地動説”という、まさに驚天動地の内容。この情報で金儲けができるかもと考えるドゥラカだが、その場所には司教アントニとその一団も居合わせており。

泣き続けるドゥラカに「神の不在」「知識の獲得」「信念を持つ」を教えた叔父。今は酔いどれでも賢かったんだな、偉いなと思った矢先にこの仕打ちかよ。集団を生かすために個人が犠牲になれとドゥラカを司教に売り渡す。教会組織が行う人身売買。オクジーの時代「死んで天国に行けば救われる」は教会組織の教えで少なくとも文字が読めなくともオクジーはその教えを信じていた。今やその教えは庶民に信じられておらずドゥラカは現世の金がなければ不安はぬぐえない。金を得る手段として地動説の本と出会うドゥラカ。叔父も主張も左目を切られているのは盗みの過去があるから。血を伴う金より別の手段があるはずと考えるドゥラカの主張通り確かに集団作業は捗る面もあるがさぼりが出るとその分他に負担が。一方で個人の能力に任せると首長の言う通りセーフティネットがない。 原作未読なんですがどうも“異端解放戦線”の組織長ってヨレンタかな?と。23年前の衝撃でそれくらい変わってそうな気がするんです。

(18)情報を解放する
叔父の裏切りにより窮地に立つドゥラカだが、書物を奪還しにきたシュミットらによって事なきを得る。このまま自分が無価値になるのを恐れたドゥラカは書物を燃やすことで、“情報は私の頭の中だけにある”と交渉を持ちかける。シュミットはやむを得ずドゥラカを組織長のもとへ連れていくことに。シュミットらが畏敬の念を抱いているという“異端解放戦線”の組織長は、意外な人物だった。

やはり組織長はヨレンタ。あの日折れたのは歯だけではなく失ったのも歯だけではなかった。気は強かったが手柄を上司に取られても組織に逆らうことのなかった彼女が反対勢力となる組織を立ち上げるまでに何があったのかと思いを馳せる。そしてやがてくる親子の再会の厳しさにも。ヨガに出てくる太陽礼拝を思い出してしまった(笑)一日の始まりというより太陽が怖いドゥラカと光合成よろしく朝日を浴びるシュミット。ドゥラカとシュミットの真面目な会話にレヴァンドロフスキ君が絶妙な合いの手を入れるシーン笑。いるだけで面白いレヴァンドロフスキ君。 勿論あの頃の10代の若さと素直さと真っすぐさが25年経ってもそのままであるはずはなく年相応に落ち着いているといえなくもない。しかし、それだけではないことを感じさせるヨレンタの表情。 教会側は人と本を焼きバデーニとドゥラカは本のみ焼いて運命を変えてきた。無神論のドゥラカと神はいるが教会の信じる神とは違うシュミット。火薬・活版印刷・羅針盤とヨーロッパの三大発明が出てきた所で宗教改革の匂いも。この世界でも教会は不正に金を得て堕落している。「情報の解放はすなわち自由の獲得」であるが一方で昨今のXを見ていると規制を取り払った先の恐ろしさも感じる。最初は災害の安否確認が早くできたりアラブの春がきたりSNSならではの早い情報伝播が自由や安全確保につながったのだが。 相手を納得させるまで続くシュミットの話(そして美声なんだよ)。長いな…と時折ドゥラカの独白がはさまれるが、ということはヨレンタさんははいはいと全部聞いてあげたんだろうな。優しいね。なんかTLがほぼヨレンタの保護者みたいになっている。

(19)迷いの中に倫理がある
“異端解放戦線”の組織長はヨレンタだった。彼女の目的は、最新技術である活版印刷で“地動説”を世に広め、同時に教会の不正や欺まんをただすことだった。一方、娘が死んだと思い込んだまま生きる目的を見失ったノヴァクは、酒場に入り浸りの日々を送っていた。そんな彼の前に再び立ち現れたのは、かつて自身の手で終わらせたはずの“地動説”で。

アヴァンタイトルドゥラカの前に現れたヨレンタの口が開くと歯が欠けている。視聴者は、ああ、やはりヨレンタだと思うと同時に、あの時起こったことは全て真実だったのだと改めて考える。「拷問と恐怖の上に成り立つ救済などない」現代拷問と恐怖で国同士が宗教をめぐる争いが起こっている。OPにたるく歩いていた彼が消えたと思ったら酒場でたるく飲んでいたリアルノヴァク登場。アッシュから歯の抜けた女性の事を聞いても拷問を知らないので彼女だと判らない。「これは私の運命だ私の宿命だ 彼らは操られている。本当の敵は地動説だ。地動説をぶち殺す。」やはりそうなってしまったかノヴァク。地動説に近づけば近づくほど異端解放戦線のヨレンタに近づく。再会は幸せをもたらさないのに。父は娘を地動説に奪われたと言い娘は父と友をC教に奪われたと言い父は無自覚に娘は自覚的に相手を憎む。ドゥラカが本を語る時にオクジーが現れる。土星が一回りして元の場所に戻ってくるまでに逃走し拷問され地動説を知り何度も人を殺し父と決別したヨレンタの壮絶な人生。娘を安全な世界で生かし間違っても剣を持たせることも剣で傷つけることもないように人から蔑まれても実入りのいい異端審問官を適度に脱力しつつやっていたノヴァクが誰でもなく自分が娘に剣を持たせ殺伐とした世界に追いやったと知った時の顔が見たい。

(20)私は、地動説を愛している
“異端解放戦線”は活版印刷の準備を着々と進め、いよいよ印刷機のある工房へと向かう。が、ヨレンタは何のつもりか一人アジトに残るという。ドゥラカはそんなヨレンタからある手紙を託される。それはかつてラファウがのこした言葉だった。一方、憎しみに燃えるノヴァクの追及の手は早くもアジトに迫っていた。父と娘、悲しき再会の瞬間に、ヨレンタの取った行動とは。

いやあ…びっくりです。ヨレンタにとって救われた命はこんなにも重かったのか。いや、そういう理由ではないだろうけど。期せずしてバデーニを逃がすためにオクジーがとったのと同じ事をする。娘の手を握っているのに気づかないノヴァク。再会の一瞬すら許されない悲劇の父娘。 一瞬でヨレンタは父を認め自爆を前に迷った際に背中を押した全歴史が眼前に浮かぶという描写なのか。これでノヴァクは娘と再会し懊悩することはないが敵討ちにずっと執念を持ち続けることになる。同じ異端解放戦線でもシュミットは太陽礼拝から明らかなように自然礼賛派で幼少期の経験から神を信じない。レヴァンドロフスキは死んだ妹のために自分に使命を与える神を信じたい。宗教も経年劣化するという考え方は面白い。前歯と父と友人を失った14歳の時からひたすらこの時だけを考えてきたとしたら辛すぎるから時にはシュミットの長広舌に笑ったりレヴァンドロフスキのスネオヘアーにどうコメントしていいか迷う日常があってほしい。そしてフライが不穏な雰囲気を醸し出していてスパイとしか思えない

(21)時代は変わる
ヨレンタが“地動説”を守るために選んだ、悲しい結末。一方のシュミットらは組織の本拠地で仲間らと無事に合流を果たす。こうして活版印刷により『地球の運動について』の本はついに完成する。が、ある人物の行動によって計画は瓦解。ノヴァクにアジトの場所を知られてしまう。ここで徹底抗戦か、いったん退却して態勢を整えるか。究極の選択を迫られる中、ドゥラカがある提案をする。

「やっぱり裏切り者?」ではなく「お前いつ裏切るんだよ」って目で全視聴者からみられていたフライ。最初彼の姿が映らず声から入り、彼を見たシュミットの驚きを映し、血の付いた刀、倒れた馬、最後に彼の表情が映るショットが映画みたいだった。 最初に車を止められた時にマントを渡し割れた活字のために自分の信念であった金(銅銭)を差し出すドゥラカを見ていてシュミットも一緒にいた時間が短く「君の信念はそれなのか(ふっ)」と嗤っていた彼女を信じるように。 漫画を忠実に再現した1カット。常に自分の研究を他人の名前で発表されてきたヨレンタの名が遂に世に出るその時に。異端者を取り締まり死に連れて行く馬車は待ち受ける者に生者と死者の選択をさせる運命の馬車。

(22)君らは歴史の登場人物じゃない
真正面からぶつかり合う“異端解放戦線”とノヴァク率いる騎士団。その隙に逃げるドゥラカとシュミット。ドゥラカの提案とは陽動作戦だったのだ。ノヴァクの猛追に、シュミットは最後の力を振り絞る。命からがら街へと逃げ延びたドゥラカが訪ねたのは、司教のアントニだった。利にさといアントニにある取り引きを持ち掛けるドゥラカ。アントニが傾きかけた時、ノヴァクが踏み込んでくる。

「みなさんはこれでよかったんですか?」「仕事だ いいも悪いもない」
なんだ漢前の集団か君たち。ヨレンタへの信頼感が出会って間もないシュミットたちとちょっと前まで金が命のドゥラカをつなぐ。「私も仕事します」

異端審問官の自爆テロが頭を離れなくて怖いというのは現代のイスラムの自爆テロと通じる。朝の素晴らしさを教えたいシュミット。ヨレンタに感化されて感動を伝えたくなったのかな?兵法のイロハを知らない審問官。「これは私の仕事か」ノヴァクもお仕事モード。自分が捨てた利によって司教に活版印刷の必要性を説くドゥラカ。「時の権力者によって地動説の考えはどうにでもなる」方向転換するフレキシブル司教アント二。今まで信じてきた考えを覆され打ちのめされるノヴァク。自らを信じた結果に身を委ねるシュミット。教会関係者は「地動説信奉は異端」という考えのみを押し付けノヴァクら傭兵あがりの異端審問官は深く考えることをせず命令、仕事として粛々と拷問と処刑を行ってきた。どこか現代にも通じる考えない人たちの末路。アント二司教の父と繋がっていたポドツキ。淡々と仕事としてこなしていたように見えるノヴァクだけど歴代の処刑者の名前を言えるというのは彼にとって単なる仕事ではなかったんだよね。彼の人生の一部になっている。娘の処刑も異端だから仕方ないと必死で抑えていたのにこうもちゃぶ台ひっくり返されたらね。さあどうなる。

(23)同じ時代を作った仲間
“君らは歴史の登場人物じゃない”。アントニの言葉はノヴァクにとってあまりにも非情なものだった。妄執にとらわれたノヴァクはアントニに反旗を翻し、教会に火をつけて全てを葬ろうとするが、ドゥラカの反撃にあってしまう。ノヴァクの安否が不明なまま、教会は火の海に包まれていく。一方、瀕死の重傷を負いながらも逃げてきただったが。

正しい事をしてきたと思ったが功績は認められず「私はこの物語の悪役だったんだ」ヨレンタも死ぬ間際にノヴァクを察知しノヴァクもまた手袋によって追ってきた相手がヨレンタだと気づく。本当は手だけでなく娘を抱きしめたかった優しき父親ノヴァクは先に逝った娘の救済を祈る。アントニ「君らは歴史の登場人物じゃない」従ってきた相手からは掌返しを受け捕えてから処刑に痛みを感じたラファウから「同じ時代を作った仲間」と手を差し伸べられるノヴァク。ラファウはノヴァクが作り出した幻だが本当は賢いラファウともっと話したかったのでは。かつて子供の頃はシュミットほどではなくても朝の太陽を拝んでいたドゥラカが死に際してやっと朝の日の光を受けながら感動と共に絶命。学問を受けていなかったがドゥラカもラファウに相当する知性の持ち主だった。彼女の論は一種理想論でもあるが実現すれば素晴らしい文明社会。

(24)タウマゼインを
1468年、ポーランド王国都市部。青年アルベルトはパン屋で働きつつ、天文への夢を捨て切れずにいた。ある日、教会で謎めいた司祭から告解を促され、ぽつぽつと子ども時代のことを語り出す。天文が好きなアルベルトのために父親は家庭教師を手配するが、その人物は青年に成長したラファウそのものだった。“疑うこと”と“信じること”、父とラファウはそれぞれ対極の教えをアルベルトに言い聞かせる。

差し迫った命の危険もなさそうなのに天文に熱を入れずアルテを無駄にしていると言われるアルベルトの前に現れたの異なる世界でトップを飾ったラファウにそっくりの青年だった。パン屋は当局にばれる危険を冒してでも割合をごまかしておいしいパンを作ろうとする。それはパンを作るのが好きだから。アルベルトはパンが好きじゃないからそこまで熱心にならない。自分の得意なこと、自分にしかできないこと、それぞれのアルテーのうち、人間のアルテーは考えること、まさに考える葦。人は自分の特性を生かしていることが一番幸福だと。使命っていうのは自分が自分でいられる場所だ。だから隠すな。なんていいことを言うんだ市井のパン屋さん!
「♪消えてしまうんだ」とうたいながら今度開いた先にはペンダントが残っている。今度は消えない希望とチ。普通告解室では訪ねてくる人の悩みを聞くのが普通なのに一方的にしゃべるやけに饒舌な司祭様(これで緊張しまくってるって?(笑))。「何かを知りたいと学ぶとき、知りたいと感じた時、疑うのだ 取り返しのつかない怪物を作りだしてしまうかもしれない。人の役に立たない道なら止まるべきだ」学問を用いるのは別の領域であり、学問をする人にそこまで考えて学べというのは酷では。ダイナマイトは戦争にも石を砕く作業にも用いられる。

(25)「?」
青年ラファウから学術系サロンに招待された少年アルベルトは、好奇心に目を輝かせる。が、帰宅した彼が目にしたものは、信じがたい光景だった。少年期の苛酷な出来事によって進むことも退くことも出来なくなっている青年アルベルトに対し、司祭は優しく教え諭す。矛盾を抱えたまま生きていいのだ、と。迷いの晴れたアルベルト。やがて彼が感じたタウマゼイン“?”が、世界を動かすことになる。物語は、全てこの瞬間のために。

「好奇心は馬鹿げた不要なものとして唾棄されるかもしれない。それは僕は寂しい。僕は信じている。ここにいる君らを。その好奇心を。」素晴らしい言葉でアルベルトを魅了したラファウがなぜか家にいて父親を殺している。大混乱のアルベルト。ナイフを持っているのにとても冷静なラファウ。穏便に済ませたくても成り行きで血が流れる知。
ラファウ「知を共有するのではなく独占してた。この世の美しさのためなら犠牲はやむを得ない」その犠牲とはアルベルトの父の命だった。信じることも疑うことも残念な結果になった。だから大学にいかない、という長い告解は矛盾する内容に。
「人間は矛盾を、あいまいを、混乱を受け入れられる。理性の息継ぎをする。」「あなたは今神を失っている。奇跡とは必然に満ちた領域で生まれる偶然のことです。偶然に満ちた領域で必然が生まれることです。」お互いに過去を話すことで一歩を踏み出すと告げる司祭。「自分は神に認めてもらえる存在なのかと 私たちは永遠に考え続けられるのです 私はそれを幸福だと思いたい」
「硬貨を捧げればパンを得られる 労働を捧げれば報酬を得られる 何を捧げればこの世のすべてを知れると思いますか?その答えを探してください。この世で再び生きるために。」
登場人物がある決意を抱いて空を見た瞬間彼らの目に光が宿る。
パラレルワールドで様々な思いで空を見てきた人たちのカットの後アルベルトの現実のカットに
戻ってくる。ポトツキへの書付が存在するリアル世界。






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最終更新日  September 14, 2025 04:47:16 AMコメント(0) | コメントを書く


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