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今日もまだ風邪っぽいなぁと思いつつ会社で仕事してきました。今日は会社につくと事務所の前に最近この辺に住み着いた子猫があらわれて、ミャーミャー言ってた。写真を撮ってやろうと、俺もミャーミャー言ってると、もう一匹、恥ずかしそうに半分だけ顔を出すやつもいた。2匹いたのか。一匹はわりと大胆で一匹は恥ずかしがり屋。そんな兄弟みたい。今日は何の日国際非暴力デースヌーピーの日関越自動車道全通記念日望遠鏡の日杜仲の日東武の日雷山地豆腐の日奈川・投汁そばの日スンドゥブの日「跳び」の日とんこつラーメンの日グラノーラの日ALDの日美術を楽しむ日直売所(ファーマーズマーケット)の日イオンレイクタウンの日大阪東部ヤクルトの日芋煮会の日意志あるバックオフィスの日豆腐の日Life2.0の日受信環境クリーン月間タイトル『勇者様、召喚先をお確かめください』「魔王城まで歩いて三か月」私は地図を閉じた。「無理だね」『早い。諦めるまでが早い』足元の魔導書が喋った。名前はグラム。呪いで本にされた大魔術師だ。本人は「知恵を求めて開かれる存在」と言っているが、私は主に鍋敷きとして使っている。「往復で半年だよ。雨の日もある」『世界の危機を通勤条件で考えるな』「だから考えた。魔王をここに呼ぼう」グラムは黙った。私は胸を張った。『……珍しく筋が通っているのが腹立たしい』*召喚魔法の仕組みは、意外と単純だった。相手の姿を捉える。声を届ける。相手が承諾する。この三つが揃えば、距離に関係なく相手を呼べる。問題は、魔王が承諾するはずがないことだ。『「倒すので来てください」と言われて来ると思うか』「言い方を工夫する」『例えば』「大切なお知らせがあります」『怪しい』「今なら無料」『もっと怪しい』「一度お話だけでも」『魔王の側に立って断りたくなってきた』まずは、練習することにした。天文台の古い望遠鏡に召喚術式を刻む。見たい場所を念じれば、遠く離れた土地が覗けるようになった。私は東方の国に焦点を合わせた。小さな店。湯気。丼を並べる店主。「もしもし。そちらの麺料理を一つ」『何を頼んでいる』「相手の承諾が必要なんでしょ」『必要だが』「お金払うって言ったら、承諾してくれるかなって」店主は少し驚いたが、空間に浮かぶ私の顔と金貨を見比べて、「毎度」と言った。天井が裂けた。星空のような穴から、熱々の丼が降りてきた。私は両手で受け取った。「成功!」『成功ではあるが、なぜ配達用に調整した』*次は具だくさんの鍋。次は辛い漬物。次は、糸を引く豆。机がいっぱいになった。『研究の方向が完全に食卓へ向かっている』「一つできただけじゃ偶然かもしれない」『四つ目の豆で何を検証した』「好みが分かれる味も届くか」『そこは魔法に関係ない』私は豆をひと口食べた。少し考えた。グラムを閉じた。『今、鍋敷きにしようとしたな』*午後になって、ようやく魔王城を覗いた。想像とは違い、魔王は玉座にいなかった。机に向かっていた。大きな角。黒い鎧。山積みの書類。部下らしい骸骨が、次々に紙を置いていく。魔王が何か言う。骸骨が頷く。さらに紙を置く。「忙しそう」『侵略の準備だろう』魔王は引き出しから固いパンを出した。かじった。書類を読んだ。もうひとかじりしようとして、パンではなく蝋の印章を口へ運びかけた。私は眉をひそめた。「休ませたほうがよくない?」『倒す相手の労働環境を心配するな』私は召喚術式を開いた。「もしもし」魔王が顔を上げた。『何者だ』「勇者のリナです」『名乗るな!』足元でグラムが叫んだ。魔王は立ち上がった。『ついに来たか』「まだ行ってません。遠いので」魔王が黙った。「お昼、食べました?」『……食べている』「それ、印章ですよ」魔王は手元を見た。静かに机へ戻した。*『用件を言え』私は机の上を指した。「たくさん頼みすぎたので、一緒にどうかなと」『罠か』「私はそのつもりでした」『過去形にするな! 今も討伐依頼は生きている!』グラムが頁をばたつかせた。私は続けた。「でも、お腹空いてる人と戦って勝っても、なんか違うし。先に食べて、そのあと考えません?」魔王の鼻が動いた。空間の裂け目を通して、鍋の匂いが届いている。しばらく、返事がなかった。やがて魔王が尋ねた。『食事中は、攻撃しないのだな』「しません」『余もだ』「約束?」『約束しよう』召喚陣が光った。魔王が現れた。天井に角が刺さった。「かがんでください」『先に言え』『そこは余も同意する』グラムが言った。*魔王はよく食べた。無言で鍋を食べ、辛い漬物に咳き込み、糸を引く豆を持ち上げて顔をしかめた。『これは腐敗している』「発酵だそうです」『どう違う』「売るときの自信」『違う。お前は説明するな』グラムの訂正を聞きながら、魔王は豆をひと口食べた。少し考えた。もうひと口食べた。私は望遠鏡を覗き、麺のおかわりを頼んだ。『勇者』魔王が丼を置いた。『そろそろ、本題に入ろう』部屋の空気が変わった。蝋燭の炎が細くなった。私は背筋を伸ばした。魔王は言った。『この麺、城へ直接届けられるか』*話し合いは、夜まで続いた。魔王軍が南下していた理由は、飢饉だった。人間の王国は魔族への穀物輸出を禁じ、魔王は力ずくで港を奪うつもりだったらしい。『食べ物が届くなら、港など要らぬ』「最初からそう言えばよかったのに」『使者を送った。角があるというだけで追い払われた』私は魔王の角を見た。さっき開けた天井の穴も見た。「面会室、狭かったのかな」『差別の話を建築の問題にするな』グラムが疲れた声で言った。結局、東方の商人たちと魔王軍が取引することになった。輸送は私の召喚魔法。支払いは魔王城の宝物庫から。兵士たちには食料が届き、東方の商人には新しい客ができた。侵攻は止まった。討伐より先に、商談が成立した。*翌朝、グラムが言った。『まあ、よくやった。これで魔王も城へ帰れる』「え?」『え?』私は召喚魔法の頁を開いた。読み返した。もう一度、読み返した。「これ、呼ぶ魔法だよね」『そうだ』「帰すの、どこ?」グラムは黙った。食卓の魔王も、箸を止めた。頁がひとりでにめくられていく。最後の一枚で止まった。『……送還術は、下巻だ』「下巻は?」『魔王城の禁書庫』部屋が静かになった。私は荷物を背負った。魔王は天井から角を抜いた。『城まで、どのくらいかかる』「歩いて三か月」魔王は目を閉じた。私も目を閉じた。グラムだけが、嬉しそうだった。『よかったな。帰りの道案内はついたぞ』こうして私は、魔王を倒しに行く旅をやめた。魔王を送り届ける旅に出た。報酬は同じでいいと王様に手紙を書いたら、返事が来た。〈討伐は金貨千枚。護衛は一日銀貨三枚〉私は手紙を魔王に見せた。魔王はしばらく読んでから、真顔で言った。『先に、お前の王様のところへ寄ろう』おわり
2026.10.02
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今日はちょっと寒い。そして眠い。昨日のサッカー面白かったね。PKで10人まで行くのってなかなかないからなぁ。今日は何の日国際高齢者デー国際音楽の日国際コーヒーの日・コーヒーの日衣替えの日法の日日本茶の日日本酒の日メガネの日土地の日東京都民の日ネクタイの日印章の日香水の日醤油の日デザインの日福祉用具の日浄化槽の日東海道新幹線開業記念日展望の日食物せんいの日乳がん検診の日ひろさきふじの日食文化の日磁石の日uni(ユニ)の日確定拠出年金の日トンカツの日天下一品の日雨といの日頭皮ケアの日トライの日ポイントカードの日AOAの日スカルプの日ハロウィン月間はじまりの日札幌ホテル夜景の日商品検査の日和の日ピンクリボンの日裏ビックリマンの日超熟の日電動工具の日まずい棒の日電話健康相談の日たまご蒸しパンの日天ぷら粉の日トイトイトイクリニックの日〈ラ・カスタ〉頭皮の日芦屋のフィナンシェ世界一の日大切な問いに向き合う日塩ふき昆布(えびすめ)の日わくわくトイの日モビリティメディアの日服部製紙アルカリ電解水の日ヤマモトヤ・玉子サンドの日永遠の愛を繋ぐ婚約指輪の日闘魂アントニオ猪木の日1on1記念日終活を考える日井村屋ゆであずきの日インターネットを学ぶ日ありがとう派遣社員の日奨学金返還を応援する日インフルエンザ予防啓発の日居酒屋「村さ来」の日天赦日は開運財布の日資格チャレンジの日釜飯の日あずきの日省エネルギーの日Myハミガキの日もったいないフルーツの日受信環境クリーン月間タイトル『王様は診察待ち』王様を殺したので、私は主治医になった。順番は間違っていない。この世界では、殺された者を蘇らせられるのは、殺した本人だけだ。傷を塞ぐ魔法なら、教会にもある。けれど、切れてしまった魂と肉体のつながりを結び直せるのは、その糸を切った手だけだった。だから優秀な暗殺者には、二種類の仕事が来る。殺してほしい。そして、やっぱり戻してほしい。後者のほうが、ずっと高い。*「陛下は、まだお目覚めにならないのですか」宰相が言った。私は珈琲を飲み、懐中時計を見た。「まだ二時間です」「二時間もです!」「ご依頼は暗殺でした。蘇生は別料金です」宰相の頬が引きつった。窓の外では、王宮の旗が半分まで下ろされていた。宮廷魔術師たちは必死に蘇生を試みているだろう。けれど、試みる前から結果はわかっていた。私を殺せば、王は永久に戻らない。だから私は、王宮の向かいにある喫茶店で、堂々と二杯目を注文できた。*始まりは、王太子からの依頼だった。父王を殺してほしい。理由は、圧政。新しい運河のために潰された村。税を払えず鉱山に送られた人々。諫言しただけで消えた大臣。その中に、私の父もいた。王太子は手紙に書いていた。〈父さえいなくなれば、この国は変わる〉私は王を殺した。ところが、国は変わる前に壊れ始めた。城壁の結界が消えた。北の水門が閉じた。王都へ水を運ぶポンプが止まった。すべて、王の魂を鍵にしてあったのだ。「亡くなると止まる仕組みだとは、殿下もご存じなかったのです」宰相は汗を拭った。「ただちにお戻しください」王は、自分を国の心臓にしていた。抜けば、国も死ぬ。よくできた仕掛けだった。*「蘇生には何が必要なのです」「本人の身体。それと私」「では、なぜその本を?」私は手元の魔導書を閉じた。「蘇生した後、また死なせないためです」宰相は、本の表紙を読むほど近くには寄ってこなかった。こちらを嫌悪しているのか、怖がっているのか。たぶん両方だ。「三時間以内に蘇生してもらわねば、王都の貯水槽が空になります」「あと一時間ですね」「わかっているのなら!」私は卓上のもう一つの時計を見た。こちらは、王を殺した時刻に止めてある。二つの針の位置を確かめ、それから窓の向こうへ目をやった。王宮の尖塔が、夕日に照らされていた。まだ、旗は動かない。*やがて王太子が来た。護衛を店の外に待たせ、私の前に座った。「望みを言え」私は用意していた紙を渡した。鉱山の囚人を釈放すること。没収された土地を返すこと。水道と結界を、王ひとりの魂から切り離すこと。王太子は最後の項目で指を止めた。「できない。術式を知るのは父だけだ」「では、聞いてください」「父が従うと思うのか」「従わなければ、次は戻しません」王太子は私を見た。「父がお前に殺されたのは、油断したからだ。蘇った父は、二度とお前を近づけない」「そうでしょうね」「お前を牢に入れるだけだ。殺す必要すらない。予備の命として、一生飼っておけばいい」私は頷いた。王太子は椅子を寄せた。「金なら出す。父を戻したら、すぐに逃げろ。それがお前のためだ」窓の外で、半旗が少し揺れた。風ではない。いったん下がり、短く二度、上がった。私は本を鞄にしまった。「では、診察に行きましょう」*王の寝室には、誰もいなかった。正確には、寝台に王がいた。死者は人数に入れていないらしい。私は扉を閉め、胸に手を当てた。切った糸は、指の先に残っている。それを辿り、結ぶ。王が息を吸った。次の瞬間、私の喉を掴んだ。「女」私は動かなかった。「覚えているぞ」「よかった。記憶に問題はありませんね」扉が開いた。兵士が駆け込み、私を引き離した。王は起き上がり、私を指さした。「地下牢へ。指は残せ。蘇生に要る」私は宰相を見た。宰相は目を逸らした。王太子も同じだった。*「陛下、その前に」私は言った。「寝台の下をご覧ください」兵士が屈み、小さな瓶を拾い上げた。王の顔色が変わった。それは王が毎晩飲んでいる薬だった。長年かけて血を蝕む、遅効性の毒を抑える薬。王は若い頃、政敵に毒を盛られていた。その政敵は、とっくに王自身が処刑している。もし毒で死ねば、王を戻せる者は、もうこの世にいない。だから王は、欠かさず薬を飲んでいた。「今夜の分は、ありません」私が言った。「貴様、薬を盗んだな」「いいえ。薬師が仕事を辞めました」王の唇が震えた。「連れてこい!」「その前に牢へ入れたほうがいいですよ。私と同じように」*寝室の扉から、年老いた男が入ってきた。痩せて、杖をついていた。私は小さく頭を下げた。「お父さん」王が、男と私を交互に見た。父は王に向かって、宮廷勤めの頃と同じ礼をした。「鉱山では、薬草が育ちませんので。あちらに戻されますと、今後のお薬は作れかねます」父は王の薬師だった。薬の製法を王に渡したあと、口封じのために鉱山へ送られた。製法書には、書いていないことがあった。収穫の時期。煮詰める匂い。乾燥具合で変える分量。父の代わりに雇われた薬師たちは、そこを父に尋ね続けていた。死んでほしくない人質だったのは、父も同じだ。「王太子殿下に頼んだんです」私は言った。「蘇生を待つ間に、囚人を釈放してくださるように。交渉の誠意として」王太子が、今度は私を睨んだ。私は笑わなかった。父の脚は、笑えるような状態ではなかった。*「毒で死ぬくらいなら、その前にお前に殺させる」王は言った。「何度でも蘇らせればよい」「ええ。それが、今後の治療です」私は頷いた。「ただし、私が引き受けるなら」父が、卓上に書類を広げた。土地の返還。囚人の釈放。王の魂に結びつけた施設の、術式の公開。王は長いあいだ、紙を見つめていた。それから、震える手でペンを取った。*翌朝、王都の水は戻った。父と私は喫茶店へ戻り、熱い珈琲を頼んだ。「その本、役に立ったか」父が聞いた。私は革表紙を撫でた。中身は、父が鉱山から少しずつ送ってきた手紙を綴じたものだ。薬のこと。王のこと。そして、帰れたら食べたいもの。「うん」私は答えた。「とても」そこへ、王宮の使者が来た。陛下が胸の苦しさを訴えている、と。私は懐中時計を開いた。予約までは、まだ時間があった。「お待ちいただいてください」使者は青ざめた。「陛下ですよ!」父が珈琲に砂糖を入れながら、静かに言った。「ええ。待てるようになったのは、よい兆候です」おわり
2026.10.01
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