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一昨日の日記に書いたように、特許の実施権の許諾を求める場合、直接特許権者にアプローチすると、自社のやろうとしていることが、相手に筒抜けになるおそれがあります。相手が競争相手の同業者であれば、交渉の初期にいろいろと知られてしまうことは、避けなければなりませんね。そのためには、交渉を代理してくれる特許コーディネーターを利用して、交渉の初期には社名を隠して交渉してもらうことをお勧めします。コーディネーターが入ることは、社名を隠すこと以外にも利点がたくさんあります。守秘義務契約など交渉に必要であるけれども、わざわざ結ぶことに若干抵抗があるようなことも、問題なく段取りしてくれますし、様々な条件をもれなくチェックしてくれます。また、自社が必要とする技術を持った企業が、存在するかどうか探してもらうところから依頼することもできます。全く違う分野の企業が発明したものを応用できることもあるのですが、なかなかそういった情報は自身で集めにくいものですね。交渉がうまくいった場合でも、うまくいかない場合でも、コーディネーターの利用は、価値が高いと思います。
2008.04.30
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今日は「昭和の日」なんですよね。未だに「天皇誕生日」とイメージする私は、とても「昭和」ですね。平成も、もう20年になりました。平成が始まった平成元年1月8日から20年後は、来年の1月8日です。ということは、昭和時代に出願した特許は、ほとんど権利期間が満了しているということ。昭和は遠くなりにけり。
2008.04.29
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ある特許発明の実施許諾を受けようとする場合で、当該特許権者が作っていない商品を作ろうとするなら、許諾を受ける意義が深い場合が多いです。でも、こういう場合は、特許権者へのアプローチがとても難しい。特許権者が同業者であることも多く、こちらが何をやろうとしているのかを競争相手にさらけ出すことにもなりかねないからです。同業でない場合でも、相手にヒントを与えてしまうことも考えなくてはなりませんね。相手が大きな企業であれば、その規模の企業が参入しないような市場の小さな商品を考えている場合は、あまり問題がありません。これは弱者の商品戦略を考えた時に、市場の小さな商品に絞り込む必要がありますので、そこを守っていれば問題のないところです。大きな企業は多くの特許を持っており、その維持費用も結構になりますので、特許を開放して実施許諾を積極的に進めていこうという傾向にありますから、知財部など特許を取り扱っている部署に申し出るとわりあい話が進みやすいでしょう。一方、相手が同じような規模である場合は、簡単に持ちかけるわけにはいきません。さんざんアイデアを吸い取って、最後は許諾しないとなったら困るからですね。ここに特許コーディネーターの必要性が生じます。
2008.04.28
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昨日は大阪の桜ノ宮にて、ランチェスター経営の代理店会議でした。山形、仙台、東京、岐阜、大阪、尼崎、明石、高松、徳島と全国の代理店が集合し、竹田陽一先生を囲んで、状況報告や意見の交換を行いました。いや、こういうのが一番勉強になり、刺激にもなりますね。本当の意味の知的財産だと思います。
2008.04.27
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一部でうわさのあの店がありました。 7時前でしたが、もうやっています。 看板と暖簾が新しくなっているようですが、 マニアのおかげで儲かっているんでしょうか!? さて、ここは何処でしょう?
2008.04.26
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特許権者がその特許発明を利用して作っている商品と同じものを作るために実施許諾を受けることが意味のある場合。それは、商品の性質上、特許権者が全国的に販売しない(できない)場合、特許権者と地域が異なれば、実施許諾を受けるメリットが生まれます。特許権者の規模が小さくて、自身が全国的に展開する気がない場合に、地域を限って実施許諾するような場合も同じです。ライセンシーにとっては、既に特許権者がその商品を展開していることで、それを参考にして営業展開することができますし、特許権者も自身が展開する地域以外にも広がることが、自身の営業展開の後押しすることを期待できます。双方にとってメリットが生まれるのですね。こういう場合、従来はFCとしい展開する例が多いですが、必ずしもFCという形にこだわらず、様々な展開の仕方があるように思います。もっと研究されて然るべきではないでしょうか。
2008.04.25
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実施権のみの許諾であっても、ノウハウも含めた許諾であっても、あなたがライセンシー側であれば、その許諾契約は本当に結ぶべきか、弱者の戦略に適ったものであるかどうかという観点から判断しなければなりません。ライセンサー、つまり特許権者がその特許発明を用いて商品を生産している場合、それと同じ商品を生産するために実施許諾を受ける場合があります。この場合もいくつかのケースがありますが、特許権者から特許侵害だとされて、止むを得ず実施許諾契約を結ぶ場合は、契約しないと生産することができなくなるので、その商品が主力商品かそれに準ずるのであれば、契約すべき場合といえるでしょう。しかし、この場合考えなければならないのは、その商品の市場が特許権者に握られるのであれば、早々に代替の主力商品を育て、その商品からは撤退しなくてはなりません。特許権者が大企業や強い会社である場合、そもそもその商品に参入したことが間違いといえますので、これまた早期に撤退できるようにすべきですね。次に特許侵害という敵対的関係ではなく、特許権者が自社実施している特許発明を他社にも友好的に開放しようという場合が考えられます。今のところ、そんなに多くはないと思いますが、特許権者にとっては一定の市場を押さえた後に市場を大きくするために複数の生産者をつくることが、有効である場合があります。こういう場合はどうでしょうか。「鶏口となるも牛後となるなかれ」といいますが、この場合はわざわざ牛後につくようなものです。特許権者が強くなく、経営もボロであって、なおかつ強い競争相手が参入しないようであれば、実施許諾を受けて逆転することも可能ですが、ほとんどの場合、このような契約はすべきでないですね。特許権者自体が特許発明を使って作っている商品と同じ商品を作るために実施許諾を受けるのは、特に経営力の弱い小さな会社には、メリットがないということがいえます。ただし大いにメリットがある場合もあります。
2008.04.24
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契約というものは、契約書を作ることが目的ではないですね。当たり前のことですが。経営において何らかの契約を結ぶということは、それが経営に必要だから結ぶわけです。つまり、契約は手段なんですね。ここのところが実は重要なところです。契約書の文言をどうするかということは、確かに大事なことではありますが、その契約を通じて何を達成するのかという目的の方がずっと大切です。ですから、契約書の原案、たたき台を作成する場合にも、その契約により達成する目的から出発して、どのような契約内容にすべきか、契約のおおまかなデザインができていることが、とても大事になってきます。いいかえれば、その契約を構成する大事な要因は何か、そしてそれぞれの要因のウエイトはどうであるか、こういったことを最初に把握すべきなのです。そして、1つ1つの要因について、ウエイトの高いものから順に、条件その他の事項をもれのないように着地点を考えながら原案を決めていきます。その上で、法的に問題のないかどうか、契約書として曖昧さのない、あるいは思っているのと違うことになっていない、的確な文言で作文をするのですが、弁護士に依頼するのであれば、この段階に至ってからなんですね。それまでは全て、そして弁護士とのやり取りも、従業員100人以下の小さな会社では、社長の役割となります。あなたは、担当者に、あるいは弁護士に任せきりにしてはいませんか。
2008.04.23
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いままで実施権許諾契約と単純に言ってきましたが、これは特許制度を順に説明してきたからで、現実に特許発明の実施の許諾だけを得る契約は、実施権をめぐる契約のごく一部です。実施権というのは、特許発明の実施をしてもよいという権利ですから、実施権の許諾のみの契約とは、はいどうぞご自由にというだけなんですね。特許公報に書いてありますから、どうぞ実施してくださいというだけ。それで構わない場合も多いのですが、中小企業が大企業や先端企業の開発した技術を活用しようと思った場合、その技術に関する特許発明の実施許諾を受けただけでは、現実に技術を使って生産を行うことができない場合も多いですね。このような場合には、特許発明の実施許諾に加えて、ノウハウの開示と使用許諾、さらには指導や教育訓練なども含めた契約が必要となります。当然、相手に求めるものが多くなれば、対価も多くなりますし、条件も多様になってきます。相手がそれを認めるかどうかも難しい問題となりますね。ですから、どこでどう着地点を見つけるのかが、契約交渉でとても重要となります。着地点をどこに見出していくのか?最初に考えていた条件ですんなり決まれば別ですが、たいていどこまで譲歩して、なおかつ所期の目的、これはその技術を活用して新商品を開発することでしょうが、それを達成するかということが、経営を左右することにもなります。だとすれば、これは社長しかできない仕事ですね。
2008.04.22
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土曜日の続きです。実施権許諾の契約書案を作成するにあたって、弁護士に依頼するならば、知的財産に詳しい弁護士にすべきという話でした。でもここにも問題があります。知的財産に詳しい弁護士とは、知的財産の何に詳しいのでしょうか?そう、知的財産の法的問題に詳しいのです。では、経営者の立場からみて、知的財産の法的問題がクリアできればいいかというと、そうではありません。実施権許諾の契約を結ぶということは、ライセンサーにすればそのこと自体が商売であり、ライセンシーにすれば商売の手段を得るということです。この商売の部分に対して、どういう契約を結ぶべきかということは、法的問題をクリアするだけでは不十分です。ここで、弁護士という人種を考えてみてください。もちろん様々な方がいますので、一概に言えないことは確かですが、しかしだいたいにおいて、おおよそ「売る」ということが苦手な人が、法律を学ぶことを選択し、弁護士となっているのではないでしょうか。少なくとも商売、経営について熟知している弁護士は極めて少ないでしょう。だとすれば、たとえ知的財産に詳しい弁護士であっても、契約書案の作成を全面的に任せてはいけない、ということが結論付けられます。契約の主体は経営者であるあなたですから、どのような契約にするのかという設計は、あなたがやらなくてはならないということです。
2008.04.21
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まもなく新茶のシーズンですね。 ところで「本山茶」を知っていますか?静岡県民以外の人には、何、その「モトヤマチャ」ってと思った人がたぶん多いのではと思います。静岡県立大学の岩崎准教授が、1都3県の消費者を対象にした調査によると、本山茶の知名率はわずかに6.4%。しかも本山茶を正しく「ホンヤマチャ」と読めた人は9.6%に過ぎず、77.2%は「モトヤマチャ」と読んだそうです。そう、これは「ホンヤマチャ」と読みます。静岡市の安倍川と藁科川流域の山地で生産される上級茶で、かつては徳川家康に献上されたお茶です。こんな由緒正しいお茶なのに知名度どころか、名前も正しく読んでもらえない。私も静岡に来たときは「モトヤマチャ」だと思ってましたから。ということで、本山茶に静岡を冠することで、知名度と高級感とを得られるとし、徳川家康献上の「静岡本山茶」として売っていこうという話になってきています。歴史と伝統と品質が良くても、売り方の工夫をしてこなかったツケが回ってきていますが、ポテンシャルは高いので、今後、ブランドをきちんと確立できるかどうか、注目していきたいと思います。静岡本山茶をどうかよろしく。
2008.04.20
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契約書といえば弁護士と思う方もいるのではないでしょうか?実施権許諾契約書の作成も弁護士にやらせればいいじゃないか。そう考えるでしょう。でも、特許などの知的財産関係は、ちょっと独特な世界ですので、弁護士さんでもこの分野が専門の方でないと、きちんとした契約書は作成できません。 以前、知財流通に関する勉強会に出たときのこと、実施権許諾などの契約の講義において、さる弁護士さんが作成した契約書が、ひどい例として取り上げられていました。(もちろん作成したものそのものではなく、固有名詞その他の特定される文言を変えて、事例として使えるようにしていましたが。)これが本当にヒドイ!(笑)1行ごとに問題があるのではというぐらい、突っ込みどころ満載の契約書でした。結構著名な弁護士さんだとのことですが、特許関連に疎いとこうなってしまうんだなあとひどく驚いたのを覚えています。弁護士さんに依頼する場合は、まず、特許関係に詳しい弁護士さんかどうか、きちんと調べて頼まなくてはなりませんね。
2008.04.19
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その手の契約に疎ければ疎いほど、自分で原案を作成すべきです。こう書きましたが、実施権許諾契約に疎ければ、何をどう盛り込めばいいのかが分からず、途方に暮れてしまいますよね。どうしたらいいでしょうか?まず考えられるのがひな型の利用です。最近は特許関係の契約に関する解説書もいくつか出てきており、その中に実施権許諾契約のひな型が載っているものがあります。また、知財活用を推進する政策に則り、様々な支援事業の中で、実施権契約のひな型が提供されてもいます。このようなひな型を探してきて、契約書案を作成することができるでしょう。ただし、このようなひな型は、無難なつくりになっていますので、ライセンサーの立場でもなく、ライセンシーの立場でもなく、といった曖昧な立場で作られていますので、ひな型に固有名詞や数字を盛り込んだだけでは、あまりいい契約書にはなりません。また、ひな型にはないけれども、その時の場合には必要だという条項もひな型を見ているだけではわかりませんね。そもそも、随分と不備のあるひな型も多いですし。だから、ひな型を単純に使っただけでは、揉め事が起きた時に困ることが出てきかねません。揉めた時に真価を発揮する契約書が、これでは意味がありませんね。ひな型をベースにするにしても、実施権許諾契約に関する知識が必要なのです。 さあ、それではどうしたらよいでしょうか?
2008.04.18
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契約書案を相手側に作成させると何が良くないのでしょうか。ライセンサーにとって都合の良い条件とライセンシーにとって都合の良い条件とは、たいてい相反します。原案を作成する方は、さりげなく自分に都合の良い案を作ってくるということになります。見た目に争点となるような分かりやすい条件、例えばライセンス料などは、きちんと議論の俎上に上りますが、さりげなく気づきにくい条件は、議論されないまま通ってしまうおそれがあります。もうひとつ問題なのは、相手の出してきた契約書案にない項目は、気づかれにくいということです。これを盛り込むと都合が悪い条項は、作る側は当然入れてきません。逆にそれはこちらにとって都合の良い条件、あるいはなければ困る条件だったりします。しかし、そのことに気づかずに議論すらされないまま通ってしまうおそれがあります。欧米式に議論が先にあって、合意した事項だけを1つ1つ契約書に盛り込むスタイルであればいいのですが、先に契約書案を作り、それをたたき台として条件を詰めていくというスタイルですと、どうしても案を作った側に都合の良い契約になりがちなのです。だから、安易にたたき台としての契約書案の作成を相手に任せてはいけないのです。その手の契約に疎ければ疎いほど、自分で原案を作成すべきです。
2008.04.17
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さて、特許発明の実施権の契約です。小さい会社の中には、きちんとした契約書を交わすことが、日常の仕事でほとんどない場合も多いでしょう。だから、改まって契約といわれると、それだけで難しく面倒なことという印象を受ける方が多いのでは。だから、弁護士などの専門家に任せきりにしたり、相手の出してきた契約書案を詳細に検討しないままOKしたり、ということが多く起こっているように思います。これはあとあとトラブルの元なんですね。そもそも契約書というものは、双方が合意した内容を書き留めておくものです。欧米ではこのことが徹底しており、合意した内容を逐一盛り込んだ分厚い契約書を作成する代わりに、契約書に盛り込んでいないことは、一切認めないというのが彼らのスタイルのようです。理に適っていますが、日本人にはなじまないやり方ですね。日本の場合は、大筋で契約の意向がまとまったら、どちらかが契約書案を作成し、それをたたき台にして交渉を進めるというのが、一般的でしょう。どちらが契約書案を作成するのか?ここで契約に慣れていない小さな会社の社長なら、相手方がこの手の契約に馴れていれば、任せてしまいがちなところですが、ちょっと待った!なのです。
2008.04.16
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実施権の設定は、契約により自由にできます。つまり、諸条件などは二者間の話し合いで、自由に決めて構わないということです。もちろん、法令に違反しない範囲でですが。実施権の設定を行う場合というのは、色々な場面が考えられます。特許権者が実施権契約を結ぶ相手を広く募集して、その結果契約に至った場合。ある特許発明を利用したい会社が、特許権者に働きかけて契約に至った場合。このような場合は、平和的に契約に至った場合といえます。しかし、特許権者より特許権の侵害だと警告され、その解決の手段として契約に至った場合は、双方のやり取りの姿勢にもよりますが、敵対的な契約締結ということができます。自由原則の契約行為ですから、実施権許諾をする特許権者側(ライセンサーといいます)と、許諾を受ける側(ライセンシーといいます)との力関係により、どちらに有利な契約になるかが変わってきます。それは、契約に至った経緯にも、大きく左右されることになるでしょう。実際の商売において、特許発明の実施権許諾の契約を結ぶことは、どちらの立場でも増えてくるでしょう。しばらくの間、実施権契約について、話を続けていきたいと思います。
2008.04.15
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特許権者は、業として特許発明の実施をする権利を専有するのですが、他人に業として特許発明を実施する権利を許諾することができます。これが「実施権」です。実施権には専用実施権と通常実施権の2種類があります。専用実施権とは、契約で設定した範囲内で業としてその特許発明の実施をする権利を専有する権利です。専有するということは、特許権者も専用実施権者の許諾なしには実施することができないということです。通常実施権とは、契約で設定した範囲内で、業としてその特許発明を実施できる権利です。単に実施することを許諾されたというだけです。独占的通常実施権というのがあります。専用実施権と似たような感じがしますが、これは契約で設定した範囲内で、他社に実施権の許諾を行わないという取り決めで、実施権者が専有するわけではありませんので、特許権者も自由に実施することができます。ここが、専用実施権と異なるところです。専用実施権と通常実施権とは、契約により自由に設定することができます。特許発明全体に設定する場合のほか、素材や用途、地域などによって区分した一部について実施権を設定することもできます。ただし、専用実施権については、特許原簿に登録しなければその効力を発揮しません。契約しただけで登録しなければ、通常実施権の扱いになってしまいますので、注意が必要です。
2008.04.14
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今年度は町内会の組長の役が回ってきました。町内会ってないと不便なような気もするけど、だからって何の役に立っているのかというと、回覧版が回ってきたり(ほとんど役に立つ情報はない)、市の広報紙が配布されてきたりという程度。訃報の回覧が一番役に立っているでしょうか。町内会がもっと町内の人のものになるには、何をすべきなのか?これは結構難しい問題ですね。
2008.04.13
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用尽説というのは、考えてみれば至極当たり前のことを難しく言っているに過ぎないところがあります。でも、結構ややこしい場合もあります。その1つは中古品の販売についてです。中古品をそのまま販売するなら問題ありませんが、特許に関する部分を修理して売る場合どうなのか?最近ではプリンタのインクカートリッジの再生販売に対する訴訟において、この点が争点の1つとなっています。もう1つ代表的なのは、並行輸入の問題です。外国でその国の特許権に関して正当に生産されたものを輸入して販売する場合、外国において特許権が用尽されたと見るのか、外国と日本の特許制度は別なので、輸入したものについては日本の特許権が及ぶとするのか、なかなか難しい問題が生じます。このような問題は、用尽説が法令に規定されているものではないので、実際の訴訟の中で示された判断の積み重ねにより、ある判決において判断基準が示されるなどして、徐々に整理されていきます。今日取り上げた2つの問題については、専門過ぎるきらいがありますので、ここでは詳しく取り上げません。知りたい人は調べて勉強してくださいね。
2008.04.12
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特許発明品の使用が特許発明の実施であるとすると、私たちは特許権を侵害していることになるんでしょうか?この疑問で昨日は終わりました。私たちは特許品を買う場合でも、いちいち使用の許諾を得てはいませんね。そもそも特許品かどうか意識すらせずに使っています。でも、特許発明の実施には、物の発明の場合、その物の使用というのが入っています。条文から見るだけでは、特許権を侵害しているように思えますが、どうなんでしょうか。答えは当然ノーです。用尽説(論)という考え方があります。また日常生活になじみにくい字面の言葉が出てきましたね。これは特許品の販売が正当に行われた後は、特許権は用い尽くされたので、その物について改めて特許権を主張できないという考え方です。この用尽説は、特許法に規定されているものではありませんが、広く国際的に認められています。これによって私たちは、特許品かどうかを意識することなく、自由に特許品を使用することができるのです。よかったですね。(笑)ただし、これは正当に販売された場合であって、特許権を侵害して生産され、あるいは販売されたものについては別ですので、念のため。
2008.04.11
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特許権の効力の中で、「特許発明の実施」という語句を使いましたが、この「実施」とは何を指すのかを明確に知っている必要がありますね。これは特許法第2条第3項に次のように規定しています。この法律で発明について「実施」とは、次に掲げる行為をいう。1.物(プログラム等を含む。以下同じ。)の発明にあつては、その物の生産、使用、譲渡等(譲渡及び貸渡しをいい、その物がプログラム等である場合には、電気通信回線を通じた提供を含む。以下同じ。)、輸出若しくは輸入又は譲渡等の申出(譲渡等のための展示を含む。以下同じ。)をする行為2.方法の発明にあつては、その方法の使用をする行為3.物を生産する方法の発明にあつては、前号に掲げるもののほか、その方法により生産した物の使用、譲渡等、輸出若しくは輸入又は譲渡等の申出をする行為その特許発明が、物の発明か、方法の発明か、あるいは物を生産する方法の発明かで、「実施」の意味する範囲が違ってきます。物の発明の場合は、その物を作ること、その物を使用すること、その物を売ったり貸したりあげたりすること、輸出したり輸入したりすること、売ったり貸したりするための営業行為をすること、これらが「実施」の中身です。注意すべきは、特許権の及ばない外国で作ったものを輸入することも実施に含まれることです。方法の発明の場合は、その方法により行うことだけが「実施」になります。物の発明と大きく違いますね。物を生産する方法の発明の場合は、この2つを合わせたようなことになります。その方法により行って生産することに加え、生産された物について、物の発明と同じ内容が「実施」に含まれるのです。ところで、物の発明の場合の「実施」にその物を使用することが含まれています。私たちは特許製品をあまり考えずに使っていますね。このことが特許発明の実施であるとすると、私たちは特許権を侵害していることになるんでしょうか?
2008.04.10
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業として特許発明の実施をする権利を専有するという特許権の効力は、全ての場合に及ぶものではありません。特許法第69条には特許権の効力が及ばない範囲が規定されています。まず、試験または研究のために行う特許発明の実施には及びません。これは特許法が研究発明を奨励し、そのことで産業の振興を図ることを目的としていることを考えると納得できます。さらなる技術の進歩のための特許発明の実施まで制限しては逆効果ですからね。次に、単に日本国内を通過するに過ぎない船舶、航空機またはこれらに使用する機械、器具、装置その他の物には及びません。国際交通の利便を考えた規定ですね。さらに、特許出願前から日本国内にある物にも特許権の効力は及びません。ここで?と思った人はするどいです。出願前からあったのであれば、公知であって特許を受けられないのでは?当然、公知であれば拒絶理由となりますし、特許された後は無効理由となります。ですのでこの条件は、出願以前には秘密の状態であった物ということになります。最後に医師や歯科医師の処方箋による調剤行為は特許権の効力が及びません。これらが特許権の効力が及ばない範囲です。
2008.04.09
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特許原簿に登録されると特許権が発生します。特許証が発行され、特許公報が出されます。さて、特許権は発明の内容を公開する代わりに一定期間与えられる権利でした。つまり、存続期間があり、それは出願の日から20年です。特許査定の日でも、登録の日でもなく、出願の日が起点になっているのに注意してください。では、特許権はどういう効力を持つのでしょうか。これは特許法第68条に明快に書かれています。第68条 特許権者は、業として特許発明の実施をする権利を専有する。ただし、その特許権について専用実施権を設定したときは、専用実施権者がその特許発明の実施をする権利を専有する範囲については、この限りでない。ただし書きの部分はいずれ触れるとして、「業として特許発明の実施する権利を専有する」というのが特許権の効力です。「業として」というのは「事業として」という意味です。営利目的とは限りません。個人的、家庭内での実施を除くものが、ほぼこの「業として」に該当します。事業として発明を実施することを独占することができる。これが特許権の強力な内容です。
2008.04.08
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さて、目出度く特許査定が送られてきたとします。しかし、そのままで特許権は発生しません。第66条第1項特許権は、設定の登録により発生する。同第2項第107条第1項の規定による第1年から第3年までの各年分の特許料の納付又はその納付の免除若しくは猶予があつたときは、特許権の設定の登録をする。特許原簿に設定の登録をしないと特許権は発生せず、そのためには3年分の特許料を前納しなくてはならないのです。特許料?特許料って特許権者がもらえるんじゃ・・・と思った方もいるのでは?いわゆるロイヤルティと誤解しそうな名前ですが、これは設定登録の維持のために特許権者が特許庁に納付するお金のことです。そう、特許権は持っているだけでお金がかかります。この特許料、毎年いくらという設定なので、年金と呼ぶことも多いのですが、これも今問題になっている「年金」と紛らわしい。しかも、あっちがもらえるのに対し、こちらは払うのですからね。特許登録料とか特許維持料という言い方をする場合もあります。これが一番実体を表していますね。いずれにしてもこれらは全て同じものを指しており、正式な名称は「特許料」です。この特許料、いくら取られるのかというと、登録から年数を経ると段階的に高くなるようになっています。第1年から第3年までは、2,600円+請求項の数×200円これが1年分なので、この3倍を最初に納入しなくてはなりません。第4年から第6年までは、毎年8,100円+請求項の数×600円第7年から第9年までは、毎年24,300円+請求項の数×1,900円第10年以降は、毎年81,200円+請求項の数×6,400円となっており、こちらは1年ごとでも、まとめてでも前年までに払えば構いません。ただ、年数を経ると結構な負担になりますので、本当に特許権を維持すべきか検討して、要らなくなったものには払わないようにするのがよいので、毎年こつこつと払うのが一般的です。さて、最初の3年分の特許料は、特許査定の送達の日から30日以内にしなくてはなりません。特許料が納付されると特許原簿に登録され、特許証が交付されます。よく社長室なんかに額に入れて飾ってある黄色いやつですね。
2008.04.07
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ちゃんとそういう時のために、これこれこういう手続を用意しているので、それで対応してください。こう言うのがお役所。そんな手続、手間ばかりかかってやってられない。こう言うのは中小企業の経営者。「手間=お金」ということが、役人には根本的に分かってないから、この溝は決して埋まりませんね。
2008.04.06
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拒絶査定不服審判は、なんとでしても権利化せねばならないという闘い。審判の中で無効審判というのがありますが、(詳しくはそのうち取り上げます)これは権利の存亡をかけた闘い。いずれも審決を不服とした裁判までいくと、時間と費用がかかります。審判だけで終わってもそれなりにかかります。だから、そういう時間と費用をかけても価値のある発明でなくてはなりませんね。そういう価値ある発明とは、ある意味画期的な発明ですね。でも、小さな会社の場合、審判や裁判に力を割かれると、肝心のお客作りにかける経営力が少なくなってしまいます。もともと少ない経営力ですからね。ということは、小さな会社は、特許権によって守らなくてはならないような画期的な発明を狙わない方が、身のためだということもいえるのです。こんなこと言うと異論がたくさん出てくると思いますが、今日のところはこの辺でやめておきます。分かる人には分かると思います。
2008.04.05
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さて、拒絶理由通知への対応が実らず、不幸にして拒絶査定が出されたら、もうお終いかというと、そうではありません。審判という制度が設けられています。(拒絶査定不服審判) 第121条 拒絶をすべき旨の査定を受けた者は、その査定に不服があるときは、その査定の謄本の送達があつた日から30日以内に拒絶査定不服審判を請求することができる。この期間を過ぎてしまえば、拒絶査定が確定してしまいます。特許法に定められている審判は、この拒絶査定不服審判を含めて4種類ありますが、またいずれ紹介したいと思います。審判は、審査員と異なる審判員が行います。審判の結果は審決といいますが、原査定を支持する審決が出された場合には、審決を不服として裁判を行うことができます。第178条第1項 審決に対する訴え及び審判又は再審の請求書の却下の決定に対する訴えは、東京高等裁判所の専属管轄とする。東京高裁となっていますが、実際には知財高裁が取り扱います。知財高裁は東京高裁の特別の支部ですので、条文では東京高裁となっているものです。いきなり高裁なのは、審判自体が普通の裁判の一審にあたるという取り扱いになっているからです。裁判を起こすと判決が確定するまで審決も確定しません。逆に裁判を途中で取下げるとその時点で直ちに審決が確定することになります。高裁の判決に不服の場合は、当然最高裁に上告することも可能です。というように、延々と手続が定められています。ここまでいくと、時間もお金もかかります。それほどまでしても特許登録が必要かどうか、よく考えて進める必要がありますね。
2008.04.04
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特許出願から登録までの手続のうち、出願したり、審査請求したりするのは、専門家、つまり弁理士の手を借りなくても、実際の例などを見ながら何とかできます。弁理士に支払う経費がかからないので、自力で出願する人も出てきています。でも、拒絶理由通知への対応は、これまでに書いたように素人ではなかなか対応しきれないところがありますね。では、拒絶理由通知が出たところで弁理士に依頼すればいいのではとお思いかもしれません。でも、この時点で急に弁理士に依頼してもできることは非常に限定的となります。出願時に明細書などに何をどう書いたかで、効果的な補正ができるかどうかが決まってしまうのですね。有能な弁理士さんであれば、出願する時にそこまで考えて書類を作成します。ですから、きちんと権利化を目指していて、特許されるかどうかが商売上大きな分かれ目となるようであれば、当座の費用がかかっても最初から弁理士に依頼することがベストなのです。弁護士を付けないで、裁判しませんよね。
2008.04.03
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最後の拒絶理由通知が出されて、大幅な補正ができずに二進も三進も行かない場合、最後であるのは審査官の判断ミスだと、意見書によって「最後」か「最初」を争うことも可能ではあります。でも、もっと実効性のあるやり方があります。それは分割出願してしまうことです。分割した方で補正を行い権利化を目指すのです。色々と粘るためのテクニックがあるんですね。これを弁理士を使わず個人でやろうとすると、弁理士並みに知識がない限りなかなか難しいことがこれまでの話でもお分かりになると思います。真剣に権利化を目指すのであれば、出願時から弁理士に依頼するべきなのです。
2008.04.02
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ところで拒絶理由通知には、「最初の拒絶理由通知」と「最後の拒絶理由通知」の2種類があります。だけど2回あるというわけではありません。最初の拒絶理由通知が何回もあることはあり得ますし、最後の拒絶理由通知がないこともあります。全く訳の分からない言葉遣いですが・・・(笑)まず、審査官がある拒絶理由を発見した場合、最初の拒絶理由通知がなされます。これに対して、意見書・補正書を出すのですが、この補正によって、新たに拒絶理由が発生した場合、最後の拒絶理由通知がなされるのです。一方、補正によって最初の拒絶理由は解消されたけれど、補正内容とは無関係の別の拒絶理由が発見された場合、2回目の最初の拒絶理由通知が行われます。理論的には、何回もこれを繰り返し得ますので、最初の拒絶理由通知は何回もあり得るのです。(通常は1回で、せいぜい2回ぐらいまでですが)もし、最初の拒絶通知に対する意見書・補正書によっても、拒絶理由が解消されない場合は、拒絶査定がなされることになります。最後の拒絶理由通知がない場合に相当しますね。最後の拒絶理由に対する補正で、拒絶理由が解消されない場合も拒絶査定がなされますが、拒絶理由が解消された場合においても、新たな拒絶理由が見つかった場合には、さらに最初の拒絶理由通知や最後の拒絶理由通知が出されることになります。最後の拒絶理由通知も2回以上あり得るのです。わかりましたか?(笑)「最初」と「最後」の2つに分けるのは、どちらであるかによって、補正のできる範囲が変わるからです。最後の拒絶理由通知が出されてからは、請求項の削除、特許請求の範囲の限定的な減縮、誤記の訂正、明瞭でない記載の釈明の4つに限定されてしまいます。この違いがあるので、「最初」と「最後」の2種類あるんですね。もっと分かりやすい言葉はないかと思いますが・・・なお、実際の拒絶理由通知書には、最後の拒絶理由通知の場合にのみ「最後」と記載してあり、最初の拒絶理由通知には「最初」と記載してありません。
2008.04.01
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