ふさの国から 晴走雨読パパの日記帳

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2025.10.26
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うさぎは可愛い奴と思われている。メスうさぎだったらいいけれど、モヒはオスうさぎ。オスは雄々しくありたいと常々思っている。
そこで、モヒは、相撲部屋に入部した。モヒの入部したヤマ部屋には、桃太郎親方がいて、クマ関や、イヌ関、キジ関がいた。クマ関は右脚だけでモヒを踏みつぶすくらい大きかったし、イヌ関も尻尾だけでモヒを払いのけそうな勢いだ。キジ関は体こそモヒと同じくらいの大きさだったが、機敏でいつのまにかモヒの真上に飛びあがることができた。モヒは、来る日も来る日も、稽古でクマ関に倒され、イヌ関に押し出され、キジ関に上から突かれた。
やっぱり、うさぎはうさぎ・・・。強くなるなんて無理だった。
やっぱり、元の草原で、他のうさぎ達と可愛く生きていこう。幸い、クマ関もイヌ関もキジ関も、朝の稽古でくたくたになって、眠りこけている。モヒは、ヤマ部屋から逃げ出そうと、荷物の入ったリュックを背負い、そぉーとドアを開けた。
ドン。
突然、なにかにぶつかった。
目の前に桃太郎親方がいた。
親方は、逃げ出そうとしていることには触れず、座り込んでこう言った。
「モヒどん、腹へってんでねえべか」

「こんなおいしいもの食べられるんだから、俺たち幸せだ―」
モヒは食べた。甘いはずのアケビとイチジクがちょっとだけしょっぱかった。
親方も食べながら言った。
「モヒどんの後ろ脚で蹴られたら、俺だってただじゃすまねーよ」
さらに、
「モヒどんのホリホリの勢いといったら。前脚のあの速さでツッパリされたらたまんねーなー」
とニコニコしながら言った。
そうか、うさぎはうさぎだ。クマ関やイヌ関やキジ関とは違うんだ。うさぎの武器で戦うんだ。

それから、モヒは、稽古に励んで強くなった。
前脚のツッパリの速射砲で押し込んで、土俵際、後ろ脚でけたぐり。
これがモヒの必勝パターンだ。


草原で、堂々と立ち上がるうさぎがいたら。
その雄々しい姿は、きっとモヒうさぎにちがいない。
モヒうさぎは、小さな大横綱になったのだ。






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Last updated  2025.10.26 05:00:04
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